PandoraPartyProject

シナリオ詳細

あやしくひかる、とおのまなこ
あやしくひかる、とおのまなこ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●機械音

 ガション。

 ガション。

 ガション、ガション。

 ガションガションガション、

 ガションガションガションガションガションガションガションガションガションガションガションガションガションガション──。

「おい誰だあれ起動したの!」

「なんで動いてるんだよ!!」

「知るか! とにかく逃げろ、逃げて逃げて逃げまくれ!!」



「──ローレットへ、駆け込むんだ!!」


●ローレット
「……というわけなんだ」
「なるほど、さっぱりわからないですね!」
 ブラウ(p3n000090)はうんうんと頷きながらそう断言した。分からないことはとても分かった。
「そのガションガション言っていたのは何なんですか?」
「機械だよ」
「アッハイ。……いえいえそうじゃなくて、どんな時に使うんです?」
「肉体を鍛える時のためさ」
 やっと少しずつ情報が分かってきたぞ、とメモを取ろうとするブラウ。しかし当然のごとく──翼でペンを持つことはできない。飛べない彼の翼はただ羽ばたくためだけにあるのだ。
 仕方ないなぁ、と慣れない人間姿へと変化し、羊皮紙とペンを握るブラウ。紙で指を切るのは日常茶飯事。
「では皆さんは、その体を鍛える機械から逃げてきたんです……ね?」
 利き手でなくて良かったと思いながらブラウはメモを取る。しかし、その語尾が思わず聞き返すようなそれになった。視線はまじまじと依頼人へ──その体の一部分に見える、機械の部分へ。
 だっておかしいじゃないか。この人たち、あの鉄帝から来たって言ってるんだぞ。
 鉄帝と言えば武力の国。依頼人たちが鍛錬用の機械を持っているのも頷ける話だ。けれども、それから『逃げてきた』というくだりが頂けない。

 だって、あの、鉄帝人が???

 ブラウの問いかけに、依頼人たちは神妙な顔をして頷いた。
「そうだ。俺たちは恥ずかしながらも敵に背を向けた。1体ずつなら決して倒せない相手じゃないが、10体もいれば話は別ってやつだ。
 しかも奴ら、リミッターが外れていて使っていると暴走するかもしれねぇって、返品対象になってたのさ」
「誰が起動したか知らんが、見つけたら取っちめてやる!!」
「そうだそうだ!!」
 なるほど、今度こそ話が見えてきた。
 依頼人たちは10体の機械──恐らく人のような形をしているのだろう──を返品するため、起動しないようにしていた。だが、何らかの原因によって起動。リミッターの外れた機械が大暴れといったところか。鉄帝人3人でも対処できない案件となれば、そこそこに厄介そうである。
「その機械は壊してしまっても?」
「ああ。だが全部壊されるとな、返品できねぇらしい」
「そこだけよろしく頼むよ」
 はいはいとメモに付け足す。これで大丈夫だろうか。きっと大丈夫だろう。
 承りました、と立ち上がったブラウ。その後、数名の情報屋によって添削を受けている姿を、あなたたちは目にしたかもしれない。

 それから数刻後。どうにか形になった依頼書が、イレギュラーズの前へと出された。

GMコメント

●成功条件
 暴走した鍛錬用マシーン10体の破壊

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●鍛錬用マシーン『ムキムキ君』
 ボクサーのような風体をしたムキムキ人間。……の機械です。オールドワンではありません。機械です。目が赤く怪しく光っているのはリミッター解除モードの証です。
 その風体の割に、かなり攻撃を受け流してきます。つまるところ防御技術。次点で攻撃力。機動力はあまりないです。

●フィールド
 とある工場のすぐ外です。天候はよく、広さも十分です。まだ機械たちはその場に留まっているようですが、いつどこかへ行ってしまうかはわかりません。
 マシーンがいる場所の周辺には資材が積まれている箇所があり、障害物となるでしょう。

●ご挨拶
 愁と申します。久しぶりの鉄帝な気がします。
 やることは単純明快、全快しない程度に倒しましょう。ちなみに相手の戦法がわからないのはブラウがうっかりなせいです。
 ご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

  • あやしくひかる、とおのまなこ完了
  • GM名
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年07月04日 22時00分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

亘理 義弘(p3p000398)
義に篤く
さて、今回の仕事は、暴れるトレーニング機材を大人しくする事だ。
しかし、こっちの世界の機械もなかなか凄いもんだ。
暴走と聞くと、おおかた、練達が作った物な気がするがよ。

