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シナリオ詳細

立ち向かえ! ミニマムイレギュラーズ!!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●えまーじぇんしー?
「皆さん、ちょっとお願い事なのです」
 「新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)が差し出した依頼書。それを読んだイレギュラーズたちは「んん?」と首を傾げた。これは──。
「ゴブリンを倒す、ではなく?」
「ゴブリンと"遊んで"あげる、なのです。間違っても命は取ったら駄目なのです」
 だから依頼というよりは、報酬のある願い事と言うべきか。
 曰く、依頼者は子どもゴブリンの母親らしい。人語を十分に解する母親は、甘えっ子な子どもたちを逞しくしたいのだそうだ。
「兄弟同士ではチャンバラごっこ……えっと、ヒトとは度合いが違いますが、そんなこともするらしいのです。ただ、飽きちゃったみたいですね」
 それでお母さんからくっついて離れないらしいのです、と続けるユリーカ。普通の人間と"遊ぶ"のは危険だと躾けているため、他に相手もなかなかいない。
 母親ゴブリンとしては子どもがいつまでもベッタリだと困る。少しでも離れるのなら、とイレギュラーズたちを頼ったのだそうだ。
「なので皆さん、何度も言いますが命は奪っちゃ駄目ですよ! いい感じに戦ってあげてくださいね!」
 相手は子ども。普段のように『倒せるか』ではなく『如何に手加減するか』が重きをおく依頼だ。何せゴブリンたちにとっては遊びなのだから。

 ──恐らくその場にいた全員がそう思っていた。


●みにまむ!
「イレギュラーズ?」
「アレ、イレギュラーズ?」
「アレトカ言ッチャイケマセン! ホラ、遊ンデモラッテキナサイ」
 母親ゴブリンの後ろに隠れていた子どもたちが前へと押し出される。母親はといえばよろしくお願いしますと言わんばかりに会釈をして森の奥へ消えた。
 母親の背中とイレギュラーズを交互に見て、困ったような子ゴブリンたち。けれどしばらくすると恐る恐る、といったていで子ゴブリンが話しかけてきた。
「イレギュラーズ、アソンデ、クレル?」
 そのために来たのだから、とイレギュラーズは頷く。そうすると子ゴブリンたちは嬉しいと言うようにぴょこぴょこ跳ねた。しかしふと、気づいてしまったと言わんばかりに両腕を上げて驚いてみせる。
「イレギュラーズ、オオキイ!」
「ボクタチ、チイサイ!」
「ズルイ!」
「ズルイ!!」
 体格差が気になるらしい。イレギュラーズたちは顔を見合わせた。
 いやだって、どう考えても仕方ないだろう。種族が違うのだから。
 などと視線で話し合う。通じてなかったとしてもまあなんとなく雰囲気でそんなことを考えただろう。そんな中、人に解せぬ言葉がムニャムニャと聞こえてきて。
「……っ!?」
 ボフン、と真白な煙がイレギュラーズの足元から立ち上る。思わず目元を庇い、やがて顔を上げたイレギュラーズたちは愕然とした。
 あいつも、こいつも。ちっちゃく可愛くなっているじゃないか!
 そして気づく。自分の手足がなんだかむっちり丸っこい。子どものそれとどこか似ている。そんな姿に子ゴブリンたちは楽しそうな笑い声を上げていた。

 さあ、もうお気づきだろう。手加減する余裕などはない。
 ──ゴブリンたちの悪戯によって、イレギュラーズはむっちり3頭身になってしまったのだ!!

GMコメント

●成功条件
 子ゴブリンたちを倒すor降参させる

●注意!
 参加したイレギュラーズは当シナリオに限り、もれなく3頭身の可愛らしい姿です。イラストで言えばSDで描写されるような感じです。服や武器もPCのサイズに合わせて小さくなっています。
 体の大きさが変わったことに伴い、全体的なステータス、他者へ与える数値(回復スキル、付与スキルなど)が半減します。端数切り上げです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 子どもって突然何し始めるかわからないでしょ? 悪戯的な意味なので戦闘に関してはAです。

