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Wiegenlied
うん、うん。もちろん。
あのね……、おはなのジャム、パンに塗るだけじゃないの。
お湯で溶くとね、はなびらが浮かぶお茶にもなっちゃうんだよ。
(楽しみ方は色々。甘酸っぱい風味と、仄かな花弁の食感を楽しむのだそうな。
果物のジャムとはまた違う、華やかな香りを閉じ込めた。
彼女の驚く顔が見たくて。わたしもたのしみ、なんて目を細めた)
一年中、冬のいろを閉じ込めたふしぎな森。
わたしも、この森がすき。
すこしつめたい朝の空気を、胸にいっぱい吸い込むと……すうっと、からだが軽くなる気がするの。
(息をすること。当たり前のこと。
けれど、嘗てはそれさえ”上手に”出来なかった。
だからだろうか。澄み切った空気を臓腑に満たすと、
生きている実感がするのだ……と迄は、流石に口にしなかったけれど)
あんまり、ヒトとおしゃべりすることがなかったの。
でも……ふふ、勇気を出してよかった。
こうしてアイラと、おなじすきなものを分かち合えたんだもの。
(不安げに此方を伺う声に、ふるりとかぶりを振ってみせ)
もっとたくさん。たくさん、ききたいな。
あなたのこと。あなたのおはなし。
あのね……、おはなのジャム、パンに塗るだけじゃないの。
お湯で溶くとね、はなびらが浮かぶお茶にもなっちゃうんだよ。
(楽しみ方は色々。甘酸っぱい風味と、仄かな花弁の食感を楽しむのだそうな。
果物のジャムとはまた違う、華やかな香りを閉じ込めた。
彼女の驚く顔が見たくて。わたしもたのしみ、なんて目を細めた)
一年中、冬のいろを閉じ込めたふしぎな森。
わたしも、この森がすき。
すこしつめたい朝の空気を、胸にいっぱい吸い込むと……すうっと、からだが軽くなる気がするの。
(息をすること。当たり前のこと。
けれど、嘗てはそれさえ”上手に”出来なかった。
だからだろうか。澄み切った空気を臓腑に満たすと、
生きている実感がするのだ……と迄は、流石に口にしなかったけれど)
あんまり、ヒトとおしゃべりすることがなかったの。
でも……ふふ、勇気を出してよかった。
こうしてアイラと、おなじすきなものを分かち合えたんだもの。
(不安げに此方を伺う声に、ふるりとかぶりを振ってみせ)
もっとたくさん。たくさん、ききたいな。
あなたのこと。あなたのおはなし。
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レガド・イルシオン郊外。
東のそらが白みはじめ、鴉、次いで小鳥が歌い出す頃。
木々が、草花が、白露を帯びている。
白銀の枝葉を揺らす風に乗せて。
微かな歌声が、静寂の森に満ちていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
1:1RP。
アイラとわたしの、或る日の一幕。