まず、依頼人の奴等に、こいつの情報を貰おう。
説明書や緊急停止用のスイッチがないか、確認できればいいが。

戦い方の狙いとしては、資材の陰に見え隠れする奴等を
各個撃破できるように誘い出す、だ。
音や視界に入ったり、弥恵が名乗り口上で引き寄せた機械人形から潰していこう。
俺は、皆の狙いではないが引き寄せられてきた奴を足留めするように狙うぞ。
攻撃スキル【アッパーカット】を使用して、吹き飛ばしと足止めを効果を狙おう。
次ターンも、移動の必要がなければ、副行動の攻撃専念を使用してから
アッパーを狙うぞ。
移動の必要があれば、移動してアッパー使用だ。
もし足止めを狙う必要がない場合は、単体には【スーサイドブラック】、
複数体で仲間を巻き込まない場合は【戦鬼暴風陣】を使用する。

ある程度数を減らしたら、奴等を資材や壁に追い込むように動き、殲滅していこう。
いや、完全に壊したらダメなんだったな。
不殺スキルはねぇから、意図せず壊してしまったら勘弁な。

もし緊急停止させる方法が分かったんなら、数が減った段階で行っていこう。
破壊しないに越した事はないからな。
まあ、逆に危険なら無理に狙わねぇし、
俺たちでもうまくできるもんなら、だがよ。

パンドラ復活使用。
アドリブ歓迎。
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
祈る暴走特急
パンドラ使用
アドリブ歓迎

\きらめけ!/
\ぼくらの!/
\\タント様!//

■心情
やれやれ、何やら熱心に添削を受けているかと思えば…そういうことですの
事故か誰かのイタズラかは分からないけれど、人騒がせな話ですこと
他の場所に移動して無関係な人を襲い始めてしまう前に、ぱぱっと片付けてしまいましょう!料理は手際が肝心だものね



■方針
一度に全ての敵と戦わなくて済むように資材を障害物として利用しつつ、一体一体集中攻撃して数を減らしていく作戦ですの!
極力、敵からの攻撃ルートが限定される幅の狭い場所を戦場として選びたいものね
攻撃の優先順位は、逃げてしまいそうな敵 > 怒りを付与されていない敵 > 左記以外 でございますわ

敵の数が半数以下になったら、逃亡防止のため資材がある方向に追い込み、或いは、残った敵を包囲して殲滅を目指しますわね


■戦闘
前衛
とどめは、不殺

基本的には、死者の果実が実を付ける前にで攻撃するけれど、味方を巻き込むこと無く複数の敵を攻撃できる場合は、太陽が燃える夜での攻撃も行うつもりでしてよ!
私が倒されそうな場合には敵の機動力の低さを利用して、移動して敵の射程外に逃れつつ、太陽が燃える夜で攻撃するのも良いかもですわねー

但し、以下の場合は優先的に回復するつもりでしてよ!
・残りHP5割以下の味方がいる場合:ライフアクセラレーション
・2個以上のBSを付与されている味方が複数いる場合:ブレイクフィアー
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
こんなトレーニングマシーンがあるなんて、流石鉄帝っていう感じだよね
普通に売られてるのにリミッターが外れてるっていう適当さも流石鉄帝っていう感じだよね・・・
とにかく暴れだして関係ない人が怪我をしちゃう前に止めよう!

最初は相手の数も多いし、散らばったりどこかに行っちゃわないように
弥恵ちゃんに引き付けておいてもらうよ
そしたら、まず上手く引き付けられなかったムキムキ君を狙っていこう
仲間を巻き込まずに敵を複数体巻き込めそうなら緋燕
難しい時は烈火業炎撃で攻撃するよ
機械って熱が籠ると動きが悪くなったり止まったりするっていう風に聞いたことがあるし
火を付けてしばらくしたら止まったりしないかな?
既にリミッターが外れてて無理な動きをしてるはずだし・・・
あっ、完全に壊しちゃうのはよくないみたいだから
動きが悪くなってきてたら胴体とか頭とか大事な部品がありそうなところを避けて
ノーギルティで攻撃するようにしなきゃ
人を安全に倒す技術が機械にも有効化はわからないけど

敵の数が半分以下になったら資材なんかも利用して取り囲むように動くよ
あとはさっきまでと同じように攻撃をしてみんな倒しちゃおう!


