シナリオ詳細
再現性東京202X:性癖を 集めてはやし 最上川
オープニング
●性癖の氾濫
「性癖が氾濫したぞ――ッ!」
荒れ狂う大河が、雄たけびを上げるがごとく波しぶきをあげる。
此処は最上川。
山形県に存在する同名の河川とはなんの関係もない、希望ヶ浜に存在する同名の河川である。
此処は川である。川である以上、水が流れる。それは常識である。
ではなぜ性癖が氾濫しているのだろうか――?
それは、この最上川という地が、とある霊的磁場――いわばスピリチュアル・スポットであることに由来していた。
この最上川(何度も言うが、山形県に存在する最上川とは一切関係ない)は、人の欲を集め浄化する力がある。
本当かどうかは知らないが、少なくともそう信じられていたし、何千年も前から(という設定なのだ。希望ヶ浜なので)、ここは人の欲を集め、その清水によって浄化し、生のエネルギーへと変換する、霊験あらたかな霊場であった――。
だが――ここ最近、そのバランスが、乱れ始めた。
理由は不明である。
なんかエッチなゲームの新作が出たからかもしれないし、今年の夏は暑かったからも知れなかった。
なんにしても――最上川のため込める、『欲』の限界値を超えたのである。
そうなれば――あふれ出す。
氾濫する。
欲が――。
性癖が――!
「まずい! このままでは!」
僧侶が大声を上げた。この地は、希望ヶ浜の僧侶や陰陽師、霊媒師や霊能力者がたびたび訪れて欲の浄化をしているのである。そのため今日も僧侶とか霊能力者とかが一生懸命欲の浄化をしていたわけだ(そして、前述したとおり限界を超えている)。
「下流の街が性癖に飲まれ、人々が性癖魔人になってしまう!
性癖魔人になると、ちょっと気持ちがえっちになって、ついついえっちな本とかゲームを買ってしまうのだ!
ついつい増えた出費に、「今月のクレカの出費多いな……」としょんぼりしてしまう!」
「再現性東京都・××区・希望ヶ浜・最上下××町の皆さんが大変なことに!」
そう! このままでは、下町の危機である!
「ぬぅぅぅ!」
その時だ! やたら良いガタイをしたマッスルな僧侶が、最上川の前に飛び出した! 氾濫する性癖の前に、敢然と立ちはだかる一人の男!
「おお、大僧正殿!」
「やるのですか! あれを!」
霊能力者たちが歓声を上げる中、大僧正と呼ばれたマッスルな僧侶が頷く。
「ここは、性癖の氾濫の地――つまり、性癖には性癖で対応する! 行くぞ! わが性癖を食らうがいい!」
大僧正が念仏を唱える……いや! あれは念仏ではない!
「ぼくにあまあまでめっちゃ依存してくる地雷系美少女……ただし地雷系のめんどくさいところは全部抜き……!」
おお、何という事か! あれは念仏ではなく、性癖である! 性癖を唱えているのだ!
「おお、大僧正の性癖だ!」
「わかる、好き」
だが、性癖を唱えて何をしようというのか――いや! 性癖を唱えた大僧正の体から、性癖がにじみ出て、像を為したではないか!
「おお、あれこそ性癖虚像(ウォーリアー・オブ・性癖)……!」
「まだあれだけの性癖虚像を生み出せるものが……!」
「性癖には性癖をぶつけるんだよ! おおおおおおっ!!!」
大僧正の生み出した性癖虚像が、荒れ狂う最上川の性癖にぶつかり合う! 最上川の性癖は、しかしこの時性癖の怪物を生み出した! そう、人々の性癖が生み出した巨人、性癖マンである!
「やれい! 我好みの地雷系美少女! 既読無視ぴえん攻撃!」
大僧正が雄たけびを上げると、地雷系美少女がaPhoneをぽちぽちする! すると、なんやかんやあってビームみたいなのが出て性癖マンを撃ち抜いた!
「やったか!?」
「いや、まだだ!」
だが、ここは性癖を 集めてはやし 最上川 まだまだ性癖は浄化しきれず、次々と性癖マンたちがあふれてくるではないか!!
