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シナリオ詳細

第一回チキチキドン引き設定王選手権

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●情熱バイブス
 どうしてこんなことになった。
 眼の前で吠える巨大な怪物を前にして、俺はやれやれとため息を付いた。
 眼の前の化物、否、胡乱な表現はやめておこう。
 ドラゴン。そう、ドラゴンだ。
 翼の生えたヒュージサイズのトカゲ。火属性を持っているのだろう、口の端から炎の残滓が漏れている。
 威圧感だけで、自分が普段相手にしているようなミニスライムや幼年ゴブリンなどがぬいぐるみのように可愛らしく思えるほどだ。
 間違っても、自分のような低レベルが相手をするものじゃない。
「まあそれでも、仕方がないんだけどな」
 肩を竦めてみせる。
 そう、仕方ないじゃないか。
 俺だってのんびりと日銭を楽に稼いでいたかったさ。
 だが、勇者がやられてしまったんだ。それで町にも被害が及びかねない。誰もどうにもできない。
 そんなことを言われたら、今まで隠してきた力を開放するしかなかった。
 ああ、クエストは受けずに黙って来たよ。力がバレて有名になりたくないからね。
「さあ、やろうか――」

 そこでアピールタイム終了のブザーが鳴った。
 ひとしきり格好をつけたところで満足して剣をしまう。
 高得点を心待ちにし、採点官を祈るように見つめていた。

●選択アウトソース
「それじゃ今回のお便りッスー」
 集まった面々に向けて、『可愛い狂信者』青雀(p3n000014)は一通の便箋を取り出した。
 おそらくはその中身が今回の依頼内容なのだろうが、あんなラジオ番組のリスナーから受け取ったような形で良いのだろうか。
「先輩、細かいこと言うのはなしッス。ちゃんと前金も貰ってるから問題ないッスよー」
 そう言って手紙を広げるギルド員。
 まあ、問題が起きているわけじゃないから良いのかとため息をついた。そこに依頼人の意志があり、報酬を支払う準備ができているのなら、仕事としては成立するだろう。
 少なくとも、目の前お瞳孔に渦巻きマークが浮かんだ女が暴走するよりはずっといい。
「えーっとー、うう、表現が……子供の字ッスねー。えっとぉ、『ギルドのみなさんへ――』」
 ギルドのみなさんへ。
 どうしても欲しいものがあり、溜めていたお小遣いを使ってギルドに依頼を出しました。
 それは『超光刃グラムエクスカリボルグングニル』です。限定生産の剣のおもちゃで、かっこいい装飾と、暗いところで緑に光るのが特徴です。
 数が少なく、すぐに売り切れてしまい、再生産の目処もなく手に入らないと思っていたのですが、とある大会の優勝賞品になることがわかりました。
 ギルドのみなさんには、その大会で優勝して賞品をゲットしてきて欲しいのです。
「『――欲しいのです』っと。お、大会の詳細も書いてあるッスよ。えーっと、『第一回 チキチキ ドン引き設定王選手権!!』?」
 大会名に嫌な予感がして、何人かが立ち上がろうとした。
 しかし青雀は既に入り口の前に移動している。
 残念、狂信者からは逃れられない。

GMコメント

皆様如何お過ごしでしょう、yakigoteです。

『第一回 チキチキ ドン引き設定王選手権!!』という大会で優勝し、『超光刃グラムエクスカリボルグングニル』というおもちゃの剣を手に入れて下さい。

【用語集】
■第一回 チキチキ ドン引き設定王選手権!!
・シチュエーション設定は自由。とにかく思いつく限りの『イタい』設定を作り出し、その主人公として振舞って下さい。
・優勝賞品は『超光刃グラムエクスカリボルグングニル』というおもちゃ。
・結構観客が入ります。羞恥心に消えないダメージを残しつつ胸を張ってどうぞ。

