シナリオ詳細
<伝承の旅路>勇者の旅路を歩むもの
オープニング
●世界を救う冒険
迫り来るはスケルトンウォーリアーにジャイアントラット。
スケルトンの大上段からの斬撃を転がることで回避すると、イーリン・ジョーンズ(p3p000854)は戦旗に紫のオーラを纏わせた。
ラットに先端の槍を突き刺し、そのままの勢いで強引に振り抜く。
スケルトンと共に吹き飛んでいったラットと見遣り、イーリンは頬に流れた汗を軽く拭った。
「この終焉がどこから来ているのか……行って確かめるしかなさそうね!」
時は現代、場所はプーレルジール。
勇者のいない、神様の見捨てたこの世界に、新たな希望が舞い降りていた。
その名はイレギュラーズ。この世界になかったはずの召喚者たちであり、この世界になかったはずの奇跡と救いの可能性たちである。
この世界は驚きで溢れている。
例えば魔王は旅人ではなく、四天王たちもまた寄生型終焉獣であるという。
彼らの目的は混沌世界へと渡ること。ひいては混沌に終焉を、滅びのアークを大量に持ち込むことである。彼らが混沌の存在を知るのは、あるいは何者かのアプローチがあったからやもしれない。
いずれにせよ、これは二つの世界の危機なのだ。
そんな中で、勇者にならなかった青年アイオンは言った。
――「冒険の先は決まって魔王の場所だという。そういうものなんだって。
イレギュラーズは、滅びを退けたい。それから、俺は君達と冒険の旅をしたい。なら答えは決まっているだろう?」
魔王城サハイェルをめざし、世界を救う冒険が始まった。
●スケルトンウォリアーズと終焉獣ギガスケルトン
魔王城を目指すべくまず向かう先は、混沌では影の領域とも言われるプレ・サハイェル。
「この道を進めばプレ・サハイェルへと至るだろう。だがその道中には……」
「魔王軍や終焉獣がわらわら、ってわけね」
イーリンがやれやれといって様子で首を振る。
それは旅の途中にたき火を囲んだ簡易キャンプでのこと。
マグカップに注いだコーヒーに口をつけ、イーリンはぱちぱちと燃えるたき火を見つめる。
「戦力は?」
「スケルトンウォリアーズだ。知っているか?」
そう応えたのは情報屋の男である。こんなところにまでついてくるのだから仕事熱心なことであるが……。
「確か、骸骨系のアンデッドモンスターで……『骸騎将』ダルギーズの配下だったかしら」
「ご名答。流石だな司書殿。なら強さも知っているんじゃないのか?」
「多少ならね」
イーリンが(ローレットにある膨大な資料から引っ張り出して)把握している情報によれば、スケルトンウォーリアーとは『スケルトン』という下位モンスターを武装させ戦闘能力を向上させたものであるという。
一般人を容易く殺すだけの戦力はあるが、百戦錬磨のイーリンたちにとっては苦戦する敵ではない。
「戦力はそれだけ?」
「おっと、気付いたか。そうなんだよな。問題はそこに加わってる終焉獣だ。俺は『ギガスケルトン』と呼んでる」
「ギガスケルトン……」
サッと差し出されたスケッチを見るに、通常のスケルトンをはるかに巨大化させたような外見のモンスターだ。滅びの気配を常に纏っており、恐ろしく狂暴であるという。
「なるほど。少しだけ厄介ね」
「少しだけか?」
「攻略法が閃いたって言ったら、どうする?」
イーリンのギフトを知る情報屋は目を丸くして身を乗り出す。
「それは一体」
「『みんなで囲んで叩く』のよ」
冗談を言われたと気付いて、のりだした身をがくりとさげる。
が、まったくもってその通りだ。
「だな! 今回もよろしく頼むぜ。イレギュラーズ!」
- <伝承の旅路>勇者の旅路を歩むもの完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2023年10月12日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●魔王城へ至る道
道をゆく。目的地を目指して。