「ぬうう! このままでは、我が地雷系美少女だけでは抑えきれん!
やむを得ん! 希望ヶ浜学園へ! ローレット・イレギュラーズたちの力を借りるのだ!」
大僧正はそう叫ぶと、性癖の波へと飲まれていった――サヨウナラ、大僧正――!!
●性癖のフィナーレ
「というわけで、性癖のプロフェッショナルの皆さんが招集されたのです」
と、希望ヶ浜学園の教師があなた達にそういうので、あなたたちは異口同音、同じタイミングでこういった。
『なんで?????????』
というわけで――。
性癖バトルである!!!
- 再現性東京202X:性癖を 集めてはやし 最上川完了
- 性癖みなぎって 船あやうし
- GM名洗井落雲
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2023年09月20日 22時10分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
以前トンビルパン様に「続きは別の依頼でお願いします」と言われましたのでね。
美しい私が満を辞して素晴らしい性癖を語りに来ましたよ、最上川もこれで未来永劫安泰でございますね。
皆様ご存知の通り、私の推しはもちろん父上でございます! 父上は爪の先から尾の先までまさに私の理想でございますね。
輝く鱗に柔らかな羽毛、スマートな体つきに、美しく立派なツノといい非の打ちどころがございません! あぁ……!(風精の羽根を嗅ぎながら)
ちなみに同担拒否でございますので私以外の者は父上を推さないでください。父上に愛を向けるのは私だけで良いので。
ヘキはつまり父上と私のめくるめく甘いスペクタクル……父上に対する夢属性です。
詳しく説明すると父上に私のビッグ・ラブが届き、三日三晩にわたる父上との熱く蛇のように濃厚で情熱的な(自主規制)を経て、やがて愛の結晶たる卵を産むわけですね、私が。
えっ? 亜竜種ですから卵くらい産みます。何もおかしいことはない……私の可能性は無限大、混沌肯定でございますよ(?)
混沌「ちょっと分からないです」
涙しながら産む姿は海亀のそれよりも尊く感動的でございましょう。宝石のように美しい卵が2つ産まれ、やがて私似の女児と父上似の男児が誕生して幸せな家庭を築くわけでございます。
なんて素晴らしいっ……! ああっ!! 父上っ〜〜〜〜!!!!! ヒッヒッフー!!! ヒッヒッフー!!!!
〜いのちよ、洗井落雲に届いているか〜
●本編
「大変だ! 『未来を託す』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)君がもう先走っちゃって『●』が出るより先に行動を開始してしまっている!!!
くっ、こいつはすげえ性癖だぜ……。よっ! 性癖のデパート!!
そこまで拗らせるには、眠れない夜もあっただろ!!
性癖を 集めて"囃し" 最上川!!」
『JMC 女子力部門 最優秀賞』佐藤・非正規雇用(p3p009377)も、思わず困惑したりはやし立てたりする。それほど、ヴィルメイズの性癖は濃かった。ヴィルメイズが高速詠唱を開始した瞬間、やべー感じのヴィルメイズが現れ、井っぽい夜妖と殴り合いを始めていた。そう、ウォーリアー・オブ・性癖である。
「っていうか、あれヴィルメイズさんのプレイングそのままコピペしただけじゃないですか!」
『夜鏡』水月・鏡禍(p3p008354)がプレイング欄を確認しながら声を上げた。
「これがデジタルタトゥーですか」
『医術士』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)が、思わずかしこまった口調で言う。
「これが……永劫のこっちゃうのね……」
「そう言う依頼なのは覚悟していたが」
『P倫カーブ際を走るヤツ』紫電・弍式・アレンツァー(p3p005453)が声を上げる。
「すごくない? アンタもうMVPでいいよ」
「ありがとうございます」
ヴィルメイズが満足した様子でうなづいた。
「いつか実現できるように努力していくつもりです」
「実現しちゃうんですか」
『深緑魔法少女』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)が戦慄した様子でそういった。
「して……しまうのですか……」
「フッ……このままでは皆が雰囲気にのまれてしまう……」
非正規雇用がフッって言った。
「ちょっと夏のバカンスに行こうかって思って遊びに来たらなんなんこれ? 大事やんウケる。
絶対に許さへん、許さへんぞジョーくん……!」
あまりにも異質な空間に、『蟲憑き』カフカ(p3p010280)が遠い目をした。。
「大事ってのは、相手の方がか? オレ達の方がか?」
『Star[K]night』ファニー(p3p010255)が渋い顔で言った。
「……いや、悪い。どっちも、だな」
肩をすくめる。どっちも大事である。もはや逃れられぬ状況であった。
「いや、これどないなん。どないしたこんなことになるん。
そんでどないしたらこれ解決するん」
カフカが割とガチ目の困惑をするのへ、非正規雇用が腕を組んで、フッって言った。
「フン……ヴィルメイズ君の後に続くしかあるまい……順番はじゃんけんで決めますか? それともコイントスとかで?」
「本気目の罰ゲームね……」
ココロちゃんが辛そうにそういった。それから、こほん、と咳払い。
「わたしはイレギュラーズの中でも1,2をあらそうほどの清純派ですよ?
