その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。
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初詣の相談場所よ。
お誘いした方以外の書き込みはご遠慮願うわね。

さて。
どういう意味でしょう？

り、料理の……提供…とか……？(真剣)

そう言えば、ゆみって料理作れるのだっけ？
(ふと、思い出し)

い、一応…た、嗜む……程度…には…

じゃぁ何か作ってほしいのだわ？

あ、は、はい……なにか…ご希望は……？

そうねぇ。
何が作れるかしら？

そ、そう……です…ね…
こ、凝ったもの…で…なければ……あ、ある程度…は…

じゃぁ、ゆみのおすすめが食べてみたいわねぇ？

お、おす…すめ……？
ん………っと…………お、オム…ライス…？

あら。オムライス？
いいわね。お願いしていいかしら？

で、では……キッチン…借り…ます…

どうぞー。材料とか器具は好きなの使って構わないのだわ。

は、はい…では……お借り…します…(意外とテキパキと準備)

ほほぅ？
手慣れたものね？

い、一応……成人…も……して…いますし………ひ、一人…暮らし…でしたので…(料理スキルも相まって、手早く丁寧に作っている)

なるほどね。
意外ね。

い、意外……ですか…(ケチャップライスを皿に盛り)

あんまり料理とかしなさそうだなって思ってたから。

そ、そう…ですか……？(卵を溶き)
一応…家事は……ある程度…できる………と…思います…(バターを溶かしたフライパンに流し)

ふむふむ。
……これは、あれね。
枕だけでなく、我(わたし)の身の回りのお世話もお願いしちゃおうかしら？

お、お世話…ですか……？(くるくるとかき回し、卵をフライパンの奥に寄せ)
え、えっと…り、料理と…洗濯……お掃除…くらい……なら…(取っ手をトントンと叩き、形を整えていく)

それだけできれば十分よ。
使い魔だけでは不足してたと感じてたのよね。
なんというか、温かみ？

あ、温かみ……ですか…？(形になったオムレツをケチャップライスの上に乗せ)
使い魔…さん……達には…ない……の…ですか…？(オムレツの端から端を真ん中から薄く切れ目を入れ)
でも…私を…必要と……してくれる…なら………あっ、で、でき…ました…(とろりと羽を広げるように割れ、ライスを包む)

ほぅ……うまいものね。
お店で出るのと遜色ないのではない？
(手際のよさに感嘆し、その見た目に驚く)

そ、そう…でしょうか……？

ええ。
とてもとても素晴らしいのだわ。

あ、ありがとう……ござい…ます…
あ、ああ、味の…保証は……できません…が…

まぁ、これだけできて不味いということはないでしょう。
ゆみも一緒しなさいよー。

わ、私も……ですか…？
でも……それは…レジーナさんの…ために…

一緒に食べた方がおいしいわよ？
一口だけでもいいから付き合いなさい？
（執事風の男に食器を用意させながら）

は、はい……では…一口…だけ……ご一緒…させて…いただき…ます…

では、いただきます。
（丁寧な所作で手を合わせ、さっそくオムライスをひとすくい。）

いただき…ます…(手を合わせ軽く会釈)

んー。（一口口に運べば、頬をほころばせ）
おいしい。とてもおいしいのだわ。これはお店を出してもいいのではないかしら？

い、いえ…その……お、お店は…言い過ぎ……と…思い…ますが……あ、ありがとう…ござい…ます…
お口に…合って……良かった…です…

この世界の水準であれば十分に満たしているとは思うけれどねぇ。
（口に運びながら）
あ、そうだ。
はいゆみ’（ひとすくいして）
あーん（そのスプーンを差し出す）

へっ……？い、いえいえ…だ、大丈夫……です…！じ、自分で……食べます…！

あーん。

(「しないとゴリ押ししてくるパターンな気がする…」)
あ、あーん……

あーんね（ゆみの口に差し込む）

はむ……んむ…んむ……(ゆっくり咀嚼し)

いかが？

はい…結構……上手に…できた…方……かと…

ええ。
とても。
(スプーンでまた一口)
素直なことは良いことよ。

でも…もう少し……甘みを…抑えて……デミグラスも…かけたかった…のですが…

ほほう。デミグラス？

えっと……ハヤシライス…というものは…ご存知……でしょうか…？
甘めの…ビーフ…シチ……いえ…ビーフ…ストロガノフ……のような…ものです…

ハヤシライスは知っているのだわ。
ええ。カレーみたいな見た目だけれども辛くないのよね。むしろ甘い？

そう…ですね……辛味は…皆無……といっても…いい…ですね…
甘みと…人によっては…トマトの…微かな酸味と…
それに近いもの……を…オムライスに……かけて…食べる…のも……また…美味しい…です…