PandoraPartyProject
第二話:帝国軍精鋭部隊……反撃開始!

悪は誰のためにある。正義はなんのためにある。
所詮はコインの裏表。必要なのはいつも、己の意思だ。
ヴィーゴンヴィーゴンと鳴り響く館内。もうだめだと自棄になる者や、慌てて走り回る者がいるなかで、一人の帝国軍将校は冷静に椅子へ腰掛けていた。
連邦軍による反撃は思いのほか早く、そして強大であった。
多くの人類がコロニーへ移住したとて、地球にて統一されたレガド王国と企業連アデプトの力は大きすぎる。それゆえ誰も、これまで地球への反逆を行わなかったのだ。
だが、それで良いのか?
それで皆が平和に、幸せになれるのか?
否――!
「諸君、我々の使命はなんだ。
地球人類によって排斥され、得るべき富を失った我々に、正当なる自由と権利を取り戻す。
それが我々の使命であり……リーゼロッテ様の夢ではなかったか」
そうでしょう? 問いかけるようにウィンドウを開くと、リーゼロッテ・アーベントロートのご尊顔が大きく映った。
「よく言ってくれましたわね。そう、これは自由と尊厳の戦い。
宇宙に冠たる我らが帝国。
その正義のため、私たちは戦います」
引いていくカメラ。
その場に居並んだ何十人というエースたちの姿に、デッキ内のクルーたちは思わずオオと歓声をあげた。
同時に、超弩級戦艦ギガントラストのすぐそばに開いたワープゲートを抜け、リーゼロッテ・アーベントロートのフラッグシップである超弩級戦艦ローズガーデンが出現。
そう、これは帝国軍の総力を挙げた、連邦軍への反撃なのだ!
それぞれが専用機を持つほどのエース。彼らが駆けつけたからには……!
「さあ、己の傲慢を振りかざした愚か者達を撃ち砕くのです。第十三青薔薇騎士団――出撃!!」
――限定クエスト発動! オートパンツァーただちに急行せよ!
――戦闘訓練機Astoriaが解放されました。回せ! ボコれ!