PandoraPartyProject

ギルドスレッド

Wiegenlied

【!】Lieblich.1

【ねがいぼし、かなえぼし】

此れはみっつの月だけが知っている、ふしぎですてきなものがたり
怖がらずにそうっと頁をめくってみて

魔法の夜が幕を開けたら――おとなも子どもも、みんなみんな”おばけ”のとりこ!


『おい、あんた。そう、其処のあんただ。
 此処だけの話だが……あんた、”星屑売りの少女”を知ってるかい。
 なんでも願いごとをひとつだけ、星に託して空に届けてくれるんだそうだ。
 ……待った待った、法螺でも与太でもねえんだよ。

 こいつぁ三日限りの流れ星ってヤツさ。
 へっへ、祭りの運試しには丁度良いと思わねえか?

 ああ、でも気を付けるんだな。
 何でも其奴は”酷い恥ずかしがり”らしい。
 人に見付かると、直ぐに驚いて逃げちまうんだと』


◆ ◆ ◆ ◆ ◆

リアルタイム形式RP。
外部からのお客さまもOK、どなたさまもお気軽にどうぞ。
FairyTail Of Phantomでの一幕を、どうか楽しんで。

【開催日時】
《第一幕 10月31日》20:00~25:00頃
《第二幕 11月1日》19:00~24:00頃
《第三幕 11月2日》21:30~24:00頃

【あそびかた】
上記の舞台でおばけになりきること
眠たくなったら無理せずにおうちでねむること

【◎】
”FairyTail Of Phantom”を楽しむRP
おかしをあげたりもらったり
あまいものが苦手なひとはこっそりおしえて

【×】
メタ発言、顔文字、自分突っ込み(『〜(』『〜(←』等)
末尾の宛名書き『>◯◯』
過度の確定ロール、双方の合意が無い既知ロール
ロールで提示された情報以外のことを”キャラクター”が知っていること
セクハラ、流血沙汰の暴力、泥酔(おさけはほどほどに)
度を越した悪戯をするともれなく魔法が解けて衛兵さん(NPC)に摘み出される
おっとごめんね、突然割り込んでしまったよ。

(夜鷹ちゃんの周囲に集まる皆々様の方へと向き直って)

どうもどうも初めましてだね、ハッピーハロウィン!
私はしがない旅人、クィニー・ザルファー。略してQZと呼んでおくれ。

(ざっくばらんな挨拶をしつつ、翼を二度三度、はためかせて)
うん、これが私にかかった“魔法”みたい。この数日の間だけの魔法の翼。……きれーでしょ。

って、うおっ。びびった。
(暗闇から現れた、自身よりも10cmほど背の高い巨漢に、驚く様子を隠すでもなく。しかしすぐにいつもの調子を取り戻して)
街角で?会ったことあったかな?
ギリアスさんね、私はQZだよ。よろよろハロウィーン。

(相も変わらず、テキトーな挨拶をする)
あなたのはねも、すごくきれい。
空を舞う鳥たちも、きっと、あなたがすきになる。

(翠にきらきらと星を宿して、前のめりに贈られる賛辞に思わず少し仰け反る)
(手放しで可愛いと褒められたことが気恥ずかしくて、ぽぽぽ、とわかりやすく顔が染まった)

……これ、うれしかったから。

(何時もの”闇纏い”では付ける事叶わぬうつくしい花。其れをあなたに見せたかったのだと、訥々と語り)
(かりかりと片爪先が地面を掻くのは照れ隠し。若草色のほしのかけらをそっと差し出して)

きゅーじー、トリックオア、トリート!
話したことねぇし無理ないさ。
QZか。変わった名前だな。
覚えやすくていい。

(ハロウィンでもいつもと変わらない感じで挨拶を交わす)
夜鷹殿の友達か。
それならきっといい人だろうな。

(にこにこと笑いながら、先方からの挨拶に頭を下げて)

ではQZ殿と呼ばせていただくよ。
私はラノール・メルカノワ。呼び方は好きで構わない。
いつもは傭兵だな。今はミイラ男だ。ハッピーハロウィン!

