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シナリオ詳細

<Matthiola>生み出せ、ケイオスキメラ

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●異世界<Matthiola>

 かつて、『星を喰う魔剣』がある世界を滅ぼした。
 荒れ果て、ただ死を待つばかりの名も無き異世界に、介入者があったのはほんの少し前。
 介入者──イレギュラーズ達の活躍により、荒野広がる異世界に緑と少しの活力を取り戻すことに成功した。
 そして何より、既に呼ぶものが居ない世界に、『Matthiola』という名前が付けられたのだった。
 しかし、まだ足りないものがある。
 次はこの世界に分布させる生物──すなわち。
 
●生み出せ、ケイオスキメラ

「──ようこそ、イレギュラーズ」
 境界案内人、カストルが仰々しく一礼してみせる。
「さて、今回は君たちに一つ頼みごとがあってね。『創造主』としてのお仕事、第二弾──って所かな。うん、今回はとても楽しんでもらえると思うよ」
 イレギュラーズひとりひとりに、粘土のような白い塊が入ったビンを渡していくカストル。
 時折、ビンの中身である白い塊は、胎動するようにころころと揺れている。
「それは『エメス』。もしかすると、君たちにも馴染みがある名前かもしれないね?」
 『エメスドライブ』──そういう術式を扱う者が、フーリッシュ・ケイオスには存在している。
 疑似生物を作り上げて攻撃手段に転用する術式であるが──不審に思うイレギュラーズを前に、カストルは肩をすくめて笑う。
「まさか。君たちにやってもらう事は誰かを傷つける為の生物創造じゃないよ。
 僕が求めるのは長きにわたる繁栄。君たちがアイデアを出し合って、<Matthiola>という世界の環境に合いつつ広く分布するような生物を作り上げてもらう事」
 カストルはビンを開け、エメスをぐにゃりとちぎった。
「エメスの使い方を教えるよ。これはねじってちぎったあとに、頭の中のイメージしたものが、その世界限定で具現化して固着化する。今この場ではただの粘土でしかないけど

 ああ、最後にもうひとつ。君たちの世界にちなんで、これから創造してもらう彼らへの相応しい種族名を考えてみたよ」
 
 ──名付けて、『ケイオスキメラ』。どう?
 そう言ってカストルは笑った。
 イレギュラーズ達は、どのような生物を作り上げるのか──彼の目は、期待に満ちている。

NMコメント

 りばくると申します。
 当方が製作したシナリオ、『芽生えよ、いのち』(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/2110)の続編シナリオとなります。
 前回と打って変わって、トンチキなシナリオです。
 ゆるくこねこねしてください。宜しくお願いいたします。

●成功条件

 『Matthiola』の環境に馴染み、ちゃんと暮らしていける生物『ケイオスキメラ』を作り上げる。

●大まかに決める事

 大まかなテーマを用意しましたが、これに沿ったものでなくても大丈夫です。
 また、テーマが偏っても構いません。

 ・地上型(地上で生活するもの。例:猿・ネコなど)
 ・水中型(水中で生活するもの。例:魚・アザラシなど)
 ・地中型(地中で生活するもの。例:虫・モグラなど)
 ・空中型(空中浮遊できるもの。例:鳥・虫など)

 天敵を設定したりしても面白いですが、やりすぎるとその生物が滅びますのでほどほどに。
 基本的にはギャグシナリオな立ち位置ではありますが、ちゃんと相談して真面目に作っても構いません。しっかり相応に扱われます。カオスに全振りした生物はカオスに扱われます。

●異世界『Matthiola』

 かつて自然溢れる美しい世界だったが、人々の戦争が切っ掛けで一度滅んだ死の世界。
 イレギュラーズの活躍により改善され、現在は一部に湖が点在し、僅かですが海もできました。水がある場所には木々や植物が自生しています。
 未だ荒野・砂漠地帯は存在していますが、時間の流れやこれからの展開次第でより改善されるものと思われます。
 なお、この異世界は時間の流れがかなり早いです。数時間程度でケイオスキメラが成育することもあります。

●Danger!

