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シナリオ詳細

ワッショイ鉄帝神輿祭り

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●鉄帝神輿祭り
「ワッショイワッショイ!」
 鉄帝に、まるでお神輿でも担いでいるかのような声が響く。
 練達でも豊穣でもなく、鉄帝である。どうせきっと練達のせいなんだろうなあと思えるがさておいて。
「腰が甘い! そんなんで神輿バトルに勝てると思うのか!」
「押忍!」
「ワッショイワッショイ!」
「もっとリズミカルに! ショーだってことを忘れるな!」
 なんだろう、本番ではなく練習のようだが。お神輿のような何かを担いで訓練しているようだ。
 実はこれ、練習用神輿とかいうトレーニング器具らしい。なんで総鉄製なんですかね?
 しかもよく見ればマッチョだらけだ。全員凄い気耐えている。
 そんなマッチョたちの様子を見ながら、コーチは「いかがですか?」と近くにいる役人に声をかける。
「確かにいい。だが……足りないな」
「筋肉がですか!? 確かに僧帽筋に甘えが見えますが……!」
「違うそうじゃない」
「で、ではまさか上腕二頭筋……?」
「筋肉の話じゃないこの馬鹿」
 あえて言うなら、華が足りない。鉄帝の今の状況に相応しい、素晴らしいゲスト。それを招くべきだと。
 役人は、そう考えていた。

●神輿祭りへの誘い
「えー、鉄帝で神輿祭りをやるです」
 【旅するグルメ辞典】チーサ・ナコック (p3n000201)は集まった面々にそう切り出した。
 お神輿。それの起源とか謂れとか、そういうのはさておこう。
 豊穣での神事が伝わったという説もある。
 練達でやっているお祭りが伝わったという説もある。
 しかしながら、鉄帝に伝わった時点でそれは大きく姿を変えた。
 何故なら鉄帝という国は力の信奉者な面が強い。神頼みなど縁遠い連中が集まっている。
 もっというと、筋肉と技を愛している。
 つまるところ、どうなったか……その答えは簡単だ。
 お神輿を担いでワッショイワッショイとやるバトル神輿になったのである。
 そう、バトル神輿だ。
 神輿を担いで他の神輿とぶつかり合い、観衆に魅せながら鉄帝の町を練り歩くのだ。
 別に神事とかそういうのではない、筋肉と神輿のお祭りである。
「今回は以前の騒動のこともあり、イレギュラーズを招きたいということになったらしいです」
 そう、この神輿祭りには勝者も敗者もいない。皆でぶつかり合い、互いを高め合うのが目的なのだ。
 そんな姿を見て鉄帝の皆が元気になれば……そんな願いも秘められている。
「というわけで、用意されたのがこれです」
 言いながらチーサが布を捲ると、そこには6人で担げそうな大きなお神輿がある。
 神輿の屋根は平屋根であり、そこに誰かが乗れそうだが……そう、乗るのである。
 神輿の上に乗って音頭を取るのが1人。
 神輿を担ぐのが6人。
 そして1人は神輿の先導役だ。
 この先導役は花形で、具体的には「何をやってもいい」のである。
 踊ってもいいし芸をしてもいい。神輿バトルの最中はバトルを応援したりする役割も課せられる。
 同様に神輿に乗る役も重要だ。何しろ神輿をぶつけあう中で落ちてはいけないのだ。
 バランス感覚や体幹も重要だろう。
「そんなわけで、神輿バトルです。皆で楽しんでくるといいです」

GMコメント

はい、鉄帝の町で神輿バトルです。
・先導役(何をしてもいい)×1人
・神輿の上で音頭取り×1人
・神輿担ぎ×6人

こんな感じです。
鉄帝の町を練り歩き、他の神輿とぶつけあってバトルをしながら中央広場を目指しましょう。
なお、現在神輿はシンプルですので飾りつけをしてもOKです。
神輿の能力は「音頭取り」の人と同じになるので、好きに飾り付けちゃいましょう。
パートは「練習&神輿飾りつけ」、そして本番の2つになりそうです。
青春スポーツのノリでどうぞ。
さあ、皆の力で笑顔を鉄帝にもたらすのです……!