そんなわたしに性癖とかいう不純物などございません。
洗井僧正、このような依頼などわたしには力不足です。
帰らせていただきますね」
と、高速詠唱しつつ、さっ、と踵を返し、たたたっ、と走り去っていく。
「あれ? ハイ・ルールは?」
非正規雇用が声をあげるのへ、紫電が頷いた。
「大丈夫だ。どうせオチに使われるから許されている」
そういうことだぞ。
「えーと、じゃあ、とりあえず適当に洗井落雲にダイス振らせて順番決めましょう」
鏡禍がいう。
「どうなっても恨みっこなしで……恨みは洗井落雲へのFLにだけ乗せる感じで……」
「そうですね……恨みっこなしで……」
リディアが苦笑する。ヴィルメイズがほほ笑んだ。
「では、皆さんがダイス振ってる間に、私が二周目で戦っておきますね。
皆様ご存知の通り、私の推しはもちろん父上でござ」
●性癖の儀式
一番手、鏡禍くん――。
「なんで性癖晒すような依頼にいるんでしょうね。
おかしいです、妻からこの依頼書渡されたんですよ?
依頼書見て確認して「行ってらっしゃい」って言われたんですよ?
性癖晒せって言われたって……好きになった人がもう性癖じゃないですか。
彼女がこの依頼書渡してきたってことは納得済みでいいですよね!」
たぶん納得済みなのだろう。というか、夫をこういう依頼に送り出す妻……そうやって困った顔してる鏡禍くんを見るのがきっと嬉しいのだね。かわいいからね……愛する人のそういう姿を見るのは、とても……いい……僕もね……鏡禍くんの
「やめて!!!」
鏡禍が頭を抱えた。さておき。
「えーと、性癖ですよね……赤いポニーテールの髪、知的な青い瞳、小柄なのに凛と立つ姿。
意志が強くて曲がらない性格で普段の態度はクールな彼女!
そんな彼女は二人っきりになると甘えてくるんです(実際はそんなことはない)。
青い瞳を和ませて僕だけを見て優しくすり寄る僕だけの彼女。
ASMRだってビックリの綺麗な声で「好きよ」って囁いてくるんです」
ほうほう、それでそれで? 最上川が性癖をねりねりして、今まさにウォーリアー・オブ・性癖を生み出さんとした。
「というわけでその天使のボイスで性癖マンを昇天です! ラブラブ甘々耳元で囁かれる『愛してる』攻……
いえ、ちょっと待ってください。
なんか、お嫁さんが洗井さんに『愛してる』っていうの嫌だな……普通に喜びそうだし……。
羨ましい! やっぱりこの攻撃ダメ、やめましょう! 僕だって堪能したいですもん!」
そんなぁ。
「恥ずかしい見た目やポーズを提案されて、冷たい瞳で見られながらの溜息付きの『呆れた』攻撃にしましょう!
なお僕には一撃必殺です、スケスケアオザイ着てくださいとお願いした時にも言われました!
でも結局着てくれるのが彼女のかわいいところなんですよ。それに、お嫁さんは」
これ性癖っていうかただの惚気じゃねーか!
