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文化保存ギルド

今夜の喋り場・その56

私の部屋、ゲストと二人で喋る場所。

正確には、貴族がこの書庫という屋敷に来た際に執務を執り行うために用意された部屋。

それも今はイーリンの自室となっている。
といっても内装は殆どいじっておらず、書斎机と来客用のソファとローテーブル。本棚と唯一追加されただろうベッド。効率を重視する彼女にとって、ワンルームマンションのようになっているのだ。

おそらく、彼女自身が掃除しているのではない。そう思える小綺麗な部屋。貴方を迎えたのはそういう部屋だ。

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秋は読書も良い…芸術を楽しみに行くのも良い…。
冬は雪景色を見ながら室内に居ても良いし、頑張って外に出てみても楽しめるだろう。
ごく普通なようで……ボク達にとっては貴重な体験かも知れない。
(しみじみと、楽しい1年間に思いを馳せながら)

むしろ司書殿にとって、ボクが相応しいと思えるのでれば…勿論だとも。
(少し恥ずかしそうな珍しく柔らかい表情で、テーブルの下に隠した手を始めとは別の理由でそわそわさせながら)

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