■超光刃グラムエクスカリボルグングニル
・限定生産され、希少性の高いおもちゃの剣。
・ぴかぴかした装飾がついていて、ボタンを押すと音が出る。
・暗いところで刀身が緑に光る。

  • 第一回チキチキドン引き設定王選手権完了
  • GM名yakigote
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2018年05月04日 20時55分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アラン・アークライト(p3p000365)
太陽の勇者
清水 洸汰(p3p000845)
理想のにーちゃん
コライユ・マゼラン(p3p001902)
ペンギンの腕力はすごい
ブーケ ガルニ(p3p002361)
兎身創痍
シラス(p3p004421)
超える者
アマリリス(p3p004731)
倖せ者の花束
ナール=G=ヴィント(p3p005021)
灰風
銀(p3p005055)
ツェペシュ

リプレイ

●呪禁ブレイブ
 誰もが内に夢を抱えている。将来の、だとかそういうものではなくて。もっと荒唐無稽で、現実にいながら白昼夢を見ているかのような。そういうどろっとしたやつだ。そいつは大抵、表に出すと人生を終わらせるような危険を孕んでいる。生暖かい意味だ。

 パパン、パン、と。疎らな破裂音を出して、色のない花火が昼間の会場にそれらしさを加えている。
 ホットドッグの屋台に舌鼓を打てば、次はハンマーチャレンジに手を出して。奇妙な造形の着ぐるみから色違いの風船を二つもらい、それを早速枝に引っかけた子供が泣いている。
 見たことがあるような、無いような。だが祭りとしてイメージされるそれの一種ではあるのだろう。思っていたよりも賑わうそれに、少なくとも驚いていた。
 珍妙なコンテストだと思っていたのだが、どうやら世間は想定外に娯楽への飢えが激しいようだ。
「……依頼は基本選ばない、が信条だけどよ。こんな大会に出ちまうことになるなんてな」
『太陽の勇者様』アラン・アークライト(p3p000365)が明るい空を仰ぎ見る。ギルドに身を置くと言うことが、身を削る商売だと自負してはいるが、まさかこんな意味でそうなるとは思ってもみなかったのだ。だが、引き受けている。騙されたわけでも、飛び降りるしかないわけでもない。自分の意思でここにいるのだ。
「まぁ、しゃーねぇ。子供のためだ」
「小人の涙も、巨人の慟哭だって見逃さない、オレはスプラッシュ・クォーター! どんなに大きな悪だって、スッキリ水に流して、恨みっこなしだぜ!」
『楽花光雲』清水 洸汰(p3p000845)が自分の配役に対する最後の追い込みをかけている。これがいいか、あれがいいかとポーズを決めては角度を調整し、最も映える姿を模索しているのだ。心を配役にシフトする。どこまでなりきれるのか、というのも優勝を狙うには重要な項目だ。
「わあ、お子さんからのご依頼ですねぇ! これは頑張って優勝して、商品を手に入れてあげないとっ」
 コライユ・マゼラン(p3p001902)は依頼に対して積極的な意気込みを見せている。依頼を分け隔てするつもりはないが、こういう裏のないとわかりきった仕事は、どこかほっとするものだ。
「でも私、そういう"ちゅーにびょー"的な妄想とは無縁だったのですよねぇ。そういう設定を考えなければならないとなるとぉ……むむぅ」
「んなー、えらいけったいな祭りやねえ」
『兎身創痍』ブーケ ガルニ(p3p002361)が仕事の内容に苦笑する。珍妙なイベントに参加し、専門外であっても優勝を、というのも変わった話だが。それで得られるのも子供の玩具だとか。人が集まっているのかなど半信半疑であったが、会場のそれを見る限り、どうやら杞憂であったようだ。
「やけど、坊やのなけなしのお小遣いを貰った依頼やさかい。気合い入れましょかー」
「うぅ……きっちりやるぜ、ビズだもの」
『特異運命座標』シラス(p3p004421)もまた、この変わったクエストに戸惑っていた。いや、頭を抱えていたという方が適切かもしれない。おかしな依頼なんてのはごまんとあるが、こうも羞恥心をかなぐり捨てなければならないようなものは初めてだ。どうか知り合いが見学席にいませんようにと、軽く祈りもしてみよう。それにしても、
「ガキの頃……俺も欲しかったんだよな、こんな剣」
「どんな依頼であっても! 依頼であるのなら! やり通すのが、このアマリリスにございます!」
『戦花』アマリリス(p3p004731)が胸を張る。そのいきは良いが、そんなに力を込めなければならないようなものだったろうか。
「イタイってなんですか……なるほど!」
 辞書をパラパラと捲り、得心したとばかりに頷く。
「これはむつかしそうですが、このアマリリス、三日三晩、寝ずに考えてまいりました!!!」
「優勝はボクらのチームがいただくんだから!」
『灰風』ナール=G=ヴィント(p3p005021)が意気込んでいる。せっかくやるのなら、狙うべきは優勝だ。特に今回は、自分たち全員を一丸とした動きで依頼を達成させるわけではない。ある意味でチームプレイ。ある意味で個人プレイ。隣の仲間は、味方であり、同時に敵でもあるのだ。握りこぶしを作る。その瞳は熱く燃えていた。
『永久の罪人』銀(p3p005055)が小声で読み上げていた自身の台本をパタンと閉じた。同時に、ファンファーレと声を大にした司会のそれが聞こえてくる。
 準備は、できただろうか。
 恥は、かなぐり捨てただろうか。
 それでは一幕を演じよう。
 そのような人物であるかのように振る舞おう。
 格好の良い言葉を見繕うとするならば。
 ひいては子供の笑顔のためだ。