タント様がギフトを使ったら、ギフトのコールに合わせて

  \きらめけ!/

  \ぼくらの!/

\\\タント様!///

って、コールを入れて、ポーズがびしっときまったところでパチパチパチって拍手するよ!

パンドラ使用
津久見・弥恵(p3p005208)
嫣然の舞姫
お色気からドジっ子までアドリブ歓迎
パンドラ使用

行動
また、賑やかな事ですね。鉄帝らしいですけど(苦笑
暴走する機械を止めればいいのですね

敵の数は多く、戦闘方法はよくわかりませんが
動きは鈍いというのが分かっているのは大きなアドバンテージですね

私は初手で敵に飛び込み急の段・月華繚乱でBSの付与を狙います
無防備に、妖艶に、機械相手ですが眼を奪うのは舞姫のお仕事
そして、この身を晒してもその刃が私に届く事はありません
グレン・ロジャース(p3p005709)様が初手で名乗り、そして庇ってくれますから
騎士に守って貰えるのは淑女の特権にして、絶対無敵の場所です♪

そして、敵にBSを付与しましたら今度は私が名乗り口上を上げて敵を誘うように移動します
仲間が各個撃破を行ってくれる手筈
数を減らすまでは名乗り口上使って資材なんかも利用しつつ立ち回って時間を稼ぐ方向で動いてみましょう
グレン様と上手く併せて惹きつけ合えば時間稼ぎやダメージコントロールもしやすいので
回復役の方の負担も軽減できるかなと思うのです

地形も利用しながらステップを踏んで囲まれぬようにすり抜けダンスを踊り
数が減ってきましたらフレンジーステップで自慢の美脚振り乱して攻撃を行い
トドメは蹴戦で壊さぬように攻撃するつもりです

グレン・ロジャース(p3p005709)
紅蓮の盾
やれやれ、はた迷惑な人形だぜ

◆戦闘
パンドラ使用
まずは名乗り口上で敵を引き付けるぜ
来いよポンコツ人形共、人間様の本当の技術を見せてやるぜ!

前衛で盾役として、弥恵を庇うぜ(必要なら決死の盾で対象増やす
防御に徹しながら、自身と弥恵への怒り二人分の引き受け

踊り子に手を触れるのはご法度ってな!
騎士なんてガラじゃねぇが、美人を守るのは男冥利に尽きるってやつかね
弥恵が思うがままに舞えるよう、守護の誓いを

重盾『海洋』で受け流し、あるいは真っ向から受け止めるぜ
タフさはねぇが、防御技術だけなら十八番ってな!

護りを緩める余裕があれば、ブレッシングウィスパーを味方に付与だ
あと一撃で倒れそうなのがいりゃ、ノーギルティ叩き込んで、不殺で完全破壊しないようにトドメ刺すぜ
但し最優先は味方の盾となることだ

◆攻撃手段警戒
鉄帝連中の訓練用ってんなら、凝った絡め手はねえだろう。となると、直接的なもんだ
体勢を崩す攻撃は剣の妙技(崩し無効)で防げる。ブレイクも付与に頼らない俺自身の防御技術で何とかなる
弱点や防無は、タントの回復頼りで耐えるっきゃねえ。他のタフな連中にダメージ分散してもらうか
問題は、庇ってる相手から引き離される【飛】だ
資材を背にして、吹き飛ばされても障害物で叩き付けられる程度に済ますぜ
衝撃でダメージ負おうと、守るもんを守れねぇよりマシだ

※ポーカーフェイスで余裕ぶった強がりの軽口叩いたり、キザっぽくカッコつけたり
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
オーッホッホッホッ!
さあ!リミッターの外れっぷりならこちとらも負けませんわよ!
そう、このわたくし!(指を鳴らしてギフト発動!)
  \きらめけ!/
  \ぼくらの!/
\\\タント様!///
‪──‬と!勝負ですわー!(ライティングライトニングファイティングポーズ!)

等と、音と発光で存在アピール!
攻撃対象と認められ誘導できれば僥倖ですわ
もしある程度有用そうでしたら、戦闘中も適宜ギフトによって注意を引きますわよ!

