PandoraPartyProject

ギルドスレッド

街角の秘密基地

【雑談】とある午後の四方山話

ぬー、雨が止まないわね……いいお天気だったら、外に遊びに行きたかったのだけれど。
かと言って、教会に絶対に戻りたくないし。

そうね、気分転換に少しばかり世間話でもしませんこと?
ほら、待っている間に雨も止むかも知れないし、ね。

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というところで、エッダが新しく……新しく?来てくれたので、歓迎しますわねー!
生憎の雨で歓迎のパーティーもできないけれど、改めてよろしくね。
あとこちらは無料の雨水なので、遠慮なくどうぞ。
施しの精神は結構でありますがこの雨漏りどうにかなんねえのかよマジでよぉ。
(エプロン姿に珍しくキャップまで被って、当座凌ぎに酒瓶や古いポットで水滴を受けるべく配置しながら室内の修繕に勤しんでいた)
だって仕方ないでしょう?
ここはローレットの建物だし、そもそも屋根を修理する予算なんて無いんだもの。

でもね、一つだけ解決策がありますの。
誰かが自費で修理してくれたら、この雨漏りも綺麗に止まることになると思わない?
そうしたら状況は一変!倉庫から持ち出した酒瓶や古いポットで、パズルゲームをしなくてもよくなりますわよ。(期待の眼差し)

そういえば、ユーも後から来るって言っていたから修理をお願いするか、エッダとユーが半分ずつ受け持って修理してくれたら丁度いいかもですわねー。
報酬は、私からの温かな労いの言葉でどうかしら?

(ご紹介が遅くなりましたが、ユーもギルドに入ってくれました!)
まあ、それを言われると。
……とはいえ、自分が小遣いの範疇以上の金を実家から動かしたらそれは公費となるでありますよ?
つまり騎士団にバレる→ここがバレる→自分が摘発される→自分が洗いざらいチクる→赤星にバレる。
つまりこうして桶屋が儲かるわけであります。まあワリカンならまだも……

しかし、やはり当座の修繕では限界があるもの。
せめて漆喰くらいはきちんと塗りなおしたいものでありますな。
こういう貧乏所帯の智恵は、そちらの方があるのでは? フラウ。
うーん、やっぱりそうなりますわよね……っていうか、貧乏所帯とは随分と失礼ですわね!!
まあ、最近は先の戦争の影響で寄付も減っているし、予算が足りていないのは事実だけれど。
知恵と言っても、こういった状況でできるのは、自力で応急処置するくらいのものですわねー。
初歩の飛行術式(非戦スキル:媒体飛行)くらいなら使えるから、材料と手順さえ教えてもらえれば、できなくはありませんわよ?……たぶん(弱点:不器用)
掃除はともかくこんなボロ家を修理する技能があったらそれはもう騎士でもメイドでもなく大工でありますよ。
まあ、こんなもんでありましょう。何、腐り落ちるまでは乙なものであります。屋根があるだけマシというのは軍人でも聖職者でも共通見解かと。
(そう言うとすすで汚れた手をエプロンで拭うと、キャップと一緒にポーイと部屋の隅にまるめて投げた)
あら、大工としての技能も悪いものでは無くてよ。
いつか平和になったら騎士団も縮小されるでしょうし、そうしたら退役後の就職口になるかも知れないでしょう?
それに、聖書によれば、神の御子は大工として働いていた時期もあったそうですわ。
いつか来たる信仰への目覚めに備えて、神の御子が歩んだ道を追体験しておいても良いのではないかしら?
(さり気なく修理と入信を要求しつつ、汚れたエプロンとキャップを桶に張った水に漬けた)

ああ、お茶はそこのテーブルに置いてあるから、ご自由に飲んで下さいまし。
お茶請けはセルフサービスで。
いつか平和になったら。
――大変申し訳ないが、ヴィーシャ。
それは即ち、幻想という国が地図が消えたらということと同義だ。

(ふうと溜息を吐く。
そこにジレンマを感じないとは言わず、さりとて在り方を放棄しないあたりが変にマジメ。無言でかちゃかちゃ茶器を弄ってからデカイ指で器用にカップをトレイに乗せて二人分持ってきた)
騎士様は皆そう言うけれど、それは本当に必要なことなのかしら。
勿論、私だって、鉄帝国の土地の貧しさは理解していますわ。幻想さえ、凍らぬ港と肥沃な土地さえ手に入れば、どれだけの人が飢えずに済むことか……。
でも、その鉄帝国の土地の貧しさは、これまで軍事力にのみ国富を注ぎ続けてきた結果とも言えるのではないかしら。
これまでの確執もあるだろうけれど、果ての見えない戦いに身を投じるよりも良い選択肢があるのではないかと、時々、そんなことを考えてしまうの。
……ありがとう。ジャムも頂けるかしら。(紅茶を受け取り、ゆっくりと机に置いた)
勝手に見繕って来たでありますよ。
コケモモとは趣味の良い。
……そしてフラウ、少し難しい話を致しましょう。

