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鍛冶小屋スカーレット
関係ならある。
“私”は武に救われた。だと云うのに、武の申し子のようなものがそんなに己のことを詰まらなそうに語るのは……とても勿体なくて見ておれない。
その溢れる才能を……嫌っているでもないのに……ズルだと?
己の才を自覚するのは良いことだ。
だが、それを貴様は好いていない。
(睨み返されて、尚額を近づけて話す。
敵意がないのはわかる。ただの挑発だと言うこともわかる。自らの実力に疑いも無い。そもそもこの距離ならば拳を振われたところで反応できる。
少しだけ違うのは、その苛立ちについて自覚的であったか否か。
どうして自分が求めてやまなかったものを持っているこの人はこんなにつまらなそうに己のことを話すのか……それはひどく寂しく思えた。)
“私”は武に救われた。だと云うのに、武の申し子のようなものがそんなに己のことを詰まらなそうに語るのは……とても勿体なくて見ておれない。
その溢れる才能を……嫌っているでもないのに……ズルだと?
己の才を自覚するのは良いことだ。
だが、それを貴様は好いていない。
(睨み返されて、尚額を近づけて話す。
敵意がないのはわかる。ただの挑発だと言うこともわかる。自らの実力に疑いも無い。そもそもこの距離ならば拳を振われたところで反応できる。
少しだけ違うのは、その苛立ちについて自覚的であったか否か。
どうして自分が求めてやまなかったものを持っているこの人はこんなにつまらなそうに己のことを話すのか……それはひどく寂しく思えた。)
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鍛冶小屋からは鎚の音がする
海の向こうで起きた戦いも終幕し、穏やかだが騒がしい日々が返ってきた
しかし小屋の主は少々浮かない顔をしている
その悩みを忘れるためなのかここ数日響き渡る音はいつにも増して大きい
……しかし出来上がるのは鉄くずの山ばかりで心の靄は一切晴れない
「ああ、そう言えば今日は人が来るんだったか……」
研磨の手をひとまず止め、鍛冶を切り上げ母屋へと向かいこれまでに掻いた汗を流す
「酒の貯蔵は何があった……シードルでいいか?」