PandoraPartyProject

イラスト詳細

この時を、もう少しだけ

作者 sima
人物 シラス
アレクシア・アトリー・アバークロンビー
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2019(横)(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2019年12月24日

7 

イラストSS

 一刻。買い出した食材を仕舞い。
 一刻。部屋をめいっぱい飾りつけ。
 一刻。食材を切り、焼き、煮立て。
 一刻。食べて、語らい、笑い合った。

 日は傾き、とうに沈み。
 時計の針だけが夜が更けゆく事をそっと知らせている。
 今はただ、ちろりと燃えるルームキャンドルの灯りが、瑞々しい頬に影を揺らして。
 二人が準備したシャイネン・ナハトの小さなホームパーティーは、あっという間に終わりを告げた。

 けれど楽しい時間ほど過ぎ去るのは早いもの。
 シラスとアレクシアは、名残を追うように。
 掛け替えのない友との時間を引き延ばすかのように。
 言の葉と笑みを短い時間へ、ぽつりぽつりと重ね刻み続けていた。

「必ず動物が居るよね」
「ラクダデストロイヤーだったね」
 それは遠い海の向こうのお話。二人は少し笑って。
「鉄帝のスラムがきな臭いよな」
「がんばらないとね」
 それは遙か北の大地のお話。二人は真剣な眼差しを交わして、誓い合って。

 小さな話し声は言葉数だって決して多くはないけれど。
 ただこの時間が、ほんの微かでも長く続くように願って――

 かちり。またかちり。

 束の間の静寂に目を閉じれば、秒針だけが聞こえてくる。
 暖かな時間と空間が教えてくれたのは、この先もずっと一緒に居られるということだった。

 ※担当『pipi』

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