PandoraPartyProject

シナリオ詳細

幻想ジュエルスター

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●星を集めて
 煌びやかに光るのは夜空の星。この世界では流れ星は地に落ちると綺麗な星の欠片となる。
 星の欠片は一つ一つ、形が違い色んな色に光っている。それを瓶に入れて夜の明かりとするのだ。
 夜の町を照らす明かりは全て星の欠片だ。この町に、世界に欠かせないもの。これが無いと夜の活動は出来ない。
 そんなとある世界のある夜に、流星群が降ることが観測された。
 たくさんの星、いろんな形の星の欠片が草の原を覆い、それはとても幻想的な雰囲気になるだろう。
 イレギュラーズ達はこの町の誘いを受け、その夜に訪れることになる。
 好きな小瓶に好きな星の欠片を入れるといい。それはこれから先を照らす光となるのだ。

 草の原を少し歩くと祠がある。そこには沢山の星の欠片が大きな壺の中に入っている。
 町人は言う。集めた星の欠片をその祠の壺にひとつ入れて、願いごとを祈るのだ。
 そうすればその願い事はきっと叶う。そんなジンクスがあるのだと。
 何かお願い事があるのなら、星に願うのも良いだろう。


●星の地へ
「…ということなんだ。せっかくのお誘いだし、行ってみないかい?」
 ミロシュ・ナイドハートは集まったイレギュラーズ達に小首をかしげて見せた。
「小瓶は自分たちで用意してもいいし、町の人からもらってもいいよー」
 普通の小瓶から、いろんな形の小瓶、首に下げるタイプのものもある。形に寄って、星の欠片の光の見え方もまた変わってくるだろう。
「星の欠片はたくさんあるから、自分好みの欠片を探してね。壺に居れるためのものも一つ、持っておかないと!」
 素手で触れても問題はない。熱くはないし、害のあるものではない。ただ、何故光っているのかは不明だし、町人も分からないのだとか。
 ただこの町の星の欠片はこういうものなのだ、と。古くからそう言われている。
「祠へは道が出来ているからすぐにわかると思うよ。そんなに大きくない祠だけど…壺があるからね」
 大きな壺にはこれまでたくさんの人が願いことをした星の欠片が詰まっている。
「嫌いな物を克服したい、とか好きな人と付き合いたい、とか健康で居たい、とか世界が平和であるように、とか…願い事は沢山あるだろうけど、一つに絞るんだよ?」
 叶うかどうかはわからないが。それは神頼みと同じようなものだから願うことに意味があるのだ。
「それじゃあ、いってらっしゃーい、後で僕にも星の欠片を見せてくれると嬉しいなー」
 

NMコメント

こんにちは、笹山ぱんだです。
今回は星の欠片を集めたりする、そんなきらきらとしたお話しです。

●このシナリオですること
草の原に行って、星の欠片を選び小瓶に詰めること
(この小瓶の形や大きさ、その用途は自由です)
祠に行って壺に星の欠片を入れお願い事をすること
(願い事は叶うかわかりませんし、叶わないかもしれません。お願いしたし、頑張らなきゃ!という気持ちになってくださったら幸いです)

描写は草の原にイレギュラーズ達が訪れたところからスタートになります。

●星の欠片
一つの全長は5mmくらい。赤や黄色、緑、青、色んな色に光り、その光り方も、形も様々な空から落ちてくる謎の石です。
何で出来ているのかも、何故光っているのかも不明。永久的に光り続けるわけではなく、大体1年程でその光は消えてしまうのだとか。

●祠
小さな祠。草の原から道が伸びている先にある祠です。
大きな壺の中に星の欠片が詰め込まれています。
お願い事をすると叶う、というジンクスがあります。
壊したら町人に怒られます。

それでは、宜しくお願いします。

  • 幻想ジュエルスター完了
  • NM名笹山ぱんだ
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年10月14日 22時20分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

冷泉・紗夜(p3p007754)
剣閃連歌
カルウェット コーラス(p3p008549)
旅の果てに、銀の盾
八重 慧(p3p008813)
歪角ノ夜叉
リィン・リンドバーグ(p3p009146)
希望の星

リプレイ

●星を拾い集めて
 きらきら、きらきら、空から降り注ぐのは流れ星。小さな星の欠片。
 それは夜の原を照らし、明るくする。その星は何で出来ているのか、誰も分からない。だが、今は関係ない話だろう。
 今はただ――、この星屑を拾うだけ。

