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シナリオ詳細

<クレール・ドゥ・リュヌ>魔女に与える鉄槌を再び

冒険中

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

オープニング

●火刑
 教会の前で、磔にされた少年と少女が燃やされておりました。
 記憶通りなら私よりも若い……十五にも満たなかった様な子達のはずです。
 足が焼ける苦痛に二人が獣の様な声で喚き散らしていても、周囲の誰も助ける様子などありませんでした。
 だけれど、その光景の恐ろしさとは裏腹に聴衆の大半は寧ろその残酷な処刑を愉快そうに眺めていたのです。「そうなって当然だ」とも言いたげでした。
 その内、ツンと来る肉の香りがしたかと思えば、次第に下半身へと火が回って油の焦げたイヤな臭いが立ち込めてきます。
 それと併せて泣き叫ぶ声が耳に入りドウシヨウモナイ吐き気が湧き上がって来ますが、私はそれを堪えるしかありませんでした。この処刑を肯定的に眺めなければ、何をされるか分からない空気を感じ取っていたからです。
 ……もしかしたら、私以外も自分に危害が加わるのを恐れていたのかもしれません。
「彼らは許されざる罪を犯しました」
 処刑を執り行っている神父様の澄み切った声が、私の耳に届きました。罪状について姦通だの、風紀紊乱だの、尤もらしい言葉で理路整然に聴衆へ説いていました。
 いくらかの人が目を爛々と輝かせ、頻りに頷いていました。けれど私は火刑に処されている彼らがただ単に……“少し進んだ”男女の付き合いをしていただけなのを知っています。
 もちろん、それは褒められた事ではないのでしょうが――こんな火炙りにまでする様な事なのでしょうか。
「魔女には正義の鉄槌を与えねばなりません」
 何処か機械的な言い方で、神父様は仰られました。結局、誰も一連の処刑に抗議の声をあげるものはいませんでした。むしろ、彼の行いに感激している者が日増しに増えているのは明らかです。
 私ですら、彼の言葉に感動を覚え始めている始末なのですから。誰か、どうか、私が正気である内にこの神父様に天罰を。
 墓から這い上がって来たこの男に二度目の死を。
 

 ――神よ。何故この様な悪魔をこの世に“黄泉帰らせた”のですか……。

●否定的
「他人の宗教観には口出さない主義なんですがね、こりゃいくらなんでも……」
 柳田・龍之介(p3n000020)は依頼内容が書かれた書類を眺めながら、不愉快そうに顔を顰めた。
 どうやら、その反応から見るに天義絡みの仕事らしい。しかも胸糞悪い類の。
 仕事を受けてくれそうなイレギュラーズがやって来たのを見るや、柳田少年は慌てて表情を取り繕った。
「まぁボクの所感なんてどうでもいいンですよ。最近天義が慌ただしいのは知っていますか?」
 少年は掻い摘んで説明を始める。天義首都フォン・ルーベルグで発生した黄泉返り、死者蘇生事件は最早隠せぬ位の公然の事実となっていた。
 死んだはずの誰かが生前そのままの姿で蘇ってくるという事実は、模範的な教義に従ってきた市民にとっても否定し難い喜びであり、これを禁忌(タブー)とする中央の意識との差は日増しに強くなっている。
 不幸中の幸いは、ローレットやイレギュラーズが天義の事件に前々から対処出来ていた事だ。そうでなければ、到底処理出来ない大型爆弾になっていただろう。
「で、今回の案件についてです。天義のとある村にて死んだはずの敬虔なる神父様――まぁ熱心な異端審問官って言った方が適切なんですが――が、蘇ったって手紙が来ましてね。生前は大層カリスマ性のある御方で、良くも悪くも道理を通す事に長けていた人だったとか……」
 龍之介の嫌味を含んだ言い方からして、教義に少しでも反すれば厳しい罰を与える様な人物だったのだろう。その上で、その理不尽な刑罰を周囲に納得させられる話術を持った様な。
「……つーても、手紙の内容から判断するに処刑を眺めていた聴衆の反応は常識的に考えて流石におかしいです。いくら弁舌に長けてたとしても、少年少女が多少の茶目っ気で火炙りされて民衆が感激するっつーのは狂気の沙汰です」
 これは明らかに魔種か、その手下絡みだ。そして民衆達はその影響で狂気に呑まれかけている。放置すれば、一塊になったこの集団はきっと大きな暴動を起こすだろう。龍之介はイレギュラーズに向けて言外にそう伝えた。
「まぁ、真っ当な神父様や偉大な聖人様が甦ったなら躊躇う事もありましょうが、こいつは墓にもう一度放り込んだ方が良いクソ野郎です。さすれば我らが神も御喜びになられるでしょう」
 同年代が処刑されたという話に心穏かではないのだろう龍之介。それを言って満足したのか、作戦に使えそうな情報をイレギュラーズへと伝え始めた。

GMコメント

 稗田 ケロ子です。

●成功条件:
『ハインの討伐』
 狂気の元凶を討伐すれば、民衆の思考は次第に収まるでしょう。
 逆に言えば放置していれば何をしでかすか……。

●環境情報:
 天義の中規模の村。農村部で、美味しい食事以外に娯楽らしい娯楽は無いのですがそれだけに信仰を拠り所にしている部分も大きく、教会も農村にしては石造りの立派なものが建てられています。
 神父様に心酔している村人は多く居る様で、心酔してる方は仕事や寝ている時間以外は神父様の説法を聞いています。
 真っ先に注意すべきは「問題の神父様を討伐しに来ました」という振る舞いで村人へ会いに行くと集団で襲いかかってくると予想される事でしょう。
 なお到着の時間帯はイレギュラーズ側が選べます。

●手紙について:
 大体冒頭の内容通り。匿名で送られてきたので村人の誰が送ってきたのか不明です。
 ただこの手紙の内容から、完全に心酔しきってない人もいくらか混じってる様子が伺えます。
 非戦スキルかギフトかで見抜いてどうにかしてその様な人に接触すれば、何かしらの作戦に利用出来るかもしれません。

●異端審問官『ハイン』:
 この村の異端審問官、もとい神父様。行き過ぎた異端狩りによって教会からすら辟易され「殉教」という形で処理されたはずだが、最近どういう経緯か蘇りを果たした。
 手紙に付随されていた情報から判断するに、それなりの戦闘力はある模様。使うのは高火力の【炎】中心のバッドステータス系の神秘魔術。
 『イレギュラーズ複数対神父単体』ならまだしも、村人が神父側に参戦するとかなり面倒と予想される。
 説法の時以外は教会の奥に引き籠って神に祈りを捧げているとの事。(天義の)教義に模範的な敬虔な信者に対しては案外手厚い対応をしてくれる。

 何にしても対神父との戦闘状況を作り出す必要がありますが、それらの流れは完全にイレギュラーズに任せられます。戦闘の時に有利不利になるかは作戦次第。
 暗殺寄りの隠密系、純戦で大暴れ、話術で上手く誘引したり、その他色々……。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • <クレール・ドゥ・リュヌ>魔女に与える鉄槌を再び 冒険中
  • GM名稗田 ケロ子
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 出発日時2019年05月18日 23時59分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

参加者一覧(8人)

透垣 政宗(p3p000156)
有色透明
チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
魔動機仕掛けの好奇心
ルナール・グルナディエ(p3p002562)
紅獣
クーア・ミューゼル(p3p003529)
こげねこ
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
ジェック(p3p004755)
ガスマスクガール
矢都花 リリー(p3p006541)
壺焼きにすると美味そう
藤堂 夕(p3p006645)
小さな太陽

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