シナリオ詳細
<巫蠱の劫>雷獣事件
オープニング
●雷獣動乱
所は豊穣郷カムイグラ。
かつて世界の端といわれた静寂の青を越えた先に発見されたこの島国は、海洋王国およびローレットの襲来によって少なからぬ変化が起きていた。
そのひとつが、高天京で流行する『呪詛』である。
妖怪の一部を切り取り、それを媒体として特定の相手に呪いをかけるというもので、呪われた者は送り込まれた『忌』によって抹殺されるのだという。
事件は京のみならず政治中枢たる宮中でも頻発し、宮内省では『透明な雷獣に殺された』という事件が連続した。
これもまた呪詛によるものとおもわれたが……。
美加ヶ原という野山に、小さな農村があった。
畑を耕し野菜をとり、時には森から兎を狩るなどして細々とくらす村だ。
「伝蔵さん、今日も見回りですかい」
「なんもねえ村なのに、熱心だあなあ」
畑仕事をする老婆に手を振られ、伝蔵は手を振り替えした。
刑部省より派遣された駐在人の守口伝蔵という男が赴任して半月。鉱山跡地の村が呪具事件によって壊滅し、その難民を受け入れる形でこの村は少しだけ広がった。手つかずの荒れ地を開拓し、野菜を植えて育てる。もちろんこれが食えるものになるまであまりに長い年月がかかるものだ。生きると言うことは、先の見えないものなのかもしれない。
伝蔵は畑を通り過ぎて、次は村はずれの川の様子を確かめに行こうか。そんな風に考えたところで……。
ドン、という衝撃音が背後から聞こえた。
のどかな農村に、とてもではないが聞こえうるはずのない音。
反射的に振り返ると、焼け焦げた畑がそこにはあった。
生え育った作物が真っ黒に焼けたさま。
土が白く濁ったさま。
人型のちぢこまった何かが、そこには転がっていた。
「ぁ……」
それがなんだったのか。伝蔵は気づいてしまった。
と同時に、すうっと浮かび上がるように現れた、巨大な黄金のオオカミめいた妖怪を、見てしまった。
●呪獣
「現在京で流行している呪詛。この媒体として切り刻まれた妖怪は時として『呪獣』となり、下級妖怪でさえ強大な力を得て狂気の限り暴れまわるといいます。
おそらく……伝蔵さん。あなたが見たという巨大な黄金の狼は『雷獣』という妖怪が呪獣化したものでしょう。
膨らんだ力が子獣をあつめ、村のそばにある森を占拠しはじめているという報告が入りました」
調査を行ったという役人の説明を聞いて、伝蔵はどさりと膝から崩れ落ちた。
村はもう、おしまいだ。
地位にすがりつくばかりで地方を差別し、京にばかり戦力を集中させようとする中央役人たちがこの小さな村に応援をよこすとはとても考えられない。
自分に出来ることがあるとすれば、馬にでものってこの場から逃げ出すことくらいだ。
他に受け入れてもらえる村もなく、この土地と心中するしかない村人達のことを思えば……伝蔵に逃げるという選択は難しかった。
「ローレットさんを、呼ぶしかねえ」
伝蔵は馬へと飛び乗り、意を決して手綱を握った。
ここからは、そう。
あなたの出番だ。
- <巫蠱の劫>雷獣事件完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年09月06日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●轍に炎
回転するタイヤとエンジン音。
長く長く轍を刻み、一台のカスタムオフロードバイクが畑だらけの田舎町を走って行く。
両サイドには無限なほどに広がる畑。右手には遠い山脈と空。
耳型のカップがついた獣耳用フルフェイスヘルメットには、歪んだ田舎町の風景が高速で流れていた。
やがて風景はその色を変え。
焼け焦げた作物や濁った土ばかりになっていく。
かかしは焦げ付き、未だ煙りをあげているものもある。
バイクはスピードをゆるめ、森にさしかかる土の上でエンジンを切った。
ヘルメットを脱ぎ、ゆっくりと首を振り髪をはらう『策士』リアナル・マギサ・メーヴィン(p3p002906)。
それを追うように軍馬を走らせた『ジョーンシトロンの一閃』橋場・ステラ(p3p008617)が、手綱を引いて馬を止める。
「ここが、例の雷獣が占拠したという森ですか?」
「伝蔵氏の話によれば、ね」
『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)もまた、馬鎧を纏った騎馬ラムレイをとめて鞍より下りた。
赤い袴と白い衣がなびき、どうにも縁起の良さそうな綱リボンがやや重たく垂れ下がった。
(捨てる神あれば拾う神あり。あの雷の音を、嘶きで塗り潰しましょう)
首にかけたゴーグルに指をかけ、イーリンは森に目を細めた。
「『神がそれを望まれる』」
空に円を描き、二つの大きな鳥がゆっくりと旋回降下をかけている。
いや、鳥ではない。
『猫さんと宝探し』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)と『幻耀双撃』ティスル ティル(p3p006151)が丁度良い高度までさがったところで制動をかけ、羽ばたきながらイーリンたちのそばへと着地する。
「呪具の次は呪詛。呪いが続いて、しかもそれに他人や他の存在を利用するのは……よくないことだよ」
「ほんとにね……。ああもう、誰がやったか知らないけど悪趣味な!