●葛藤チャージ
 映画を見た後、小説やコミックを読み上げた後、睡眠の前。そいつは鎌首をもたげ、君を乗っ取ろうとする。いや、真実の自分に立ち返ると表現しても良い。もちろん、悪い意味だ。

 誰かが演技をして、あるいは自分の本性をさらけ出して、その結果に一喜一憂し、司会役がその進行を促していく。
 舞台袖から表を覗けば、その熱狂にまだ御し切れていない羞恥心が顔を出そうとする。
 それを必死に押し込めて、自分の番を待った。
 次と、自分の名前が呼ばれる。さあて、お立ち会い。

●暴走アラート
 後先を考えず、後悔をかなぐり捨てて、追いすがる羞恥心を捨て、あらゆるご都合主義を肯定し、欲望は須く叶い、雨にも負けず、風にも負けず、嗚呼、つまりどういう意味だ?

「え、えーとぉ、わたしはペンギン王国のプリンセスでぇ、なんと数百年前に滅んだジャイアントペンギン氏族の生まれ変わりなのですぅ!」
 コライユがなんとも辿々しい調子で自分の設定を口にしている。本来はそれを踏まえた上でのいわゆるなりきりが必要とされるのだが、混乱してそこまでは頭が追いつかないようだ。
「そして、現在は糸を紡いだりして優雅に暮らしているのですが……その実本当は現王国を転覆させんとするレジスタンスなのですぅ!」
 会場も、どこか生暖かい視線を送っている。それは期待とかそういうものを超越した奇妙な連帯感を伴っていた。
「……ああっ、全然ダメな気がしますぅ!」
 しかし、そこまでのようだ。
 コライユは、頭を抱えて座り込んでしまう。
「こうなったら、その辺りを飛んでいる鳥さんたちに助けを求めますよぉ。鳥さん鳥さん、何か秘策はありませんか……痛々しい設定の、ですよぅ!」
 それを野生に求められても。