逃さず10体仕留めきる、が目標です故
10体の動向を必ず目で追うようにしますわ

戦場から離れて逃げ出しそうなムキムキ君へは、走って先回りできる位置ならば向かい
ちょああ!!
必殺の発光!で注意を惹きますわ!
相手があまりに遠い位置ならば、回復役が一人離れるわけにはいきません故
他の前衛の方に声掛けしてお願いしたりもしますわね

戦闘中はオジョウ様(p3p007227)の至近距離に位置して
①HP1000未満の方へミリアドハーモニクス
②BS付与された方が範囲内に2名以上でブレイクフィアー
③HP5割未満の方が自域内に2名以上で天使の歌
④オジョウ様をかばう
副行動は移動以外防御集中
充填150を活かしバリバリ回復致しますわ!

但し、もしも相手に怒り付与が効かないならば
適宜全力移動してでも逃げ出しかけているムキムキ君を体を張って止めに向かいますわ!

オーッホッホッホッ!!
ムキムキよりキラキラの方が!強い!ですわー!!
オジョ・ウ・サン(p3p007227)
RafflesianaJack
オジョウサン知ってるデスヨ!!
ミッションイズポッシボ!!
オジョウサン、完璧にギタイシテ勝負をキメるデス!
この……「ステージ技術」デ!!!(演芸会で樹を担当する程度のクオリティー)


ズン……と植物らしく周りに同化している(つもりのオジョウサン)
「フフフ……完璧なギタイデスヨ……」
ズズズ、とハネながら味方についていく……
デンデンデーデン……

●作戦
基本的に味方が釣ってきてくれた敵を撃つデス!
あまり範囲攻撃で周りを壊したらダメそうデスカラ
オジョウサンはマリオネットダンスを主にスルデス!
固くテモ、強くテモ、動きがトマッタラ楽にナルハズデス!
その後は死霊弓で『呪殺』を狙うデス!

タントが守ッテくれルそうデスし
オジョウサンは攻撃専念!可能な限り動きをとめらレルヨウガンバルデス!
途中でAPが尽きそうナノデ適当に瞑想も使うデスヨ!!

戦闘中、オジョウサンはわりと周りをミル余裕がアルと思うノデ
グルグル見回しナガラ闘うデス
戦闘音が響いたら敵が来るかもしれないデスし!
来たら教えつつサッッッとギタイするデスヨ
「フフ……完璧な……」

狙われたら?
タントに助けてもらうデス!!




鉄を食べない理性は、いかにオジョウサンといえども
……なかった……

こっそり、破片とかを袋に入れて味わってみるデス!!
アレダケつよいデスカラ……ムニュムニュ……

ところデ、誰ガ、ナンデ暴走させチャッタデスね?
ひつぎ(p3p007249)
命を愛する

暴力は最高の言語。力こそパワー。鉄帝は確かにそういう国。
だから敵前逃亡するってことは、本当に危ないのかな……?
まぁ、鉄帝人なのに戦うのが嫌いな俺が言うことじゃないけど。


ちょっとくらいなら攻撃を受けて耐えられる……と思うけど、後衛にいて回復に務めるよ。
とはいっても怖いものは怖いから、資材の影に隠れたりして回避できたらいいなぁ。

HPが7割以下ぐらいになったひとに「ライトヒール」を。
HPが保持できているようなら自分は「全力防御」してるね。
敵の戦法がわからないけど……もしBSをかけられたら「キュアイービル」を使うね。
自分がBSをかけられた場合は「ひらめき」を使うよ。
APが足りなくなったら「瞑想」するよ。
副行動はそれぞれ「防御集中」しておくね。

