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シナリオ詳細

マダム・アルゲンの彫金教室

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

ラリーシナリオ「マダム・アルゲンの彫金教室」(のっふぃくNM) あやひIL

●工房の朝
 彼女の日課は、工房の掃除から始まる。生成り色の帆布で作られたエプロンを身につけ、掃き掃除を慣れた手つきで終わらせる。

 それが終わると、次は工具の手入れを鼻歌交じりに行っていく。油でペースト状にした研磨粉で、金台の表面や大きさの金槌の先端をピカピカにする。鑢が目詰まりしたところは、真鍮製のブラシで丁寧に落していく。

「さて、今日はどんな子がやってくるかねぇ。ま、やってくるとは限らないけどね!」

あっはっは、と彼女は笑うとお得意の魔法で冷めたコーヒーカップをじんわりと温め始めた。

●銀の魅力
 カストルが、ぱらぱらぱらと大判の本を見せる。
 どうやらシルバーアクセサリーの作り方が書かれた参考書のようで、シンプルなシルバーリングから複雑なバラのペンダントまで色々載っている。どれも細かく図や注釈がなされ、初心者は勿論のこと現役の職人にとっても非常に魅力的な一冊だ。
 ただ、最後の「参考作品」と書かれた章の最後には白紙のページがあり、少し寂しい印象を受ける。それぞれ作品番号と作品名、そして精巧なスケッチが丁寧に纏められている分、この白紙のページの存在が逆に勿体なく見えてしまう。

「君達には、このページを埋めてきて欲しいんだ。この本に出てくる『参考作品』は、君達がマダム・アルゲンに習いつつ完成させた作品が並ぶことになる。今は10作品載ってるから……11番目から作品が載っていくことになるね。どんな作品にするかは自由だよ。難しい作品でも、アルゲンの手助けさえあれば完成させる事は出来る。」

 残念ながら、異世界の品物は持ち帰ることが出来ない。だが、作った記録はこの白紙のページにドンドン記載されていくようだ。後からこのページを見返すだけでもいい思い出になるだろうし、実際の品が欲しくなれば工房で発注したり、もしくは自分で作る時の参考にもなるかもしれない。

「どれだけ作品作りに時間がかかっても、此方に戻ってくれば時間はほぼ経ってないものと考えてくれていいよ。それじゃ、思う存分作っておいで。」

NMコメント

お初にお目にかかります。のっふぃくという奴です。
こんなご時世だからこそのもの作り系ライブノベル。
ご自分が作りたい作品をがっつり作ってきましょう。
 

このラリーシナリオは1章で終了予定です。
オープニング一覧から消える寸前まで書かせて頂きたいと思います。
作りたいものが思い浮かんだら、お気軽に参加して下さい。


■概要
マダム・アルゲンの工房に行ってシルバーアクセサリーを作りましょう。

どんなに難しいものでも大丈夫。仕上げは難しい作業はマダム・アルゲンがしてくれます。
作成したシルバーアクセサリーは持ち帰れませんが、参考作品として制作番号と作品タイトルが記載されます。

プレイングには「こんなものがつくりたい!」というものを熱く語って下されば、それを作るお手伝いをマダム・アルゲンがしてくれます。作りたいアクセサリーの名前及び設定がある場合も、プレイングに記載して下さい。
もし無い場合や思いつかない場合は、作品名は此方で考えます。
但し、のっふぃくが作品名を決める場合は作品の外見が分かりやすいシンプルな名称になりやすいのでご了承下さい。
こんな感じの作品名がいい!とふわっとした案があれば其れを繁栄して作品名を決める事も可能です。

ペアで作りたい、若しくはグループで作りたい方々はグループタグもしくは同行者名とIDをプレイング冒頭に書いて下さい。

【例】
 一行目:【ペアリング作り隊】
 二行目:さーて、素敵なペアリング作りますよ!


