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ギルドスレッド

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Wiegenlied

【1】Eingang

【唄う鵯亭】

幻想――”レガド・イルシオン”某所。
繁華街の大通りに店を構える大衆酒場である。
気っ風の良い老婦人と其の息子夫婦が切り盛りする繁盛店だ。
地元民よりは冒険者達が情報交換の場として利用している事が多い。

1階は酒場、2Fは宿屋。
早い、安い、美味い。

今日も、眠らない街が湧いている。

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(覗き込んだ先に“あの目”はあった。だが、視線が合ったのはまた一瞬だった)
(そんなんじゃ何もわかんねぇよ!)
(と、口に出そうになった時、獣種の男が困惑した表情で間に入る)
(この男、フードと並んでいるせいもあってかやたらと厳つい。傭兵風の出で立ちでありながら俺に問いかける言葉は紳士的だ。男はそのまま俺に自己紹介をした)
(ラノール・メノカノワ…言いにくい)

(ここで初めて状況に気づく)

(フードを目深に被り、俺の名を知らないと言う男。困惑した表情のラノールって奴)
(またやっちまったよ。碌に反省するでもなくそう心中で呟く)
(つーか名前くらい覚えてろよ!)
(これまた喉元まで出かかるが何とか飲み込む。俺は馬鹿じゃない。これ以上状況を悪化させるなんてアホだ)

(俺はいつもの調子で名乗った)
俺か?
俺は流しの冒険者、ギリアスだ!よろしくな!

(何も思い出しはしなかったが、心がチクリと痛んだのは気のせいだろうか?)

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