それにしても……どうしてスイッチが入ったんだろうね?
誰かが入れたとかならいいけど、機械の不具合じゃないといいなぁ。

リプレイ

●騒がしく響く
 妙に添削人数が多いなとは思っていた。かのひよこも熱心に添削を受けているとは思った。
(何かと思えば……そういうことだったんですの)
「事故か誰かのイタズラかは分からないけれど、人騒がせな話ですこと」
 『灼鉄の聖女』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)は依頼書に書かれていた場所へと向かいながら、思わず小さな溜息をついた。ここは鉄帝だが、『暴走』などという言葉を聞くと思い浮かべざるを得ない国家がある。国家というよりは──都市国家ほどの規模となった勢力、だが。
「おおかた、練達が作った物な気がするんだが」
「ええ、私もそう思いますわ」
 ヴァレーリヤの脳裏に浮かんだ国家を口にした『義に篤く』亘理 義弘(p3p000398)。それにしても、と続いた言葉は依頼人たちに問うた内容、その返事。
「説明書も読んでいなければ、緊急停止用のスイッチがあるかもわからないとは……」
 説明書がないわけではないらしい。だが最低限の起動と停止方法がわかれば十分、とそれ以上は読まず、説明書の行方もよくわからないそうだ。ひいては緊急停止の方法も──というわけである。
 鉄帝、というお国柄を考えれば納得できるような気もするが、流石にそれで良いのか。
「流石鉄帝って感じだよね。トレーニングマシンがあるってとこも」
 『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)は他の場所でトレーニングマシンなんか見たことあっただろうか、と思案した。いや、多分ない気がする。
「……それに、普通に売られてるのにリミッターが外れてるっていう適当さも、流石鉄帝っていう感じだよね……」
「やれやれ、はた迷惑な人形だぜ」
 小さく肩を竦める『紅蓮の盾』グレン・ロジャース(p3p005709)。その言葉には全員が頷くところであった。
 けれども力は最高の言語、力こそパワー──鉄帝は確かにそういう国だ。それを考えれば、諸々も納得できてしまいそうなところがあるかもしれない。
「敵前逃亡するってことは、本当に危ないのかな……?」
 鉄帝人が逃げるなんて──自分が言えることではないかもしれないけれど──とひつぎ(p3p007249)は首を傾げる。なぜスイッチが入ってしまったのかも気になるところだ。
 人為的なものなら良いが、勝手にスイッチが入ったのだとしたら。そうした不具合なのなら、なおさら早急に回収してもらう必要がありそうである。
 『RafflesianaJack』オジョ・ウ・サン(p3p007227)はひつぎの言葉に「オジョウサン知ってるデスヨ!!」と元気よく。
 こういう状況は、こんな言葉で表すのだ。
「ミッションイズポッシボ!! オジョウサン、完璧にギタイシテ勝負をキメるデス!
 この……「ステージ技術」デ!!!」
 デデーン、と周りの植物に溶け込むかのごとく擬態するオジョウサン──存在感がありすぎるなんて言ってはいけない。
 一方、先頭を進んでいた『銀月の舞姫』津久見・弥恵(p3p005208)はガション、ガションという機械音に足を止めた。耳を澄ませば──いや。澄ますまでもなく、騒がしい機械音がどこにいるのかを知らせてくる。
「また、賑やかな事ですね。鉄帝らしいですけど」
 苦笑を浮かべた弥恵。ボクサーの様な風態と聞いていたが、もしかしたらリミッターが外れているが故の音なのかもしれない。
「オーッホッホッホッ!
 さあ! リミッターの外れっぷりならこちとらも負けませんわよ!」
 『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)は常の高笑いと共に。指をぱっちんと鳴らせば、タントの発するきらめきが何倍にも膨れ上がった様な気さえする。
「そう、このわたくし!

「「   \きらめけ!/

     \ぼくらの!/

   \\\タント様!///   」」

 ──と! 勝負ですわー!」
 焔とヴァレーリヤの声と共にビシィ!! と決まったポーズ。焔の拍手と重なるように、どこからともなく拍手喝采大歓声が降り注ぐ。
 ここまで声を大にすれば、マシンのセンサーにも引っかかるというもので。

