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戯言に酔う
登場人物一覧
名前:アーリア・スピリッツ
一人称:私/お姉さん
二人称:くん、ちゃん
口調:ゆるふわのんびり/〜ねぇ、〜よぉ
特徴:ゆるふわへべれけお姉さん
設定:
おや、廻は寝てしまったようだ。なら、少し思い出話をしようか。君と私のことだよ。
と言っても君とはまだ出会って数ヶ月な訳だけど、まあ思い出を共有するのは悪く無いじゃないか。
新任の君に構内を案内したのは私だったね。
柔らかい印象だったから、少し危なっかしいと思ったんだよ。
けれど、立ち振る舞いというのかな。端々に見せる動きが綺麗でね。
何処かの高貴な生まれなのかと思ったものさ。ふふ、君の過去を暴こうとかそういうんじゃないよ。
私がそう感じただけの話だよ。
それでまあ、君は生徒達にも結構人気でね。
よく囲まれて居たじゃないか。微笑ましく思っていたよ。
廻とも仲良くしてくれて。私は君に感謝しているんだ。
希望ヶ浜に居ると能力を持つ者は怪異として見做されるからね。
能力の事を隠さず、自由にお酒を飲める相手というのは貴重なんだよ。
勿論私も君と飲むのは楽しい。
美しい女性と共に交す酒は美味しいものだよ。
君はとても魅力的だ。この日本酒のように甘く芳しい。
この腕に抱けたら何れだけ誉れだろうかと思うけれどね。
ああ、知っているとも君には麗しい欠月が居る。
君が魅せられるのは闇夜を導く暁月じゃない。儚く欠けた月の方さ。
だから、こうして廻と共にお酒を飲み交わすのに同行している次第だよ。
けれどもし、欠けた月に『お仕置き』されたいのなら、君の髪に残り香を着けてあげよう。
抱きしめて君の耳に唇を落としてみせよう。其れだけで私の香りは君に移る。
自分を苛めたくなる時だってあるだろう。滅茶苦茶に愛して欲しい時だってあるだろう。
欠月にお仕置きをされたくて、知らない誰かの匂いを纏うなら、私の所においで。
その切欠を私が作ってあげるよ。
アーリア。
……なんてね。廻が聞いていたらお相手が居る方に何てことをって怒られそうだ。
まあ、酒の席での戯言だよ。気にしないでくれたまえ。