シナリオ詳細
<薄明>怒りの牙は艶やかに
オープニング
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其の獣が森の奥へ追いやられたのは、ヒトの発展上仕方のない事だった。
鋭い爪と牙を持ち、輝かんばかりの白銀の毛皮。
美しくも恐ろしい獣は、ヒトと隣り合って生きようとしたが、其れは無理な話だったのだ。
彼女を恐れたヒトはせめて争う事のないようにと、森の奥へ彼らを追いやった。
出来るならば隣り合って暮らしていければよかった。
けれど、“惧れ”というのは理想を容易く打ち砕く。
獣は其れを受け入れた。互いに命の奪い合いになるよりは、余程賢いやり方だと。
受け入れた、はずだった。
なのに、何故だろう。あの時の怒りの篝火が、胸に燃えて止まらない。
何十年という時を経て、子を成して、群れとなって森の奥で生きてきた。
森のふもとでは何も知らないニンゲンが笑って暮らしている。
――私たちは、この森以外何も知らないのに!
憎い。悔しい。憎い。
この爪牙は今だ鈍りを知らず、柔肌を裂くには十分すぎる。母が行くならと、子も猛り怒り狂っている。
嗚呼、復讐の時は今。
ワタシたちを追いやったニンゲンを、今度は我らが彼岸へ追いやる時なのだ――
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「皆、天義での騒動ではお疲れ様」
グレモリー・グレモリー(p3n000074)は表情一つ変えず、イレギュラーズを労う。並べられた冷たいお茶は、彼なりの気遣いだろうか。
「……と言いたいところなんだけど、今度は幻想南部で異変が起きている。調査に向かって欲しいんだ」
まずは赤いペンで調査区域に丸を付けるグレモリー。
――砂蠍、って覚えてるかな。そう彼は切り出す。
「彼らが騒乱を起こしている時に、幻想南部の貴族が魔種に反転してね。彼も討伐されたんだけど、事実上彼が支配していた地域は空白地域になっている。最近、其の辺りを中心に、暴動や事件が多発しているようなんだ」
いうと、今度は青いペンを取り出し、幾つも南部辺りに丸を付けるグレモリー。其の数は10に及ぼうとしている。
「大体僕が把握している程度でこれだけの事件が起きている。彼らの共通点として“説得出来ないほどに怒り狂っていた”という報告がある。そして――君たちに行ってもらう村の裏にある山には、大狼がいるという伝説があるんだ」
まあ、伝説というか、実際にいるんだけどね。目撃情報もあるし。
赤い丸の裏にある山をとんとんとペンで叩くグレモリー。
「最近どうも、狼の棲む山の様子がおかしいらしい。野生動物が無残に殺されたり、怒ったような遠吠えが聞こえたり――ふもとの村に住んでいる人たちは夜も眠れない、って怯えている。君たちには調査――というより、この案件の解決をしてほしい」
ころん、とお茶に入っていた氷が溶けて、音を立てた。
「どうも、裏に誰かいそうな空気ではあるけれどね。獣の処遇は君たちに任せる。兎に角、被害が広がる前に獣の鎮圧をお願いしたい」
あ、お茶を飲んでからでいいからね。
グレモリーは無表情にそこまで告げると、傍に置いてあった自分のカップを手に取り、ストローでちゅうちゅうとお茶を啜った。
- <薄明>怒りの牙は艶やかに完了
- GM名奇古譚
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2019年08月20日 23時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
