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at no.9
炎の髑髏。怪談話の主人公みたい。
お菓子のダンジョンでは、ルチアーノも、みんなも、とっても頼もしかった。
……お菓子は滅多に食べられないから。毒がなければ、齧ってみたかった。ざんねん。
(何とも無いよと。胸を張る所作に安堵の息を吐き)
(其の名は通り名かと。問う声に、ちいさく頷きを返して)
あなたの髪も、ひとみのいろも。鳶のつばさのようだから。
私も、似たようなもの。
(実際の所、此の名は余り良い意味で付けられたものでは無いのだけれど)
(仲良くしようと告げてくれる所に水を差すのも無粋だ。羽ばたく戯けた仕草に、僅か目元を和らげ)
(射手の少年が齎す鳶色の少年の紹介に、自身を気安く呼んで欲しいと笑う少年へ伺うような視線を向け)
わ、私。……ひとを、あだなで呼ぶ機会が、ほとんどなくて。
年は、16に、なった。
……シラスと、ルーク。……えと、あの、……いやじゃ、ない?
(名を呼ぶ声が若干上擦った。噛まなかっただけまだましか)
(空腹を訴える少年らの話を噛み砕けば是を示し、ふたりの歩調に合わせて歩き始め)
となりの通りの、鹿を描いた看板のおみせ。
狩人の腕がよくて、お肉が臭くない。
(人混みを縫うように。少年達を置いていかないように、時折後ろを伺い乍ら)
(少し歩けば、件の看板が見えてくる事だろう)
お菓子のダンジョンでは、ルチアーノも、みんなも、とっても頼もしかった。
……お菓子は滅多に食べられないから。毒がなければ、齧ってみたかった。ざんねん。
(何とも無いよと。胸を張る所作に安堵の息を吐き)
(其の名は通り名かと。問う声に、ちいさく頷きを返して)
あなたの髪も、ひとみのいろも。鳶のつばさのようだから。
私も、似たようなもの。
(実際の所、此の名は余り良い意味で付けられたものでは無いのだけれど)
(仲良くしようと告げてくれる所に水を差すのも無粋だ。羽ばたく戯けた仕草に、僅か目元を和らげ)
(射手の少年が齎す鳶色の少年の紹介に、自身を気安く呼んで欲しいと笑う少年へ伺うような視線を向け)
わ、私。……ひとを、あだなで呼ぶ機会が、ほとんどなくて。
年は、16に、なった。
……シラスと、ルーク。……えと、あの、……いやじゃ、ない?
(名を呼ぶ声が若干上擦った。噛まなかっただけまだましか)
(空腹を訴える少年らの話を噛み砕けば是を示し、ふたりの歩調に合わせて歩き始め)
となりの通りの、鹿を描いた看板のおみせ。
狩人の腕がよくて、お肉が臭くない。
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