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Wiegenlied

【4】Bewegt

【黄昏の扉亭】

レガド・イルシオン某所。
薄暗い路地に仄かな明かりが灯り始める頃。
水煙草を吹かす露店商に、客引き女郎の甘ったるい声が響く。

盗賊、傭兵、冒険者。
所謂”荒くれ者”の集う其の酒場は、黄昏時に扉を開く。

お世辞にも綺麗とは言い難いが、不思議と食事は美味い、らしい。

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『ほらよ、此れが前金だ。仕事次第じゃ此れに上乗せされるそうだから、ま、頑張んな』

(言うと、店主は金貨の詰まった袋を三人の前に突き出した)
(重みは十分。きっちり500Gが、人数分だ)

『ドワーフ殺しを飲んだ直後にそんな啖呵が切れるたあ、やるねぇ坊主。
 今度、飲み比べの勝負でも挑んでみたらどうだ?小遣い稼ぎ程度にはなるかもしれんぜ』

(がはは、と。店内に足を運んだ時よりも朗らかな様子で店主は笑っていた)
(尤も、お世辞にも其れは品の良い振る舞いとは言い難かったけれど)

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