●フィールド
 森の中、少しひらけた場所です。天候はよく、足場の問題もありません。

●エネミー
子ゴブリン×4
 母親離れのできない子どもゴブリンたちです。
 基本的に単調な攻撃ですが、動きは素早いです。回避とか反応とかそんな感じの素早さです。
 武器はその辺に落ちていた、太めな木の枝です。ミニマムなイレギュラーズには十分威力があるので気をつけてください。

・振り回し:自分を中心に木の枝をぐるんっと振り回します。
・イタズラしたい:素早さが上がります。

●悪戯について
 悪戯に使ったのはマジックアイテムの類だったようで、再度使ってもイレギュラーズに影響を与えることはありません。
 また、良い感じに時間が経つと元の姿へ戻れます。つまりは戦闘が終わった頃くらいです。

 他の悪戯も仕掛けられるでしょうが、戦闘で不利になるものではありません。
 どこからか取り出した筆で落書きされるとかそんな感じです。

●ご挨拶
 愁です。
 皆様の置かれた状況をわちゃわちゃ騒ぎつつ楽しんで戦って頂ければと思います。ただし当シナリオは難易度Normalですので、失敗も勿論あります。負けないように頑張ってくださいね。
 ご縁がございましたら、どうぞよろしくお願い致します。

  • 立ち向かえ! ミニマムイレギュラーズ!!完了
  • GM名
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年11月06日 22時30分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)
蒼銀一閃
主人=公(p3p000578)
ハム子
ジル・チタニイット(p3p000943)
薬の魔女の後継者
スフィエル・モフ・ケルベリーゼ(p3p002316)
ケルベリーゼ
ヒィロ=エヒト(p3p002503)
瑠璃の刃
メイメイ・ルー(p3p004460)
約束の力
美咲・マクスウェル(p3p005192)
玻璃の瞳
ルミナ(p3p007640)

リプレイ

●みんなちっちゃくなーれ!
「ゴブリンのこどもの子守かー」
 『ハム子』主人=公(p3p000578)は依頼主との待ち合わせ地点へ向かいながら、どこか遠いところを見る目だ。
 ──いやだって、混沌世界のゴブリンってバリエーション豊富過ぎる。
 人間社会にも様々な人間がいるように、ゴブリン社会もそうなのだろうか。森に住むゴブリンは普通のゴブリン。人里を襲うゴブリンはゴブリン社会でも犯罪者とか、悪者扱いされているとか。
 ともあれ、依頼として通った以上ゴブリンでも依頼主だ。