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時折、狼の遠吠えが聞こえる。
「……怒り狂っているな。今にも俺たちを見付けたら襲い掛かりそうだ」
『彼方の銀狼』天狼 カナタ(p3p007224)はぴんと立った狼耳を左右に動かし、遠吠えの位置に向かって進む。
「狼というのは、たいてい嫌われ者だ。童話でも何でも。……悲しい事にな」
「そうね……狼に限らず、人とそうでないものはいつだってそう。共に生きていけたら幸せなのに、其れが出来ない。でも、私たちには少しでもマシな結末に戻せるかも知れない力がある」
だったら、やってみる以外有り得ないのだわ。
山を行く疲れなど見せず、『お節介焼き』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)は強い瞳で言う。
「そうだね。生き残るために戦うのなら仕方ないけど、この怒りは別のところにある気がする」
「うん……どうして怒ってるのか、知って……怒りを鎮めてもらいたい」
『猫さんと宝探し』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)と『黒鴉の花姫』アイリス・アベリア・ソードゥサロモン(p3p006749)が続く。
「普通なら、人里を襲う獣は仕留めなくちゃならないよね」
「そうですね。でも、彼らに焔色の結末はまだ早い。我々が活路を拓かなければ」
「うん。何より、様子がおかしい」
『トラージャーハンター』ソア(p3p007025)と『こげねこ』クーア・ミューゼル(p3p003529)。彼女らもまた、決意は固い。“獣を殺さないように怒りを鎮める”――彼らは其の方針で団結していた。其れはきっととても難しい事。怒り狂う獣相手に、いわば手加減をしなければならないのだ。
「それにしても、何に怒ってるのカナ。人間たちの傲慢?」
「……そうかもしれません。でも、怒るタイミングが少々……」
ズレている気がするのです。『チアフルファイター』ミルヴィ=カーソン(p3p005047)の言葉に、思案気にネーヴェ(p3p007199)が言う。なぜ彼らは今頃怒り出したのだろう? 単にタイミング? 其れとも……
思案に暮れていた彼女の気を引き戻したのは、直ぐ目の前にあったミルヴィの背中。ぶつかりそうになって慌てて止まり、最前のカナタを見やる。
「……あれだな」
カナタたちが見上げる先。森の中に、怒れる狼がいた。
白い巨躯、付き従うのは子狼。彼らはみな、ぎらぎらとした瞳で「ニンゲン」8人を見ていた。
『我らは許さぬ』
『母様は許さない』
『我らを追いやった人間どもを許さぬ』
『母様を追いやった人間たちを許さない』
『其の子らに至るまで、食い殺してくれようぞ』
『母様の怒りのままに、僕らは付き従う』
動物疎通のスキルを持ったクーア、アイリス、カナタの耳に、怒りに打ち震える声が届く。
ぱらり、とアイリスが書を開く。“ヨハナからアイリスへの預言書”。不吉で緻密な、アイリスの最初の友達。
“理由があるから怒るのかな? 其れとも、怒っている理由が欲しいのかな”
ページの真ん中にそうとだけ書かれた文字を見て、書を閉じるアイリス。確かに、タイミングがおかしいのだ。伝説となるほど生きながらえて、どうして今さら怒っているのか。
ふと遠吠えが響く。其れはカイトの勇ましく雄々しい遠吠え。周囲のか弱い動物たちを、今から起きる騒乱に巻き込まないようにするための所作。
其れすらも気に障るのか、ざわり、と巨狼の毛並みが揺らめいた。
『手始めに貴様らからだ。我らの爪牙で引き裂いてくれよう!』
其の言葉を皮切りに、子狼たちがイレギュラーズに飛びかかった……!