誰もがするそれに、今は世界がかかっていた。
「はあぁー、でっかい骸骨ですねぇ……肉がついてた頃はどんなんだったんでしょう。
あれだけでかいとそれだけで脅威なんでしょうね……嫌だなぁ。見た目だけでありますように!」
待ち構えるようにそびえ立つ終焉獣ギガスケルトンの異様を見上げ、『こそどろ』エマ(p3p000257)は苦笑を浮かべた。
「巨大な敵に骸骨集団。魔王の前の前哨戦って考えれば、ありきたりだねぇ。
しかし、そのありきたりこそが、人生なのかもね」
『紅風』天之空・ミーナ(p3p005003)はそう言いながら、共に歩く仲間の顔ぶれを確認した。
今回は少しだけいつもと様子が違う。
普段はあまり表舞台に出てこない『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)がふよふよと浮かんで腕組みをしているのだ。
「さて団体行動は久々ね。エスコートは任せても良いのかしら?」
「ん、任せて貰っても大丈夫。必要ない気もするけどね」
それに応えたのは『八十八式重火砲型機動魔法少女』オニキス・ハート(p3p008639)だった。
「作戦は覚えてる?」
「確か、『囲んで叩く』」
「そういうこと。シンプルで分かりやすい。問題はどうやって『そこへ持っていくか』」
オニキスはキッとギガスケルトンを睨むように見上げた。
こちらには気付いているだろうに、まだ戦闘可能距離にないからとだらんと両腕をさげたまま動かないその巨体を。
「数も質も揃えて私たちを止める気みたいだけど、その程度で私たちは止まらないよ。
この世界も混沌も滅ぼさせはしない。正面から打ち倒して進ませてもらうよ」
いつもと違う顔ぶれと言えば、『狂言回し』回言 世界(p3p007315)だ。
(魔王城……非常に不本意ではあるが、クレカとその親についての情報があるならば行くしかないんだろうな)
境界世界を渡り歩くことにかけてローレットで随一の彼は、両手を白衣のポケットに入れたままとつとつと歩く。
(魔王を倒す勇者になる気は無いし、滅びを回避しようだなんて崇高な目的もないが……俺は俺で魔王城を目指す理由がある以上、ここは押し通らせてもらおう)
見た目よりもずっと老練した心で、世界は眼を細めた。
その隣を歩いていたのは『愛を知った者よ』グリーフ・ロス(p3p008615)だ。
(魔王のいる場所。
私やクレカさんに繋がるなにかも、そこにある気がしますから。
そして、今それから目を逸らしてしまえば、大切な何かを失ってしまう、そんな予測がしますから……)
彼女もまた、魔王城にたどり着けばあるかもしれない『何か』を目指して進むイレギュラーズだ。
(前に進みます。その障害となるものがあるならば。私は戦うことを否定しません)
「お師匠様。今回は『囲んで叩く』でしたよね」
紫苑要術を閉じながらそう呟く『医術士』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)。
「そうね。シンプルだけど、それだけに簡単にできない戦術よ。敵の数がこちらより覆いなら、逆にその戦術をとられるリスクだってある」
『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)はそう答えながら、しかし焦ったり迷ったりする様子はない。ココロには、既にイーリンが勝利の道筋を立てているように見えた。
一方で思うのは……。
(アイオンさん……。
あなたが勇者たりえるよう、わたしはできる限りのことをします。
献身が見えなくても知らなくても、そんなことは関係ないのです。
そしてここでは別の勇者、騎戦の勇者に尽くすのです)
そんな想いをわかってか。
「道標になるのが勇者であるとすれば」
と、あえてイーリンは口にした。
「道をひらく私達は一般人といったところかしら? 魔王城までの旅路、一番肌で感じさせてもらうわよ」