■マダム・アルゲン
御年60歳にはとても見えない溌剌とした女性の職人。
自分の技術を継承すると共に、作る楽しさを教える事が彼女の生き甲斐です。
彼女の工房には、シルバーアクセサリーを作る為の道具が一通り揃っています。
火を使う魔法に長けており、魔法のバーナーステッキを操って地金の溶解からロウ付けまでお手の物です。
火傷をしても大丈夫。彼女の治癒魔法であっという間に治ってしまいます。

難しい作業は彼女に任せることも可能ですし、彼女の力を借りて最後まで自分で仕上げることも出来ます。

アクセサリーに使える宝石を多数所有しており、望みのものがあれば快く使わせてくれるでしょう。
(混沌やメタ的に実在しない宝石でも所持しているかもしれません。)

作業場には、魔法の琺瑯瓶に入ったあったかい自家焙煎コーヒーとお手製クッキーがあります。
マグカップも用意されているので、適宜休憩を入れるときに自由に飲んだり食べたりして良いそうです。
尚、ミルクや角砂糖もばっちり備え付けてあるので、適宜甘さ等を調節して下さい。


■注意!
あまりにも全年齢向けではない作品や、アクセサリーの範疇を超える作品(等身大のドラゴン像など)の場合は、止むなくプレイング不採用になりますのでご了承下さい。


それでは、早速作ってみましょう!

  • マダム・アルゲンの彫金教室完了
  • NM名のっふぃく
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月22日 17時31分
  • 章数1章
  • 総採用数11人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

Luxuria ちゃん(p3p006468)
おっぱいは凶器

●No.11「囁き」

「イヤーカフスなんかどうかしら?ちょっとエルフ耳の方向けの、細く長く絡みつくような優美な作品がいいわ。」
 耳の先から根本まで、絡みついて覆うカフスが誰かのささやき声が耳に纏わり付いて離れない。そんな様を想像させられたらいいわね、と。
 若く扇情的な魅力を持つ『己喰い』Luxuriaちゃん(p3p006468)が語る明確な完成イメージに、アルゲンはうんうんと頷き「それなら、銀線を組み合わせて作ってみるかい?」と幾本かの太さの違う銀線を取り出した。
 
 まずは長い耳を持つLuxuriaの耳の形を基に型紙を作り、耳の厚みと裏側のデザインも考慮しつつ型紙に様々な曲線を描き足して、設計図が出来た。
 次は設計図通りに、様々な工具を使いながら太さが違う銀線を少しずつ曲げていく。一度曲げたら硬くなる為、アルゲンが銀線に火を通して焼鈍して柔らかくして、再び曲げる。最初こそLuxuriaは力加減が分からず慎重だったが要領を少しずつ覚え、やがて様々な銀の曲線が完成した。

「あとはロウ付けして銀線を繋ぎ、磨けば終わりさ。その前に、一息入れようじゃないかか!」
「え、珈琲にクッキーもあるの?あら、これならゆっくり作業できていいわね♪」

 作業が一区切りつき、珈琲とクッキーで一休みする二人。集中力がいる作業だからこそ休憩は非常に重要だ。

 この後、流麗で耳にフィットするイヤーカフスが無事に完成した。

成否

成功


第1章 第2節

アシェン・ディチェット(p3p008621)
玩具の輪舞

●No.12「リトルローズのバレッタ」

「こんにちわマダム!」
「こんにちわ、お嬢さん!さあ、今日はどんな物を作りに来たんだい?」
 教わる立場である『草刈りマスター』アシェン・ディチェット(p3p008621)の丁寧な挨拶に破顔するアルゲンに、ディチェットは自らの薔薇のコサージュを指しながら
「お花の……このお花が良いわ」と答えた。

 様々なアクセサリー見本の中から、ディチェットが選んだのは、バレッタ。髪留めに小さな薔薇が咲いているような小物を彼女は希望していた。
「それなら、薔薇の花弁から作ってみるかい?小振りでも映えるからね」