関係ない村まで巻き込んでるのほんっと性質悪い!」
二人の気持ちは一緒のようで、この形無き脅威の首謀者への憤りでできていた。
そこへ一台のロボット軍馬が到着。膝を折り曲げてうずくまる姿勢をとると、バギーめいたシートにまたがっていた『不揃いな星辰』夢見 ルル家(p3p000016)がハンドルから手を離して地へと降り立った。
「呪獣化した雷獣、ということは……あの雷獣も何者かにありかたを歪められたということなのでしょうか」
「ああ、そう考えると、雷獣も被害者だったンだよな……」
その左右に馬を止め、『蒼の楔』レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタイン(p3p000394)と『月下美人』雪村 沙月(p3p007273)が馬より下りる。
それぞれいつでも走れるようにここで待つように馬へ指示すると、森へと向けて歩き始めた。
「呪詛に蝕まれた哀れな妖、ですか……。ですが犠牲者が出てしまった以上、捨て置くわけにも行きませんね」
ちらりと左右を見ると、ルル家は両手にサブマシンガンを、レイチェルは二本指を立てて肘から手首にかけて浮きあがった魔術式紋様をなぞって赤く微発光させた。
「罪なきは村の方々も同じ。ならば拙者のやるべきは自明の理です!」
「ああ、分かってるさ。人を殺めた獣はちゃんと狩る。それがオーダーだから。
単に俺はな、呪詛を行使した奴が腹立たしいだけだ」
ずらりと並んだイレギュラーズたち。
沙月はこきりと指関節を鳴らすと、森への突入を開始した。
●森に雷
樹幹にかじりつく大顎。バキバキと音を立て木の皮を破砕させながら、まばゆいほどのスパークが散り樹木がたちまちの内に煙を吹き始めた。
ばちばちと音を立て炎をあげはじめた樹木から振り返ると、あたりは焼け焦げた木々ばかりだった。
その根元では金色の狼が狂ったように遠吠えを続けている。
理性無き、狂った獣たちの歌だ。
いつまでも続くと思われた歌が、しかし、一匹の子獣がぴたりと鳴き止んだことで波をうつようにとまった。
次々に振り返る子獣たち。
最後にマガツ雷獣が振り返ると、あがる煙の中を歩く一人の女を目にうつした。
「宇宙警察巡査下忍。性は夢見、名はルル家。十八歳婚活中」
顔の位置へあげ、天をさしていた宇宙サブマシンガンの銃口が、きわめて正確な振り下ろし動作によって子獣たちへと向いた。
「義によって抹殺します」
始まるひとつなぎの銃声。
何匹もの子獣が銃撃によってはねるなか、スパークを起こしながら複数の子獣がルル家へと飛びかかり牙を剥いた。
しかしながら、牙が彼女の大きく見開いた左目に届くことはない。
「――」
何事か歌のように囁いて、沙月が飛びかかる子獣を『踏んで』飛んだ。
突風のごとく現れた沙月の姿に思わず顔をあげた子獣たちへ、上下反転した沙月が長い髪を流しながら細めた目で流し見た。
回転、着地、うねる竜巻のように複雑なうずまき軌道を描きながら子獣たちのなかを舞い踊り、何匹もの子獣を破壊しては消滅させていく。
「可能な限りに弱らせました。後を――」
「まかせて!」
アクセルは木の枝から飛び上がると、高らかに歌を歌いながら子獣たちのすぐ頭上を低空飛行で8の字しはじめた。
ルル家の銃撃と沙月の連撃によって大きな隙のできていた子獣たちがこれに気を取られぬわけはなく、子獣のターゲットがアクセルへと集中していく。
それを認識すると、アクセルは急速に羽ばたき上昇。
撃墜しようと狙いをつけた子獣たち――を、ラムレイの蹄鉄が強引に蹴散らしていった。
咄嗟に飛び退きながらも小さな雷をいくつも発射する子獣の群れ。
イーリンは馬上で剣を高く掲げると、肉体に走る痺れや熱をグッと奥歯に仕込んだ綿薬をかみしめることでこらえた。
「一度やってみたかったのよね――」