(天使の挨拶に返すように自身も挨拶し)
(存外に詩的な褒め言葉に、可笑しそうに笑って見せ)
うん、うん。ふふ、ありがとう、夜鷹ちゃん。

これ、聞いた話では…『なりたい姿になる魔法』らしいんだけど。
私のはなんでだろう、自由が欲しい、って思っているからなのかな?

(贈り物の髪飾りを付けてはにかむ姿に、幸せそうに微笑んで。照れられると、此方もつられて顔が赤くなってしまう)
……夜鷹ちゃんは、その姿に“なりたい”のかな。
髪飾りが似合う、普通の女の子の姿に。

(普通と言うにはかわいすぎるけど!と付け足しながら)
(『トリック・オア・トリート』、魔法の言葉を受ければ、満面の笑みで)

はいはい、トリート、忘れてないよ!
…とはいえ、もしかしたらトリックになっちゃうかもしれないけど!…味見はしたよ!ちょっと甘さ強めなだけで大丈夫、食べられるから!

(星の欠片と交換するように差し出したのは、半透明の袋に包まれたいくつかのクッキー。…形はどれも、ぶかっこう)
(今日からお祭り、収穫祭)
(普段はナイショでしか抜け出せない遅い時間も、堂々と胸を張って遊びに行ける)
(そして何より嬉しいのは、なにも気にせずお菓子を貰えること!!)

(きらきら光る街灯りに、ワクワクしながらふわふわふわ)
(体を黒い布で覆った南瓜頭。猫耳と尻尾はワンポイント)
(ミニマム妖精が魔法使いとお菓子を貰いに声をかける)
(覆われた手にランタンを持って次の目標は……あっ!お菓子をくれそうな一団発見!!)

やあやあ! いい収穫祭だね!
トリック バット トリート!
そだっけ、見かけられただけか。私も会った記憶ないしね。
なにせギリアスさんは一度見たら忘れられない見た目………って、あれ、その格好は、仮装?
(そういえば今宵の魔法は、服装どころか、背格好や性別や種族まで変えてしまうのだと、思い直して)

ふふふ、わかんないよ?少なくとも夜鷹ちゃんには悪いことしない人だけど。
(大切な“ともだち”ですから、と胸を張って、笑って)
ミイラのラノールさんね、うん、私はQZです。よろしくー。
(収穫祭の晩は、夜更かししてもだれにも叱られない)
(夜遊びしてもだぁれも咎めないーーだから、この夜ばかりは「暴れちゃうの」)

(昼間みたいにきらきらあかるい路地を、楽しげに駆け抜けて)
(ミニマムなジャックのすぐ後ろから現れるのは、とんがり帽子のまっくろな魔法使い)
(深々と被った帽子からのぞく口元は、とてもとても悪戯っぽい笑みを浮かべていて)

(ジャックの照らすランタンの先、大人たちの集まりを見つけると)
(自分もばたばたばたと、そちらへ急接近!)

こんばんは。佳い夜ですねっ。
(お祭りの雰囲気にあてられてか、はたまたお気に入りの魔女姿のお陰なのか)
(元々そう物怖じする性格でもないけれど、口調は明るく弾んだ調子で)

トリック バット トリート!
自由?

(彼女はもといた世界でひとと交わることこそあれど、常に孤独であったと言う)
(自由を欲する。其れは、真白い翼の娘にとって、何れ程の意味を持つ願いなのだろうか)

ねがいぼしに、おねがいしたら。
ひょっとしたら、かなうかも。

(見てくれだけではなく、自分自身の殻を破る為の足掛かりを、星に託して)
(其の為に、星降る夜に祈りを込めた。其の輝きが、誰かの笑顔に繋がりますようにと)

わ、わたしは、

(自身の格好を問われれば、娘は耳まで赤くなり乍ら言葉を詰まらせた)
(なりたい自分。これが?ほんとうに?)

