PandoraPartyProject

シナリオ詳細

混沌神社のお祓い初詣

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●お祓い初詣
 混沌は幻想と天義の国境。
 そこにはあるウォーカーが建立したという混沌神社が存在する。
 祭神は”なんだかよく分からない珠”という名の本当によくわからない珠だという。
 そんな神の恩恵があるのかどうかわからない神社だというのに、実にこの神社は人気なのである。
 誰にって? それはもちろん――悪霊、魔物、魑魅魍魎にだ。
 祭神に引き寄せられる数々の魑魅魍魎をお祓いで撃退する。それがこの混沌神社の”初参り”なのだ。
 今年も、大量の魔物達が押し寄せるこの時期がやってきた!


「あ痛たたたっ! 腰が、腰を痛めてしもうた!」
 混沌神社の神主、夢見乃 才蔵が腰を押さえて悲鳴をあげた。本格的に始まる初詣を前に気合いを入れすぎてしまったのだ。
「お爺ちゃん! もう無茶するんだから!
 でも、どうしよう! お爺ちゃんがこんなんじゃ初詣の参拝者の対応が出来ないよ!」
 孫娘であり混沌神社の巫女、夢見乃 小夜がおろおろと頭を悩ませる。
「くぅ、すまん小夜。儂はこの通り動けん!
 未熟なお前にすべてを任せるしかない。
 ……だが、今年は参拝にくる魔物の気配が濃い。きっと一人では無理じゃろう」
「そんな! それじゃどうしたらいいの!?」
「案ずるな、こういう事態にも対応してくれる連中を知っておる。
 きっと助けになってくれるはずじゃ」
 そういって幻想中央――ローレットへの連絡手段を記した紙を手渡した。
「さぁ行け! そして”ろうれっと”の皆さんとともに悪霊を追い払うのじゃ!」
「わかったわ! お爺ちゃんの代わりは小夜がしっかり務めて見せる!
 ……どうでもいいけどお爺ちゃん元気そうだよね」
「あ痛たたたっ! 頭が! 頭が割れそうじゃ!!」
 本当は仕事したくないだけなんじゃないのか。
 そんな疑いの眼差しを向けつつ、小夜はローレットへと連絡をつけるのだった。

GMコメント

 あけましておめでとうございます。澤見夜行(さわみ・やこう)です。
 今年も宜しくお願いします。
 新年一発目は混沌神社のお手伝い。
 巫女といえばこの名前ということで小夜ちゃんとともに悪霊退治をしましょう。

●依頼達成条件
 参拝客(魑魅魍魎)百匹を退散させる。

●情報確度
 情報確度はAです。
 想定外の事態は起こりません。

●参拝客について
 悪霊、魔物に妖怪、不思議生物。
 とにかく悪性の強い連中たちがご祭神を奪いに境内に侵入してきます。
 その魔物達を片っ端から退散させましょう。
 ただ普通に戦っていられる物量ではないのは明白です。
 そこで、混沌神社に用意されたお祓い棒とお札を使ってお祓いを試みましょう。
 この魔物達、清めることですぐに退散していきます。
 どのようにお祓い棒とお札を使うのかは自由。また清められるのであればお祓い棒とお札を使わず持ち込み品で行うのも有りです。
 とにかく多くの敵を効率よく処理していきましょう。
 効率が悪いと……きっと物量で押し流されてしまうかもしれませんね。

●夢見乃小夜について
 十五歳の女の子。
 巫女としては修行中だが、お祓い性能は高い。
 お祓い棒による接近戦とお札による中距離射撃が得意。
 賽銭箱(最終防衛ライン)で、抜けてきた魔物達を処理します。
 三割から五割くらいは小夜ちゃんがなんとかしてくれるはずです。

●戦闘地域
 幻想と天義の国境。混沌神社の境内になります。
 時刻は昼間、参拝客の多くなる頃合い。
 境内での戦闘になります。周辺に建物や像などもありますが視界は良好です。お祓いがやりやすいことでしょう。