●殺さない、という決意
狼たちとの戦いは熾烈を極めた。
ただ攻撃を当てて殺すだけなら、其れなりに苦労はしても此処までではなかったかも知れない。けれど、彼らはその道を選ばなかった。
“殺さずに倒して、怒りを鎮める”。
其の何と難しい事か。
「どうしてそんなに怒っているのですか? 人に追いやられたのが嫌でしたか?」
子狼が密集している地点に向けてぼむねこ――見えざる一撃を放ちながら、クーアが問いかける。
『そうだ。何もかもに怒りを感じている。そうだ、何もかもだ』
大狼は語る。子狼は倒されても震える足で起き上がり、イレギュラーズに向かって牙をむく。アクセルはその生命力に舌を巻きながらも、神聖なる光でまた子狼を大地に這わせる。
前衛――ミルヴィが怒りで子狼の多くを引き付けてはいるが、其の数は少なくない。覚悟の上で怒りを誘発している彼女は、必然的に多くのダメージを引き受ける事になる。華蓮が癒しを施しても、其の分だけ子狼が削って来る。パンドラによる奇跡で傷を癒しても、まだ。
『遠い昔、我はヒトに森深くへ追いやられた。そしてふもとにのうのうと村を作り、これまで暮らしてきた――其の何とおこがましい事か!!』
大狼が怒りに吼える。子狼に組技をかけて倒したネーヴェの背筋がぞわりと粟立った。これが肉食獣の怒り、だろうか。其れにしては、強すぎる。其れにしては、深すぎる――
『人は国を作り、村を作り、我らを追いやった! 遠き同胞も近き同胞も我らと同じであろう! 中にはむごたらしく殺され、戦果だと言われたものもいるのであろう! 違うか!』
「……返す言葉もないな。そうだ。狼に限らず大きな獣を仕留めた奴は、往々にして褒められるもんだ」
カナタが苦々しく言いながら、囲まれそうになったのを察知して暴風を起こす。子狼たちの体重は軽く、風で揺れ、あるいは吹き飛ばされてしまう。其れでも立ち上がる――彼らは。母のために。
『我は許せぬ。ニンゲンという種族が許せぬ。子どもたちはこの森以外何も知らぬ。外に出れば殺される。何と不自由な、何と理不尽な仕打ちか……子が哀れでならぬ……! 我らは移り住みたいと思っても、この山を出る事すら許されない!』
「其れはちょっと言い過ぎなんじゃないかしら? 移り住みたいだけなら、別に村の人だって……」
『黙れ! 黙れ黙れ黙れ!! ニンゲンの戯言など!! 聞くに値しない!!』
華蓮が言いつのりかけたのを、大狼が遮る。其れは華蓮には唸り声にしか聞こえなかったが、其の怒り狂いように、イレギュラーズはかねてから感じていた違和感を更に強くする。何かがおかしい。まるでゾンビよろしく起き上がって来る子狼の目にも、奥で控える大狼の目にも、“狂ったような”怒りが浮かんでいる。森に追いやられたことだけで、其処まで怒れるものなのだろうか?
カナタが咆哮を上げ、子狼を何度目か、地に伏せさせる。しかし後ろから飛びかかってきた子狼に噛みつかれ、引っかかれ、傷を増やした。
『母様にザレゴトを言うな!』
「くそ……このままじゃジリ貧だぞ……!」
「ボク、難しい事はわかんないけど……なんだかおかしいよ。子どもたちに囲まれて、森に住んでて、噂があったなら狩人も来ないんじゃないの? 其れは、幸せじゃないの?」
ソアが訝し気に言う。そうだ、噂が元々あるのなら、狩人は狼を恐れて山に入らないはずだ。狩人が山に入っていたのなら、カナタの咆哮で逃げ出した動物はそう多くはなかった筈だ。この怒りは、彼らは、何処か何かがおかしい。
「えい……っ!」
アイリスが閃光を煌めかせる。子狼が目をくらませている隙に、華蓮がミルヴィ達を癒す歌を奏でる。天使が歌い、其れでも……イレギュラーズは少しずつ、体力を削られている。
『ウルサイ!』
『ダマレ!』
子狼は半数が起き上がる力をなくそうとしていたが、其れでもまだ10匹近くが彼らに襲い掛かる。主な標的は怒りを一心に受けるミルヴィだ。噛まれ、裂かれる。小さい狼とはいえ、其の攻撃は一撃一撃が渾身のようなもの。
「……数が多い……ッ! 其れでも!」
そう、其れでも。ミルヴィとて譲れないものがある。残り少ない己の生命力を媒介に、仲間を奮起させる舞を踊る。血液が其の軌跡を彩り、其の美しさは凄絶なものとなる。
――傷付いても、傷付いても、仲間の(母の)ためになら。
『我が子らよ、奮起せよ。このまま山を下り、人間を食い殺し、我らの縄張りを増やすのだ……!』
「そんな事ッ……!」
大狼が動く。其の体躯はゆうに通常の狼を超えて隆々とし、毛並みは白を超えて銀色に近く。恐れ知らずに喉をさらし、遠くに届けとばかりに大狼が遠吠えを放った。
「うあっ……!」
アクセルは思わず耳を塞ぐ。ぐわん、と脳が揺らされるような衝撃を受けたのだ。見えざる攻撃……あれはただの遠吠えじゃない。攻撃されている!