 カルウェット コーラスは大きな小瓶を町の人から貸してもらった。集める時邪魔にならないよう、肩から掛ける紐がついていた。
 町の人から男か、女か、そんな話を聞かれるがカルはきょとんとして首を傾げる。
「…カルはカルだから、わかんない。可愛いのも、カッコ良いのも、好きだぞ」
 それを聞けば人々は成程、と言いながらも首を傾げたのだった。
 この仕事は人の役に立てる素晴らしい仕事。おすすめされた楽しみな仕事だ。カルはとてもわくわくしていた。
 星の欠片が散らばる原にたどり着けば瞳を輝かせながらいろんな色を集める。きっと、その方が綺麗だ。
「いろんなキラキラ、あったら…えとあれ…万華鏡?だっけ?キレイなの…あれみたい、見える、しないかな。ボクも、キレイなの、作れるかな」
 どこかで見た事のあるような、キラキラとしたものを思い出す。作り出せたら皆に見せるのだ。
(綺麗なの、見せたら、褒めてくれるはず!撫でてくれるかな、すごい言うしてくれるかな)
 想像したらとても楽しみだ。カルは一つ一つ、小瓶の中に星の欠片を詰め込んだ。

「俺らのトコだと星明りより月明かりのほうが明るい印象っすけど、こっちでは違うんすね」
 八重 慧は地面に落ちた星を眺めながら呟く。色んな世界があり、色んな特徴がある。慧は改めてそれを実感しながらも星を一つ拾った。
 降ってくる星を間近で見れて、触れられる。浪漫があってワクワクする。
(故郷の主さんにも見せたいっすけど、難しいんで、せめて良い星と土産話を持ち帰りましょう)
 きっと、喜んでくれるに違いない。こんな珍しい体験はあまりないのだから。
 拾った星は腕に紐を巻きつけた小瓶の中へ。手のひらに乗る程度の小さな小瓶はすぐに一杯になってしまうけれど。
 桃色の可愛らしい光は明るく慧の手元を照らしていた。

「星の欠片を集めてそれを祠の壺に入れて願いをかける。すると願いがきっと叶う、か…」
 リィン・リンドバーグはそんな事で本当に願いが叶うとは思わない。叶えるのは一重に自身の努力が大きいからだ。
 幼くも可愛らしい外見を持つが現実主義者のリィンは星空を眺め呟く。
 しかし意味は無くとも、願い事を心の中でにしろ言葉として具現化し星の欠片や願いの媒介にぶつけることで自信の願いをはっきりさせることが出来る。
 さらに願いを叶えようとする決意も想いも強まる。だから、そういうものも悪くはないと、リィンは思った。
(そう、時の運、なんてのもあるからね)
 案外そういうものも味方してくれる事もあったりするのかもしれない。
 と、堅苦しく考えてはみたものの、リィンだってこういうイベントが嫌いなわけではない。むしろ―― 
「…ふふ…!楽しみ!」
 星の欠片が落ちてくるのを見つめ金の瞳を細めた。町の人からもらった小瓶に星の欠片を詰めていく。集めるのは自分の胸元に光る琥珀色のコアと同じ、黄色の輝きの星の欠片。
 子供らしい外見を持つが生体年齢的には子供では無いだろう。でも目覚めてから日は浅い。精神的にはリィンは大人になり切れていない。
 見た目通りの子供っぽい事をしても、何も悪くは無い。…。たぶん。 少し恥ずかしい気持ちになりつつも、星の欠片を拾い集めていくのだ。
「ふふ、綺麗だなぁ」

 小さな瓶に星を詰めて再現するのは、ひとつの夜空――、冷泉・紗夜は暗い夜空に似た青い小さな宝石たちを小瓶へと詰め込んだ。
 手のひらサイズの小さな夜空。紗夜は星を集めながらもふと、思う。
(地に落ちた星の欠片たち。それはいまだ色や輝きと共に、空にあった時の祈りや想いも宿しているのでしょうか)
 この世界の人達や自分たちが空を見上げて祈った想いや流れた星たちに捧げた叶えたい願い。
 そうやって夜空に掲げて、昇らせた自分達の思いはある筈。今、こうして地面に転がる欠片となっても、人々の――、心を映したその色彩と輝きは、きっとこの欠片たちに宿っている。
 或いははるか昔のひとたちの想いでもまた、この地面と共に。ずっと、ずっと、皆が祈り願った想いがこうして光っているのだろうか。
「そう考えると、ロマンチックではありませんか。星の欠片と共に、思い出や心を拾い集めるだなんて」
 そうであれば、いい。誰にも見つからないように小さな光る星を小瓶にまた入れて紗夜は呟いた。
 夜空の中にほんの少し、小さな白い輝きと赤い瞬きを入れる。それは瓶の中で星座を描く。小瓶の中の、紗夜だけの夜空と星座。
 手のひらのなかで、控えめに光り、手元を照らしていた。
 