 ガションガションガションガション──。

 機械らしい機械音と共に、目を赤く光らせたムキムキ君がゆっくりと現れた。


●あかいまなこ
 ひらりと舞う。髪が、ドレスの裾が、その肢体が。
「相手は機械ですが──その視線、奪ってさしあげます」
 妖艶に流し目を送る弥恵。その姿はどこか、無防備に見えて。彼女と敵の合間へ滑り込んだグレンが挑戦的に前を見据える。
「来いよポンコツ人形共、人間様の本当の技術を見せてやるぜ!」
 ガションガション、とその風体から鳴らしているとは思えぬ金属音を立て、ムキムキ君がグレンへ視線を向けた。
 口上に引き付けられなかった敵はいないかと見渡す焔は、ひつぎの死角から現れた影に瞠目する。力強く地を蹴るが、僅差で敵の方が早いだろうか。
「ひつぎ君!」
 ムキムキ君の拳が振り抜かれる。ほぼ同時に放たれた闘気が火焔となり、敵の姿を包んだ。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫……」
 じゃない。全然大丈夫じゃないし怖い。けれどそんなひつぎの前で、焔が凛と立っている。ならば──彼らを、仲間を癒して治すのがひつぎの役目。
 グレンの元へまだ敵は辿り着かない。その動きの遅さは、猪突猛進な鉄帝人の性格を考慮したものか。不意に、その内の1体が不自然に動きを止めた。
「固くテモ、強くテモ、動きがトマッタラ楽にナルハズデス!」
 オジョウサンの操る見えない糸。それが敵を止めた正体だ。当の本人──本植物かもしれない──はといえば、グルグルとその場であたりを見回している。
 タントたちの声によって数体が現れたのだ。戦闘音によって他の敵に気づかれないとも限らない。
(来たら教えつつサッッッとギタイするデスヨ!!)
 準備万端、そのための技術も万全(?)なオジョウサン。その傍らを義弘が力強く駆けた。
「動きを止めるか、或いは……近づけないか、だな」
 動きの止まっていないムキムキ君に対峙した義弘は、全身のバネを活かしてアッパーカットを叩き込む。しかし、拳から伝わる感触に義弘は小さく眉根を寄せた。当たっていないわけではない、けれどもどこか威力を受け流されてしまったようだ。
 一方、ヴァレーリヤは焔が炎を放った敵へと聖句を唱える。
「──永き眠りのその前に」
 静かなるその言葉が終わると共にメイスを突き出すと、敵を衝撃波が襲う。聖句による防御を許さないその波動は人型を模した敵をよろめかせるに十分なもの。
 そこへ流るる、弥恵の名乗り口上。標的がヴァレーリヤから弥恵へと移り変わる。だが、その拳が彼女へ届くことはない。
「踊り子に手を触れるのはご法度ってな!」
 まるで騎士の如く立ちはだかるグレン。騎士という柄ではないが、女性に──しかも美人に──手を出させるわけにはいかない。こうして守るのも男冥利に尽きる、というものだ。
「守って貰えるのは淑女の特権にして、絶対無敵の場所ですね♪」
 頼もしいグレンの背中に小さく笑い、弥恵は新たに引っかかった敵へと舞いを踊る。ひつぎは自らの血からが禁じられた儀法によって少しずつ削られていくのを感じながら、グレンへライトヒールをかけて。グレンの目の前を煌々ときらめく焔が横切って行った。


●残るひかりは
 全ての敵を1度に引っ掛けてしまわぬよう、少しずつ戦場を移動させていく。多少の疲労はポーカーフェイスに隠し、頑丈な盾を持ったグレンは未だ健在だ。資材という障害物を利用し、壁を活かしながら弥恵を庇い、敵を引きつける。
 しかしながら──障害物によるデメリットはイレギュラーズも等しく受けるもので。
「タントーーーーーーっ!!」
 移動したところでばったり敵と出くわしたオジョウサンは咄嗟に傍らのタントへ助けを求めた。擬態? 既に見つかっている状態でそんな場合ではないのである。
「お任せくださいまし!」
 すかさず間へ滑り込むタント、ムキムキ君の攻撃を華麗に受け止めてみせる。同時にタントから発せられるきらめきが増した……気がした。
「オーッホッホッホッ!! ムキムキよりキラキラの方が! 強い! ですわー!!」
 タントは受けたダメージを物ともせず。そこへすかさずグレンが注意を向けにかかる。
 ひつぎは彼らをすぐにでも回復できるよう、資材の影から瞑想を挟みながらその状態を観察していた。ふと落ちた影にはっと振り返ると同時、衝撃がひつじの体を襲う。ぐ、と踏みとどまったひつぎは仲間の方を振り向いて。
「こっちにも来てる……、っ」
 言い終わる前に更なる1撃。弥恵の名乗り口上がそれ以上の被害を許さず、真っすぐ彼女へと視線を向けさせる。
「そろそろ、でしょうか?」
 弥恵がちらりとグレンを見れば、彼は小さく頷いて。敵の攻撃によろめきかけ──しかし確りと盾を握り直し、持ちこたえてみせる。同時にタントのミリアドハーモニクスがグレンを継戦させんと癒した。
「緊急停止させる方法が分からないのは残念だが……無理に狙うもんでもねぇしな」
 弥恵へ近づこうとする敵影を義弘が吹っ飛ばす。その一方で近づいた敵がグレンを殴りつけるが、本来体勢を崩すものであっただろう攻撃にグレンはびくともしない。
(熱が籠ると動きが悪くなったりするって聞いてたけど……それはないみたいかな)
 でも、と焔は炎であった槍を振るう。それは慈悲を持った1撃。人であれば命を奪わぬもの。機械に有効であるかはわからないが、胴や頭などを避けた攻撃は敵の腕を斬り飛ばした。ヴァレーリヤはその敵と、更に遠方にもう1体を認めてメイスを掲げる。
 放つのは味方が射程にいないからこその1撃だ。
「主よ、天の王よ。この炎をもて彼らの罪を許し、その魂に安息を。どうか我らを憐れみ給え」
 静かなる言葉とは真逆に終わると同時、空を突き上げんばかりの炎がメイスから吹きあがる。それを振り下ろせば、濁流の如く炎が流れて敵を呑みこんでいった。炎が止んだところへ、義弘が最後のひと押しと言わんばかりに肉薄する。
「もし壊れても勘弁な」
 手加減は難しいんだ──髑髏の呪いを刻み込んで、義弘は呟いた。
 イレギュラーズの立ち位置は徐々に、資材という壁のある方へ敵を追いこんでいく形に。弥恵のしなやかな脚が振り乱される。
「魅せられ酔いしれ──さあ、終幕はもうすぐですよ」
 狂熱的なダンスが敵を惑わし、その運命すらも弄ぶ。その前では変わらず、グレンが大盾を構えて立ちはだかっていて。
「タフさはねぇが、防御技術だけなら十八番ってな! 人形共に遅れはとらねぇぜ!」
「わたくしもバリバリ回復致しますわ!」
 オジョウサンのそばできらめくタント。オジョウサンはといえば、何やらムキムキ君たちを凝視しながら──見えぬ糸で絡めとって。止まった機体を射抜くのは死者の怨念だ。
 ガションガションガション──その音は、もう残り少なく。
「さあ、もうちょっと! 頑張ってみんな倒しちゃおう!」
 焔は気合を入れるように声を上げ、炎の斬撃を敵へと浴びせた。


