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【アト・サインの日誌】
―――レガド・イルシオン王都メフ・メフィートにて記す。

4月末、僕は慌ただしく旅程の準備を進めていた。
なぜなら出発のタイムリミットが迫っていたからだ。

原因はラサの気温だ。
砂漠地帯における交易が最も盛んになる時期は晩秋から初春にかけて。
高温の砂漠は移動に適さない。
5月は隊商もまばらになり、6月より先は死の季節となる。
つまりシーズン的には既に逃している。
幸いにも僕たちイレギュラーズには空中庭園からのラサ首都ネフェルストへの特急便があるが、時間はかけてられなかった。

焦る心を抑えつつ、司書の手に入れた日報をから得られる情報を丁重に読み解く。
踏み鳴らされたかのような大地。
おそらく魔法で隠匿した社を見つけるための僅かばかりの手がかりか?
司書の言う通り通用口の可能性が高い。

そして音楽。
当時の交易品には当然ながら練達のもたらす蓄音機が含まれているわけではない。
となればオルゴールやミュージックボックスの類、魔法で動く音楽人形。
仮定正しければ、それはかつてゼシュテルに存在していたという機械生命体から生まれた技術。
考古学的価値、美術品としての価値は、とても高いものとなるだろう。
だがこれらの魔法の品も魔法の仕掛けも当時としては高級品だろう。
改めて、何故かつての古代の王が忌むべき娘にそこまでのことを?

資料を読み解いていったが、ついぞ白子の娘の名前を見つけることは出来なかった。
忌々しき白子の娘に関する痕跡すら、可能な限り残したくないという意思を感じた。
目的の神殿も、ただ"涜聖の社"と呼ばれていたことがわかっている。
後世の人間が触れたくないという思いを込めてそう呼んだのだろう。

だが、いつまでも白子の少女と呼ぶのは忍びない。
僕は白子の少女のことをいつぞやから"白ウサギちゃん"と呼んでいた。
僕たちを不思議の冒険へと導いてくれるという以外に他意はない呼び方だ。
モビー・ディックでもデンジャラス・ビーンズでもよかったといえばよかったのだが、女の子なのだ、出来る限りかわいいほうがよかった。
よって、隊商ルートから外れた例のオアシスの名前も"白兎の湖"と名付けた。
聖書にもあるだろう、「人がすべて生き物に与える名は、その名となる」、と。

旅程はネフェルストで準備を整えた後に、白兎の湖の最寄りの村まで向かうキャラバンに加わる。
そしてその村からは二人で出発する。
これで司書に提案することにしよう。

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