(背筋を伸ばして、真向かいに座る。
それは教え諭すと言うよりは、姉が妹に“むずかしいおとなのはなし”をするのに似ていた)

幻想の土地を得るべきか、得ざるべきか、それは些細なこと。
つまり、ゼシュテルという国の軍は、“それ”を目的に存在しているのであります。
戦闘教義――ドクトリンでありますな。
つまり、軍というのは野放図に存在し、やみくもに戦力を蓄えているのではなく、ある戦闘単位における最適解を常に見出すものなのであります。
それは、例えば卑近なところでは、国境を共有する他国のことでありますな。――仮想敵と、そう差し替えてもよいでありましょう。
勿論、勿論、これよりも良い戦略もあるのでありましょう。
そして“そう”と定められたならば、自分はそれにも則りましょう。
しかし、そうではないのであります。
そうでない以上、自分は自分の判断で敵を違えてはいけないのであります。
ええ、それはきっと正しいのでしょうね。……軍の立場に立つならば。
エッダ、貴女は冬のスラム街に足を運んだことは?
病に罹り、食べる物もなく、暖を取るための薪さえ手に入れることができず、静かに冷たくなっていく人々を看取ったことは?
凍りついた子供の遺体を埋葬した経験はあるかしら?
貴女達が優先するに値しないと切り捨ててきたもの、それがどれだけの悲しみを、涙を生み出しているか考えたことは?
貴女が言っているのはそういうことですのよ。あと少しの薪さえあれば、あと一欠のパンさえあれば、生き延びられたかも知れないのに……
私が、それに何の痛痒も感じてないと思うのか、ヴィーシャ。
悲惨な死も、無意味な死も、大いに見てきたとも。私は。

だが……でも、それは違う、自分の負っていい責任ではないのであります。
(そういうと、茶を一口啜った)

自分に負えるのは外敵や害獣、あるいは災害など外敵から民を守るための責任であり、食事や雇用や住環境のことは、誰かそれを負うべき責任があるものであります。
……翻って、自分には、何を守り、何を守らざるか。
何を斃し、何を害するか。
それを決める権利がないと、そういうことであります。
もしほんの僅かでもそれを決めることが自分にできるのするならば。


―――ああ。だから、自分はここに呼ばれたのでありましょうか。
これからもそうやって見て見ぬ振りをして、救いを求める人々を切り捨てて行くつもりなのかと聞いているのです、私は!

(机を叩いて勢いよく立ち上がった後、自省するようにゆっくりと再び椅子に座った)

……ごめんなさいエッダ、少し感情的になり過ぎましたわ。
何を優先し何を切り捨てるのか、貴女がそれを選ぶ立場にないことは理解していますの。
きっと恐らくは、全てが円満に終わる解決策など存在しないであろうことも。

ただ、もし叶うならば、ここに呼ばれた理由に貴女が主の御心を見出してくれると言うのならば、いつか何かを選ぶ場面に立たされた時、一人でも多くを救うために手を尽くしてもらえるかしら?
ヴィーシャ。ヴィーシャ。
私の、いや私たちの選ぶ道はいつも同じだ。
“一人でも多くの倖せの為に”と。おそらく、信じては貰えないだろうが。
――ただ。
自分は、そう。
貴女と共に配ったスープの温かさは、好ましいものだと思っているであります。
その答えで、今は満足していただけないでありまおっとゴキブリ(ゴーンとソファの脇を通った黒い影に拳を振り下ろした)
いいえ、その言葉……信じますわ。
エッダが私利私欲で動く人間でないことは、私よく知っていますもの。
今はただ、祈りましょう。
私達の行く先に主の御加護があるように、そして願わくば道を違える時が来ないように。
そして歩んだ先には、いつかきっとおおおおお!?(驚いてひっくり返りそうになる)
なになになに、なんですの!?虫!?潰しましたの!?拳で!?
ちょっとこっちに向けないで、部屋の中の物も触らないで下さいまし!
今、要らない布を持ってきますから!(ごそごそと棚の奥をあさり始める)
いやいや今自分フラウの素敵な説法に滅法感激アメフラシ。
ハグにて感謝を伝えたい。
さあ。
要りませんわよ!!そういうのは、虫を外に捨てて、石鹸で手をよーく洗って3日くらい経ってからにして下さいまし!虫を潰した手で近付いてきたら、騎士団を呼びますからね!
その場合イモヅルで住居不法侵入の女が逮捕されることになるでありますが。
共倒れ覚悟というのはイヤなものでありますな。
(いらない布で手を拭ってから雨漏りの溜まった雨水の入ったバケツで手をじゃばじゃば洗い、窓を開けて汚水を雨どいに流しながら布をじゃばじゃばゆすいだ。玄関先で亡骸に合わないことを祈るばかり)

……ああ、害虫駆除の対策もしておかなければなりませんね、これは

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