……宵闇とひとつにならなくても、おまつりの最中なら、だれも怖がらないと思って、

(自分は”おばけ”だからと、小さな音で以って)
……つくって、くれたの?
すごい。
お菓子やさんじゃなくても、おかしがつくれるなんて。

(QZから受け取った”お代”。形は不揃いだけれど、狐色にこんがり焼けた其の姿は食欲を唆った)
(大切そうに籠に詰めれば、嬉しそうに眼を細め)

ありがとう。だいじに、たべる。
(きらりと鱗粉を纏った軌跡が目の前をついと横切ったかと思えば、くるりと弧を描いて此方に戻ってきた)
(其れは、――否、”かれら”は、非常に、そう。此の祭りにふさわしい出で立ちをしていた)
(魔女とおとものかぼちゃおばけ。黒と橙色のでこぼこな二人組に、ぱちぱちと目を瞬かせて)

おかしか、いたずら……

(そうか、自分ばかりがもらうだけではいけない)
(そう、”せんせい”は言っていた。おばけにいたずらされないための、”とっておき”を忘れないようにすること!)

お、……おかしと、ねがいぼし。いかがですか。

(色とりどりのキャンディケインと、ほしのかけらを詰め込んだ籠を掲げて)
(これで合っているだろうかと、魔女とかぼちゃを伺うように首を傾ぎ)
ふふ、それは恐ろしいな。
夜鷹殿と仲良くしてあげてくれ。っと、私が言う事でもないんだがね。

(QZ殿の胸を張る姿に微笑みつつ)
(少女の交友の広さを垣間見て安堵の息を漏らす)
(……と同時、快活な二つの声)
(見ればそこには、人よりはるかに小さい妖精と、闇夜の魔法使いだ)

や、これはまた可愛らしい方々が現れたな!
そのように小さくもなれるのだなぁ。魔法恐るべし……
そら、夜更かしする子供達にも今日は目を瞑ってあげよう。ハッピーハロウィン!

(少し屈みながら、籠からチョコ入りのクッキーを取り出して二人に差し出し)
……ばっと?

(オア、ではない。おかしか、いたずらか、ではない)
(其れの意味するものがわからずに、疑問符を浮かべながら宵闇の魔女と南瓜の精を見つめ)
いや、仮装っつーか何つーか…。

(そう、ただ単に黒いインクでツギハギの傷跡を書き込んでいるだけでほぼ素の状態である)

まぁ普段からこんなもんさ。
…って、俺に菓子をねだってもそんなに持っちゃいねぇぞ!?

(次々に現れる客人に慌ててそう答える)
おっ、なんだなんだ、騒がしいのがやってきたぞ。
(妖精に、魔法使い?何者かは解らないが、ハロウィンナイトを彩る闖入者たちの方を見遣って)
……トリック・BUT・トリート?


ふふふ、心配しないで?夜鷹ちゃん。
私の自由への願いは、この世界に召喚された時点でもう叶ってるんだから。

私がこの星に願うとしたら、……そうだなぁー……

(掌の上の星片を、夜鷹ちゃんに差し出すようにして)
(微笑んで。それと同時に、気付かれないように、少しだけ息を呑んで。)

“エーリカちゃん”と、もっと仲良くなりたい……かな?
ま、まあ。実は…クッキーなんて初めて作ったんだけどさ。最近料理とか、するようにしてて…その流れで。
(ばつが悪そうに、目線を逸らす。そんなものを渡して良かったのだろうかと自問しつつ)
い、いちおう、出来が良いのを選んだから、さ。うん。


ん、そう畏まらなくても大丈夫だよラノールさん。…私がしたくてしてるんだから。
(とはいえ、言わんとしていることは解る。優しさが伝わるような息使いにちょっと笑ってみせて)


ギリアスさんは普段からそうなのか……よかった。普段と違う格好だったらまた会っても解んないもんね。
うん、一度見たら忘れないよ、そのボディ。


(息が止まる。其れは、捨てた筈の自身の名だ)
(ローレットに名を連ねる際に一度だけ記したが、それきり表沙汰にはしていない)
(はくはくと酸素を求めるように口を開いては閉じて。眉を下げて、戸惑い露わにかんばせを俯けた)

……わたしは、……

(”エーリカ”。直ぐに女と判る其の名が、嫌いだった)
(けれど、今このひととき、自分は”夜鷹”ではない)
(ならば、ほんとうの名を語っても、いい?)