●他のお神輿
色々です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • ワッショイ鉄帝神輿祭り完了
  • イレギュラーズ君! 今度はお神輿でバトルだ!
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年08月29日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

郷田 貴道(p3p000401)
竜拳
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
岩倉・鈴音(p3p006119)
バアルぺオルの魔人
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人
フィノアーシェ・M・ミラージュ(p3p010036)
彷徨いの巫
シェンリー・アリーアル(p3p010784)
戦勝の指し手
剛情寺 隼人(p3p011284)
鉄帝神輿祭り2023最優秀応援団

リプレイ

●お神輿の準備
「フフフ……何時でもどこでも、祭というものはイイものだ。それが神輿Battle(無駄にイイ発音)なら尚の事ヨシ! さぁ、行くぞ皆の者! テッペン獲るのは私達だッ!」
「HAHAHA、喧嘩神輿ってやつか、良いじゃねえか鉄帝らしくて! まあどうせ最後には神輿なんてどうでも良くなるただの殴り合い祭りになるんだろうがな、鉄帝だし!」
『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)と『竜拳』郷田 貴道(p3p000401)が拳をぶつけ合う。
 ちなみにBattleの発音はヴァトゥーって感じだ。さておいて。
「ワッショイワッショイ! 神輿で街中攻撃しまくったるわ~」
 『タコ助の母』岩倉・鈴音(p3p006119)もやる気満々だが……なんと褌だ。一体何故なのか?
「まず、神輿参加者足るもの、褌であるべきだなっ。なあに水着大会とおもえば何ということもない。性癖を押し付けるつもりはないが、褌チラしながらワッショイするんでゆるふんにならないようキリリとしめておいてくれよな!」
 そういうことらしい。まあ、鈴音がいいなら良いのではないかといった感じだ。間違ってはいない。
「バトル神輿か……なかなか愉快なイベントだわね。どうせなら大々的に宣伝して集客して祭りを盛り上げさせてもらおうかしらね」
 『狐です』長月・イナリ(p3p008096)はその言葉通り、事前に宣伝して集客と話題性の獲得をするべく動いていた。
 地元のダチコー……地元の連中に手伝ってもらって周辺地域に宣伝パスターを掲示、飲食関係の出店などもしてもらっていたのだ。
「あと、去年の映像とか資料とかあったから回収して事前に情報を集めておいたわ。役に立つはずよ」
 さらに今回、イナリの知り合いでありダークバトル神輿団の筋肉モリモリマッチョマンの首魁であるアドン・サムソンが参戦するらしいことも分かっている。どういう知り合いかは不明である。さておいて『彷徨いの巫』フィノアーシェ・M・ミラージュ(p3p010036)と『うどん100杯頼みます』御子神・天狐(p3p009798)もやる気満々だ。
「鉄帝の神輿祭り…バトルお神輿、か。我も少しでも高め合えれば幸いだ」
「祭りじゃワッショイ!! 青森の方の祭りを思い出すのう! さぁ楽しんでいこうぞ!」
「……さて、仕事だ。これでも鉄帝の仕事だからね。僕がやらなきゃいけない。だが軍師というのはそういう物ではないんだけどなぁ。まあいいや。せっかく沢山悪い事思いついたし、いろいろと試させてもらうよ
 『戦勝の指し手』シェンリー・アリーアル(p3p010784)はたくさん悪いことを思い付いてしまったらしいが……まあ、バトルにはそういうものも必要だろう。気合担当は今日はたくさんいるのだから。『熱血応援団長』剛情寺 隼人(p3p011284)も、そんな気合担当……いや、熱血担当だ。
「私立鹿王絶滅学園ー!! 第58代応援団長ー!! 剛情寺隼人ーー!! そこに応援を求める声があるならば、飛びつかずにはいられませんッッ!! 見事制して見せましょうッッ! 自分の役割は、完全かつ完璧な先導かつ、すべての神輿への応援ッッ!! この手は絶対に人を殴らず、傷つけず!! ただ、エールを送る事だけの最強応援団であります!!!」
 隼人の気合はバッチリだ……というわけで、神輿の練習をしなければならないのだが。
 その担ぐべき神輿はなんと好き勝手に飾り付けが出来る。早速シェンリーの智謀が輝いていく。
「今回の神輿は郷田さんの身長に合わせて250mもある巨大神輿だ。正直支えるのも彼一人で十分クラス。他のメンバーはフリーにもなりえる。というわけで飾りつけ時に仙狸厄狩さんの担当部分に梯子をつけ、素早い交換ができるように改造するのがいいだろうね。後は天狐さんの連鎖行動で素早い動きも可能にする。これでいこう」
 そんな作戦に従い飾りつけの案が出され動き始める。
「神輿の飾り付け、皆の発想が面白いな」
 フィノアーシェも皆の案を聞きながら何度も頷いていた。
「我も何か部品を足せればいいが……狂戦士魂でもくっつけておくか。神輿なのだし、結紐や飾りの1つや2つくらいはあっても良かろう。後……猫な飾りくっつけたいな、付け尻尾でもつけよう」
 よし、いきなりカオスになってきたが天狐もエンジンスラスターを持ち出してきている。
「屋台の飾りつけ? そうじゃのう、とりあえずこのGFをくっ付けておくかの。やはり勢いが大事じゃけぇ! ドーンと行こう! ドーンと!」
 装備者の耐久性を無視して加速する追装着型エンジンスラスター、GF。今は天狐が腰をいわさないように祈ろう。
「バトル神輿の飾り付け等は特に指定はないけどオーソドッグスにフレームを強化、外装を硬い素材にして耐久性を高めておくわ。あと、万が一に備えて、というかお約束的な感じで「こんな事もあろうかと!」とテストもしていない秘密機能を搭載しておこうかしらね」
 おっと、イナリがまた何か搭載した。大丈夫だろうか。いや、きっと大丈夫だ。貴道も結構好き勝手に飾り付けているし。
「ここんとこ……そう、このよくぶつかりそうなとこ。鉤爪みてえなのつけとこうぜ、離れ際に引っ剥がして……うん、そうそうHAHAHA。あ、あと突起、突起つけよう、この飾りの裏っ側辺りに。え? 喧嘩すんだよ舐めんなよ? こういう派手な飾りに隠した小技が活きてくるんだよ」
 おっと貴道、中々に技巧派である。流石に若くしてヘビー級の世界王座を期待されたボクサーであった過去は伊達ではないということか。さあ、そんなわけで後は練習、そして本番である……!
「……うわあ。大変なものになっちゃったぞ」
 そんなシェンリーの言葉に、全員聞こえないフリをしたけども。