 そのほか、有用そうなスキルやアイテムには色々なボーナスがつきます。

 皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしています。
 宜しくお願いいたします。

  • 混沌神社のお祓い初詣 完了
  • GM名澤見夜行
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月20日 21時35分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

巡離 リンネ(p3p000412)
魂の牧童
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
レスト・リゾート(p3p003959)
おばロリババア
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
鴉羽・九鬼(p3p006158)
Life is fragile
酒々井 千歳(p3p006382)
行く先知らず
水瀬 冬佳(p3p006383)
水天
フィーネ・ヴィユノーク・シュネーブラウ(p3p006734)

リプレイ

●参拝路を作ろう!
「混沌神社にようこそ入らしてくださいました。
 今年のお祓い初詣を執り仕切る神主代理の夢見乃小夜です。
 どうかよろしくお願いしますね!」
 依頼を受けたイレギュラーズが混沌神社へと足を運ぶと、巫女姿の少女が丁寧に挨拶をしてくる。
 軽く挨拶を交わした面々は、早速依頼を熟す上で必要と思われる提案をする。
 即ち、参拝路の形成である。
「なるほど……結界を用いて進入を限定するんですね!」
「そそ、タワーディフェンス……って言ってもわかりづらいかな。
 ちみもーりょー、おばけ達を限定した通路に通して順番に倒していく形だね」
 『魂の牧童』巡離 リンネ(p3p000412)の言葉に「なるほど!」と小夜が再度頷く。
 イレギュラーズは注連縄を用いて順路を形成し、そこを塩で清めて結界となした。リンネは小夜ちゃんに頼んで戦略眼で見通した脆弱な部分をお札で補強してもらうことにする。
「しかし順路形成はしてみたものの、相手は百の魑魅魍魎。数の暴力上等ねこれ?
 この人数で軍の一個小隊を相手するようなものね。骨が折れそうだわ」
 小夜ちゃんを手伝い注連縄にお札を付けていく『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)。地面には御神酒と塩を振りまいて、二重三重に結界を作り上げていく。
 用意した拒馬を置けば立派な陣地が構築されたようにも見える。
「上手くいけば、楽になりそうなのだけれど~。
 こればっかりは始まってみないと、どうなるかわからないわね~」
 小夜ちゃんに巫女服を借りてノリノリの『ビューティーのおともだち』レスト・リゾート(p3p003959)は用意したクラッカーにお札を仕込み、自作の罠を設置していく。ご神木や狛犬像の陰、参殿や賽銭箱の近くに、と大量にしかけていった。
「この時期の神社が大変なのはどこの世界でも同じなんだね。
 うーん、ボクに出来そうなのは……うん、やっぱりこれかな。神炎を篝火として設置しておこっと」
 進入路を作り上げながら、『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)は自らの力の一端でもある炎を炊く。焔の神としての力の名残でもあるその炎は、確かに悪霊達を追い払う力がありそうにも見えた。
「思っていた以上に大きな参殿ですね。
 何が祀ってあるのかは分かりませんが、こういう神社は懐かしさを覚えますね……。
 インみたいな子が祀ってあったりするのかな?」
『我みたいなのがそんなにポンポンといる訳……いや、この世界ならありそうだから何とも言えないな……』
 相棒の刀とそんな会話をしつつ、懐かしさを覚えながら順路形成に力を入れる 『Life is fragile』鴉羽・九鬼(p3p006158)。順路内の幅を狭くしたり、広くしたりと調整し悪霊達の流入量を調整する。
 自分達が使うお札の補充場所も考えて置けば、十分な準備ができたと頷いた。
「妖怪か。普段の依頼で遭遇するモンスターに比べると、俺にとっては馴染みある存在だね。
 さて武器による攻撃がどの程度通じるかが問題か。こっちも考えておくべきかな?」
 そういってお祓い棒を手にした『行く先知らず』酒々井 千歳(p3p006382)。持ち込んだ妖刀でも効果はありそうだが、実際に切り結んで見ない事にはわからないところだ。
 清めの塩も用意して、準備を整える。
 そんな千歳の横で、恋人である水瀬 冬佳(p3p006383)は、混沌神社を眺めて思いに馳せる。
「混沌世界に根付いた日本人の子孫……。
 未だ旅人が帰還できた例は無いと言う話だから……当然か。
 ……建立した人物の事を後で調べたい所ですが、後の話ですね」
 上位式を用いた式神に結界形成を手伝わせつつ、境内入り口に設立された鳥居の傍へと近づく冬佳。
 鳥居こそ即ち結界の要であり、境界であると認識する。なれば、ここを一番に補強するのは自明である。
「……ここから堂々と入られるのもそれはそれで問題ですが、まあ仕方ありません。
 決して失われてはいけないものです」
「わぁ! なんだかすごい結界の迷路になりましたね!
 これなら一度に参殿に近づく数も減らせて対応が上手く出来そうです!」
 完成した結界の参入路を眺めて小夜ちゃんがニコニコと声をあげる。
 その様子に巫女服を借りて着こんだフィーネ・ヴィユノーク・シュネーブラウ(p3p006734)が微笑ましそうに笑った。
「ふふ、小夜さん、ですね」
「あれ、なにか変でした?」
「……あ、いえ、すみません。知り合いにも『小夜さん』が居るもので……少し微笑ましくて。
 改めて……微力ながら、お手伝いさせて頂きます。よろしくお願いしますね、小夜さん」
 丁寧に頭を下げたフィーネに小夜ちゃんも礼を返して、
「こちらこそ、皆さんよろしくお願いします!
 さあ、そろそろやってきますよ! 混沌神社恒例の”初参り”。祭神様を守り抜きましょう!」
「おー!」とかけ声が神社の境内に響いた。