 そしてもうわかるであろう──公を含めたイレギュラーズ一同は、マジックアイテムの力でボフンとやられ。

「ぎゃぁぁぁー!」
「わわわ!? なにこれなにこれ!?」
 目を白黒させる『他造宝石』ジル・チタニイット(p3p000943)と『疾風蒼嵐』シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)はちんまく可愛い3頭身。自らの姿を見下ろして悲鳴をあげていた。
「元から低くい僕の背が更に低くなったっす?!」
 ジルが一般的に低いかどうかという話は置いておくとして、身長はとても低くなった。今までの身長半分ほどに届いていれば良い方、だろうか。
「でも、これはこれで面白いかも!」
 ポジティブシンキングなシャルレィス。最初こそ驚いたものの、すでにニコニコ顔である。
 その傍らでは『さまようこひつじ』メイメイ・ルー(p3p004460)が皆の姿を見て戸惑いの声を上げていた。
「え? あれ?」
 なんだか皆小さい。自分の視点も低い、ような。
 メイメイが自らの頰をむにっと摘まむと、その感触は普段のそれより肉付きが良い。自分の手を見下ろせば、小さなそれが視界に映る。
「め、めぇ……なんという、ことでしょう……」
「ええ、本当に……視界が低く、力も出ない」
 こんな事になろうとはとルミナ(p3p007640)が手をにぎにぎしながら呟く。どんな状態であれ、すべきこと(オーダークリア)は変わらない。
「思いっきり暴れたいのなら付き合いましょう。悪戯がしたいというなら受け止めましょう。
 ──今日の私は慈悲深く寛容ですので」
 若干のドヤ顔。ルミナの言動にゴブリンたちは顔を見合わせ、次の瞬間嬉々としてそばに転がった太い枝を握った。
「セーケン!」
「エクス!」
「カリバー!」
 4人で枝先を空に掲げ、それっぽいポーズを取るゴブリンたち。『見敵必殺』美咲・マクスウェル(p3p005192)は小さく安堵とも溜息ともつかぬ息を吐いた。
(勝てない相手はズル、いい感じの棒を拾ってえくすかりばーとか言っちゃう。男児のこういうところ、種族関係ないんだなぁ……)
 スカートじゃなくて良かったかもしれない。こういう手合いは決まって、スカートの裾をまくろうとするのだ。
「わー皆可愛いー! ねねね美咲さん、ぎゅってしていい?」
「うん? うんうん、いいよ。ヒィロもかわいいよー」
 抱きついてくる『楽しく殴り合い』ヒィロ=エヒト(p3p002503)をぎゅむっと抱き返す。ゴブリンたちもエクスカリバー(木の枝)で遊んでいるのだ、こちらだって少しばかり時間をもらってもバチは当たるまい。
 美咲を堪能したヒィロは彼女から離れ、「ゴブちゃんたち!」と彼らに声をかけた。
「ちょーっと悪戯やりすぎかなー。もちろん遊んであげるけど……おねーさん達の「戦隊ごっこ」に付き合ってもらうよ!」
 ぴゅう、と木枯らしが2組の間を吹き抜ける。
「センタイゴッコ?」
「そ、そう、です……わたしたちが、悪者で……ゴブリンさん、たちが……正義のヒーロー、です。
 えっと……『ふふふ、わたしはわるメイメイ。あなた達をやっつけてあげます、よー…!』」
 言い方も姿も相まって可愛いしかないのだが、メイメイ本人はいたって本気だ。
(どうやって手加減しようかなぁ、って悩んでたけどそんな必要なさそうだね)
 『ケルベリーゼ』スフィエル・モフ・ケルベリーゼ(p3p002316)は自らとゴブリンを見比べる。本来の姿ならば手加減に苦戦していただろうから、この状況は感謝すべきか。
『今日のボクらは血肉に飢えてるワン!』
『お前ら纏めて食い散らかしてやるワン!』
 そばにいる2匹の犬も、今回ばかりはミニマムに可愛らしい。お陰で全然怖くない。
 こほん、とヒィロが咳払いをして注意を向ける。
「来たなゴブレンジャー! 今日こそお前達を倒し、森を我々ダークイレギュラーズの物にしてやる!」
「ソウハサセルカー!」
「負ケナイゾー!」
 ヒィロの言葉にゴブリンたちもノリノリである。

 さあ皆、かかれー!


●ゴブレンジャーVSダークイレギュラーズ
「さぁ! 楽しい楽しい殴り合いだね!」
 狐火に込められた闘志がゴブレンジャーたちを刺激する。ヒィロへ群がっていく中、逃れたゴブレンジャーは声を耳にして振り向いた。
「我こそは悪の戦士、ルミナ。遊びたい人はかかってくるのです」
「アソブ!」
「アソブー!」
 悪の戦士の口上に、嬉々として立ち向かうゴブレンジャー。そこへ美咲が気合を打つが如く両手を突き出す。
「まとめて……吹き飛べーー!」
 ピリピリと伸びた一条の雷は、常の威力には程遠く。ゴブレンジャーたちも「ピリピリスル!」「イテテテ」とダメージを受けてはいるが大きなものではないようだ。
「ボク達を本気にさせたことを後悔させてやる……ゴブリンは皆殺しだおらぁー!」
 悪い顔をした公から放たれる高圧水流──にはやや勢いが足りない気もするが──ゴブレンジャーたちに命中。
「此処で負けたら色々悔しいから、踏ん張るっすよ! これで気張って下さいっす!」
 ジルの回復によって元気になる悪の怪人ヒィロ。相手にしていた1匹にマジックロープが巻きつく。
「負けません、よー……!」
 めええ、と威嚇する声に、しかしヒィロとルミナへ注意を向けたゴブレンジャーたちはそれどころではないようだ。その間にもイレギュラーズが囲い込み、集中攻撃でゴブレンジャーの1匹を倒しにかかる。爆裂したモフの一撃に、ゴブレンジャーたちは思わず咳き込んだ。
「ゲホッゲホッ」
「ズルイ! フルボッコ!」
「ズールーイー!」
「やり方が汚い? ふっふっふ。それはもう、悪ですから」
 それはもう悪い笑みを浮かべてみせるルミナに、ゴブレンジャーたちは怒ったぞ! と両腕を上げてみせる。
「悪ハダメ!」
「倒セ、倒セー!」
 ポカスカと振り下ろされる木の枝は、通常ならばさしたるダメージではないのだろう──そう思いながらルミナはタイミングよく打撃を放った。