●練習、そして本番へ
「まずは、本番に入る前にこの練習で『音頭取りの交代』をやっていこうか。状況に応じ、高防御タンクのシェンリーと高EXAアタッカーの私を入れ替えてみようという事だな。折角の祭りだ、チャレンジ精神MAXでGO!!」
「そうだね。まず一つの方法として、音頭取りの途中交代を狙うのはアリだ。なにも1人がずっと居続けなければならないとは言われてない。つまり、基本は僕が上に立ち全体指揮を執る。そして攻撃が必要になったなら仙狸厄狩さんへとバトンタッチする。攻防一体の陣だ。それを実現させるには、より素早い交代が必要になる」
「その為には練習あるのみだ!」
 汰磨羈とシェンリーも、自分たちの目標を決めると必要な練習を始めていく。互いにやるべきことが分かっているならば練習もスムーズだ。
 ちなみに隼人は今の時間を利用して外に出ていた。
「練習からでも、地域の皆様からのお力をお借りして即席の応援団を作りたい所。というわけで……」
 すうっと息を吸って、隼人はその辺りを歩く民衆に呼びかける。
「自慢の筋肉を存分に見せびらかしたい根性のある野郎共!! 我がイレギュラーズ応援団に参加していただけませんでしょうかッッッッ!! それとも、せっかくの晴れの舞台なのに「目立ちたくない」とかいう情けないマッチョだけなのでしょうかッッ!!
 その筋肉萎えてるよ!!」
 おっと、今回集まった面々に負けず劣らずのかっとび具合である。将来有望だ。
「無論。一人でやる事となっても、誰にもこの応援だけは負けることは許されませんッッッッ!!!」
 フィノアーシェも、外から聞こえてくるそんな叫び声を聞きながら練習により力を入れようと気合を入れる。
「よし、練習も真面目に取り組むぞ。音頭取りを乗せての練習、先導役の指示への従い方や神輿担ぎの面々との息の合わせ方……状況が崩れた時、音頭取りを落とさず体勢立て直せるようにもしておきたい」
「確かにそうじゃな」
「音頭取りの交代も面白いな、その辺りも活かせるように練習だ……ところでワッショイ以外の掛け声はあるのだろうか?」
「あるようなないような……どうじゃったかのー」
 天狐もそんなことを言い合いながら、フッと微笑む。
「練習と盛り付けが一番のハイライトまであるのう。この時間がまぁ楽しいこと楽しいこと。いい汗をかいてひと夏の青春を決めて行こう!」
「青春……それなら全員の意見を聞いてみて良さげな服も仕立てておこうかしらね、当日バラバラの衣装より統一感のある衣装の方が良さそうだしね」
 鈴音がキラリと覇を光らせながら褌をアピールしていたが「ハッピかしらね……」とイナリは頷いていた。それなら褌にも合う。
「ところで、貴道の身長は確か250cmだよな? そして、私の身長は145cm。……届くのかコレ? 頑張れ、My Hand……!!」
「HAHAHA!」
 懸命の背伸び&つま先立ちでバレリーナみたいになる汰磨羈に貴道が笑いながら色々と解決策を試していく。
「いいか、我がチームメイトたるモヤシども。ミーさえ居ればぶつけ合いに負ける事はあり得ない。まあコンバルグ・コングとか出てきたらちょっと自信ねえが、アイツは神輿担ぐ奴じゃなくて単に壊す奴だから」
 彼を基準にしてはいけない。さておいて。
「とにかく力負けはしねえから声を出せ! 威嚇だ、デカい声はそれだけで武器になる! あとはそう……ミー(身長250cm)とユー達ちびっ子で上手く神輿を持つ方法を考えよう。ミーは先頭か最後尾行っとくか、斜めになるけど手は届くだろ」
 やれやれ、1人で持った方が楽なんだがルールなら仕方ねえ。そんなことを言う貴道は、燃えていた。
