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文化保存ギルド

雑多バインダー

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汗が流れた途端に水分が飛び、顔には塩分だけがこびりついてザラザラとした感覚だけが残る。
この感覚、戦いで体力が削られてくるのと同じように思えた。
こんな所でパンドラを使用して継戦を選べばざんげも呆れた顔を浮かべるだろう。
イレギュラーズの体の頑丈さのみを信じ、司書が魔力を感じなくなる地点を掘り進める。

8度目のそれを試みた。
吐いた息がボイラーの蒸気のように熱い。
だが、掘っても道に当たる気配がない。

すわ道を誤ったか。
ここで貴重な体力を無駄にしたかもしれないという思いが焦りを産む。
一旦発掘を中止して、直前の分岐路からもう一度やり直そうかと提案しようとした。

そこで、司書から制止された。
しばし声を出すな、耳を澄ませと。
何事かと思いながら言われたとおりにそうする。
するとどうだろう、笛の音、太鼓の音、弦楽器の音。
調和した原始的な音楽が砂の下から聞こえてくる。

死に物狂いで砂を掘り起こす。
音のする方向へと向かってシャベルを無心に動かす。
すると、刃先に硬いものがぶつかる感覚がした。
石だと思って取り除こうとすると、その石はやけに大きく、表面は滑らかだった。
そして、その切石の向こう側から、楽器の音が漏れ出していた。
慎重に砂を払い、石全体を露出させる。
果たしてそれは、古代文字の刻まれた石扉であった。
地面に対してほぼ水平に作られたそれは、地下へと続く遺跡の存在を暗示していた。

シャベルを放り投げる。
やりきったという思いが、心の臓腑から指先に至るまでこみ上げる。
だが、その思いよりも先に、理性が正しい行動をさせた。

暑さと感動で棒立ちしていた司書の腕をひっつかみ、テントに向かって走り出す。
二人して簡易テントの中に転がり込む。
日陰の冷たい砂の中に埋めていた、水筒を地面から引っ張り出して、まず司書の頭の天辺にぶちまけ、続いて、自分も思いっきり水をかぶった。
体温が上昇しすぎて危険な状態であった体から、蒸気が出るがと思うほど急激ではあるが体温を落とす。
すかさず埋めていたもう一つの水筒を取り出し、震える手で2つ分のカップに水を注ぎ、ゆっくりと飲む。
お互い、体の中はカラカラで限界であった。

その後は急激な眠気に襲われる。
仕方のないことだ、生活スタイルとして今は普段は寝ている時間だった。
徹夜の重労働にも等しい作業だったのだから。
一言司書に断って、そのまま僕は眠りに落ちてしまった。

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