 薄い銀板を糸鋸を使って花弁や葉の形に小さく切り取り、植物らしい動きを付けるべく丁寧に曲げては余分な厚みを削っていく。出来る所はなるべく自分で作りたいディチェットは、小さな花弁と葉を長い時間をかけて完成させた。

「さぁ、次はこっちの出番だね」
 ディチェットが作った花弁と葉、そして爪の先程度に切った銀ろうを、バレッタの土台に置く。魔法のバーナーステッキで満遍なく熱すると銀ろうだけが溶け、見事に薔薇の花が固定された。
 それをジッと見ていたディチェットは「まるで魔法だわ!」と目を輝かせ、アルゲンは「魔法と技術の合わせ技だよ。」とにっかりと笑った。

 この異世界で作った作品は持ち帰る事が出来ないが、作った記録は確りと残る。いずれ元の世界でプレゼントする時に大いに役立つだろう。

成否

成功


第1章 第3節

ソロア・ズヌシェカ(p3p008060)
豊穣の空

●No.13「煌めく海の星」

「ペンダントを作りたいんだ、ご指導よろしく頼む。」
「あいよ!どんな形がいいんだい?」

 ヒトデのペンダントを作りたいと伝えた『幻想の冒険者』ソロア・ズヌシェカ(p3p008060)。トップ部分はなるべく自分で、チェーンはアルゲンにお願いしたいという。
 銀板を削り出してヒトデの形をにしようとするが、どうしても星の形と変わらなくなってしまうとソロアは悩んでいた。そこに、捻りの入った煌めくチェーンをペンダント用に加工し終えたアルゲンが「ふぅむ、先端や分岐を丸くして、長く細い腕を湾曲させるようにしてみたらどうかい?」とヒトデの図鑑を持ち出して見せてくれた。暫くすると、まもなくヒトデの原型が出来上がった。
「あとは地模様も入れてみると楽しそうだね。こんなのはどうかい?」と、アルゲンは真鍮板を取り出して細いタガネでコンコンと叩く。すると、ヒトデの表面のような粒々の模様が真鍮版の上に出来ていた。ソロアも真似して、作品の表面にキラキラとした地模様を入れていく。

 休憩中、ミルクたっぷりのコーヒーを飲みつつソロアは作品名に悩んでいた。
「マダムなにか良い案はないだろうか?」と聞くと、「そうだねぇ、ヒトデは海の星と言われてるからそっちから考えたらどうだい?」とアルゲンはクッキーを摘まみつつ答えた。
「成る程、海の星か!その方向で考えてみよう。とっても楽しい時間だったぞ、ありがとう!」

成否

成功


第1章 第4節

イルミナ・ガードルーン(p3p001475)
蒼騎雷電

●No.14「フェザーペアネックレス」

「こんにちはッス、アルゲンさん!今日はよろしくお願いするッス……!」
「あいよ!此方こそよろしくね」

 『機心模索』イルミナ・ガードルーン(p3p001475)は、友達にプレゼントする為に羽根の形をしたネックレスを希望する。残念ながら持ち帰る事は出来ないが、立派に作った証は参考作品としてしっかり掲載されるだろう。
「彼女はあまりお洒落はしないようなので、目立ちすぎないようにシンプルに!」と意気込むイルミナにアルゲンは満足そうに笑みを深くし、「羽を作るなら、この材料を使おうかねぇ」と銀板と太めの銀線を取り出した。
 黒い絵の具で羽のイメージ図を銀板に書き、切り抜いていく。羽の軸になる部分は、アルゲンが銀線と銀板をロウ付けする。羽の切り込みを入れ、タガネで羽の模様を刻んでいくイルミナは、シンプルな分細かい造形に注力したいようだ。

 あとは切り込みを曲げて羽のカーブをつけて磨けば完成、といったところでイルミナが唸り、アルゲンは首を傾げる。
「あ、そうだ。もう1つ同じデザインのものを作って、ペアにしてみるッス!アルゲンさん、なにかこう……青色と紫色の小さな石みたいなの無いッスかね?」とイルミナが聞いてみると、アルゲンは工房の奥からアクアマリンとアメジストを持ってきた。
「石を入れるなら、羽の先端の方にするかねぇ。ペアで作ると見栄えもいいし、気合い入れて作るんだよ!」

