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シナリオ詳細

<アンゲリオンの跫音>第一の預言が響く時

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ヴァークライト領にて
『ツロの福音書』第一節――
 われわれは、主が御座す世界を正しさで溢れさせなくてはならない。
 ひとは産まれながらに罪を犯すが、主はわれらを許して下さる。故に、われらはその御心に応えるべく献身するのだ。
 世界を再建するべしと、書かれている預言書が見つかったという。『預言者ツロ』による福音書は天義国内に広まり、シェアキム六世に齎された神託と合わさり国内の不安を煽っていく。
 そう……『聖女頌歌』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)はその内容を思い出す。
 第一の預言、天災となる雷は大地を焼き穀物を全て奪い去らんとするでしょう。
 第二の預言、死を齎す者が蠢き、焔は意志を持ち進む。『刻印』の無き者を滅ぼすでしょう。
 第三の預言、水は苦くなり、それらは徐々に意志を持ち大きな波となり大地を呑み喰らう事でしょう。
 その、第一の預言。
 天災となる雷がスティアの領地……聖都フォン・ルーベルグ郊外の北部地域、北方教区の南部地域にまたがるヴァークライト家の領土に降り注ぎ始めた。
「う、うわああああ!」
「預言だ、預言の雷だ!」
 逃げていく人々はしかし、こうも思う。
 何処へ逃げれば?
 今はドクトゥス・フルーメンを襲っているこの雷はやがてアエテルヌム湖、そして亡き淑女の花畑エイルまで届くのではないか?
 恐ろしい……恐ろしい。これはまるで、世界の終わりのようだ……と。

●救いのために
「ヴァークライト領で第一の預言の状況が確認されたんだ」
 スティアは集まった面々にそう切り出した。
 第一の預言、天災となる雷は大地を焼き穀物を全て奪い去らんとするでしょう。
 その状況にピッタリ当てはまる……降り注ぐ雷がヴァークライト領で確認されたのだという。
 幸いにも今はドクトゥス・フルーメンと呼ばれる区域のみに留まっているが、次第に広がりを見せているという。
 このまま放置すればヴァークライト領全てを覆うのも、そう遠い話ではない。
 こんな天災を放置するわけにもいかないが……果たしてどうしたらいいのか?
 天災とは文字通りに災害だ。何か対抗する手段があればいいのだが……。
「でも、1つ手がかりがあったんだ」
 『影の艦隊(マリグナント・フリート)』。そう呼ばれる影の少女たちの姿がヴァークライト領で確認されており、そのうちの1体が特殊な形状であるのだという。
 もしかすると、その1体が目印のようなものになっているのかもしれない。となれば。
「そいつを倒せばどうにかなる……って可能性はあるな」
「やってみる価値はありそうだね」
 『Star[K]night』ファニー(p3p010255)と『結切』古木・文(p3p001262)も、そう頷きあう。
 ヴァークライト領を襲う、雷の雨。その中で目的となる『影の艦隊(マリグナント・フリート)』を撃破するのは難しいかもしれない。しれないが……このまま放置することだけは、絶対にありえない。
 だからこそ、頷きあうとヴァークライト領へと急ぎ出発する……!

GMコメント

スティアさんの領地「ヴァークライト領」の「ドクトゥス・フルーメン」が第一の預言の舞台となってしまったようです。
https://rev1.reversion.jp/territory/detail/p3p001034

今ドクトゥス・フルーメンでは雷が降り注ぎ、皆被害を恐れて家にこもっている状況です。
そんな町中を敵がウロついているようです。彼等にとっての「作戦成功」がどのようなものかは分かりませんが、成功させるわけにはいきません。目標となる敵を倒せば敵は撤退していきます。
なんとか頑張ってください……!

●特殊状況
雷の雨が降り注いでいます。これに当たるとダメージを受けるほか、痺れ系のBSを受ける可能性があるようです。
なお、雷の雨は敵には当たらないようです。

●敵一覧
・『影の艦隊(マリグナント・フリート)』ゲンナイ(今回のターゲット)
遂行者サマエルの客人、狂気の旅人(ウォーカー)マリグナントの影響で生み出された者たちです。
ただし、武装は最低限で装甲が分厚いです。『観測艦』とでも呼ぶべき存在のようです。
『影で出来た人間』の姿をしているほか、『アンテナなどのような、近代的な装備』で武装しています。
攻撃方法は近距離範囲攻撃の「マリグナント式連装防御機銃」と範囲攻撃の「マリグナント式妨害電波』、自分の位置を友軍に伝え味方の移動速度を一時的にアップさせる『緊急通信』です。