 逐一共有されるジルからの情報と、空からの視覚によるメイメイの観察。それらに助けられながらダークイレギュラーズはゴブレンジャーと相対する。
「ゴブレンジャーの力はこんなものじゃないよね! もっと楽しく殴り合お(あそぼ)う! お楽しみはこれからだよ!」
 ヒィロの言葉に「ソウダ!」「マダダ!」と奮起するゴブレンジャーたち。そこへシャルレィスが刺突の構えを取り、彼らへ肉薄する──が。
「うわあぁぁっ!?」
 突然つんのめるシャルレィス。両脇をブロックの解けたと同時に駆け出したゴブレンジャーたちが走っていく。彼らはころりんと倒れ込んだシャルレィスの後ろでロープの端と端を握りながら、にやり。
「痛そうですね……」
 顔を引きつらせていた悪の戦士ルミナは、不意に頬へ"べチャリ"という感触を受けた。痛くはないが。ない、が。
「べチャリ……?」
 恐る恐る指で触れると、触れた部分が真っ青になる。おそらく頬もまた然り。呆然とするルミナを見てきゃっきゃと喜ぶゴブレンジャーたちは、その手に青い実のようなものを持っていた。この青はそれか。
「くっ……してやられてしまいました。やりますね……!」
 負けるかと闘志を燃やすルミナ。まだ浮ついているゴブレンジャーたちの頭上へモフが跳躍する。そこから鋭角でのかかと落とし──だが、ころころフォルム3頭身のせいか、素早くゴブレンジャーたちに回避されてしまった。
『外したワン! 次は直撃させるワン!』
『手加減してやるのは此処までだワン! 次は本気で行くワン!』
(えぇ~? 今の本気でやったんだけどなぁ~?)
「おのれゴブレンジャー! ヒーローならヒーローらしく! お母さんに甘えたりイタズラばかりしないで正々堂々かかってこい!
 でないと、この森は私達がいただいちゃうぞー!!」
 起き上がりながら吠えたシャルレィスに、ゴブレンジャーたちはぴょこんと跳ねて。
「コマル!」
「ソレハコマル!」
 再び枝を握ったゴブレンジャーたちはうおおお、とイレギュラーズへ立ち向かってきた。
「ふふ、この程度で悪の戦士を倒せるなどと、思わないことです」
 倒れかけたものの、ゆらりと立ち上がるルミナ。ムキになったゴブリンたちがポコポコとルミナへ攻撃する。だが、ルミナの組技に1匹がきゅうっとのびる。
「トッパ! イクゾー!」
「オー!」
 それでもどうにか包囲網を突破せんとしたゴブレンジャー。ぐるんと振り回された木の枝に美咲がよろけるも、すかさずジルがカバーする。
「まだまだ! おりゃーっす!」
 衝術でゴブレンジャーの1匹を弾き飛ばしたジル。負けじと闘志のこもったひと太刀が、威嚇術が叩き込まれていく。
「もう少し、頑張り、ましょう……!」
 メイメイのヒールオーダーが仲間たちの傷を癒す。ヒィロと美咲は目配せし、残るゴブレンジャーたちへ。敵の動きを読みきった攻撃がゴブレンジャーたちを翻弄する。
「美咲さん!」
「任せて」
 美咲の手の動作に合わせ、黒いキューブが形成される。それが霧散した後には、ころりんと転がってのびきったゴブレンジャー。
 残る2匹は顔を見合わせ、そしてダークイレギュラーズを見た。そしてもう1度お互いを見て。
「コウサン!」
「コーサンー!」
「ふっ未熟者ー! 力を付けて出直してきなよ!」
(……って、悪役が勝っちゃったらおかしい?)
 高らかなヒィロの声に、あれっと思うシャルレィス。けれどゴブレンジャーたちがころんころんと地面を転がると同時、わるメイメイがわざとらしく膝をついた。
「え、えと、『うう、なかなかてごわいゆうかんな子供達ですね……わたし達も、深いダメージを負ってしまいました……ここは引き分け、としましょう』」

