PandoraPartyProject

イラスト詳細

紫電・弍式・アレンツァーのたぢまよしかづによるおまけイラスト

イラストSS

「うぅ、なんでこんなことに……」
 紫電は今、深く後悔していた。
 依頼を受けて討伐に向かった夜妖が『水着サンタのコスプレでグラビアポーズを取っている時しかダメージを与えられない』という、ふざけているとしか思えない特性を持っていたのだ。
 ご丁寧に自信の本体である刀の鞘までクリスマス仕様にしてきた紫電は、恥ずかしさでどうにかなってしまいそうになりながら、この状況の元凶である夜妖を睨みつける。
「う、うぇーい!」
 秋奈は魅惑的な姿を見せる夫や仲間たちに囲まれ、脳がショートしてしまったようだ。目の焦点は定まらず、訳も分からないままピースサインをしている。
「これも夜妖を倒すためよ……」
 恥じらいに頬を赤らめながらも腹の前で両手を合わせてハートを作るアルテミアは、赤いビキニから顔を覗かせる左胸の薔薇を象る烙印の残滓が艶めかしさを演出する。
「その、恥ずかしいんですが……」
 アルテミアと同じように頬を染めるシフォリィだが、しっかりと両腕で自慢の胸を挟み込んでアピールしている。恥ずかしいのも本当なのだろうが、夜妖を倒すためとある程度は割り切っているのかもしれない。
「見てみろ、効いているようだぞ」
 一人自信たっぷりでこの状況に動じていない汰磨羈は、寒さから来る震えを誤魔化しつつ艶っぽく舌を動かしながら体をくねらせ胸や脚を見せつけていると、夜妖の変化に気付きそれを仲間たちに小声で伝える。
「はぁはぁ! 水着! サンタ!」
 言われて見てみれば、麗しい五人のイレギュラーズが見せつける水着サンタコスに夜妖は目を血走らせ、息を荒げながら見惚れていた。
 そして誘蛾灯に釣られる虫のように、一歩また一歩と近づいてくる。
 だがまだ早い。今ポーズを解けば、また攻撃を無効化されてしまうだろう。無効化能力が復活するよりも速く、ポーズを解いてから攻撃を当てられる距離まで引き付けなければならない。
「…………今だ!」
 間合いに入る間でじっくりと待ち、紫電の合図で総攻撃を仕掛ける五人。
 ここまでさせられたことに対する怒りが込められているのか、それぞれが必殺の一撃を炸裂させた。
「水着サンタサイコォオオオオ!!」
 夜妖は幸せそうにそう叫びながら爆発に飲まれ、消滅していったという。


 無事に夜妖を倒し依頼を達成したイレギュラーズたち。そしてその想いは全員で一致していた。
「「「「「クソ寒ィ!!!」」」」」

 ※SS担当者:東雲東

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