成否

成功


第1章 第5節

ブラッド・バートレット(p3p008661)
0℃の博愛

●No.15「てのひら」

「神に仕える身である為、親しみのある十字の首飾りにしましょう。ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします」
「承ったよ。信仰の支えとなるものになるといいねぇ」
 少々堅めな印象を受ける『0℃の博愛』ブラッド・バートレット(p3p008661)の丁寧な挨拶に、アルゲンは笑顔でうんうんと頷いた。

 少々厚めの銀板を十字の形に切り取り、形を整えていくブラッド。 
「見た目は……シンプルなものにしましょう。俺のように聖職者でなくとも神は皆を見守ってくださいます。なので人を選ばず誰でも手に取れる存在となり、いつでもその身に寄り添える首飾りが好ましいです」と熱く語るブラッドの横に、アルゲンは様々な目の鑢と磨き道具を用意する。
「それなら想いを込めて磨いていくのが肝心だね。滑らかである程に、思い入れが感じ取れるものさ。」

 形が整い、成形から磨きに入るところで「休憩にしようか」とアルゲンが声を掛けてきた。
「砂糖もミルクも不要ですよ」とブラックコーヒーに口を付けるブラッドに「おや、珍しいね」と答えたアルゲンの目には、彼なりの拘りが見えていたのかもしれない。

 やがて、丁度手のひらに収まるサイズの角の取れた十字が出来上がる。丹念に磨き上げられた其れは、とても素人が作ったとは思えないものだった。
「貴方にも神の御加護があらんことを」
「ありがとねぇ。そういうアンタにも、いい事があるといいねぇ」

成否

成功


第1章 第6節

只野・黒子(p3p008597)
群鱗

●No.16「火除けの認識票」

「まあ、なんだかちょいと世情が不穏ですし、形見くらいは用意しておきましょうか」
「おやまぁ、何処も物騒だねぇ。ま、気合い入れて作ればいいお守りにはなるさ」
 ドッグタグを作成に来た『群鱗』只野・黒子(p3p008597)の言葉に、やれやれとアルゲンは苦笑いを浮かべた。

 二枚一組のドッグタグを作るべく、黒子は2枚の銀板を糸鋸や鑢でピッタリ同じ形に揃える。同様に穴を開け、角を落して磨けば原型は出来上がった。ズレが起こらないように鉛筆で下線を書いた後に、刻印を使って名前を刻んでいく。
 血液型や部隊番号は役には立たないと判断し、入れなかった。その代わり、アルゲンから彫刻用のタガネを借りて、松ヤニで彫刻台に固定したドッグタグへ七竈の模様を慎重に入れていく。

 1枚目のドッグタグが完成した時点で、アルゲンに促されて黒子達は休憩に入った。
「中々珍しい植物を選んだもんだねぇ」と植物の図案集片手にクッキーを摘まむアルゲンに対し、「確か花言葉が『慎重』だったはずなので。後はこの植物、燃えないそうで。生還の願掛けってやつですかね」と答える黒子。アルゲンは「成る程!うちにも家内安全も込めてオブジェでも作ってみるかねぇ?」と楽しそうに笑った。

 休憩後、黒子は2枚目のドッグタグへと彫刻を施し、完了させた。彫られた銀の実一つ一つが、まるで何かの加護を持ったかのようにキラリと光っていた。

成否

成功


第1章 第7節

グニオグ・フーオルフト・スセンクラド(p3p008807)
往く末を辿る者

●No.17「砕月のピンブローチ」

「物が壊れる様を見ることには慣れていますが、物が創られるところを見ることはほとんどありませんでしたね……。と言うわけで、実際に体験してみようと思います。よろしくお願いします、マダム」
「あいよ、気楽にやっていこうか!」
 律儀な『往く末を辿る者』グニオグ・フーオルフト・スセンクラド(p3p008807)の挨拶に、アルゲンは笑って答えた。