・『影の艦隊(マリグナント・フリート)』軽巡洋艦級×10
遂行者サマエルの客人、狂気の旅人(ウォーカー)マリグナントの影響で生み出された者たちです。
『影で出来た人間』の姿をしているほか、『戦艦の大砲や高射砲のような、近代的な装備』で武装しています。
攻撃方法は「マリグナント式対空砲」と近距離範囲攻撃の「マリグナント式防御機銃」、強力な「マリグナント式大型主砲」です。
ゲンナイが倒された場合、撤退していきます。

・『聖拳』エクス
『遂行者』を名乗る人物の一人。非常に真面目で正義感が強い。
ただし、それが一般的大多数の正義と合致するかはまた別の話であるのですが。
オーラを纏った拳による格闘攻撃と、輝くほどのオーラを纏った、超破壊力の拳『聖拳撃』を組み合わせて使用します。
滅茶苦茶強いので、今回倒すのは無理です。超無理です。
ゲンナイが倒された場合、撤退していきます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • <アンゲリオンの跫音>第一の預言が響く時完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年08月23日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
天義の聖女
古木・文(p3p001262)
文具屋
マルク・シリング(p3p001309)
軍師
リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)
神殺し
ルブラット・メルクライン(p3p009557)
61分目の針
御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人
カズラ(p3p009847)
解衣推食
ファニー(p3p010255)

リプレイ

●領地にて
「えー? 女性が艦船の砲門や装甲で武装してるって……艦『ドドーン』」
 『解衣推食』カズラ(p3p009847)の発言が何か雷が近くに落ちたせいで遮られてしまったが、さておいて。
 此処は聖都フォン・ルーベルグ郊外の北部地域、北方教区の南部地域にまたがるヴァークライト家の領土、ヴァークライト領。
 それが『聖女頌歌』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)の領地である。
 その中でも『ドクトゥス・フルーメン』は『知恵者の川』と呼ばれ、この知恵者とは即ち信仰者である。
 ヴァークライト領の中央教区は古くより巡礼者の立ち寄る場所であると知られていた。
 そんな『ドクトゥス・フルーメン』に今……無数の雷の雨が降り注いでいた。
 第一の預言。「大地を焼く天災となる雷」だというのだろうか?
「雷の雨じゃと? 物騒な天気じゃな。どうせなら生麺でも降ってくれば良いんじゃがな」
「ああ、雷鳴が煩わしいな。だが、もしもこれが黙示録の始まりだとするのなら、蝿の羽音に等しい静けさだ。いずれこの世は神に罰せられるだろうが――今はその時ではないし、我々がそうはさせないさ」
「この地に住まう人達を守る為にも頑張らないとね。領民が笑って暮らせるようにするのが貴族としての責務。ヴァークライトの名かけて、予言を打ち砕く!」
 『うどん100杯頼みます』御子神・天狐(p3p009798)と『61分目の針』ルブラット・メルクライン(p3p009557)に同意するようにスティアは降り注ぐ雷を見つめながら叫ぶ。なお、天狐の「生麵が降ってくればいい」には同意していない。
「あくまで予言であって確定された未来じゃない。だから私達の行動次第で変えれるはず! ってことで頑張ろう!」
 そのためにも、スティアはまずは精霊操作を使用し、敵の情報を伝えて恐らく今回の鍵となっているであろう『影の艦隊(マリグナント・フリート)』ゲンナイの居場所を探って貰うことにしていた。
 そして何処かに居るかもしれない遂行者、エクスとの戦いは出来るだけ避ける方針でもあった。
「これが第一の予言だとしたら、止める方法を探らないとだね。市井の人が傷つくのを見たくないし頑張るよ」
 『結切』古木・文(p3p001262)も、そう自信を鼓舞させるように呟く。
(今は影の艦隊を撤退させることを優先させるけど相手がこの場所へと派遣された理由や目的、調査内容も知りたいな)
