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ギルドスレッド

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Wiegenlied

【1】Eingang

【唄う鵯亭】

幻想――”レガド・イルシオン”某所。
繁華街の大通りに店を構える大衆酒場である。
気っ風の良い老婦人と其の息子夫婦が切り盛りする繁盛店だ。
地元民よりは冒険者達が情報交換の場として利用している事が多い。

1階は酒場、2Fは宿屋。
早い、安い、美味い。

今日も、眠らない街が湧いている。

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(なるべく喋る。宣言はしたものの、其れの何と難しい事か)
(元より誰かと会話をする機会が無かった影は”当たり障りの無い会話”と云う物の何たるかを理解していない。頭の中で少ない言葉の引き出しを漁っていたら、)

……。

(当たり前のように落ちてくる言の葉に目を瞬かせた)
(”ぼろ”を身に纏っているのは、態とだ。肌を極力露出せず、然れど”金を持っている”風に見せない為の)
(氷が半ば溶けて薄まった果実水を飲み下せば、幾らか乾いた喉を潤す事が出来た)

洗濯はしているから、不自由はしていないけれど。
……これがないと落ち着かないんだ。

(これ、と言い乍らフードの端を軽く摘んで見せる)
(自分と外界を隔てる一枚の壁。此れがなければまともに喋る事も出来ないのだと、面を俯け)

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