「折角ですし、私の知識の中で最も美しい光景を形にしてみましょうか。言葉にするならば、砕け散る月のシルバーアクセサリー、と言った感じですか。細身の円形フレームを土台に、半ばから砕けた月と、その破片をあしらって……」とグニオグの細かなイメージを聞いたアルゲンは「それならピンブローチで仕立ててみようかねぇ!」と準備を始めた。
 ピンブローチの土台と細身の円形フレームをアルゲンが作っている間、グニオグは銀板を細かく糸鋸で切り、月の破片のように削って整えていく。細かい作業故に苦戦しているようだが、当の本人は「ふむ、これはなかなか……再現が難しい……壊すことに比べ、創り出すことのなんと繊細なことか」と新鮮な体験に唸っていた。

 やがて各々のパーツを組み合わせてロウ付けし、綺麗に研磨して完成。
「丁寧に創られればこそ、その末もまた美しくなるものです」とアルゲンを褒め称えるグニオグに、アルゲンは「丁寧なイメージのおかげさ!」とにんまり笑った。

成否

成功


第1章 第8節

三國・誠司(p3p008563)
一般人

●No.18「線と丸のペアネックレス」

「へー、シルバーアクセサリーかぁ」と工房内を見渡す『素人に毛が生えた程度の』三國・誠司(p3p008563)は元の世界では所持する縁を持たなかったが、いつか『帰る』前には想い出の品にしても良いかもしれない、とも考えている。
「ぼくにもできるかな、どうかな?」
「成せば成る、ってね。さあ、始めようじゃないか!」

 とりあえずペアのネックレスな感じのものを作りたい、とざっくり答えた誠司の要望に「それなら、デザインの基本から作品を組み上げようか。難しく考える必要は無いさ。何故なら、自分の好きなように線と丸を組み合わせるだけで出来るからね!」とカラカラと笑いながら丸い銀板と銀線、ちょっと太い銀棒も取り出した。
 長居するとアルゲンに悪いと考えていた誠司は、銀線を直感で切って曲げて……と次々に加工していく。銀板の上にバランス良く乗せ、ロウ付けしたら完成だ。
 割と一回できたら次はもう少し良い物ができるのではないか?と、もう一方のペンダントでは銀線の加工を手際よく行う誠司。一度やりこむとのめり込む性格のようだ。

 ペアにした理由を聞かれて「無くした時にもう一個使う為だよ」と答えた誠司に「送る人はいないのかい?折角いいデザインになったのにねぇ」と残念がるアルゲン。
「贈る人…?そんな人ができたらいいねぇ、ここイケメン多いし厳しいかな」と誠司は曖昧な答えを残すだけだった。

成否

成功


第1章 第9節

サイズ(p3p000319)
カースド妖精鎌

●No.19「雪降り煌めく星のブローチ」

「彫金教室か……。初心者の中に鍛冶屋としてよく作る熟練者として混ざるのはなんか気が引けるが、まあいいか……折角だし周りから浮くレベルの高度な物でも作るか」
「おおっ!鍛治場慣れしてるのかい!こりゃ、教える身にも力が入るねぇ」
 早速工房の設備を見て回る『妖精の守り手』サイズ(p3p000319)の視線に、アルゲンも同じ職人としての血が騒いだようだ。

 サイズが作るのはブローチ。だがその構造はアルゲンさえ舌を巻く高度なもので、実際彼女は材料を提供しただけ。特に、サイズが「ガラスに関しては材料さえあれば俺の鍛治道具で自作出来るが……あるかな?」と言いのけた際には一瞬口をぽかんと開けてしまった位だ。
 二重に重ねた大きさの異なる二つの円状のガラスを作り、内側にベースとなる銀の星を入れる。更に、空いたガラス同士の隙間にスノードームのように異なる屈折率のガラスを組み込む。ドーム状になった内部には、星屑のように台座に宝石を石留めした。