と同時に掲げた剣に雷のエネルギーを集中。
「――雷返しって」
馬上から払った剣が雷の回転斬りとなって周囲の子獣たちを切り払っていく。
その一方。
ステラはアクセルが取り逃していた子獣たちにオーイと呼びかけながら走り回り注意を集めていた。
「できるだけ集めてティスルさんにつなげられれば……」
と、その時。
ズドンという音と共に天地がひっくり返った。
否。自分の足下が爆発し肉体が急速に回転したのである。
天に吠える雷獣が、フィールド全体に雷撃を降らせながら、ステラめがけてピンポイントな雷をたたき込んでくる。
ほぼ無防備となったステラ――を、素早く駆けつけたレイチェルががしりと掴んでマントの下へと包んだ。
全方位から浴びせられる激しい雷撃はしかし、レイチェルの紋様から燃え上がる魔術の焔と相殺しながら弾けていく。
(「神は復讐を咎める、神の怒りに任せよと」「だが神は手を差し伸べず」「故にこの手を鮮血に染めよう」「復讐するは”我”にあり──」)
素早くリミッター解除のコードを走らせ、右半身の術式を解放。かざした右腕から放電し、ダメージをこらえた。
そんなレイチェルたちへと集まってくる子獣。
だが集まるのは敵ばかりではない。
「伏せていろ」
「一気にいくよ!」
二人を挟むようにダッシュスライディングで割り込んできたリアナルとティスルがそれぞれ術式を発動。
リアナルの展開したエネルギーフィールドから直接力を取り込むと、ティスルは地面に突き立てた剣から雷撃の魔法を発動した。
周囲の子獣だけを的確に狙って大地より放出された電撃が、雷獣たちを素早く焼却していく。
「よく耐えた」
「集めてくれたおかげでバッチリだよ!」
リアナルとティスルは頷いてステラに親指を立てると、それぞれの扇子と剣を雷獣へと突きつけるように向けた。
「次はお前だ。黄金の狼だがなんだか知らんが、狩る側はこちらだと思い知らせてやる」
●疾風怒濤
焦げ付いたカカシの腕に小鳥がとまり、右をみて左を見て、ぴーちくと鳴いた。
途端。そばの樹木が爆発したかのように吹き飛び燃え上がる炎と煙と荒れ狂う雷を纏い巨大な黄金の狼が出現。大地よえぐれろとばかりに足を踏み込みトップスピードで畑だらけの道を走り始めた。
そのすぐ後をぴったりとつけて走る騎馬ラムレイとイーリン。
手綱をしっかりと握りしめ、イーリンの瞳が紅玉の輝きに溢れた。尾を引く光が炎の如くゆらめき、掲げた剣に熱を持たせていく。
「雷を追う、悪くないわ」
カーブをかける雷獣の軌道をあらかじめ予測したイーリンは小さな堀を馬で飛び越えショートカット。
空中で『カリブルヌス・改』を放出した。
溢れんばかりの紫の光が斜め上から打ち下ろすように突き刺さり、大地と田畑と雷獣の尾をそれぞれ破壊していく。
飛び退くようにルートを変えた雷獣に圧をかけるように、オフロードバイクでジャンプしたリアナルが斜め前を横切っていく。
連射された雷の矢を開いた扇子で払い落とす。
タイヤで派手にバウンドしながら、『人のできるだけ少ない方へ』と誘導され走って行く雷獣を振り返った。
イーリンの馬と交差し、再び追いかけ始めるリアナル。
「消費はカバーしてきたつもりだ。出し惜しみなく一気にたたき込め」
「今回は大飯ぐらいが多いものね。助かったわ」
二人の左右と中央を抜ける形で馬を走らせるレイチェル、沙月、ステラ。
三人はリアナルのフォローを受けると、顔を合わせてうなずき合った。
雷獣を追って加速。
足下を弾ける無数のスパークを飛び越え、レイチェルは雷獣の真横に馬をつけた。
指をたて、あらかじめつけておいた鮮血で魔方陣を描き出す。
同時に反対側へ馬をつけたステラは揺れる馬上でバランスをとりながら両手持ちの光線銃でしっかりと狙いをつけた。