(旅の仲間たちを仰ぎ見る。今のやり取りは、きっと聞こえていたことだろう)
(名乗りを上げても、良いのだろうか。ほんとうに?)
ん?

(聞こえてはいたが何のことかは理解出来ていない)
(もちろん夜鷹のことは未だ男だと思っているのだから)
小さいとこのクッキーはでかいかもしれんなぁ。
砕いておこうか?

(妖精にあげる前に少し悩み)
(了承が得られれば、ミイラはクッキーを握ってころころとした欠片にするだろう)

ほー、手作りクッキーか!いやぁ、そういうのが作れる人は尊敬するよ。
私はいまいち不器用で、そういうのはてんでダメだからなぁ……

(前一度料理しようとして鍋ごと焦がしてしまったのだと苦笑しつつ)
(ふと耳に届いた言葉には変わらぬ笑みを浮かべ続け)

エーリカ。綺麗な名だな。

(それだけ言って目を細めた)
(ふわふわ浮きながら小さな体で胸を張る)

フフフ、オイラたちはトリック バット トリート!
お菓子をくれてもいたずらしちゃうぞー?

(キャッキャと楽しそうに意味を説明するが不慣れな感じを読み取り疑問形)
(もしかしたらこの子は旅人さん?それだったら知らないのも頷ける)
(だったら悪戯は手柔らかに)

やさしいやさしい星売りさん♪
あめとお星さま、二個もくれるの!
だったらお礼に……

(キャンディと星の欠片を手に取って満足げ)
(持ってたランタンを上下に一振り)
(ころんカランと軽い音)
(彼女の目の前に差し出したなら)

さあ、手を出して!

(素直に手を出したなら、掌には星のちょっととげとげした飴が乗せられる)
(それと同時に虹色蜘蛛の形を模した飴も一つ)
(誘いに反してランタンを覗き込んだのなら悪戯失敗!)
(出てくる前にバレちゃうだろう)
そう。わたしたち悪い子なの!
だから、みぃんな覚悟してくださいねっ……

……わぁ。きれい……願い星?
(と、いたずらっ子の顔がいささかその色をなくす)
(帽子が少しずれ、菫色の瞳がのぞいた)
ありがとう、ございます。

あ、えっと。
ふふん、ほしのかけらは魔女の『まりょくのみなもと』なのです。
いいものをくれたあなたへは、黒い魔女からの悪戯、なーし。
(赤白ぐるぐるキャンディケインと星の欠片を受け取って、ご満悦な様子)

わぁ、クッキー。わたしクッキーだいすきです!
夜更かしを見逃してくれる優しいお兄さんには、ふふふっ。
(ラノールからを受け取るや否や、彼の大きな手に)
(小さな判子を『ぺたし』と押そうとする)
(赤色の塗料と"EST"の名前のはいったクローバーのマークで)

えぇ、お菓子くれないのですか?
お菓子をくれないお兄さんにも……!
(背伸びをして、ギリアスの頬のあたりに『ぺたし』と判子を押そうと……なかなか届かない)
(包帯男に可愛いと褒められれば悪い気はしない)
(南瓜はニコニコ笑顔でゆらゆら)

この三日間は何にだってなれるんだよ!
キミも試してみたらいいよ!
あっ、あっ!くだかないで!
そのままで大丈夫! そのためのこの大きさなんだから!