 ドンドンヒュードロロロ。
 石段を或る者は駆け上がり、或る者は浮遊して、やってくる。
 悪鬼、悪霊、魑魅魍魎。
 混沌神社特有の参拝客が、祭神『なんだかよくわからない珠』に引き寄せられてやってくる!
 新年最初で最後の”初参り”が始まった――!

●お祓い初詣開始!
「押さないでくださーい! 列を守ってくださーい!」
 最終防衛ライン(賽銭箱)の前で声をあげる小夜ちゃん。悪霊相手にそのかけ声はどうなのかと思うが、恐らく毎年のことなのだろう。どことなく言い慣れてる感じがある。
 イレギュラーズの考えた所謂タワーディフェンス的参入路の形成は見事に効果を上げたと言って良いだろう。
 一直線に参殿を目指した魑魅魍魎達が、早速結界にぶち当たり、弱いものは退散消滅、結界で御しきれない大物は迂回を余儀なくされる。
 そうして入り組んだ順路に進む悪霊達へ、イレギュラーズのお祓い攻撃が放たれる。
「来たわね。
 早速だけれど、退散してもらおうかしら」
 正面に陣取るレジーナは呼び出した鳥形の使い魔を上空へと放つ。使い魔はお札に錘を括り付けたものを掴んでおり、上空からこれを落下させ絨毯爆撃だ。
 怨嗟の声を上げながら退散していく下級霊。爆撃を乗り越えた中級、上級の悪霊には直接お札を張り付け、御幣――お祓い棒を振るい直接ダメージを与えていく。
「迂回路側が詰まってきて結界がもたなそうだね。
 すぐに援護に向かうよ!」
 戦略眼とエネミースキャンを用いて悪鬼達の動きを良く見ているリンネが、結界が崩壊しそうな場所を見通して援護に向かう。
 放たれる”友引”が、悪鬼悪霊達に直撃し、その足を停滞――泥沼に嵌めていく。
「お、ゾンビ発見!」
 中には洋物妖怪たるゾンビやグールもいるが、アンデットとなればリンネのギフトが効果的だ。結界で行動を止めたものをギフトによってその魂を正常な輪廻の輪に還した。
「此く聞食しては。罪と言ふ罪は在らじと科戸の風の天の八重雲を吹き放つ事の如く」
 大祓の祝詞を唱えながら、焔が手にした神槍カグツチを振るう。神が作りたもうた槍の一撃は確かな手応えと共に”参拝客”を退散させていく。
 また焔がギフトで熾した炎も低級の悪鬼達には有効で、これを活用しながら焔は迫り来る悪鬼悪霊を浄化していった。
「まだまだ多いわね~。頑張って減らしていきましょう~。
 悪い子にはメッてしましょうね~」
 呼び出した梟と五感を共有するレストは、戦場たる境内を俯瞰しよく状況を理解していた。
 結界の弱まった場所や、手薄となった場所に押し寄せる魑魅魍魎へ攻撃のてを伸ばす。お札とマギシュートの合わせ技、お札シュートは効果覿面で、狙われた機動力の高い小鬼達は溜まらず逃げ出した。
「小夜ちゃんそっち行ったわよ~」
「任せてください! 皆さんのおかげでまだまだ余裕はありそうです!」
 さすがに小夜ちゃんは手慣れたもので、近寄る悪霊達へとお札の十六連射を放ち封殺する。たとえ近寄られても、そこに待っているのは力強く振るわれる御幣の祓いだ。
 これは見ていて安心できると、イレギュラーズも自分達の戦いに集中することができた。
「インも一応幽霊とか斬れる刀だったけど……お清めに使えるかな……?」
