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Wiegenlied

【4】Bewegt

【黄昏の扉亭】

レガド・イルシオン某所。
薄暗い路地に仄かな明かりが灯り始める頃。
水煙草を吹かす露店商に、客引き女郎の甘ったるい声が響く。

盗賊、傭兵、冒険者。
所謂”荒くれ者”の集う其の酒場は、黄昏時に扉を開く。

お世辞にも綺麗とは言い難いが、不思議と食事は美味い、らしい。

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『依頼主の名は出せねえ約束になってる。
 仕事の中身は単純だ。盗賊団に奪われた一角獣の角を取り返してこい。
 妙薬になるって噂だが、如何せん貴重でね。
 奴らの名は”鎌鼬”。其の名の通り、鎌使いばかりで構成された少人数の盗人だ。
 雛罌粟通りの三件目、薬売りの地下を塒にしてるって噂だぜ。
 期限は二日。早けりゃ早い程良い、売り捌かれちまったら元も子もないからな』

(受けるかい、と。目を眇めて、店主は問うた)

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