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Wiegenlied

【4】Bewegt

【黄昏の扉亭】

レガド・イルシオン某所。
薄暗い路地に仄かな明かりが灯り始める頃。
水煙草を吹かす露店商に、客引き女郎の甘ったるい声が響く。

盗賊、傭兵、冒険者。
所謂”荒くれ者”の集う其の酒場は、黄昏時に扉を開く。

お世辞にも綺麗とは言い難いが、不思議と食事は美味い、らしい。

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(酒臭い。はじめの印象は、其れだった)
(仲間を連れ立ち店を訪れた影は、其の身をほぼ完全に闇に包み、口元までを覆い隠していた)
(何故こんな店にと問う者が居たなら、影は首を傾いで答えるだろう)

ここの仕事は、金払いがいい。
……かわりに、荒事が多いけれど。

(ひとりで此処に来ることが多いのだと零して)
(空いていたカウンター席をふたりに勧め、応じてくれたならふたりの真ん中に腰を下ろし)

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