「幸いにも探索スキルを持っている方が多いみたいだし、早く発見できるといいな。雷の雨が降る中では落ち着いて話も出来ないからね」
 瞬間記憶と戦略眼で街のどの位置に誰がいたのか。軽巡洋艦級が移動しているならルートは決まっているのか、それとも不規則に動いているのか記録していこうと考えていた。
 そして問題は観測艦であるゲンナイだ。それは『ウィザード』マルク・シリング(p3p001309)もよく理解していた。
「影の"艦隊"を名乗り、その上『観測艦』が旗艦……なら、おそらく戦術で勝負してくる筈だ」
 その戦術、凌駕してみせる。マルクはそう決意する。
 だからこそ、ネズミのファミリアー2体を索敵に出していた。
 雷の雨に撃たれぬよう、鼠のファミリアーを建物や木立の下を移動させていく。
 そしてハイセンスで影の艦隊の駆動音、鉄や火薬の臭い等を手掛かりに、広域俯瞰と組み合わせて自身とファミリアー2体の3つの視点から索敵していくのだ。
(おそらくゲンナイは、輪形陣のような布陣を敷いて、軽巡洋艦の艦列の後方で指揮を取っている)
 得られた情報に自身の戦略眼を組み合わせ、敵の位置と配置を推測していけば、必ずゲンナイを見つけ出せるはずだ。
 そんな中、『うそつき』リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)は雷の大きな音にビクビクしていた。
 耳の良さゆえの思わぬ弱点であるが……これはもう慣れるしかない。
「遂行者め……なんてひきょうな予言を……!」
 なんかちょっとズレてる気もするが、概ねみんなと気持ちは同じなので問題はない。
 さて、そんなリュコスもゲンナイの発見と撃退を第一に雷の音や光をハイセンスで感知して回避にチャレンジしていた。
 まあ、実際に戦闘になれば難しい部分はあるのだが……だからこそリュコスはハイセンスと広域俯瞰を併用することで仲間と手分けして捜索をしていた。
 ルブラットも広域俯瞰やファミリアーで視界が外れている味方のサポートをするべく、具体的には彼らが攻撃を受けることがないよう、周囲を警戒……必要に応じて透視で壁の向こう等を索敵するなどをしていた。
 天狐もエコーロケーションによる探知を駆使していたが、影の艦隊が蠢いているのがよく分かる。
「出会ったら見つけ次第倒していくぞい。後々結集されても面倒じゃからの!」
「だな。しかし……やれやれ、連中、ついにおっぱじめやがったな。エクスに関わるのもこれで何度目かねぇ。ああでもまだだ。あいつと戦うのはいまじゃない」
 『Star[K]night』ファニー(p3p010255)もそう呟くが、実際この場ではエクスを避けることが全体方針として決まっている。
 エクスが今回の件の「核」ではない以上、ゲンナイより優先する相手でもなく、今この場で相手しても勝てないと分かっているからだ。その「時」まで、決着はお預けというわけだ。
 だからこそ、ファニーもいつものように戦場と状況を把握するべく索敵を開始していた。
 エネミーサーチ、広域俯瞰、超視力、暗視、透視、出し惜しみはしないフル稼働だ。
 そして、エクスとは戦いたくないからまずエクスを探すというのがファニーの索敵方針だった。
 エクスの居場所が分かったら広域俯瞰+ハイテレパスで視認している仲間に通達すればいい。
「アタッカーとして火力が低い分、ゲンナイの捜索で力になれるよう力を尽くすよ。幸いにも探索スキルを持っている方が多いみたいだし、早く発見できるといいな。雷の雨が降る中では落ち着いて話も出来ないからね」
 文もそう言いながら瞬間記憶と戦略眼で街のどの位置に誰がいたのか、軽巡洋艦級が移動しているならルートは決まっているのか、それとも不規則に動いているのか記録していく。
「このままあまり皆と離れすぎないようにしたいね」
 そんな万全の態勢でドクトゥス・フルーメンを移動するファニーたちだが……当然、町中を移動する影の艦隊との遭遇を避けられるわけではない。
「こっちに来る……避けられないね、迎え撃とう!」
「そうですね。与太はこれくらいにして、録でもない予言なんてクソクラエってね。私たちの力を見せ付けてやりましょう……では皆さん宜しく頼みますね。うちエンチャンターで戦闘力雑魚いんで」
 スティアのそんな掛け声にカズラが、仲間たちが応え、戦闘が始まる……!

