ギルドスレッド
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樹上の村
未だ微睡みの中にいた柔らかな笑顔がはっとしたように強ばり、抱えた枕の裏側へと逃げていく。その仕草とコロコロと変わっていく表情につい胸がやられたように俺も固まってしまう。
そして、言われて改めて思う。
さっきはどれ位の間みていたんだっけ?
平和そうな寝顔に俺もやっと落ちついて……
そのまま見惚れてしまっていた気がする。
部屋に駆け付けた時のそれどころじゃない不安。
それが霧散して呆けた心が我にかえるまで暫くかかったから。
「ちがうよ、昼に来た時はまだ寝てたから……それで買い物してきたんだ」
徐々に鮮明になっていく記憶を振り払うように首を横に振る。
そうしないと目を合わせるのに何だか罪悪感があったのだ。
「それよりアレクシアもお腹すいたろ? 昼間から何も食べてないし」
俺は慌てて話題を変えることにした。
そして、言われて改めて思う。
さっきはどれ位の間みていたんだっけ?
平和そうな寝顔に俺もやっと落ちついて……
そのまま見惚れてしまっていた気がする。
部屋に駆け付けた時のそれどころじゃない不安。
それが霧散して呆けた心が我にかえるまで暫くかかったから。
「ちがうよ、昼に来た時はまだ寝てたから……それで買い物してきたんだ」
徐々に鮮明になっていく記憶を振り払うように首を横に振る。
そうしないと目を合わせるのに何だか罪悪感があったのだ。
「それよりアレクシアもお腹すいたろ? 昼間から何も食べてないし」
俺は慌てて話題を変えることにした。
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秋も終わり、冬が差し迫る頃。
ツリーハウスの窓から差し込む夕陽に目を覚ます。
「……また寝ちゃってたのか……」
あの激しいカムイグラでの決戦を戦い、最低限の事後処理を終えて家に着いたのは数日前のことだったか。
とにかく今は、身体が休息を欲していた。
元々体力に自信がある方ではなかったことに加え、自凝島の脱出行からさして間をおかずに大きな戦いに臨んだ身体はもはや気力だけで動いているような状態だったのだ。
なればこそ、帰り着くやいなや糸が切れたように眠りこけていたのも当然で、一度目覚めてからも寝る以外の行動は最小限だった。
「おなかすいた……」
ベッドから抜け出そうと、ゆっくりと身を起こす。
寝起きと疲労で曖昧な意識のなかでも、何か食べなければという気持ちだけは確かにあったのだ。
(シラス様との1:1のスレッドです。当事者以外の書き込みはご遠慮ください)