 当シナリオの展開次第で<Matthiola>シナリオに影響が出る場合があり得ます。
 作り上げたケイオスキメラは勝手に違う種同士で交配したりするので、後々掛け合わせられてもっとカオスな生物になる場合があります。
 そしてケイオスキメラは、後々登場するであろう、『知性ある人類』の祖先にもなるかもしれません。
 カオスに全振りすると、彼らの見た目もすごい事になっていくかもしれません。(まず広く知られるようなヒト型にはならないでしょう)
 面白いので止めませんが一応。

●サンプルプレイング



●テーマと名前
 
 テーマは『空中型』!
 こいつの名前はジャンピングウマ!
 文字通りウマの身体に翼が生えてるぜ!! ペガサス? なんだそれ。

●設定
 
 植物は自生してるってことは、草食なら長生きしそうだな。だから主食は草! 
 ブラッディクマが天敵だぜ。てかアイツは草だろうがジャンピングウマだろうがなんでも食う。
 でもブラッディクマが襲ってきても空飛んで逃げれるんだぜ!



●テーマと名前
 
 テーマは地上型ね。
 名前はブラッディ†クマ。血染めの爪と返り血の毛皮を持つ、二足歩行の最強の†ベアー†よ。
 最強はダメ? そう、じゃあ二番目でいいわ。

●設定

 いつもおなかペコペコだったら可愛いわね。あらゆる生物にたいして敵意むき出しで、そうね、ジャンピングウマを主食にしましょうか。
 え? 空飛んで逃げられちゃう? じゃあこっちも空飛べるようにしましょう。ダメ? 全部ダメじゃない。もう。
 まあとりあえず肉食という事にしておきましょうか。でもおなかが空きすぎると木々も食べるわ。何なら、砂も食べる。これで絶滅はしないでしょう。

 以上。
 皆様のご参加をお待ちしております。

  • <Matthiola>生み出せ、ケイオスキメラ完了
  • NM名りばくる
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年01月28日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談4日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (4人)

ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)
天穹を翔ける銀狼
マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)
黒鎖の傭兵
クーア・ミューゼル(p3p003529)
めいど・あ・ふぁいあ
フェルシア・ヴァーミリオン(p3p007908)
賢者の石

リプレイ

●ここからはじまる、生命創造

 異世界Matthiolaに降り立った、四人のイレギュラーズ。
「ふむ、今回は新たな命を生み出すのが目的なのだな」
「あら、同胞が造れる世界なのです?」
 ケイオスキメラを同胞と呼ぶ、『こげねこ』クーア・ミューゼル(p3p003529)。彼女も同じくキメラであるという。そんな少女の横に並び立つ『天穹を翔ける銀狼』ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)は前回のMatthiola再生に一役買っていた。この世界の環境を熟知している事から、彼のアドバイスは重要だろう。
「という事はだ、もふもふな生き物を生み出しても文句は言われないという事か。やあ、どんな生き物を創造しようか迷うな」
「もふもふ……随分と燃えやすそうなキメラなのです。グッドなのです」
「も、もや……」
 口をパクパク開けながら絶句するゲオルグの顔をひとしきり眺めた後、クーアはついと顔をそらした。
「冗談なのですよ。今回は自重するのです。全てが燃え尽きてしまえば、もう火は起こらない。そんな紅蓮を私は望まないのです」
 少女の出で立ちから想像できぬほど、ぞっとする破滅思考である。
「まったく、驚かせないでくれ……」
 ゲオルグが困ったように言うと、クーアはグーにした右手で頭をこつんと叩き、お茶目に舌を出した。
「ケイオスキメラね……生命の創造とは、いよいよ、次に何があっても驚きに値しなくなりそうだ」
 エメスの小瓶を指先で弄ぶ、『かくて我、此処に在り』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)は、もはや何でもありだなと言いたげに。
「順応する生物か……パッと思い浮かぶのは故郷で討伐していたアイツらだが……まぁ論外だな。さて、どうするか」
 ううんと頭を悩ませつつも、隣に居るもっと困ったような彼女をちらと伺った。
「困った。実に困った。私は人型の生き物しか見たことがない」
 『賢者の石』フェルシア・ヴァーミリオン(p3p007908)は、ふう──とため息一つ。召喚される前はさる研究施設から出たことが無かったという。そこにヒト以外の生物はおらず、この世界に適応できそうな生物を想像するのが難しい、と言った。
「……使うかい? お前さんの役に立つかどうかは解らんが」
 マカライトがたまたま所持していた生物図鑑をフェリシアに渡す。
「いいのか? 助かる……ほう、これは……」
「まあ……俺の世界の生物図鑑だけど」
 非常に物騒な世界で物騒な連中と戦ってきたマカライトの世界の生物図鑑である。さて、どうなる事やら──。