「ブーケゎ、心に傷を負った特異運命座標。モテカワスリムで恋愛体質の愛されボーイゃけど、たまに背伸びしてるんが辛くなると言ぅか、等身大の自分を見て欲しぃちゅうか……」
 ブーケの台詞に観客の何人かが自分の胸を押さえている。こういった時期に覚えがあるのだろうか。それとも、現在の我が身を振り返っているのか。
「毎日恋に仕事に頑張りよるけどぉ、やっぱストレスが溜まるやん? そんな時ブーケはぁ、甘いもん食べいくことにしとんよー。頑張っとう自分へのご褒美ってやつ? 自分らしさの演出とも言うか?」
 かわいらしく笑顔を見えるブーケ。しかし、すぐに顔を曇らせた。
「でもでもぉ、俺ケーキとかプディング食べられんのや…」
 そこでよよよと泣き崩れる。
「やってぇ、スイーツ作るのに卵使うやん? ヒヨコさん死んでまうでしょぉ? ヒヨコさんがかゎいそうで食べられんのー。ピヨピヨとも鳴けんままなんよぉ……?」
 誰かが血を吐いた。

「あゝ、春の夜長に手芸をちょっと。継ぎ接ぎのパッチワークで作るのはまだ見ぬ王子様のためのウェディングドレス。そういま私はさながら捕らわれの亡国の姫で、それでいて、不治の病に侵された身でありつつ、†闇を葬りし女神の歌声をもつ聖女†」
 アマリリスの設定はアレだ。こう、盛りすぎというかクラシックというかそういう諸々を含めた上でなんというか、アレだ。
「世界を我が歌声で救えども争いは尽きず、しかして希望を捨てずに剣を持ち聖女として群れを率いてども、最愛の父†混沌の申し子†の裏切りによって今こうして閉じ込められているわけなのですが」
 そのマーク、誰が最初に見つけたんだろうな。
「でも良いのです! いつか「嗚呼、可哀想な歌姫アマリリス。あなたの心を盗みに参りました」って王子様が来てくれる気配が日に日に強まっているのだから。嗚呼王子、あなたの為ならば再び剣さえ握りましょう」
 クーデターかな。

「嗚呼、何処へ行こうというのだ……我が麗しの君よ」
 銀はまるで劇幕のそれであるかのように振る舞っている。種族として、ではなく、物語に出てくるような。ひとの敵。血を吸う鬼。あるいは、伯爵。
「逃げられると思っているのかい? 我らの運命は出逢った瞬間からとうに決まっているのに。そう、私と永遠を共に……」
 眷属を纏い、未だ昼の世界を忘れられない彼女に歩み寄る。誘惑するのだ。取るに足らぬ人などやめてしまえと。愛は甘美であるだろうと。
「君は私の中で生き続ける。何も恐れることはない。さあ、おいで。一滴残らず、私のものにおなり……」
 逃げる彼女。悍ましいことだ。悍ましいことだ。ひとなど超越した夜の王が追ってくる。蝙蝠と狼を従え、抗えぬ快楽を押しつけながら、軍勢のようなひとりがやってくる。
「さあ、聞かせておくれ……君の最期の断末魔を」
 暗転。最早靴の音も聞こえず。数瞬の後、劈くような悲鳴があがる。