二番手、リディアくん――。
「聖夜に一人寒空で震えてる見ず知らずの私にココアを振る舞ってくれた優しいオタクくん!」
ちょっと顔を赤らめて叫ぶ。その途端、最上川の上に現れたのは、どこかで見たことのある彼のオタクくんである――!
「ほ、本当に出てきました……! アニメやゲームの魔法少女は好きなのに三次元の女の子は苦手とちっとも手を出してくれないのがとてもじれったいけど、その優しさはいつまでも失わないでいてほしい。そんなあなたが大好きです!」
顔を真っ赤にして、そう叫んだ。最上川の濁流が、それを聞きたいとばかりに、この時、穏やかなそれを取り戻していた。
「プリティ★プリンセスのDVDを一緒に見たり、あなたの作った同人誌を売るために会場でコスプレしても友達としてしか接してくれないのは苦しいけど、三次元の女の子が苦手な理由を知ってるから私のことを女の子として好きになってくれるまでいつまでも待ちますから。とりあえず友達としてではありますが私と一緒に過ごしたいと言ってくれるあなたのことが大好きです!」
「一緒に小舟に乗ったり浴衣デートしたり食べ歩きしたりウェディングドレス着たりしてくれてありがとう。あなたは私に色気よりも可愛らしさを求める傾向が強いけど、本当は出会った頃よりは大人っぽくなった私の事をもっと見て触って抱きしめてほしいけどきっと今はまだ無理でしょうから、それはできるようになるまで私待ちますから。
ここまで私の心の隙間を埋めてくれる優しいあなたが大好きです!」
そう、叫んだ。
心からの、言葉。
思い。そういったもの。
具現化したオタク君は優しくうなづいた。でもそれは、この瞬間に生まれた願望にすぎない。身勝手な、一方的な願いにすぎない。
それでも――。
いやまってこれただの告白じゃないか!!
「友達に裏切られたり産まれるはずだった双子の妹が亡くなって不信気味の孤独を感じている、運動部所属で紫髪でD〜Eカップぐらいの人間種か獣種の儚げ少女が欲しいな……」
三番手、紫電くん――。
こう、手をこねこねするように動かしながら、紫電が言葉を紡ぐ。
「おのれファッキンアラーイ。性癖語るの確かこれで2回目だぞ! 1回目は衣装だったけど!
いや、オレだって所謂そういった生物的欲求はある。
とにかく今は性癖、性癖。
えっと、とにかく そういう、孤独な女の子で。
でね、『心優しく、真摯に接してくれる彼/彼女に少しずつ心を開き始め、好意を自覚して告白し、無事に結ばれた後。けれど、そこから先のもう一歩を出してこないので、家に来てと誘い……?』っていうシチュでね……?」
おっ、ラブラブだね。いいよいいよ、洗井落雲純愛好き。
「お手製の料理を振る舞ってもらった後、一緒にお風呂に入ってアピールして欲しい。けれど、鋼の心で一向に手を出されないことに不満を持って、寝室で一緒に寝ようとした時に「私だって……やればできるんだよ……?」と、覆い被さってリードしたまま一夜漬けで理性を溶かしてしてほしい……」
わかる……それでさ、翌朝、目が覚めて、目が合って、相手の方が顔真っ赤にしててさ……勇気出してくれたんだな、って愛しくなってさ……なさけないよな、俺……あの子にそんな風にさせちゃって……俺、今度はちゃんと、キミのこと愛するからさ。だから、これからもよろしくな、って
「いや、乗っ取るんじゃないよ」
すみません。
非正規雇用さんは制服盗難の容疑者として捕まってしまいました。
非正規雇用さんは当初、
「俺の性癖なんてありふれたものさ……胸のおっきな、さ……」
と語っていましたが、荷物の中から女子高生制服がまろび出ていることが発覚。とっさに、
「あっ!? ち、違うんだ……これは……これは俺が着るんだッ!!」
と、なぜかやばい方面に、とっさに言い訳をしたのです。ここで退くに退けなくなった容疑者は、そのまま女子高生制服とドッキング。
「ハァハァ……この制服は知り合いの女の子から貰ったんだけど、
俺が着ることで、一つになれたような気がする……ヤバい扉開けちゃうかな……」
と供述しています。でも女子高生の制服着たい気持ちはわかるよ。かわいいよね。
そうして新しい扉を開けた非正規雇用氏は、『あの子の制服を着たけど、下着はもちろん乙女のぱんつですウォーリアー・オブ・性癖』を
攻撃表示で召喚。滅びの性癖ストリームで戦っていたところ、付近の住民により通報されました。
「くっ、敵も手強いな……しかし俺は、制服が汚れると興奮するタイプなんだ!!