雷獣の目がぎょろりと二人をとらえ、雷の球が頭上へと生まれる。
反撃……は恐れない。二人は至近距離からの熱光線と焔魔術を全力でたたき込み、激しい爆発と炎、そして雷撃による打ち上げ花火のごとき騒音が走った。
そうしてあがる煙の中を、高速飛行をかけて抜けていくティスルとアクセル。
二人の手にそれぞれつかまる形で登場した沙月は雷獣の上へと尾とされ、バチバチとする毛皮めがけて鋭い手刀を連続でたたき込んでいった。
激しく首や身体をふって沙月を振り落とす雷獣。沙月は転げ落ちながらもレイチェルにキャッチされ、一方のアクセルとティスルは滑走路へ入る飛行機のように軟着陸。
「ほんとは飛びながら戦いたかったけど――」
「飛行中は機動力が落ちるもんね。けどオイラたち、走っても速いよ!」
斜め左右を陣取る形で走り始めたアクセルによる振り返りざまの魔砲。
雷獣の頬をかすりながらも、反対側を走る幻翼剣劇の斬撃の隙を確かに作った。
流体剣を刀の形に整えると、ティスルはあえてのブレーキによって強引に雷獣の頬から胴体にかけてを斬り付けた。
激しく血を流す雷獣――の側面から、ルル家の愛馬レクセルがジェット噴射をかけて突っ込んできた。
衝突――しながらも強引に装甲を続ける両者。
頭をぶつけ合いながらもまっすぐ進んでいくさなかで、ルル家はレクセルの背に立ち乗りし、そのまま跳躍した。
「宇宙忍法――超新星爆発(スーパーノヴァ)!!」
突如多重分身したルル家が宇宙サブマシンガンや宇宙日本刀や宇宙手裏剣や宇宙アサルトライフルや宇宙釘バットを一斉に取り出し――たかと思うと急速にひとつに集まり、超高速でジグザグの光をひいたルル家が雷獣を蹂躙していく。
目を瞑り、ぐったりと脱力していく雷獣。
転倒するも勢いは留まらず、前方の岩へと突っ込んでいった。
「――!」
駆けつけたイーリンが衝突をさけるために声をあげ、手綱をひいてラムレイの前足をあげさせる。
と、よく見ると、ルル家が最後の最後で雷獣と岩の間に挟まりクッションになることで、雷獣を衝突から助けていた。
「皆さん!」
物音を聞きつけた依頼人の伝蔵が、馬をかって駆けつける。
「これは一体……」
駆けつけたはいいものの、ルル家が雷獣を助けた状況に困惑していたようだった。
一方で雷獣は閉じていた目を開き、むくりと頭を起こす。
「危険です! 呪獣がまだ――」
「いや、もう心配ねぇよ」
慌てて鉄砲を向ける伝蔵に手をかざし、レイチェルはパイプを口にくわえた。
ぱたぱたと翼をはばたかせ、彼女のそばへと着地するアクセル。
「見て、雷獣の身体が縮んでいく」
彼の言うように、雷獣はみるみる身体を縮めて大型犬程度のサイズでとまった。
上空からその様子を見ていたティスルがふと振り返れば、ここまでの戦いを示すかのように長い焦げ跡が地面に刻まれている。
だというのに……。
「『呪詛に蝕まれた』と言いましたが……呪詛が払われた、ということなのでしょうか。これは、珍しいケースですね」
馬からおりた沙月が、ぐったりとしたルル家と雷獣へと近づいていく。
雷獣は目を瞑って気を失ったであろうルル家の頬を、犬のようにぺろぺろと舐めていた。
見るからに安全な風景である。
「ということは、あれはただの妖怪ということなんですか?」
ステラは振り返り、バイクをとめたリアナルへと問いかけた。
「雷獣とはそもそも、雷のおちる夜人の目の前に現れてパチパチして驚かすだけの、あまり害のない妖怪だ。呪詛によって凶暴化していたようだが、それが払われればあの通りなのだろうな」
リアナルの解説に納得したのか、伝蔵は構えていた銃をゆっくりと下ろし、そして安堵の息を漏らした。
「良い村ね」
そんな彼の頭上。もとい馬上から、イーリンが優しく声をかける。
「静かな歴史を感じる。落ち着いたらここの話、聞かせて頂戴?」