●願いを込めて
 星を集めた4人は祠に向かう。足元は落ちてくる星たちが照らしてくれていた。道なりに歩いていけば数分でそこにたどり着く。
 こじんまりとした小さな祠だったが祠の傍に置いてある壺には沢山の星の欠片が詰め込まれていた。
 それは誰かの願いの欠片。大切な、願いを込めた、想いの一つ。

 紗夜は夜空の色に光る星の欠片を一つ、壺の中に入れる。たくさんの星の欠片とぶつかってその中の一つになった。
(この私の夜空が、何処かで広がっていますように)
 手の中の夜空はきっと、どこかで広がっている。紗夜は願った。そして――
(私の心が落ちつく居場所と出逢えますように)
 傍にある、大事な居場所。それがあればきっと、心穏やかに生きていける。

「ボクの願い、なんだろう」
 カルは祠に着けば首を傾げる。
(楽しい冒険、したい。空飛ぶ、したい。おいしい、食べたい。もっと強くなる、したい)
 したいことは、たくさん。色んな人と話したり、遊ぶことも、したい。もちろん今日みたいな、素敵なこともたくさんしたい。
(……そっか。だから、ボクは、守る、したいんだ)
 頭の中でぐるぐる考えていたカルは一つの結論にたどり着いた。
(素敵なことは、みんな、笑うしてる。みんな、いないと、素敵ない)
 しっくりときた答えに頷いて、小さな星の欠片を一つ壺の中に落とした。
(ボク、まだ弱い、けど。もっと、守る、出来るよう、なる)
 それは願い、想い、大事な心の欠片。カルの大切な、想い。

 願い事、とは。慧は思う。叶うか否か以前に何もかも他人……他星?に任せるのもおかしな話だと。
 地面を照らす星の欠片を頼りに慧は祠に向かって歩いていった。角が大きく重い慧は宙を見上げることは出来ない。
 だが、今は手元や地面にも星がある。ある意味星を見ながら歩いているものだろう。普段できないことが出来ているのは、少し嬉しい。慧は唇を緩ませた。
(故郷、平和にするために頑張るんで、力を貸してください)
 先ほど拾った緑に輝く星の欠片を一つ、壺の中に入れる。それは周りの星々とぶつかり夜空の一つとなった。
 慧がしたのはお願いごと、というよりは気合いを入れるものだった。まず大事なことは自分から行うこと。
 受け身では叶う願い事も叶わないだろう。自分のため、叶うべき未来の為、慧は願ったのだ。
「さて、それじゃ土産持って帰りましょう」
 角が大きい慧では首から下げることも難しいため手首に紐を巻きつけていたそれはきっと、あの人なら首から下げることも出来るだろう。
「喜んでくれるといいんすけどねぇ」

 たくさんの願い事、たくさんの人の想い。それが詰め込まれた壺は欠片たちが瞬き合って輝いている。
 リィンは願い事を考える。大切な心の中の想い。自分が機械体でもこの心にある願い事。
(僕のこのコアの輝きが失せないうちは、養父が遺してくれたものを守る事)
 大切に慈しみ、愛してくれた養父。心を育ててくれた大切な存在。たくさん色んなことを教えてくれた人。
 その思いを受け取り、遺してくれたものを守ろうと思った。
(これは誓いだ)
 琥珀の色の星の欠片を一つ、壺の中に入れる。それは他の星の欠片と一緒になり紛れてしまったけれど…大切なものは自分の心に――。 大切な想いはずっと、ここにある。

 流れ星がまた一つ、空を翔け、地面へと落ちる。
 それはきっと、次に来る誰かの願いを受け取るだろう。
 星の瞬きはずっと、君の胸の中に。

成否

成功

状態異常

なし

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