(気遣いを聞けば慌てた様子で手をパタパタ。精一杯のダメダメ攻撃)
(この大きさには意味があるのだと言いたいようだ)
(心臓が五月蝿い)

(ありのままの自身を曝け出して街中を歩くこと。ヒトの為に祈り、ヒトの為に願うこと)
(其れは娘にとって確かな成長の兆しではあったが、”自分自身を受け入れること”を、未だ出来ぬままでいた)

……。

(綺麗な名だと。常と変わらぬ柔らかさで以って告げられることのはに、震えそうになる身体を叱咤して止め乍ら)

わたしは、……”エーリカ”を、まだ、……受け入れられなくて、

(女でいると不便だから。それに、)
(ぺたし。ぺたし。)
(苦悩の中、尖った耳が拾った間抜けな音に、意識が現実に引き戻された)

え、……て、手をだせば、いいの?

(ぼとり)
(南瓜妖精が落としたのは、ほしのかけらと、其れから、)

!!

(まだら模様の蜘蛛がこんにちは)
(心中穏やかで無かった娘は完全に虚を突かれたらしく、)

(きゃー。)

(絹裂くような悲鳴が、街に響いた)
(お菓子を楽しみにしていたのに、なんてことだ!)
(持っていないって、なんてことだ!!)

なになに!お祭りなのにキミはお菓子を持ってないの!?
さてはキミも旅人さんだな!!
だったとしてもトリック バット トリック!!
手を出せー!
オイラからのプレゼントだー!!!!

(ノリノリジャックはランタン一振り)
(手を出したなら本物の蜘蛛が一匹二匹、掌へ)
(誘いに反して覗き込んだら残念、失敗。悪戯前にバレちゃた!)
ーー……

(どっどっどっどっ、全力で走った直後のように心臓の鼓動が早く強く、警鐘のよう)
(街角で皆と話しているとき。“その名”で呼ぶなと窘めている彼女の顔がつらそうだったのは、実は、ちゃんと知っていたのに)

(嫌われてしまうか。逃げられてしまうか。でも)

……私もね、エーリカちゃん。
この星みたいに、綺麗な名前だと思うよ。

(ねがいを込めた星の欠片を、大事に大事に両手の上に乗せて)
(安っぽい、軽々しい輝きではないんだ、と)
だぁああ!?
何なんだ一体ィ!

(あっちで叫び声、こっちで“ぺたし”とガキの喧騒)
(おまけに何やら不穏な雰囲気。そんな中で落ち着いた態度のミイラ男)

ああ、そうか。
祭りってこんなモンなのかもな…。

(遠い目をしながら自分自身に言い聞かせるように呟く)
エーリカちゃん!
それが“星売り”さんの名前なんだね!!
フフフ。いいんじゃない!ステキな名前、いいんじゃない!
聞いて聞いて!オイラの名前!
オイラもこの姿の名前が別にあるんだ……!!!!!

(ここにいる人の名前が初めて聞けてご満悦!)
(だったら自分も名乗るべき!)
(自慢げに名乗りを上げようと思ったら、彼女の悲鳴に言葉は消えた)
(まさかここまで驚かれるとは思ってもおらず、ポッカーンと真顔)
(でも次の瞬間あわあわと謝りだす)

ご、ごめんねごめんね?
まさかここまで驚くとは思わなかったの!!
お?そうかそうか。このままがいいならこのままにしよう。
こらこら、大人を叩くものじゃないぞ?
その小ささに何かこだわりが?

(はははと笑いながら妖精のダメダメ攻撃を片手で受け止め)
(その手の平にポン、と何かを押される)

おぉ?EST……?何かの略だろうか?
このハンコも自作かい?中々気合を入れてあるなぁ

(踏む踏むと関心ぶかそうに眺め)
(耳をつんざく悲鳴に耳の毛が逆立つ)

うわびっくりした。
夜鷹殿どうし……あぁ、蜘蛛……のおかしか!
これはまたなかなか好みの分かれそうな悪戯だなぁ

(叫ぶ少女からひょいと蜘蛛をつまみ)
(慌てた様子の南瓜妖精の姿に、ぱちぱちと目を瞬かせ)

ご、ごめん。びっくり、しちゃって。

(虫は怖くない。何故なら、彼らとも気持ちを通わせることが出来るから)
(どうして驚いたのかって、それは)
(”きれいないろ”のいきものときたら。大抵毒を持っているから!)

