PandoraPartyProject
崩壊のプレリュード
状況を最初に観測したのが誰だったかは分からない。
『始まりが何処であるかを特定出来ない程に、その異変は前触れも無くそして大規模にやって来た』。
……理屈も原理も不明ながら世界に『穴』が開いている。
文字通り『それ』が生じたのは混沌の全てであり、国等という単位でくくれるものではなかった。
多くの人が住まう都市から、人類未踏の領域まで――時も場所も選ばずに生じた綻びは、この世界そのものの疵に見えた。混沌という巨大な存在をやがて死に到らしめる巨大な病巣以外の何にも見えはしなかった。
――それが、人類にとって望ましくない変化なのは誰の目にも明らかである。
そんなひび割れた世界を見た誰かは云った。
誰ともなく口にし始めた。
――これも魔種の仕業なのか?
……御伽噺に過ぎなかった魔種なる者の存在は他ならぬ特異運命座標の活躍で明らかになったものだ。
――それなら、きっと彼等が何とかしてくれる筈だよな?
……頼るばかりの人々は何時だって他力本願だ。
『そこに全ての問題を影に日向に解決してきた英雄が居るのならば、そう連想してもおかしくはない』。
しかし。
――本当に魔種だけの仕業なんだろうか?
生物が本能的に理解してしまう致命的な予感は悍ましく、ひび割れた世界の有様は誰にも否が応なしに人智及ばぬ『神託』の存在を思い起こさせた。
何十年――何百年も凪の中にあった破滅の予告は人間の時間には長過ぎて、多くの人々はそれを信じながらも何時しか本気にしなくはなっていたのだろうけれど。
いざ目の当たりにした世界の崩壊はその微睡みを吹き飛ばすだけの威力を持っていた。
――このまま、穴が増え、大きくなり続けたらどうなってしまうのだろう?
特異運命座標は神託成就を回避する為に呼ばれたと言うけれど、それは大いなる矛盾そのものだ。
『神託とは必ず成就されるから神託足り得るのだ。絶対に当たる神意の予言を外れに導く事等、英雄とは言え果たして可能な事なのだろうか?』
答えは誰の元にも無く、そして歯車が狂い始めたかのように『世界中』に魔種達の姿が見え隠れする。
冠位に率いられ、或る意味でお行儀良く影響を及ぼした事件とは異なり。
無軌道で、出鱈目で、一つ一つは大掛かりではなく、そしてどうしようもない程に――破滅は色濃い影を落とし始めていた。
――世界の終わりを始めましょう?
気にしないで。貴方がきっと望んだ事。
昔の私なら、望まなかった事。そして、今の私の願いだわ。
『最後のシャイネン・ナハト』をしっかりと見送って、原罪に微笑んだ黒き聖女の思惑のままに。
遥かな混沌を舞台にした一つの物語は、最終楽章に差し掛かろうとしていた――
※調査中ですが混沌中で世界がひび割れ、酷く危険に思われる兆候が生じているようです……
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