ダメージを受ければ受けるほど強くなるぞ!!」
と、結構真面目に性癖魔人と戦っていたのですが、多分知人の女子高生制服を着て、「汚れると興奮する」と語っている人は、かなりのヤバ目力を誇るのです。この依頼は、社会的死と戦闘能力は比例するのです。
見事性癖魔人を討ち取った非正規雇用さんですが、そのまま警察に職質され、パトカーに乗せられてどこかへと連れていかれてしまいました――。
「さて、語るか……」
ふぅ、とため息を一つ。
カフカが、近くにあった椅子に腰かけて、うーん、と性癖を語りだす。
「同年代っぽく見えるけど、年齢不詳な美少女。おれ日本人やし、和風の方がええな。
ええよな。シロもそう思うやろ? 思わん?
なんでええか分かるか?」
僕はシロではない洗井落雲ですが、是非説明していただきたく思います。
「分からんか?一から説明せんといかんか?
まず、見た目は同年代ってのが重要やねん。
年上すぎても年下過ぎてもあかんねん。
それは俺のストライクゾーンの話になるからあれやけど、やっぱり青春するなら同じくらいの見た目がええもんな」
なるほど。確かに、青春、という点で見るならば、やはり同年代。わかってきました。それでそれで?
「それで、や。
年齢不詳ってことは、一緒に歳取れるかも分からんやろ。こっちが歳食ってるのに相手は若いまま、とかそれはもはや萌えやろ」
あー! わかりみー! ちょっと人外みを感じると洗井落雲はなおのこと好き!
「あとは、年齢不詳なだけに相手がおとなっぽい反応するのも、逆に子供っぽい反応するのもめちゃくちゃええやん?
そういう所に不可思議な相手なのに逆に身近さを感じていくねん。
そして、そういう相手が本当に自分と同じ時間を生きる存在なのかそれとも違うのかそういう所に文字数」
えっ、めっちゃわかる……いいよね、そう言う……なんていうのかな、普通の人間と、そうでない存在のギャップっていうかさ……。
最初は同い年だと思ってたけど、相手が本当は永い時を生きていた人とか、そうじゃない、生まれたばかりで純粋とか、そう言うのいいよね……いい……そういう所からしか摂取出来ない栄養が文字数
「…………犬になりたい」
ファニーがそういった。
え、わかる、僕も犬になりたい。
「首輪を付けて、鎖で繋いで、監禁または軟禁されたい」
え、わかる、僕も首輪つけられたい。
「悪いことをしたらちゃんと叱ってほしい。でもオレは頭が良くないし察しも悪いから、一度で覚えられなくても見限らずに根気強く躾けてほしい。目に余るようならお仕置きしてくれてもいい。痛いのはすきじゃないけど、拘束されたり焦らされたりするのは嫌いじゃない…………あ、ごめん、このへんちょっとセンシティブだな」
え、いいよ、洗井落雲が許すよ……。わかる、次語って。どんどん語って。栄養摂取させて……。
「それで、逆に言い付けを守れたらいっぱい褒めてほしい。たくさん頭を撫でてほしい。たくさん抱き締めてほしい。ご褒美もくれたら嬉しい。たくさん名前を呼んでほしい。たくさん”すき”って言ってほしい。泣きたくなるくらいにどろどろに甘やかしてほしい」
エッッッッッッッ わかる、わかりみがある~~~~! 僕ファニーさんの事友達だと思うことにしたよ……わかるよ、めっちゃ甘やかされたいよね……でもちゃんとしつけてほしい……犬になりたい……。
「あとは……ああそうだ、暴いてほしい。
深く沈めた本音を。仮面で隠した本性を。”本当は違うくせに”って、暴き出してほしい。そのうえで、嫌わないでほしい。”大丈夫”って言ってほしい。……嘘でも、いいから」
わかるぅ~~~~~~! 人間生きてると本音ってなかなか出せないからね! こう、自分はどうしようもないんじゃないか、みにくいんじゃないかみたいなそういう不安感、でもそれも自分だから認めてほしいっていう文字数
「……ああ、それからいままさに。”否応なしに自分の性癖を晒せと強要されているこのシチュエーション”にも、まぁそれなりに興奮はしてるんだぜ?