●三分クリエイション

 手始めに動いたのはゲオルグだった。
 エメスを取り出し、まずは一口大にちぎり取って、目を閉じてイメージをエメスに流し込む。
「おお!」
 掌の上で、むくむくとエメスが膨らんでいく。あっちへころころ、こっちへころころと胎動するように動き回ったと思うと、すぐに動きを止めた。そしてたまごが割れるように、エメスに亀裂が入っていく。すると──中から出てきたのは、手乗りサイズのちいさなひよこ。
 ボールのような球体に、小さな黒い足と黄色いくちばしを持ち、つぶらな瞳はまっすぐゲオルグを見つめていた。
「……なるほど、こうなるのですね」
「ひよこっぽいな」
「可愛い。世界にはこんな生き物がいるのか」
 クーア、マカライト、フェルシアは思い思いの感想を呟く。
「そうだろう。名前はピヨたまだ。見てくれ、この素晴らしい毛並を! ふっかふかでもっふもふ。匂いだっておひさまの匂スゥーーーー」
「旦那、最後まで理性保って」
 我慢できずにピヨたま吸いを始めたゲオルグ。特に嫌がる素振りを見せないピヨたまの性格は人懐こく穏やか、優しさの権化らしい。
「ピヨたまは子供から大人までずっと同じ姿を保っていて、大人になるともっと大きくなるぞ。食べ物はやはり穀物や草がいいな。きっと食べるに困らないはずだ」
 翼を持ち上げ、ひよひよと鳴きながらゲオルグの掌を歩き回るピヨたま。すると突然、一生懸命に小さな翼をはばたかせ、ゆるゆると浮遊したと思ったら、ゲオルグの頭に乗った。
「ンンッッ」
 ──ゲオルグ、撃沈。

 その横でマカライトが思いついたように、エメスの小瓶を開けた。
「イメージは植物と共に生きるサル……サルともまた違うが」
 指先でこねられたエメスはぐんぐんとマカライトの腰くらいまで膨らんでいった。やがて4本の棒が伸び、手足を形成していく。
 体毛は無く、つるりとした外皮。まるでツノにも見えるエラがひらひらと動く。間延びした口をぱかっと開いて。
「ンイイイイイイ」
 鳴いた。
「鳴いたのです」
「鳴いたな」
「かわ……かわ……?」
 知る人は知っている、ウーパールーパーをモチーフとしたようだ。
 愛嬌はある顔立ちなものの、体毛が無い生物にゲオルグは困惑している。可愛い判定を出していいのか?
「名前は……モポス。木に登れるように手足を長めにしてみた。特徴はこの鳴き声。良く通るからコミュニケーションも取りやすいと思う」
「外敵から身を守りやすい高い場所に登りつつ、よく聞こえる鳴き声で威嚇もできる。なるほど理に適っている」
「かわ……いい……???」
「まだ言ってるのです」
「ンイイイイイイ」

 閑話休題。
「将来生まれるであろう、この世界の支配種に手向ける贈り物にしたいのです。食物連鎖の下層の下層、まるで食べられるために生まれてきたかのような生物」
 そう言ったクーアがエメスに命を吹き込むと、みるみる膨らんでいくエメス。キメラが生誕するのに、そう時間はかからなかった。
 三人の目が開かれる。まさに陸蛸。
「……蛸か?」
「ぬめぬめとしている上にたくさん手がある。面白い生き物だ」
「可愛くない! これは可愛くないぞ!!」
 毒などは無く全身可食。栄養価の高い無精卵を生み、交配しやすく家畜としての飼育も安易。墨の代わりに酒を吐き、友好的でよく懐く。
 特定の住処を持たず、体色や変化させたり、地形に合わせて体形を変えて擬態し生存をはかる仕組みだ。
 こちらの世界で牛、豚、鶏を家畜とするように、この世界では御前蛸を家畜としてほしい。そう願いを込めて。
「……なんか、都合良すぎないか?」
「ちょっと出来過ぎなくらいが丁度いいのですよ」
 ──そんなクーアが失念していた事がたった一つ。蛸という存在は、他の生物よりも知能が高い事を。
 その『支配種』が御前蛸の有用性に気付く方が先か。もしかすると、御前蛸がその『支配種』の先駆けになるのか。
 それは、また別の話。