『さてな。モノは試しだ。一つ試してみるのもよいだろう』
 霊刀【因業断】を抜き放ち、九鬼が並み居る悪霊へと斬りかかる。霊魂切り裂く太刀風の一閃は見事その悪しき魂を切り裂いた。
「下級の霊はいけそうだけど……あーいうのはお祓い棒使った方が早いかな?」
 のっしのっしと歩く赤鬼青鬼悪鬼の群れ。切り結んで打ち倒すことも出来なくはなさそうだが、大幅の時間ロスだろう。小夜ちゃんの用意したお札はかなりの効果を持っている。小石を張ったお札を多量に投げつければ、特効の範囲攻撃へと変わるのだ。
「さて、これ以上の侵入はご遠慮頂きますよ。
 ――此処なるは神域、不浄の立ち入る場に非ず。招かれざるものよ、我が神水を以て洗い浄め祓い鎮めましょう」
 冬佳の生み出す氷刃の結界が、多くの悪鬼悪霊を巻き込み氷結させた。その様、宛ら舞散る白鷺の羽根の如し。
 だが、参拝客も聞きしに勝る魑魅魍魎達だ。度重なる攻撃にも負けずと抜け出してくる。
 その突出した集団を、冬佳の”伊邪波”が刃の如き荒波となって貫き消滅させた。
 そうして参拝客達を退散させていくイレギュラーズを支援するのはフィーネだ。
「私はあまり運動は得手ではありませんので……」
 そう自らの苦手を自覚するフィーネは祝福の囁き、圧倒的な声援で仲間達を後押しする。
 その傍らで、フィーネは休む事無くお札と御幣を振るう小夜ちゃんへとその技のコツを尋ねた。
「お祓いのコツですか? うーんそうだなぁ、無我夢中、無心に技を振るっているだけなんだけど……そう、やっぱり悪霊退散! って気合いが必要ですね!」
「なるほど……悪霊退散……! ですか」
 見よう見まねでお札を投げつけてみれば、なるほど、そこはかとなく威力が上がった気もする。
 どかーんぴかーん! とやっつけられれば良いが、それにはまだまだ力不足と言うところか。
「うーん、流石の数だね。楽勝とはいかなさそうだ」
 参拝客を相手取る千歳。御幣と妖刀を両手に持ち、走り込んでくる小鬼達の群れへと飛び込んだ。
「生憎と俺はお坊さんじゃないからね、強引にしかいけないけれど……容赦はしないよ!」
 戦鬼暴風陣。自身を中心とし生み出される暴風域に小鬼達が巻き込まれる。同時、暴風に清めの塩が混ざり込み悪鬼悪霊を退ける聖なる潮風となった。効果上昇を狙った千歳の技が光った形だ。
 イレギュラーズの活躍、そして最終防衛ラインを守る小夜ちゃんの働きで、ここまでは順調に参拝客を浄化退散させることに成功していた。
 しかし小夜ちゃんの表情が浮かない。まだ気がかりなことがありそうだった。
「……そろそろ来ますね。田中さん(渾名)が――」
 田中さん? なんだその隣近所に住んでそうな人は――そう思った矢先、石段を響かせ登ってくるモノが居た。
 鬼。それもとてつもなく巨大な悪鬼だ。
「来ました! 田中さんです!」
「あ、あれが田中さん!? 完全に鬼なんですけどー!?」
 鳥居を壊しかねない勢いで境内に侵入し、設置された拒馬を薙ぎ払う。順路形成した結界を暴れ回りながら破壊して、境内中央へと強制侵入した。
 咆哮が境内に響き渡る。
 いま、初参りはクライマックスを迎えようとしていた!