「あっ……う……」
「ミルヴィさん!」
誰かが呼ぶ声がする。彼女を癒さなければ、と、アクセルは条件反射のように癒しの光を放つ。傷に耐えてくれ、傷を受けてくれ。それは残酷な願いなのかも知れないが――其れでも、仲間が傷付いたら癒さずにはいられない。其れが、彼女の覚悟に対する返礼というものだろう。
「ながれぼしにッ……なるのです!!」
クーアが攻勢に出る。ながれぼしで周囲の子狼を追い払うと、一気に大狼に肉薄した。
『恐れを知らぬか』
「恐れていたら、あなたの前には立てません!」
「全く……殺さないって事が此処まで難しいだなんて! でも、今更後には退けないのだわ!」
狼の牙と爪を受けながら、ひたすら癒しを撃ち続ける華蓮。余裕があれば攻撃に回りたいところだが、子狼が思ったよりはるかにしぶとい。
「……なんだか、変、だよね。理由があるから怒ってるんじゃなくて、まるで、怒るのに理由をつけているような……」
預言書にあった言葉を反芻しながら、弓で子狼の足を貫くアイリス。彼女自身は思い悩みながらも、其の攻撃に迷いはない。
ソアが己の爪を奮わせ、子狼たちを薙ぎ払う。あと数匹――ならば、大狼に肉薄するなら今からだろう。
「行きます……!」
ネーヴェが大地を蹴り、クーアに並ぶ。迎え撃つように大狼が爪を振り上げるが、彼女に不意打ちの類は通用しない。巧みにステップのタイミングを変え、爪をかわし、振り上がった前脚に組み付く。
「殺させなど、させません……! 死ぬことだって、させません! 私たちは全力で、あなた達を助けます!」
『なんたる傲慢! なんたる! お前も所詮はニンゲンか!』
「どいつをどうもってニンゲンと定義するかは自由だ。そしてお前も群れの長、負ける訳にはいかないんだろう。だがな」
――お前らのために、俺たちは負ける訳にはいかない。傲慢と言われようが勝たせて貰う!
カナタが獣を解放する。獣らしく其の足に食らいつき、毒を注ぎ込んだ。びりりと回る毒の感覚に、大狼は吼える。感覚が狂いだし、前と後ろの判別がつかなくなる。普段なら命を奪う其の毒も、今は不殺の毒。カナタはだから、“安心して”――さらなる一撃を加えることが出来た。
ディストラクション。単純明快なる一撃は、大狼の泰然たる姿勢を崩す。
『母様!』
子狼が慌てだした。母の異変を感じ取ったのだろう。
「ほら……! 子どもが心配してるよ……!」
感情を吐露したのは、ミルヴィだった。
「アンタが怒るのは判る。其の気持ちを理解できるなんて、おこがましい事は言わない! でもね、でも!! 其れを子どもにまで移しちゃダメだろう! 其れだけはやっちゃいけないんだ! やるんならアタシを――“アタシたち”をやれ! 少なくともアタシは、気が晴れるまで付き合ってやるから!」
其れは誓い。其れは約束。ミルヴィの言葉は確かな約束となって、勝利と理性を其の場に呼び込む。
「これでっ!」
「終わり! なのだわ!」
アクセルの放つ閃光が、華蓮の放った魔力の散弾が、子狼たちを吹き飛ばす。彼らは横たわり、起き上がろうとしたが……もう、起き上がるだけの力はなかった。
「もう良いのです。もう、ぷんぷん怒るお時間は終わりです」
優しく語りかけながら、クーアは威嚇術を大狼に放つ。
どの方向から来た攻撃なのかも、大狼には判らなかった。ただ、頭を揺らすような一撃を入れられた事だけははっきりと判り……ついに、どう、と横に倒れ伏したのだった。
●首魁はいずこ
「じゃあ、やっぱりなんで怒ってたのかは判らないんだね」
『そうだ……気が付けばニンゲン達が憎くて仕方がなくなっていた。もう記憶が薄れるほどの昔だが……我も納得したうえで、森に隠れ住んでいたというのにな』
『母様、母様!』
『だいじょうぶ?』
『お前たち……』
アイリスの問いに、静かに答える大狼。其の瞳は優しく深く、既に怒りの炎はちらりとも見えない。よたよたと駆け寄る子狼の手足や胴体には、包帯が巻かれている。
「はい、もう大丈夫ですよ」