 フェルシアも時同じく、エメスの創造に当たっていた。
「欠陥がないような生き物を作りたい。私のような思いをするのはこの子たちも御免だろう」
 出来上がったのは、爬虫類とも両生類とも言えぬ生物。
 カモノハシに似た体型と、カメのような小さな口、まるでワニのようなゴツゴツした外皮。
「こりゃ、まさしくキメラって感じだな」
「硬そうな皮膚ですね。燃えにくそうなのです」
「また毛が無い生き物が……どうして……」
 その外皮を貫くのは容易くは無いだろう。鋭い爪も牙もない代わりに、逃げて生き残る事を想定されている。
 また小さな虫や草を食べるだけで活動に最低限のエネルギーを確保できる、まさにこの世界の環境に適応しやすい欠点の無い生物だ。ただ一つを除いて。
「そういえば、名前は決まってるのか?」
「……名前」
 フェルシアは失念していたようで、はたと動きを止めた。
 うんうんと唸って、出てきた名前は。
「──アンフィビアン」
 そう名付けられたケイオスキメラは、フェルシアの足にしがみついて、顔をこすりつけた。

●ケイオスキメラ、Matthiolaに生まれ落つ
 
 すべてのエメスを消費しきった四人のイレギュラーズ。
 内訳はピヨたまが雌雄十匹ずつで計二十匹。アンフィビアンと御前蛸が雌雄四匹ずつで計八匹。モポスが雄雌二匹ずつで計四匹。
「壮観だな」
「でも、あまり……自由にしているという感じはないのです」
 マカライトとクーアは荒れた世界に放たれたキメラたちを見渡しながら呟く。
 共食いや異種間での争いなどは今の所は無い。が、創造主である彼らの周りをウロウロとしており、不安そうなしぐさを見せている。
「初めはこんなものだろう。最初のうちは慣れないだろうが、きっと世界に適応して生きていける筈さ」
「そうだろうか──いや。そうだといいな」
 ゲオルグの確信めいた言葉に、フェルシアが静かに頷いた。

 四人のイレギュラーズが元の世界へと帰る準備を始めると同時に、残されたケイオスキメラたちもにわかに騒ぎ始めた。
 親とも言うべき存在が居なくなる事への寂しさか。それは誰にも分らないけれど──。
「のんびり生きろ、自由に育て」
 マカライトの素直な気持ち。凄くならなくてもいい。知恵を持たなくてもいい。この世界で生物が生きられる証明になってくれれば。
「この世界がこれからどんな風に変わるのか、次に来た時が楽しみで仕方がないな。どうか沢山のふわもこアニマルが生まれている事を願うよ」
 ゲオルグは空中をひよひよと浮きまわるピヨたまを見ながら、柔らかな笑みをこぼす。
「いずれこの世界に生まれる叡智こそが──末永く麗しい焔で彩られるものでありますように」
 全てを焼き尽くすことを救済と信じ、焼却こそが喜びと信じた少女の願いが届くのは、いつの日か。
「生きるんだぞ、生きて大きくなった子孫たちを、また来る私に見せてくれ」
 しゃがみこんでいたフェルシアは、アンフィビアンのごわついた皮膚を撫でつけたあと、ゆっくりと立ち上がる。
 もう時間だ。四人は暖かい光に導かれ、異世界Matthiolaを後にした。
 ──残されたケイオスキメラたちは、創造主たちが去っていった光の軌跡を、ずっと眺めていた。

成否

成功

状態異常

なし

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