●第一の預言を覆すため
 戦闘の果てに、ついにゲンナイの下へと辿り着き連戦ではあるが戦いが始まる。
「狙えるならアンテナへし折ってみるかの」
 天狐はそんなことを言いながらも常時ソリッド・シナジーを消えないよう維持しながらブレイクリミットオーダーからのハイペリオンオーバーライドを発動させ、更に仲間を連鎖行動で引っ張っていく。
「これがこの戦場で出せる最高速度じゃけぇの!」
 叫びながら天狐は一撃をくらわせていく。
「常にトップスピードで駆け抜けるけぇ、連鎖して先手か使わず後手かは各自の判断に任せるぞ! 圧倒的スピードこそが戦場の華であると思い知らせてくれよう!」
 道中倒した軽巡洋艦級を雷避けに使う手段も考えてはいたが……影の艦隊は倒せば消えてしまう。それは少しばかり残念でもあり、若干の申し訳なさを感じなくて済む安心もあった。
 そして、ファニーも天狐の連鎖行動でゲンナイを狙うべく行動する……が、その行く手には当然のように軽巡洋艦級が立ち塞がる。
「やはり邪魔をしてくるか……当然だな」
 幸いにも、ゲンナイと軽巡洋艦が視認できる同じ範囲にいる。
 だからこそファニーは出来るだけ多くの軽巡洋艦を巻き込むようにしながら降りしきる二番星を発動させ、ゲンナイに指先の一番星をを発動させていく。
「【足止】と【封殺】はオレの十八番だ。どれだけ移動速度を上げたところで、縦横無尽に動き回れると思ったら大間違いだぜ」
 そして、同様に天狐と連鎖行動で動き出したルブラットもゲンナイへと滂沱の海を発動させていく。
「……それで、福音書の内容が、何だって? もっと平和な戦いでも、私は構わないのだがね。ふふ、それとも神学的議論が怖いのかな?自分が負けると、分かっているから」
 ついでにそんな挑発も投げかけてみるが、ゲンナイたちは反応しない。
 それでも、やるべきことは変わらないとマルクは知っている。
 だからこそ天狐の連鎖行動でマルクはゲンナイへと攻撃を集中させていく。
 界呪・四象からのブラウベルクの剣。その一撃は、凄まじい威力をもってしてゲンナイへと放たれる。
「装甲を火力で越えて、斬艦を成す!」
 そしてスティアも福音を発動させタンクとして活動できるように動いていく。
 そうして出来る隙を狙い文もゲンナイ撃破を最優先に行動するべくファントムチェイサーを放つ。
 ゲンナイが逃げないようにステータスを出来るだけ下げていく方向で攻撃しようというのだ。
(呪殺で少しはダメージを与えることができたら良いな)
 そう考える文だが、確実にダメージを与えることが出来ている。
「なにを考えてるか知らないけど……まちの人たちのためにこんな予言はとめる!」
 だがそれでも、リュコスはオルフェウス・ギャンビットからのアンジュ・デシュでゲンナイと軽巡ごと狙っていく。
「硬い装甲でも何度も何度も攻撃を繰り返されて耐えられるようにできていないはず。仲間の作った傷口を見つけて抉りこむようにうつべし!」
「なーにが天災なもんか。おまんらがやっとるんじゃ、こんなもんただの人災じゃろが。あんまりわやしちょるとぶち食らわしちゃるぞ……皆が」
 カズラもそう言ってはいたが……実のところ、カズラは地廻竜の吐息を発動させていた。
 文字通りの切り札にもなり得るそれは、ゲンナイへと攻撃する仲間たちの支援であり、ゲンナイ自身も仲間へ黄金残響を発動させている。なんだかんだ言っても、ゲンナイはこのメンバーの一員として自分に出来る最善の支援をしていると言えるだろう。
 戦いは非常に優勢。だからこそ、スティアは溜め込んできた怒りを解き放つ。
「先祖代々受け継いできて、お父様やお母様が愛した地をこんな風にするなんて許せない! それに領主代行として頑張っているエミリア叔母様を見ているから余計に怒りが込み上げてくるよ。でもこんな時こそ冷静にそして迅速に対処しないといけないよね」
 スティアの手にあるネフシュタン……天義貴族ヴァークライト家では聖職者になる者が代々受け継いで来た蒼き光を携えた聖杖も、まさにその証であるだろう。
「預言者ツロの目的が何かは知らないけどこの地に手を出したことを後悔させてあげるよ! 絶対に貴方達の思い通りには絶対にさせない! 天義の聖職者としても、貴族のヴァークライトとしても!」
「そうか、よく吼えた」
「!?」
 と、そこにエクスが現れスティアにオーラを纏う拳で一撃を叩き込む。
 やはり強い。それが分かっているからこそ、スティアはエクスを抑える役に回った。
 そしてそれは正解であるだろう。ゲンナイが天狐の一撃で消え去るその瞬間まで、耐え抜いたのだから。
「……此処までか」
 撤退しようとしたエクスに、マルクは問いかける。
「それだけの拳、それだけの武術を練り上げた貴方が、どうして”神の国”に与する!」
 それはマルクの心からの叫びだろう。ブラウベルグの剣を放ち、その真意を探ろうとする。
「彼らの言う『正しき歴史』は、今のこの世界を破壊する事だ。そこに住む人々の暮らしも根こそぎ破壊する! それのどこに正義がある! 貴方の掲げる正義とは、一体何なんだ!」
「偽りの安寧に正しさは無い。真なる正義が実現されたとき、貴様の言う人々の幸福は約束されるだろう。貴様等とて痛みを重ね今を積み上げてきたのだろう。貴様等が真なる正義の実現されし後にどう在るかは知らんが……救いの後に、その正しきを知るがいい」
 マルクはそこで気付く。エクスの瞳は何処までも澄んでいる。これが正しいと、救いであると信じる者の目だ。
「理解しろなどとは言わん。ただ救われるがいい。俺は全ての偽りを粉砕し、正しき世界を実現してみせよう」
 そうして、エクスは素早く撤退していく。降り注ぐ雷は止んでいたが……まだこれで終わりではないと、告げているかのようであった。

成否

成功

MVP

スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)
天義の聖女

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

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