「お腹減ってない? 大丈夫? カナタさん、動物を呼び戻して食料とか……」
「無茶を言うな」
包帯はネーヴェが巻いたものだ。手伝いつつ無茶なお願いをする華蓮と、倒れ伏したミルヴィの傍に座るカナタが会話している。ミルヴィは辛うじて意識はあるものの、傷が多く動けそうにはない。
「あー、もうダメ……動けない……今約束を守ろうとしたら完全にサンドバッグになるしかない……」
「大丈夫だよ、あの時“アタシたち”って言ったから、オイラたちも範疇に入るんだろ?」
ミルヴィに応急処置を施しながらアクセルが問う。
「うっ……其れは、その。勢いというか、その……ごめんね? 巻き込んじゃったカナ……」
「別に良いんだよ。俺たちは仲間なんだし」
もう怒ってないみたいだしね、とアクセルが優しく視線を移す。カナタの毒が抜けきらない大狼は、横たわったままだが子狼の毛並みを舐めて整えていた。其の所作は紛れもなく、母の優しさ。
「……で、だな。提案なんだが……」
カナタが切り出す。曰く、此処から出ないかと。森以外の景色を見て、ニンゲンの文明を学ぶのも良いのではないか。此処にいてはまた怒りに囚われてしまうのではないか。と。
しかし、大狼は首を縦には振らなかった。
『我々は、森以外を知るべきではない。特に子らにはな。羨望は憧れとなり、不用意に山を降りてしまうやもしれぬ。そうすればもう、我は守る術を持たぬ。……我々は今日、ニンゲンの優しさと覚悟に触れた。其れだけでもう十分なのだ。……優しき同胞よ』
アイリスが幸せそうに子狼をなでている。けれど、連れて帰る事は出来ない。いつか大きくなって、森に戻らなければならなくなったとき……辛い別れが待っているだろうから。同胞という言葉にカナタは困ったように頬を掻き……そうか、と一言だけ返した。
「あ、カナタ、嬉しいの? もしかして嬉しい?」
「うるさい……」
ソアが尻尾を震わせながら、カナタをからかう。視線を合わせないようにするカナタと、周囲をうろちょろするソア。彼らを見て、イレギュラーズも狼たちも、少しだけ笑うのだった。
森にはやがて、動物たちの喧騒が返って来るだろう。
大狼と其の子らが棲まう未開の森。勇気ある8人の行動により、其の噂は絶える事無く続いていく。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れ様でした。
不殺という事で、難易度が跳ね上がりはしましたが、ミッションクリアとなります。
MVPは只管に壁役を務めたミルヴィさんにお送りします。
ご参加ありがとうございました!
GMコメント
こんにちは、奇古譚です。
こちらは<薄明>企画参加シナリオとなります。
他にもシナリオがありますので、見て行ってくださいね。
●目標
大狼を駆逐せよ
●立地
幻想南部、現在は統治するものがいない空白地帯での調査になります。
山を背にした村には数少ない村人が住み、細々と生活しています。
ターゲットはその山から下りてきて、周囲の人間を皆殺しにしようと画策しているようです。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●エネミー
大狼x1(人語が通じます)
子狼x20(人語は通じません)
群れを成し、連携して攻撃してきます。子狼は大狼を庇います。
主に爪と牙を用いた近距離攻撃が主ですが、大狼は長くを生きた所為か其の遠吠えに神秘なる力を宿しているようです。
大狼を鎮圧(もしくは駆逐)すれば、子狼は森へ逃げかえります。
※※大狼には人語が通じますが、説得で止まる相手ではありません※※
●
不殺で鎮圧するか、殺して解決するかはイレギュラーズの皆さんの行動次第です。
ただし、不殺の場合は難易度が爆発的に跳ね上がります。
アドリブが多くなる傾向にあります。
NGの方は明記して頂ければ、プレイング通りに描写致します。
では、いってらっしゃい。
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