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捩れ木の匣
(さぞや珍しいだろうと。にんまりと猫のように目を細める意思持つ陶磁器。気を悪くしただろうかと不安げにフードの下の双眸を彷徨わせたものの、次いだ言の葉に。それよりも――)
……わ、ぁ。
(感嘆。嘆息。炎のあかりに照らされて、其の”中身”が良く。とても、良く見えた)
(きらきらと輝く七色の宝石たち。耳にした事も、見た事も、想像した事すら無い、”誰が為の宝石箱”。言葉を忘れて、暫し呆然と篝の”中身”を見つめ)
……わ、ぁ。
(感嘆。嘆息。炎のあかりに照らされて、其の”中身”が良く。とても、良く見えた)
(きらきらと輝く七色の宝石たち。耳にした事も、見た事も、想像した事すら無い、”誰が為の宝石箱”。言葉を忘れて、暫し呆然と篝の”中身”を見つめ)
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すでに陽も遠く涼しい風。虫の歌声が聞こえている。
家馬車の脇でおんぼろ外套が火を焚いている。
石の輪の中、串に刺された肉が焼ける香りが煙と共に上がる。
君は焚き火に加わっても良いし、足早に通り過ぎても良い。