●悪鬼悪霊祓いて清めん
「みなさん落ち着いてください!
 田中さんはかなり強力な悪鬼ですが、速度は鈍いです!
 幸いほとんどの参拝客は退散させる事ができました、後は田中さんを退散させるだけです! 集中攻撃でいきましょう!」
 毎年相手をしている小夜ちゃんは冷静にイレギュラーズへと声を掛ける。小夜ちゃんの言うように結界の参入路は壊れてしまったものの、多くの参拝客はすでに退散させている。あとはこのデカ物をどうにかするだけだ。
「そういうことなら、一気に畳みかけましょうか」
 境内を走るレジーナが田中さんの足にお札を叩き貼る。上空からは使い魔がお札の絨毯爆撃を継続している。
「物理的な攻撃はまるで効果がなさそうだね。
 ならお札とお祓い棒で、追い詰めていくよー!」
 自スキル”友引”の効果が薄いとみれば、リンネもお札とお祓い棒で弱らせていく戦術をとる。
 小夜ちゃんのみならずイレギュラーズの攻撃に田中さんが嫌がって暴れ出す。恐るべき速度で繰り出される豪腕にイレギュラーズの面々が叩き飛ばされる。幾人かがパンドラの輝きを放った。
「ご祭神には近づけさせないわよ~」
 参殿を庇うように立ちはだかるレスト。倒れた仲間を治癒しながら、自身は壁となって田中さんの侵攻を止める。
 一人で留め置くのは無理がある相手だ。だが、レストのこの活躍によって僅かながら時間を稼ぐ事ができた。
「あとは、お願いねぇ」
 パンドラの輝きを宿しながら膝付くレスト。レストが稼いでくれた時間によって全員が持ち直すことができたのだ。
「鬼が出てくるにはまだ時期が早いよ!」
 焔が駆けて手にしたカグツチとお祓い棒を振るう。焼き付くような痛みを齎す二つの攻撃に一歩田中さんが後ずさった。
『さすがにこの大きさは骨が折れるな』
「ここは皆に倣って、お祓い棒だね……!」
 九鬼の振るう御幣の紙垂が、バッサバッサと音を立てる。清めの音が破邪の力となって田中さんを追い詰めていく。
「もう少しです。千歳君、一緒に――」
「ああ、行くよ冬佳さん!」
 冬佳の放つお札が田中さんの足に幾重にも張り付いてその力を発揮する。痛みに咆哮を上げた田中さんへ、千歳の御幣による清めの一撃が追い打ちを掛ける。お札とのシナジーによって更なる激痛を田中さんに与えていった。
「悪霊退散――倣ったとおりに気合いをこめて」
 攻め手が苦手なフィーネも最後の一撃だと言わんばかりにお祓い棒を振るう。巫女服で振るう姿は実に堂に入っていて、まさに清めの儀式のようにも見えた。
 イレギュラーズの祓いの技によって田中さんが膝を付く。ご祭神を求めて手を伸ばす田中さんの前に、小夜ちゃんが一歩歩み出る。
「田中さん、今年も私達の勝ちだよ。大人しく自らの住まう土地へと帰りなさい!
 悪霊退散! 邪気退散!
 祓へ給え! 清め給え! ええぇぇぇい!!」
 二度三度と御幣を振るい、気合いと共にお札を投げつける小夜ちゃん。放たれたお札は田中さんの額へと張り付いて――浄化の光とともに、怨嗟の呻きを上げた田中さんが消滅していく。
 そうして境内に静寂と共に清らかな空気が戻るのだった。