 その貴道の丁寧かつ親切な熱血指導のせいだろうか。本番のその日、全員が熱血していた。まずは先導役である隼人のコールからだ。
 駆狼幻魔を発動させ先頭に立ち構えた隼人は、今日一番の気合を入れていく。最初からマックスの勢いだ。
「気を付け―ッッ礼ッッ! 今神輿祭りの勝利の栄冠を手にするために、武運長久を祈り、全身全霊を込めて応援させて頂きまぁぁあすッッ!! 三々七拍子ーーーッッ!! そーれッッ!! 気合を入れろお!! 神輿、出発しまぁぁあす!」
「ワッッッツショィィイイイイイ!!!!!!!!」
 スピーカーボムによる貴道の、隼人にも負けない声が響き渡る。
 そして神輿の上で音頭取りをするのはシェンリーだ。
「策謀その一。兵は神速を貴ぶ!」
 初手に『春花秋月』。続いて『花』『鳥』『風』『月』をすべて味方に付与していく作戦だ。
 全て効果が切れていくたびに再使用し、攻撃時には練習通り汰磨羈と音頭取りを交代だ。今日のためにしてきた練習が今こそ光るときだ。
 そして音頭取りとしてシェンリーは全体の状況を指揮していく役目もある。
(どの神輿を攻撃するのが一番効果的か? 第三者同士での争いを起こさせるにはどういう立ち回りがいいか? そこを見逃さずに指す……!)
 ちなみにこれは神輿祭りである。喧嘩神輿だけど。
「さて、策謀その2。我が領地金融街憂炎町の金融資源をばらまいていくよ」
 おおっと、中々に強烈な作戦が出てきた。
「練達でいう傾奇者祭りというものらしい。銭撒け銭撒け。更にあの人気リゾート地、竜宮城で使える物もみんなにバラまいちゃうよ!」
 これにより、民衆の支持を向けさせてより士気高揚を狙いつつあわよくば他神輿も狙いをくらませようというのだ。
「金も力の一つなんだよ。それに、まだこの地は復興途中だ。僕からの復興補助金としてもどうかみんなには受け取ってほしい」
 よかった。綺麗な方向にもっていった。安心である。
「って……なんか来た! 仙狸厄狩さん!」
「よしきた!」
 華麗な交代をした汰磨羈と交代した先。そこには何やらマッチョな神輿とマッチョな連中がいる。
「3時方向から気合の入った奴が来るぞ! ぶちころせ!!」
「ガハハ! 今年もこの時がやってきたな! ダークバトル神輿団よ、いくぞ!」
「押忍!」
「出たわね、ダークバトル神輿団!」
「ダークバトル神輿団……だと……!?」
 知ってる風のイナリにフィノアーシェが驚きの声をあげる。
「知っているのかイナリ!」
「ええ。ダークバトル神輿を用いた市街地征服を目論んでいる悪の秘密結社よ! かつては質素な外見だったダークバトル神輿は彼らの手により市街地の暗黒面に堕ちてしまい、超高速で回転するノコギリローラーを四方に装備、空気を圧縮する事で発射する高威力の空気砲、全速移動中には神輿表面を流れる気流により発生する空気の刃で周囲の物体を切り裂き、神輿内部にはセラミックの堅さとグラスファイバーの柔軟性を持つ新素材で形成された針で正面の目標を串刺しにする射突型ダート、そして神輿は超重量でありその重量だけで衝突した物体を粉砕するというわ。その他、小型化した射突型ダートと空気砲を搭載したドローンを多数搭載している超攻撃型の神輿と化しているの。スゴクキケン!」
「初対面なのに謎の既視感を感じるような……我の気のせいか……?」
「暗黒面に飲まれつつあるわね、しっかりして!」
 イナリの素早いビンタによる対処でフィノアーシェは正気に戻った。ヨシ!
「ともあれ、こんなこともあろうかと変形機能を搭載しておいたわ。シャイニングバトル神輿モードに変形!」
『イエッサー』
「なんか声が出たぞ!?」
