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捩れ木の匣

ある夜、森の入口。

ある夜、森の入口。
すでに陽も遠く涼しい風。虫の歌声が聞こえている。
家馬車の脇でおんぼろ外套が火を焚いている。
石の輪の中、串に刺された肉が焼ける香りが煙と共に上がる。
君は焚き火に加わっても良いし、足早に通り過ぎても良い。

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(しゃべった。)

(金属音の正体を見止め、其れが知的生命体で――それも、幼い子どもであると認識すれば抜き掛けた短刀から手を離し少年へ小さく会釈し)

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