 ──こうして、正義と悪の戦いは幕を閉じたのだった。


●おせっきょうたいむ
 イレギュラーズの姿が元に戻って、暫し。

「いいっすか。目に入った場合は下手すると一生目が見えなくなる場合があるっすよ。だから知らない人に変なモノをぶつける時はそういう事が起きるって事を──」

 その話の長いこと。薬師の立場だからこそだろうが、最初は大人しくジルの話を聞いていたゴブリンたちもちょっとソワソワしつつあった。
「──ちゃんと聞いてたっすか?」
「モモモモモチロン!」
「イイコニシテ聞イテタヨ!」
 ピシッと姿勢を正したゴブリンたち。そこへ若干疲れた様子のモフが追い打ちをかけるように告げる。
「今回は遊びで済んでたけど、これって実戦でやられたら結構危ないんじゃない? 今のうちに処しちゃう? 処しちゃう?」
『あーあー! 何も言ってないワン!』
『そんな物騒な事思っても口に出しちゃ駄目だワン!』
 他2匹が必死にフォローする中、モフは「えへへ、冗談だよ冗談~♪」とにっこり。だがしかし、ゴブリンたちは震え上がる。公がその様子に苦笑しながら、彼らの近くにしゃがんだ。
「チャンバラに飽きたなら設定に凝ってみると楽しいよ。「ゴブリンキングにオレはなる!」とか」
「ゴブリン……」
「……キング!」
 ゴブリンでも子どもは子ども、興味はすぐに移ろって瞳がキラキラ輝く。新しく面白そうなものを見つけられたようだ。だから、と公はマジックアイテムをいきなり使ったりしないよう釘を刺した。
「どんな危険があるかもわからないからね?」
 はーい、と声を揃えるゴブリンたち。シャルレィスの楽しかったかという言葉にも頷く。そこへこんなこともあろうかと、とヒィロが飴玉を取り出した。
「いいね! それじゃ、みんなでおやつでも食べよっか!」
「仲良く、おやつタイム……です、ね」
 シャルレィスとメイメイもお菓子を取り出して。遊んで楽しかったことや、悪戯に関して言葉を交わす。
 抱きついてきたヒィロの頭を撫でながら、美咲はゴブリンたちに視線を向けた。
「ボーイズ。私をガチリスペクトするなら、いいことを教えよう」
「イイコト!」
「ナアニ、ナアニ?」
 視線を浴びた美咲はふっと不敵に笑って見せて言った。──秘密基地の作り方だ、と。
「ヒミツキチ!」
「ナイショノバショ!」
「楽しそう! 作るの混ざりたーい!」
「あ、私も!」
 ゴブリンたちは勿論、イレギュラーズからも手が上がる。男児だけでなく好きな者は多かった。
 秘密基地を作り、中に木の葉を敷いたりして。気がつけば、もうそろそろ遊びも終わりの時間だ。最後に、とルミナは子ゴブリンたちへ振り返る。
「みんな、たまには今日みたいにお母さんから離れて遊んで、一人前になるための準備をしておくのですよ。
 一緒に遊んだ友達からの、お願いです」
「オネガイ!」
「オネガイワカッタ!」
「ヤクソク! ヤクソク!」
 ぴょこぴょこ跳ねる子ゴブリンたちにルミナは小さく笑みを浮かべ。仲間たちの呼ぶ声にそちらへ駆け出していった。

成否

成功

MVP

ヒィロ=エヒト(p3p002503)
瑠璃の刃

状態異常

なし

あとがき

 お疲れ様でした、イレギュラーズ!
 ゴブレンジャーは大変満足したようです。また遊ぶ日もあるかもしれませんね。

 狐のブルーブラッドである貴女へ。生き生きとしたプレイングに、MVPをお贈りします。

 それではまたのご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

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