「そして『デリバリーソウル』を全員に付与! 全地形対応多次元神輿じゃあ!」
 と、そこに天狐が追い打ち……間違えた。更なるフォローをしていく。
「お祭りであるならば、観客への映えと魅せも必要であろう? 『太陽の手』の効果で光り輝くスープを用意しておき、神輿にぶっかけて光り輝くコーティング剤として使うぞい! なんならスープ撒き散らしながらキラッキラの軌跡を作ったるわい! 光り輝く青春の汗ならぬ出汁!香れ鰹節! 旨味で沸かせオーディエンス!ここは腹ペコ一番街! 飲みたきゃ飲め飲め続けや続け! 派手なエフェクト振りかざし、果てのスクエア目指してけ! 美味しさは保証するぞい! さあさあ盛って盛って盛り上がれ! 熱狂と歓喜は人生のスパイスじゃ!!」
「よし、盛り上がってきたね!」
「そうだろうか!?」
 鈴音にフィノアーシェがツッコミを入れるが、もう鈴音もスイッチが入っている。いや、とっくに気合は満タンだったのかもしれない。何しろ神輿を担ぐ前にハッピィ・トゥーンをキメて「他の神輿全部潰しても最後に立っていればよいのでして」とか言っていた。
「一応クェーサードクトリンもってるから神輿のバランス崩さないように掛け声で担ぎ手の足合わしていけばいいかな! 神輿ははじめてなんてノリと勢いでやるかワッショイ! 息ぴったりワッショイ!!」
 そう、練習の成果もあって息ピッタリである。貴道のおかげでもあるだろう。
 ちなみに鈴音は道の見物客に( ‘ᾥ’ )饅頭を賄賂として渡して道中で水をぶっかけてもらう手配も整えていた。
「暑さ対策、熱中症にかからないように涼しくしておかねばならないのですよ。まあイレギュラーズの盗撮を狙う不届き者は捕まえといてくれ!」と言付けしているのも忘れてはいない。
「よーし、ダークなんとかにもアタックだろ。オールハンデッドで逃がさねえやってやんよ! 重傷でも特攻してくるのが鉄帝魂だなっ。その意気や良しだが、あいにくイレギュラーズは不殺なんでな。アルティメット特攻じゃー!」
「こちとら、普段から世界の命運を担いでるツワモノだって事を思い知らせてやれ! ヘイヘイ、ダークバトル神輿ビビってるぅー? バッチコイやぁーーッ!!」
 汰磨羈もダークバトル神輿に16ビートのリズムで連続ブッコミを掛けるべく音頭をとっていく。
「見るがいい。これが笑顔を齎す連続ブッコミ――力 is Power(無駄にいい発音)の極意だ! Rock 'n' Roll!!」
 ちなみにチカラズプゥアー、とロケンローって感じである。さておいて。
「よーし、このままぶっこんでいくぜ!」
 貴道もそう叫び、ダークバトル神輿へと神輿をぶつけていく。
「HAHAHA、どいつもこいつも鍛え方が足りねえな! この郷田貴道サマとぶつかり合おうなんざ片腹痛くてトイレに行きたくなってきたぜ! 青春スポーツのノリだぁ? 日和ってんじゃねえよ鉄帝だぞ、バトル&バイオレンスだこの野郎!!」
 たぶんダークバトル神輿が出てきた時点で誰もが青春路線は諦めたが……いや、これもまた鉄帝流の青春の可能性はある。
 だってほら、隼人が眩しい青春の汗を流しているし。
「ワッショイ!」
「ワッショイ!」
 そんなわけで鉄帝流の今年の神輿祭りは……貴道たちの優勝となったのである。

成否

成功

MVP

郷田 貴道(p3p000401)
竜拳

状態異常

なし

あとがき

ワッショイ!
ところでダークバトル神輿が今日この場に出てくるとはこの天野の目をもってしても。

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