そして唱える。
「『神がそれを望まれる』」
●スケルトンウォリアーズ
近づいてくる集団に、骸骨の群れは整列していた。
先頭に立つひとりが剣を鞘からすらりと抜けば、残る骸骨たちも剣を抜く。
それはさながら統率された騎士のようで、あるいは心をひとつにした戦士たちのようで。
けれど彼らはどちらでもない。
魔王軍配下、スケルトンウォリアーズ。
魔王城へと進む不届き者を切り捨てるが役目の、骸骨の群れである。
「さあ! 私達の事を知らない連中にも見せてやりましょう。如何にして私達が道をこじ開けるかをね!」
イーリンは突っ込んでくるスケルトンウォリアーの放つ剣の一撃を戦旗で受けながら、後続のスケルトンウォーリアたちに『紫苑の魔眼・織式』を放った。
カッと瞬く彼女の魔眼の力が発動し、スケルトンウォリアーたちが一斉にイーリンへと突っ込んでくる。
【怒り】の付与を受けた者もそうだが、このようにアドバンテージをとりにくる人間を『潰す』目的で共に攻撃に参加するスケルトンウォリアーもいるようだ。
となれば――と身構えたイーリンの身体にポッと暖かな炎が灯る。
彼女自身の術式ではない。ココロの放った癒やしの炎だ。
「どんなに強くても、独りきりではたった一人分の強さにすぎない。
シャカに説法、とはいいますけれど。わかってますか?」
「分かってるわ。けどありがと」
両手が塞がっているからかウィンクでそれに応えるイーリン。
それを受け取って、ココロは
『グラム・アンティノア』を抜いた。コォ――と炎が刀身に走り、それは癒やしを反転させた破壊の力へと変わっていく。
そう、炎とは本来、壊すものだ。
ココロの剣がスケルトンウォリアーの腕を一本切り落とす。
「今です!」
「了解」
オニキスは地面にガッとアンカーを突き立てると、折りたたんでいたマジカルゲレーテ・シュトラールと八十八式マジカルジェネレーターを連結。
「120mmマジカル迫撃砲重力弾――」
発射の声は轟音にかき消えた。
弾体に魔術を込めた弾頭を投射するその迫撃砲は、着弾寸前に空を白く脱色した。爆発がスケルトンウォリアーたちを包み込み、その一部を崩壊させる。
「エスコートってわけじゃ、ないけど」
オニキスは『今だよ』と顎でレジーナに示した。
「ありがと」
レジーナはここぞとばかりに自らがエースカードであった際の『必殺技』を発動させた。
「『緋璃宝劔天・女王勅命』!」
大量に開いたゲートから無数の宝剣や宝槍、神器の類いが出現し一斉に放たれる。
剣に貫かれたスケルトンウォリアーに更に槍が、光線が、魔術の炎が浴びせられジュッと焼けるような音をたてて崩壊する。あとに残ったのは鎧と剣と骨の山だ。
レジーナはすっきりしたとばかりにフウと息をつき、長い前髪を手ではらう。
「道は拓いたわ。デカいのを任せるわね」
「まかされましたぁー!」
オニキスとレジーナの砲撃によって開いた穴を突っ切る形で走るエマ。
狙いはこちらをちらりと見下ろすギガスケルトン。
こいつに自由に動かれては厄介なのだ。
なぜなら、こちらがスケルトンウォリアーに囲まれている間にギガスケルトンにぶちのめされることが『負けパターン』なのだから。
誰かがこのデカブツを押さえ込んでおかないといけない。
その役目が、エマに今回、回ってきたのだ。
「そこっ!」
――暗殺剣・早贄。
対象を油断させ、かつ引きつけるための我流の暗殺剣だ。『メッサー』によって繰り出されたそれはギガスケルトンからの殺意を一身に受けるのに充分であったようで、直後ギガスケルトンの強烈な蹴りがエマを襲った。
「うわっ!」
回避に滅茶苦茶優れたエマですらかするほどの巨大さと速さ。デカいならデカいなりにゆっくり動けばいいのにと心の中で愚痴りつつ、エマはぎりぎりで回避した身体をぐるんと回転させて地につけた。
「エマー! 大丈夫よね?」
「やぁー、皆さんがかなり援護してくれるようですからね! きっと何とかなると信じてますけどね!