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
――依頼達成
――妖怪が呪詛から救われたようです
・あとがきのあとがき
今回はMVP事由を解説します。
全体的に速攻戦を目的としていた上、味方のアタッカーはAP消費の激しいタイプが殆どでした。普通なら追撃パートでガス欠となり通常攻撃等をつかってなんとかゴリ押しする形になったのかもしれませんが、序盤から徹底してリアナルさんがエネルギー供給を行っていたことでガス欠が回避され、全員が大技を出し続けていられる好条件が発生しました。
リプレイの文面からはそれがチョット分かりづらかったので、こちらで補足致します。
GMコメント
■オーダー
村の駐在守口伝蔵より呪獣討伐の依頼を受けたあなたは、村へと侵攻しつつある雷獣とその子獣たちの撃退にあたります。
このシナリオは『迎撃パート』と『追撃パート』に分かれます。
それぞれ戦闘内容が異なるので、順に解説していきましょう。
●迎撃パート
巨大な黄金の狼ことマガツ雷獣とその呪力によって生み出された子獣たちと戦い、追い払います。
マガツ雷獣は『残存する子獣の数』に比例した威力で雷による全体攻撃を放ってきます。
よってここでの動きは主に『子獣をどれだけ効率的に撃破できるか』が軸になるでしょう。
・子獣(個体数15~20)
雷を矢のように固めて発射する妖怪。
外見は金色の狼に近い。
個体数は多いが戦闘スタイルの関係からある程度ばらけて配置される筈です。範囲攻撃でいっぺんに倒すなら、まず一箇所に集める手順を踏む必要があるでしょう。
・マガツ雷獣
呪獣化した妖怪雷獣。巨大な黄金の狼めいた姿をしています。
雷を全身に纏い【棘】及び『電撃耐性』『火炎耐性』『麻痺耐性』『精神耐性』『怒り無効』の能力を持ちます。
また巨大であるため、マーク・ブロックには3人以上を要します。(ハイウォール持ちの場合2人分としてカウントされます)
攻撃方法は主に0~1レンジに対する『雷の槌』による神秘系攻撃で、【感電】【火炎】【乱れ】のBSをもちます。
その他ブレイクや必殺といった一通りのスキルをもっていると予測されています。
先述した雷全体攻撃は副行動として行われるようです。
子獣を全て倒すことができた段階で雷獣は森へと逃走。
強制的に追撃パートへと移行します。
●追撃パート
逃走する雷獣を追いかけ、これを倒すまでのパートです。
倒しきれない、ないしは逃げ切られてしまうと依頼は失敗判定となります。
・雷獣(疾走形態)
疾走形態へとチェンジします。
それまでもっていた【棘】効果がなくなり、雷の矢による範囲射撃が主な攻撃方法に代わります。
『電撃耐性』『火炎耐性』『麻痺耐性』『精神耐性』『怒り無効』は維持されています。
●騎乗戦闘ルール
このシナリオでは以下の特殊な騎乗戦闘ルールが適用されます。
・【軍馬】など騎乗戦闘で使用可能なアイテムを用い、雷獣を追いかけながら戦うことになります。これらのアイテムを装備していない場合は借りてきた馬を用います。自前のアイテムを用いた方がペナルティ軽減性能があがります。
・機動力が8以上ある場合は地上を走ることで軍馬なしでも戦闘に参加できます。この場合騎乗戦闘ペナルティをうけません。
・戦闘中は副行動が禁止され、マーク・ブロックが不能になります。
・戦闘中は回避・命中を始めいくつかのステータスに騎乗戦闘ペナルティがかかります。『騎乗戦闘』のスキルがある場合これを軽減できます。
■■■アドリブ度■■■
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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