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Wiegenlied

【2】Atmen

【始祖の霊樹】

アルティオ=エルム。
木々に親しみ、大自然の生きとし生けるものを愛しむ緑の民が住まう大樹の麓。
入り組む枝葉を掻き分け、開けた其の先。

――其処には、数多の生命が息吹いていた。

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(ニコが笑顔?をこちらに向ける)

(ゾゾゾ…)
(それはまるで凶器だった)
(不自然且つ、ぎこちなく上がった口角は狂気を感じさせ、鋭い視線と相まって俺を怖気立たせる)

(ダメだ、こりゃ…)

(半ば呆れながらも口を開く)

ニコ…不器用過ぎんぞ…。
愛想笑いの前に、自然と笑顔を出せるようにするのが先のようだな。
自然と笑えるようになりゃ、笑い方もわかってくるさ。
そんでもってさっきの笑顔は使用禁止だ。
良いな?(と念を押す)

あと…あんたの前の御主人の冥福を祈るぜ…。(小声で呟く)

(そんな話をしていれば、村でもひと際大きな樹に辿り着いた。ここがおそらく大老の住処だろう)
(ラノールが率先して戸を叩く)
(俺はどんな爺さんが出てくるのか待ち構え、黙って扉を見つめていた)

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