……妖精さん、おかし、ありがとう。
魔女さんも、いたずらしないでくれて、ありがとう。
(其の名を晒したなら、もう、彼らに隠せやしない)
(俯いた侭。影は大きく息を吸い込むと、その場に居た全員の前で。ちょんとスカートの裾を摘んで、以前女中が見せてくれたカーテシーの真似事をしてみせた)

……エーリカ。
エーリカ・マルトリッツ。
わたしの、ほんとうのなまえ。
ほんとうは、おとこじゃないし、……ニンゲンでも、ない。

(娘は未だ、黒い魔女の尖った耳に気付いていない)
(”同胞”が無邪気に駆け回る姿を、認識していないのだ)
(手をパタパタ振っていたつもりだったが、楽しみが減ってしまうと焦っていたから思いの外近づきすぎたようで)
(受け止めてくれた優しさに感謝をしつつしっかり伝える)

あわわ!叩いちゃってごめんなさい!

(こだわりを聞かれたら、よくぞ聞いてくれました!!)
(小さい体で胸を張り、大きなジェスチャーで身振り手振り)

ふふふ。この姿なら、もらったお菓子が大きいの!
それに思いっきりかじりつくときが幸せなんだ!

(お菓子を持ってかぶりつく真似をする)
(そして姿勢を正して今度こそ。お菓子をちょうだい!と言いたげに小さな両手をミイラ男に差し出した)

フフフ。その蜘蛛すごいでしょ!バザールで見つけたんだよ!
(赤いクローバーは、自分の悪戯の目印)
(その目印が、押せた成功にこれまたご満悦の表情の魔女)
あ、安心してくださいね?
ちゃあんと、水で洗えば落ちますから。たぶん。
(みっかくらいで。……くふ、と小さく笑って)

それは、魔女のいたずらを受けたしるし。
三文字は、黒い魔女の秘密の名前、なのです。
(悪戯っぽく帽子の下から目を覗かせて、魔女の娘はにぃ、と笑う)
(ハンコに気づいたもらえると、そのことが嬉しかったのか)
(帽子に隠れた長い耳をぴょこ、と小さく動かして)

ふふっ、そうでしょ。気合い入れちゃいました。
今日のお祭りのために準備したんです……よ?
(びく、と、星屑売りさんのあげた悲鳴に驚いて、視線をそちらへ)
…ん。

(お辞儀する姿に、ふっと気を緩めて)

エーリカちゃん。
……うん、エーリカちゃん。私はその名前も好き。
“夜鷹”も格好良くて好きだよ。
どっちも好き。

(白い翼をはためかせ、嬉しそうに。願いがちょびっとだけ叶ったかなと思いつつ)
つまり、変身してるわけじゃねぇのか。
そっちが“本物”で今までのは“偽物”だったんだな…。

男とか女とか、人間だとか人間じゃねぇとかどうでもいいんだよ!
何で本当のことを言わ……。

(そこまで言って黙りこくる。その言葉は自分にも返ってくる言葉だと気付いたから咄嗟に口を噤んだ)
本物と全然違えばすぐにお菓子ってわかってもらえると思ったんだけど
もしかしたら逆効果だったかな?