早く片付けてほしいというのが本音ですねぇ!? 私も頑張るんで、皆さんもお早く!! おはやくーっ!」
その間にもレジーナとオニキスの砲撃は続く。スケルトンウォリアーを殲滅するための砲撃だ。
が、その中から逃れてきたスケルトンウォリアーの数体がエマをブロックしようと剣で斬りかかってきた。
彼女の回避を下げてギガスケルトンで潰そうという狙いだろう。まさに囲んで殴る戦法だ。
が、こちらとて手詰まりというわけではない。
ミーナの放った斬撃が距離を飛ばして炸裂し、エマ以外の全ての敵を切り裂いていて行く。
「今その駒を落とされるとまずいんだ。小骨どもには暫く相手してもらう」
希望の剣『誠』に紅蓮の力を流し込み、振り抜く。
幾度もくり返されるその斬撃は遠く離れたスケルトンウォリアーたちの盾をざくざくと斬り付け、削り、ついには盾をかち割った。
トドメとばかりに放たれた『死神の大鎌』による斬撃がスケルトンウォリアーの首をはねて飛ばす。死神が骸骨の首をはねるとは、どうにも絵柄があべこべだ。が、それをして紅き翼を広げ鎌を振るミーナの姿は美しい。
「確かに、彼女の言うとおりだな。暫くエマをフォローすることにしよう」
眼鏡のブリッジに指をあて位置を微調整すると世界は幻術を発動させた。
大量のナイフの幻影が生まれ、スケルトンウォリアーたちへと飛んで行く。
咄嗟に防御を図ったスケルトンウォリアーだが、ナイフはその盾や剣をすり抜けていく。彼らの骨をもだ。
攻撃ではなくブラフだったのだろうか? などと盾を下ろしたその身体に、本来込めていた呪力が発動した。
がくりと足の力が突然ぬけ、その場に転倒するスケルトンウォリアー。
世界はそんな連中の間にゆうゆうと歩いていくと、白衣のポケットに入っていたチョコレートブロックを一つ取り出す。キャンディ包装にされたそれを解いて口に放り込むと、かみ砕く。
瞬間、彼を中心としたエリアに激しい泥沼のような呪術が発動した。
一方で、グリーフ。
「では、私は司書(イーリン)さんが孤立しないように……」
そしていざというときは自分が囮にスイッチできるようにと前に出る手のひらに込めた聖なる波動を放射すると、それは放物線を描いてスケルトンウォリアーの一体に着弾。と同時に爆発を起こして周囲を巻き込んで痺れさせる。
そうなった瞬間を狙って、グリーフは突如として素早く相手集団の中心へと突っ込んでいった。
カッと鋭い回し蹴りが炸裂。踵を中心に燃え上がる魔術の炎がスケルトンウォリアーへとぶつかり、燃え上がる。
炎はその場で炸裂し幾度もスケルトンウォリアーの盾を弾けさせたあと、破壊。そのまま全身を炎で包み込んでいく。
●ギガスケルトン
最後の数体を、オニキスとレジーナの砲撃が吹き飛ばす。
「さて、と」
「大物退治といきましょうか?」
アンカーチェーンを抜いたオニキスと、ふわりと宙に浮かんだまま身体をねじるレジーナ。
見上げた先は、ギガスケルトン。
ギガスケルトンは未だにエマを捕らえようと腕や足を振り回し、エマはなんとかそれをこらえている状態であった。
「よく耐えたな。そろそろ終わりにさせて貰おう」
エマに治癒魔法をかけてフォローしていた世界が、白衣のポケットに突っ込んでいた両手を晒す。
手にあったのは呪術の光だ。
世界はそれまで距離をとっていたギガスケルトンにあえて一気に距離をつめると、手に集めた呪力をそのまま相手に叩き込む。
殴りつけるというより、押しつけるイメージだ。破壊を押しつけられたギガスケルトンは流石の破壊力にがくりと体勢を崩した。
ならばと一気に距離を詰めるミーナ。
相手の腕がずんと地面について転倒を免れようとするのを、その腕そのものを狙う形で斬撃を叩き込んでやった。
剣と大鎌による連続斬撃が肘関節部分へと直撃する。
肘をどこかにぶつけて酷く痛い思いをしたことは誰にでもあるだろう。それと同じものをくらったギガスケルトンは思わず転倒。
巨大な髑髏が地面に叩きつけられる。
が、その直後髑髏は通常ではありえない角度にぐりんと回ってミーナたちを見た。
「おっと、まずい」
エマの【怒り】の効果が切れていたらしい。ギガスケルトンは地面をなぎ払うように腕をふると世界やミーナたちを纏めて吹き飛ばす。