●新年の願いを込めて
「皆さん、本当にありがとうございました」
 ぺこりと頭を下げた小夜ちゃんは、そうお礼をしてイレギュラーズに微笑んだ。
 参拝客達との戦い終わって、静寂を取り戻した境内で、散乱したお札などの後片付けを終えた面々は、今年一年を祈願して混沌神社に参拝しよう、となった。
「まあ管理している私達もご祭神がなんなのかよくわかってないので御利益があるかは分からないのですが、きっと皆さんには良い御利益があるはずです」
「ご先祖様が何を思って個々に祀ったかが不明じゃからのう……じゃがわかるのはアレを悪鬼悪霊に渡せば恐ろしい事が起こる、それだけは確かじゃ」
 いつからいたのか、夢見乃才蔵も境内に姿を現してそう言葉を零す。
 『なんだかよくわからない珠』は言葉通り何だかよく分からない存在のようだ。とはいえ才蔵の言うように悪鬼悪霊が欲するご祭神を守り切れたのだ。しっかりと依頼を完遂できたことは喜ばしい。
「こっちの世界には神社はここだけなのかな?」
 焔の質問に、小夜ちゃんは首を捻って、
「他にあるって話はまだ聞いた事ないですね。あるのかもしれませんけど、とっても広いですもんね、この世界。
 私はこの世界のことしか知らないので、他の世界の神社について逆に聞きたいです!」
 小夜ちゃんは巫女であることが好きなようだ。熱心に他の神社のことを聞いたりしていた。
「小夜さん、すごい巫女さんですね……。幸運になれるようにお祓いってしてもらえますか……!」
 九鬼のお願いに「任せてください!」とお祓い棒を取り出す小夜ちゃん。その格好はまさに悪運を振り払うように力強さを見せていた。
 そんな面々の横で、千歳と冬佳が賽銭箱に小銭を入れる。ガラガラと鈴を鳴らしてから二礼二拝一礼。
 願い事はそう「二人が無事にこの世界で過ごせますように」。その願いが成就するようにと願う。
「そういえば、おみくじとかはあるのかしら~」
「おっ、おみくじ引いちゃいますか? ふふふ、混沌神社のおみくじはすごいですよ。大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、半凶、末凶、大凶の十二種類に混沌から終焉までの地域ボーナスを含めて種類はなんと驚きの百二十種類!
 もう何が良くて何が悪いのか私達もサッパリですが、これが好評なんですよ!」
 一体誰の考案なのかそれは。
 レストが引けば、イレギュラーズ達も続いて一枚引いていく。
 結果はさて――
 楽しげな笑いは今年一年の福が訪れるような、そんな気がした。
 混沌神社の”初参り”は、こうして無事に終える事ができたのだった。

成否

成功

MVP

レスト・リゾート(p3p003959)
おばロリババア

状態異常

なし

あとがき

 澤見夜行です。

 タワーディフェンスの考え方で構築された参入路は実に良い案で、ほとんどのリソースの低下もなく無事に初参りが完了されました。
 お見事です!
 タワーディフェンスということで初めは考えてなかった大ボスも登場させてみました。名前はあまりにもテキトーでしたが、まあたまにはね。

MVPは参殿を守ってくれたレストさんにお送りします。よくがんばりました!

今年初の依頼、お疲れ様でした。素敵なプレイングをありがとうございました!

PAGETOP