(ありがとうにはどういたしましてと返して、本当にごめんねともう一度)
(貰った星の事を聞く前に……)
(おやおや?どうやらあの名は彼女の本当の名前のようだ)
(男じゃない?人間でも??何か気にしているのかな?)
(自分の普段は女の子。でもでも本当は男の姿。なりたい姿があるのなら、なったって別にいいじゃない)
(何か気にしてるのかな?かな?)
(知り合ったばかりの人。そうズケズケと踏み込めるわけでもなく)
(大丈夫?と言いたげに気遣うように小さくポンポンと肩を叩こうとする)
(何故本当のことを言わないのか。責めるような声に、娘はびくりと身を縮めた)
(本当のことなど言えるものか。影を纏うに至る迄の理由など――)

……ニンゲンは、私を見ると、怖がるから。
女だと、……旅をするのに、不便だから。

(傷面の男に語れるのは、其処までだ)
(変身している訳では無いのかと断じる声に、こくりと小さく頷いて)
(肩を叩く軽い感触に、視線を上げる。見れば南瓜の妖精が、気遣わしげに此方を伺っていた)

ありがとう、妖精さん。
……妖精さんにも、なまえがあるの?

(見るからに”おばけ”の彼の名前。ひょこりと覗く獣の耳と尻尾がゆらゆら揺れる姿に、ほんの少し表情を和らげて)
ギリアスさん。私が答えて良いのか、解んないけど…
多分、べつに、今までの夜鷹ちゃんが偽物ってわけじゃないと思う。

…夜鷹ちゃんが私達を裏切ったわけでもないし、夜鷹ちゃん自身が自分を裏切ったわけでも、…たぶん、ないと思う。

(どう、表現すれば良いのか解らなくて。言葉を選んで、それでも適切か解らないけれど)

……少なくとも、私は、普段の夜鷹ちゃんのことが好きで、友達になりたいって思ったんだから、
それを偽物って言われちゃあ、私まで悲しくなっちまいまさぁ。
いいなぁ、ジャック。
わたしも小さくなればよかった。
(お菓子が大きくなるの、いいな、となんとなく羨ましそうに)

星屑売りのお姉さんは、エーリカさんと云うのね。
わたしは……。
(きちんと名乗られれば、きちんと自分も返す)
(初めて出会う人の多いこの『世界』でのルールのようなもの)
(そう振る舞う親しい友達の習慣に倣うように名乗ろうと)
(……して、哀しそうな表情のエーリカに気づき、傍に駆け寄った)

……だいじょうぶですよ。
誰も、エーリカさんのこと怖がったりしません。
だって、こんなにかわいくて、素敵なんですもの。
(魔女の帽子を取って、小脇に抱えるように持つ)
(白金色の長い髪が広がった。のぞくのは、先の尖った長い耳)
(それはエーリカと「同胞」であることの証)

事情は、ぜんぶはわからないですけど、
きっと理由があったのでしょう。
誰にだって、話したくないこととか、
話しづらいことのひとつやふたつ、あると思うんです……。
(目が合えば、ニパッと絵に描いたような笑顔が現れる)
(気持ちを分かってもらえたようで、ふわりふわりと宙返り♪)
(これでちょっとは気持ちが晴れてくれたらいいのに)
(改めて名前を聞かれたら、思い出したかのようにぴょんぴょんぴょん)

あるよ!あるよ!
どっちが聞きたい?
今のオイラの名前と、私の名前!
今日はお祭りだから大サービスで両方の名前でもいいよ!

(両手を口元に持って行き、クフフと笑う)
(誰にだって話したくないこと、話しづらいことがある)
(理屈ではわかっているし、自分自身だってそうだ。人のことを言える立場ではない)
(ただ、男はあまりに稚拙だった)
(感情に素直過ぎた)

…帰るわ。

(この場の誰とも視線を合わせることなく伏し目がちにそう言い残す)
(華やかな街とは対照的な暗い背中を見せつつ帰路につくのだった)
(傷面の男が立ち去る姿を、娘はただ、黙って見送った)
(そう。其れで良い。だって、自分は――どうあっても、”化け物”なのだから)
(其れが”ニンゲン”の常の反応だ。拳や石を投げつけられるよりは、ずっと”まし”だった)
(黒い魔女が小走りに自分の元へ駆けてくる)
(心配そうな魔女の顔を仰ぎ見て。ありがとうと言い掛けて、止まる)
(波打つ絹の髪から覗く、自分と同じ――)