とはいっても彼らとてヤワじゃあない。自らに治癒魔法をかけ耐え凌ぎ、一方でココロが治癒魔法を唱えて彼らの治療にあたる。
「お師匠様の『囲んで叩く』戦法の使い所よ!」
ココロはあえてギガスケルトンの退路を塞ぐような位置に陣取ると、手をかざして魔術障壁を発動。巨大な貝殻めいた障壁が展開される。
魔法の盾と剣を構えるその姿はまるで絵本に描かれる騎士のようだ。
「グリーフさん、暫く時間を稼いでもらえる!?」
「勿論」
グリーフの基本戦術は『引きつけて耐える』だと思われがちかもしれないが、本当は違う。
ルーンシールドを張ってブレイクを、高いEXFで必殺を、それぞれ『使わざるを得ない』ようにするのがグリーフの役割で、戦術だ。
相手にカードを切らせるということは、それ以外の攻撃を封じるということでもある。トレジャー・チャームの力を発動させながら突っ込んだグリーフに、ギガスケルトンの強烈な一撃。
彼女の纏っていた結界が破壊され、更にキックが浴びせられる――かと思われた瞬間に足関節をエマのメッサーが切り裂いた。
「御御足一本、もらいました!」
何度も仲間の攻撃がぶつけられていた膝関節がついに崩壊し、キックの姿勢に入っていたギガスケルトンが今度こそ転倒する。
「ささ、どうぞ司書さん」
「それじゃ遠慮無く」
たてた膝を駆け上がるようにして急接近をかけたイーリンは、跳躍。
ギガスケルトンの顔面めがけ、『絶海拳・珊瑚』の構えをとった。
友にして師の修めるコン=モスカの武僧に伝わる武術だ。流れる水のように力を移動させ、『傾国の戦旗』に流し込んだ力がギガスケルトンの顔面に炸裂する。
ボコッと顔面を覆っていた滅びの気配が崩壊し、ギガスケルトンを覆っていた何かが解除される。
おそらくは攻撃力や防御力をアップさせる付与効果を自らにかけていたのだろう。それが、今の一撃で剥がされたのである。
「トドメ」
オニキスはレジーナと丁度交差する位置に陣取ると、再びマジカルゲレーテ・シュトラールを発射態勢に。
それに応えるように、レジーナのまた大量のゲートを開いて無数の剣や槍や杖を出現させた。
「アドラプルバースト、シーケンス開始。砲身4基展開。ジェネレーター接続。魔力回路全基同調。バレル固定。超高圧縮魔力充填完了」
オニキスが冷徹に、そして酷薄なまでに呟く。
「マジカル☆アハトアハト・クアドラプルバースト―――発射(フォイア)!」
砲撃がギガスケルトンを削っていく。
一方でレジーナもまた密集させた宝剣類をギガスケルトンへと解き放った。
「まだこれは道中なのだから、こんな所で苦労してる場合では無いわね。
さて、ブランクだなんて言ってられないのだわ」
エースカード、『善と悪を敷く天鍵の女王』の放つ、必殺の一撃。
「さぁ、首を差し出しなさい」
それは見事にギガスケルトンの首をはね、そして全身を崩壊させたのであった。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
――ギガスケルトンとスケルトンウォリアーズの破壊に成功しました!
GMコメント
●シチュエーション
魔王城サハイェルを目指すべく、道中のモンスターたちを撃退する必要があります。
今回はその一部隊、スケルトンウォリアーズとギガスケルトンの部隊を叩くこととなりました。
●エネミーデータ
・スケルトンウォリアー
複数体存在する武装したスケルトンです。
主に剣や盾、槍などで武装しておりそこそこに戦闘をこなします。
一番厄介なのはギガスケルトンなのですが、彼らを放置すると各個撃破をくらう危険が戦いのでまずは彼らを倒していったほうがよいでしょう。
攻撃には出血系、足止系、崩し系のBSがあります。
・終焉獣ギガスケルトン
はるかに巨大なスケルトン型モンスターで、滅びの気配を纏っています。
武器は持ちませんがそのかわり破壊力は絶大。
ブレイク、必殺、飛といった追加効果の攻撃を多く持ち、全ての攻撃には【体勢不利】のBSがついています。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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