「サポートは不要だ、一応物作りとイレギュラーズ業で食っているからな、この位出来ないとな」と仕上げの磨きに入るサイズの作業に、文字通り魅入るアルゲン。
「アルゲンさん的にはやりにくい生徒だろうが……」とごちるサイズに「いやいやいや。この歳で匠の技を見られるとは、幸運だよ!どんどん好きにやっておくれ!」とコーヒーを飲みつつ見守っていた。

成否

成功


第1章 第10節

グリーフ・ロス(p3p008615)
紅矢の守護者

●No.20「淡青の瞳の平打ちリング」

「なにかを産み出す、ですか……よろしければご指導いただけますと幸いです」
「そう堅くならなくてもいいさ。好きに作っておくれ!」
 真面目な佇まいのグリーフ・ロス(p3p008615)を、アルゲンは早速工房の作業台へと案内した。

 グリーフの中には、モデルとなった女性の知識らしきものは刻まれている。だが、食事も不要のため料理を作ることなく、自身での創作経験は数えるほど。そんなグリーフが作りたいのは、欲求もないはずの気持ちの中でふと浮かんだ指輪だった。
 銀棒を圧延ローラーで伸ばし、鑢で大まかな角を取る。半丸の金床でおおよその縁の形に曲げた後にロウ付けして輪を作り、鋼鉄の芯棒に通して形やサイズを異なる鎚で整えて綺麗に磨けば、平打ちのシルバーリングの完成だ。
 淡い青色の石かガラスを留めたいというグリーフの希望に、アルゲンは海の色を連想させる淡い色味のアクアマリンを幾つか持ってきた。
「……ワタシには手に入らなかった色と、頂けなかったモノ」と、己の瞳と対照的な石をまじまじと見つめていた。

「そういえば、作ることだけを考えて、自分がするのか、誰かにお渡しするのか、考えていませんでした。指輪なら、サイズもありますよね。……チェーンに通せば、身に着けられますでしょうか?」
「勿論さ!」とアルゲンが並べたチェーンを一つ一つ手に取るグリーフの瞳は、更なる真剣味を帯びていた。

成否

成功


第1章 第11節

隠岐奈 朝顔(p3p008750)
真意の選択

●No.21「黄金琥珀の鍔ペンダント」

「シルバーアクセサリー……どれもこれも綺麗だね。オキナも1つぐらい作ってみたいなぁ…」と、今まで作られた作品を眺めて溜息が漏れる『神威を超えし神使』隠岐奈 朝顔(p3p008750)に、「まずは1つ作ってみるのが肝心さ。さあ、やろうかね!」とアルゲンは豪快な笑顔で応えた。 

 何を作るかも決めずに来た朝顔。「……マダム。オキナ、デザイン考えてないから、一緒に考えてくれる?」と恐る恐る訪ねたら、「考えるのも製作の内。全然構わないよ」と様々な図案集や作品を幾つか引っ張り出してきた。
 すると朝顔の方もインスピレーションが刺激されたようで、「いつでも身につけられる……ってなったらペンダントとかかな?デザインとか素材で和風の要素が入った奴も作れるのかな?って石も使えるんだ!琥珀……あの人と、同じ色した石……マダム、オキナこれ使いたいな!駄目?」とやや興奮気味に黄金色の琥珀が入った作品を指さす。
「琥珀が柔らかいから石留めが少々難しくはなるけど、いいかい?」とのマダムの問いに出来るだけ自分の力で作りたいと朝顔は答えた。現実で身につける為に、ちゃんと自分で作れるようになりたいようだ。

 手先が器用でない朝顔が、何度かの休憩と指導の後に作り上げたペンダント。それは数種の和柄を組み合わせて彫り込んだ上に黄金色の琥珀を左右対称に嵌めこんだ、刀の鍔を象ったものであった。

成否

成功

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