……ぁ、

(幻想種。間近で見たのは、数えるほど)
(歳の頃は、自分よりすこし下位だろうか。おかしを求めて大人に駆け寄るすがたも、成功したいたずらを誇って笑いあう姿も――そう、”ふつう”の、少女らしい少女だった)

魔女さんも、ありがとう。
魔女さん。魔女さんは、その、

(聞きたいことが、たくさん。たくさんあるのに)
(初対面の少女に全てを打つけることは出来ずに、たったひとつだけ問うた)

……おかし、……たくさんもらえた?
あ……。
(視線を合わせることなく去った大柄な青年の後ろ姿に)
(少し言葉が、語調が、強かったのかもしれない。娘は口を噤んで)

……きっと歳上なのに「かわいい」だなんて、ごめんなさい。
(魔女さん、魔女さんと自分を呼ぶエーリカに)
(自分が名乗り忘れたことに気づき。菫色の瞳を少し細めて微笑する)
わたし、エステルです。
親しいお友達は、エストと呼んでくれるわ。
(”EST”のクローバーのスタンプをそっと見せて)

えぇ。もちろん、今夜の収穫は、特にいっぱいでした。
しばらくはお菓子に困らないくらい、です。
(ぱち、と悪戯っぽく片目を瞑って笑顔を向け。彼女の手をそっととろうとする)
それに。

新しいお友達も、できましたから。
ふふふ!いいでしょいいでしょ!
今度、キミも小さくなってみなよ!甘いのいっぱいで幸せだよー♪
あ、でも気を付けて!
欲張ってあんまり小さくなりすぎるとドアとか開けられなくて動けないの!!

(去年はそれで失敗したのだと、照れ隠しの様に南瓜頭をポリポリとかく)


(蜘蛛の悪戯が成功したのか、それは謎に消えたがまあいいか!)
(一言残していく大男。そう言えば、名前。聞いてなかったな)

お祭りのときに街に来るなら、今度はお菓子、わすれないでねー!

(去りゆく背中にパタパタ手を振る)
あっ………

(拙くも、精一杯フォローしたつもり、だったけれど。届かなかったのか、そもそもズレていたのか)
(去り行くギリアスさんに、声を掛けることが出来ず)

………わたし、は。
(夜鷹ちゃんの方を見ようとして どうしても見れずに)

ごめんなさい、私が、名前を呼ばなければ……
ごめんね、ごめん、…ごめんなさい……

(どうすればいいのか、どうすればいいのか、解らなくて)
(背中の白い翼を、持て余すようにはためかせながら、この場を離れる他に無かった)
(魔女の謝辞に、ふるふると首を振って。決して不快では無かったのだと続け)
(やわらかく微笑む少女の菫色に、”本日の成果”に、娘もまた目を細め)

そっか。……そう、か。

(たくさんのお菓子を貰えた。其れはつまり、”少女は街に受け入れられている”ということ)
(其の事実に、取られたてのひらの手袋越しの熱に)
(薄氷の双眸に雫が込み上げて――一粒、ぽたりと乾いた地面に吸い込まれた)

エステル。わたしと同じ、悠久を生きるひと。……あなたが、しあわせであること。
わたしにとって、そのことが。なによりも、とうといこと。

(どうか、どうか。此の少女が、”自分のように”なりませんように)
(捧げたねがいぼしに祈りを託して)
(そろりと繋いだてのひらを離せば、娘は――否。”影”は、くるりと踵を返した)
ほしのひかりが、あなたたちのしるべになりますように。
……おやすみなさい。

どうか、いい夜を。
ひとときのゆめを、ありがとう。

(言い終わるよりも早く、影は闇夜の中へと駆け出した)
(次々と目から溢れる熱を、誰にも気取られないように)
(此の姿を、他の誰にも見られぬように――)

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