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シナリオ詳細

<クレール・ドゥ・リュヌ>愚か者の花束

冒険中

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

オープニング


 神よ。
 我が身はその御身が為に。
 我が命はその御身が為に。
 全ては神が為、それが敬虔なる我らの在り方。
 俺の全てを捧げたというのに――それなのに、娘さえ奪うというのですか。
 ただ、一人の女として幸福になって欲しかった愛しい娘。
 彼女の世界(みらい)さえ、欲するというのですか。

 ああ、神は。
 神は、なんと強欲なのか。


 とある滅んだ村の話。
 聖人たる守護騎士。誰からも愛される人柄で会った彼が、豹変し村を滅ぼした。
 それは聖女であった『聖女の殻』エルピス(p3n000080)は幼い頃に聞いたことがあった。
 そして、その守護騎士『ジルド・クロード・ロストレイン』の名を耳にして、自身と交友のある一人の少女に思い当たったのだという。
「――アマリリスさまは、ジャンヌさま……かの守護騎士ジルドの娘さまでいらっしゃるのでしょう」
 エルピスは不安そうに、そう言った。
 近頃、聖都を騒がせる黄泉還り。その一件でローレットが確かにつかんだのは「フォン・ルーベルグを中心に狂気に侵された人に寄る事件が多発している」という事だった。
 エルピスに変わって情報収集に奔走している山田が「幻想の一件と似てる」とぼやいたことをエルピスは不思議に思って居た。
「わたしは、知らないのですが……幻想の――過去の事で、同様な事があったのでしょう。
『嘘吐きサーカス』がそうであったように、今の聖都にも確かな危機が伝播している」
 エルピスは声を震わせる。急激なる<滅びのアーク>の高まり。
 彼女は恐怖に手を震わせ、『原罪の呼び声(クリミナル・オファー)』がその命を狂わせていると聖職者然とした雰囲気が惧れを口にした。
「感染を広めている存在が居るのでしょう――?」
 山田曰く『アンテナ』となる存在がいるだろう、とのことだった。
 それを知りながら、エルピスは云う。
「聖女は知らぬ人も救う旗印です。しかし、より近しい大切な方が居たならば、わたしの感情は揺るがぬとは言えません。
『還ってきた』彼らが、悪意的であり、悪魔的であれば、これほどまでに心を痛めることはなかったかもしれません――生前の記憶に、人間性に、知性に、どうしても、わたしはその人が戻ってきたと信じてしまう」
 エルピスは唇をきゅ、と噛み締めた。
「ローレットが対応していなければ、もっと、この『不運』は広まった事でしょう。
 先ずは、そのことに感謝しながら、我々は次の事に挑まねばならないのです」
 そう、この聖都を揺るがす真相を探らなければならない。
 聖都より幾許か離れた場所――その村は狂気に濡れ、今にも溢れ出そうとしているのだそうだ。
『月光人形(クレール・ドゥ・リュヌ)』と呼ばれる黄泉還りの形。その傀儡たちは『生前の記憶と、関わった人間が持つイメージ』で出来上がる只の人形だ。
 生前と似た自我を保つところがエルピスの云う『心を痛める』所なのだが――原罪の呼び声を発するそれらが魔種に先導され村を飲み込んでしまったのだ。
「その村の事を、調べました。
 飢餓に襲われ、一人の少女を聖女として担ぎ上げた『よくある村』。
 そこに突如として魔種と、その村の飢饉で亡くなった村人たちが姿を見せたそうです」
 聖女様の祈りで救われた。村人たちはそう思っただろう。雨が降らぬと泣き濡れ、惜しみながら死んでいった人々を慈しんだ。
 そうしていたその村で、魔種が一人生れ落ちた。祈りの、聖女。
 彼女は村に訪れたひとりの魔種の手を取り――そして、その身を魔に転化させたのだという。
「――月光人形が外に出ぬように。そして、転化した聖女より溢れ出る魔の気配を消し去る事こそが、今は必要なのです」
 エルピスはそこまで口にして暴徒を治めることこそ最優先だと繰り返す。
 しかし、不安げに。朧げに。心を痛める様に言う。
「ひとりの魔種、といいました」
 扇動者。
「わたしは、彼の名を知っていました」
 その男は。
「――守護騎士、ジルドさま」
 その扇動者の名前こそが、ジルド・クロード・ロストレイン。
 その足取りを追いながら、今は『救い』を与えなくてはならないだろう。

 歴史は繰り返す。
 聖女、聖女、祈りの形。
 一人の女として生きてく未来を失った憐れな彼女に、きっと、彼は救いを与えた。
 それなのに。
 それだけなのに、どうして狂気はついてくるのだろう……?

GMコメント

 日下部あやめと申します。
 本件は『魔種の足跡』である、呼声に触れた暴徒を治めることです。

●成功条件
・暴徒の鎮静化
・聖女『リリア』の討伐
 ジルド・C・ロストレインはどこかに潜んでいますが積極的には姿を現しません。

●聖女の村
 飢饉に襲われた事で聖女の祈りで村を救おうとした有り触れた場所。
 まだ、年若い少女は祈りで村を救ったとされました。
 飢饉で亡くなった人々と魔種が姿を現した事で、事態は一変、村は暴徒だらけになっています。

●月光人形×4
 飢えで亡くなった子供や老人の4人。
 自覚なく狂気を広めています。彼らは皆『騎士様が助けてくれた』と口にしています。

●聖女
 祈りで村を救った聖女。彼女自身の祈りで村は救われましたが同時に魔種の呼び声に飲まれました。
 名はリリア。彼女はより強い呼声に呼ばれ魔種となっています。聖堂を根城にしているようです。
 また、彼女を討伐する理由は『魔種』であるから。彼女には何らかの守護者がいるようです。

●ジルド・C・ロストレイン
 アマリリスさんの父。魔種。心優しき守護騎士。
 その姿は穏やかであり、美しい翼をもつ魔種ではありますが、娘と同じ境遇で会った聖女を救うために村へと訪れました。
 彼の手で放たれた月光人形と彼自身の呼び声が伝播し、聖女リリアが魔種化。一気に暴徒が周囲を占拠しました。
 彼自身は息を潜めてリリアを守護していますが、積極的に戦闘には手出ししません。

●エルピス
 村人対応などで同行します。遠距離型。ヒーラー。指示があれば従います。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●Danger!
 当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
 予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。

どうぞ、よろしくおねがいします。

  • <クレール・ドゥ・リュヌ>愚か者の花束 Lv:5以上冒険中
  • GM名日下部あやめ
  • 種別通常
  • 難易度HARD
  • 出発日時2019年05月18日 23時59分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

参加者一覧(8人)

ヴェノム・カーネイジ(p3p000285)
双色の血玉髄
スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
本当に守りたいものを説く少女
アト・サイン(p3p001394)
観光客
クローネ・グラウヴォルケ(p3p002573)
繊麗たるホワイト・レド
シャルロット・D・アヴァローナ(p3p002897)
お気に召すまま
アマリリス(p3p004731)
天義の守護騎士
緋道 佐那(p3p005064)
緋道を歩む者
ェクセレリァス・アルケラシス・ヴィルフェリゥム(p3p005156)
天棲鉱龍

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