「やぁ、ボクはナ……じゃない、妾はルーナ! 月の化身であり貴様らの新たな主である! 跪いて忠誠を誓えば、妾直属の部下にしてやろう! くくく、ひれ伏すがよいぞ!」
 ナールが人間にはやや不自然なポーズを決める。『!』ごとにポーズがコロコロ変わっていると思いねえ。
 だが、やはり無理があるのだろう。片足立ちでびしりと決めているように見えるが、よく見ればぷるぷると震えている。今脇腹とかつついたらこけてしまいそうだ。
「永遠に煌き穿つ者(グラムエクスカリボルグングニルのことらしいよ)よ。移ろい易き輝きの白刃よ。風の吹きゆくが如く、雫の滑り落ちるが如く、次なる主を定めると言うのか?」
 その隣で、シラスがよく分からないことを言いながら対照的なポーズを取った。多分それっぽい単語を並べただけだ。書いている側だって。何度読み返してもさっぱりわからない。
「よかろう、運命の螺旋(エータナルコイルって読んでみよう。読めない? 私もだ)にて踊るも一興。定めの果てに必ずや我らが手に。手始めに我らが前に立ち塞がる愚者を終焉(えっとなんだっけ、なんとか)へと送ってくれよう」
 ふたりの攻撃は洸汰こと正義のヒーロー、スプラッシュ・クォーターへと向けられる。
 多勢に無勢。いくらヒーローが個の戦力として上回っていようと、数の差をひっくり返してみせるのは、容易なことではなかった。
 よって、スプラッシュ・クォーターは防戦一方となり、次第に追い詰められていく。
「くっ、この百戦錬磨のオレ様を追い込むとは……! だけど、オレだってまだ終わるわけにはいかねぇんだ! こんな所で負けてちゃ、先代ヒーローの、志半ばで散っていった父ちゃんに、合わせる顔がない!」
「見える、見えるぞ! 消えゆく貴様の命の灯火が! まるで水面の波紋に歪み散らされる星月の影よ!」
 シラスが勝ち誇った笑みを浮かべる。
 その時だ。
「ったく、それでも私のライバルか? 少年!」
 その声はどこからか。
 崖(備付けのセットです)の上からアランが現れた。そのまま飛び降り、空中でトリプルアクセルとムーンサルトをキメて着地する。一般人なら膝を痛めているところだ。どうしたらいいかって? 幸運でダイスを振るんだよ。
「……信じてたぜ、オレの好敵手(読み方はもう分かるね?)。お前の中に湧き立つ正義の気持ちは、まだ蒸発しちゃあいなかった、って!」
 スプラッシュ・クォーターの目に光が戻っていく。それは希望だ。孤独で亡くなったヒーローは、より強く輝くもの。
「来たな妾の邪魔をする羽虫め! 貴様らを見るだけで、妾の力が暴走し、この左目が疼くのじゃ…! 貴様らの血が! 臓物が見たいとこの暗黒竜を宿した目が騒ぐ……!」
 忌々しげにルーナが言うものの、戦力が整った以上、現状は逆転、ヒーローの勝機を見せた。
 水が舞い、炎が踊る。相反するはずの性質を持つふたりだが、相克、故に混ざり合い、新たな強さへと進化していた。
「腕を上げたな、少年。だが、私もまだまだ負けてはいられないな!」
「言っただろう? 涙の一つも溢せねぇくらいに乾いた皆の心の大地を、慈雨の雨で潤すために、オレは居るのさ」
 一転不利を強いられているシラスとルーナ。だからこそ、ここで最後の札を切る。これまで温存していた大技。過剰演出。その派手さに、会場が沸き立っていく。
「黒獅子深空爆砕渦(だーくれおんでーぷわーるどぼるてっくす)……破ァアアア!!!!」
「さぁ見るがよい妾の必殺暗黒魔奥義! 死の暗黒女王の月舞曲(ですえべるくいん・るなわるつ)!!!」
 えっと、後は流れで。

●惨劇システム
 ハッピーバースデイ。新しい君に乾杯。含みのある意味だ。

 副賞である超光刃グラムエクスカリボルグングニルを空に向かって投げ、落ちてきたところをキャッチする。
 武器を投げて遊ぶななどと、本来であれば叱るところだが、生憎と、これは本当に玩具だ。
 楽しかったやら、恥ずかしいやら。
 各々の表情は様々だ。それらを吹き飛ばすかのように玩具のそれを高く放り投げて。
 剣はまた、大地にて受け止められるまでの間、柄頭の鏡面加工が、沈む夕日を目映く写しだしていた。

 了。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

中学時代のノートを開け。

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