●静けさ満ちる
 ふぅわりと、風が資材の間を抜けていく。弥恵は額に浮いた汗を拭い、周囲を見た。
「……終わりましたか?」
「みたいですわね」
 弥恵の言葉にヴァレーリヤが見回し、耳をすます。誰の耳にもあの機械音が聞こえることはなく、ただただ静かだ。
「大事な部品がありそうなところは……うん、大丈夫そうだね」
 焔は1体ずつ様子を調べて、これなら返品できるだろうと胸を撫で下ろし。その傍らで義弘が膝をつくと、改めて緊急停止スイッチがないか探し始める。
 それより少し離れた場所で、オジョウサンは引き千切れたムキムキ君の腕と睨めっこ。筋肉質に見えたのは表皮とその周辺だけで、腕の内部にはしっかりと機械的な部分がある。
 勿論『こんな構造になっているのか』なんて考えているわけでもなく──。
(誰も見てマセン……今のうちデス!)
 その腕を持ち上げると、自らの食虫袋へひょいと放り込んだ。ムニュムニュと袋が動き、袋から顔を出している人型も何やらモニョモニョと味わっているような様子を見せているが──長く味わっているわけにもいかない。誰にも見つからないよう、こっそりと、なのだから。
 消化し終え、オジョウサンは何もなかったように仲間たちの元へ戻る。
「ところデ、誰ガ、ナンデ暴走させチャッタデスね?」
「うーん……犯人の姿も見当たりませんし……」
「わたくしもさっぱりですわ……」
 ねぇ? と、ヴァレーリヤとタントは顔を見合わせた。
 原因は不明のままであるが、無事にムキムキ君たちは動きを止めた。全壊ではないが、再び起動して暴れまわる……なんてことはあるまい。
 多少の疑念を残しながら、イレギュラーズはその場を後にしたのだった。

成否

成功

MVP

グレン・ロジャース(p3p005709)
紅蓮の盾

状態異常

グレン・ロジャース(p3p005709) [重傷]
紅蓮の盾
ひつぎ(p3p007249) [重傷]
命を愛する

あとがき

 お疲れさまでした。
 起動した原因はきっと適当なものでしょう。そう捉えて頂いて構いません。
 うっかり猫がボタン踏んで起動する、みたいな適当さがあり得る鉄帝──いえ、ムキムキ君ですから。

 盾たる貴方へ。この度の貴方はまさしく仲間を守る盾でした。MVPをお贈りします。

 それではまたのご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

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