惜しむらくは、依頼を達成しても褒めてくれる相手がいないってことだけどな」
わかる。かなしい。ところでファニーさん、『実質洗井落雲』って称号いる?
「絶対いらない」
はい。
さて、そんな仲間たちの戦いを見下ろしながら、ココロちゃんが嘆息する。
「……」
思うは、性癖。清純な自分にはないはずの、性癖。
『わたしはお師匠様のようにdskbでもないし、
妹弟子たちのように鬼へっちでも激かわでもありません。
地味で目立たない。
でも、見てもらいたいのです。
かわいいね、とか。その、えっ……なんでもないです。
だから、ちょっと、ちょっとですよ! きわどい衣装とかもうちょっとで見えそうとか、そういった……。
盗撮犯にわざと自分の下着を撮らせたとか、ビルの大きなビジョンに「しましま」が大写しになったりとか、
ひどい目にあうけど、それがだんだん楽しくてわくわくするようになってきたのです。
何も知らなそうな女の子の、隠された部分を見せて元気になってほしい。それは偽りない気持ちなのです。
麻雀店で負けると脱いでお金を稼いだ(94回 420 SRC)のはそんな気持ちと実益を両方満たせました』
最終的に、おっきなココロちゃんが現れて色々なところを見せながらすべての邪悪を滅ぼして終わりました。完。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お前たちの性癖がナンバーワンだ。
GMコメント
お世話になっております。
洗井落雲です。
タイトルは夏あかねさんが考案しました。
●成功条件
最強の性癖虚像(ウォーリーアー・オブ・性癖)を生み出し、性癖マンをすべて倒し、最上川を鎮静化させる。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
●状況
最上川(山形県に存在する同名の河川とは全く関係ない)において、性癖の氾濫が発生しました。
最上川は、人々の欲を集め、浄化する力を持っていましたが、最近暑かったりしたので、その浄化能力が限界を迎えてしまったようです。
性癖の氾濫が発生したため、最上川には大量の性癖マンがわいてしまっています。性癖マンは光の巨人です。
では、どうすればいいのか――簡単です。性癖には性癖をぶつけるのです!
いま、最上川は性癖を実現化できる状態になっています。皆さんほどの歴戦の性癖ウォリアーであれば、性癖を思い描き、性癖虚像『ウォリアー・オブ・性癖』を生み出し、性癖マンと戦うことができるはずです!
さぁ、皆さん! 今こそ最上川に向かい、ここで性癖を暴露し、ウォーリアー・オブ・性癖を生み出して戦うのです!
ウォーリアー・オブ・性癖の性能は、どれだけ濃密な性癖を暴露したかによって変わります。
つまり、細かいシチュ、細かい設定、細かいやってもらいたいことをプレイングに書いた方が戦闘能力が上がるのです!
さぁ、恥ずかしがっている場合ではありません! このままでは下町の危機です!
皆さんの性癖を暴露し、最強のウォーリアー・オブ・性癖を生み出して戦いましょう!!!
ここまでの文章を読んだ皆さんは、精神的ショックにより1D10/1D100のSAN値チェックを行ってください。
●エネミーデータ
性癖マン ×たくさん
つよい
たくさんいる
性癖虚像(ウォーリアー・オブ・性癖)でないと倒せない
たぶん井に似ている。
以上となります。
それでは、皆さんの性癖を楽しみにしています。
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