シナリオ詳細
<烈日の焦土>マリグナント・フリート
オープニング
●悪性の旅人
「見事なものだな――」
そう、遂行者、サマエルは言った。
不明の場所である。おそらくは、神の国のどこかにある、一か所であろうか。
その、暗い場所に、サマエルはいた。隣には、明らかに『この世界のものではない装備』をした少女が立っている。
『マリグナント』と呼ばれるその少女は『旅人(ウォーカー)』であり、イレギュラーズでありながら人類に敵対する、『狂気に陥った旅人(ウォーカー)』だ。狂気に、という言葉通り、大半は原罪の呼び声などに当てられて正気を失ったものが多いが、しかしマリグナント呼ばれる彼女に関していて場、元より『悪徳であった』というのが正しいだろうか。
「可能な限り、データを再現しました」
と、マリグナントは張り付いたような笑みを浮かべながら言う。マリグナントは、ニンゲンではない。元の世界で、銀河の果ての果てで生まれた、小さな生命体である。それは多くの『物体』を食らいながら、地球を滅ぼす寸前まで行ったという。
その性質は、混沌世界に現れても変わらなかった。そう言った意味では、悪、ではないのかもしれない。悪意はないのだ。
いずれにしても、マリグナントは、遂行者サマエルと手を組んでいた、ということだけは確かだ。その結果が、いま、二人の目の前にうごめく、『影』である。
「影の天使たちをベースに、君のデータを利用して生み出された、いうなれば、影の艦隊――マリグナント・フリート。
なるほど、確かに――良い仕事だ」
サマエルは、仮面の下に笑みを浮かべる。
「マリグナント。私は旅人(ウォーカー)が嫌いだ。なぜなら旅人(ウォーカー)とはすなわちイレギュラーズであり、我々の正義をけがした存在だからな……。
それを伝えたうえで、君の力を借りた。この艦隊を手にするために。
君はよく働いてくれた。故に、君の目的にも、私は報いようと思う」
サマエルが笑った。おそらく、彼の言葉は本心だろう……彼は旅人(ウォーカー)を毛嫌いしているようだが、しかしその働きに感謝をせぬような無礼者でもなかった。
「君の心残りは、あの『食べ残し』だったね?」
「そうです。私たちは、あの世界で滅んだはずだった……しかし、それでもなおこうして永らえているのは、ニンゲンの風に言えば、未練があったということでしょう。
それが、あの、最後に相対したスターシップ。雪風という『食べ残し』」
「全力で君のバックアップをしようとも。グウェナエルの忠義にも報いなければならないところだ。
いや――君のような良い協力者を持てて心強い。君の真意が、本当はその先にあろうともね」
サマエルがくぎを刺したので、マリグナントは張り付いたような笑みで返した。元は、ろくな知性も持たなかった単細胞生命体は、あらゆる物体を食らう中で、知性を手に入れた。その知性が、『腹の探り合い』というものを理解し、それを実行させていた。
マリグナントはこう思う――いずれ本来の力を取り戻した際は、この混沌の世界を食らいつくそう、と。
サマエルも、おそらくそれを理解している。奇妙な協力関係は、しかし利害の一致という危うい綱引きの上で成立していた。
●
「失礼、雪風君。私を覚えているかな?」
そう、雪風(p3p010891)へといったのは、天義の聖騎士、セレスタン・オリオールである。オリオールの聖盾を継承する一族である彼は、その聖盾を失ってなお、黒衣をまとい、天義という国のために忠誠を尽くしている。
「改めて自己紹介をさせてもらうならば、天義のセレスタン・オリオールだ。
こちらは、私の従騎士の、ジル・フラヴィニー」
と、少年騎士が頭を下げた。
「よろしくお願いします!」
にこり、と元気よく笑う。
「はい……ええと?」
いささか警戒するように雪風が言うのへ、セレスタンはさわやかに笑ってみせた。
「いや、そう緊張しないでほしいな。今回は、そう、君の力を借りに来たわけだ。
マリグナントを覚えているかね?」
その名前に、雪風は息をのんだ。かつての世界で、相打ちになったはずの存在だった。その敵もまた、雪風と同様、死の淵に混沌世界へと転移してきたらしい……。
「以前の戦いの際に、彼女……彼女なのか? まぁ、彼女の使っていた、影の軍勢を覚えているかい?
そう、君のような、『艤装』、というのかい? とにかく、そう言った装備をした、影の兵士たちだ」
それは、雪風が、かつての世界で共に戦った、宇宙艦船AIの姿を基にしているように思えた。宇宙艦船AIは、ホログラフにて人間のアバターを持っていて、それがそのまま、人間のようにふるまっていた、という形になる。
「マリグナントが見つかったのですか?」
そういう雪風に、セレスタンは頭を振った。
「いや。だが、昨今、鉄帝と幻想のはざま――南部戦線付近にて、『異常な装備を持った兵士たちが双方に攻撃を仕掛けている』という報告が入った。
これを、鉄帝、幻想は、ともに敵軍の攻撃とみて、お互いに憎悪をたぎらせているわけだが――」
「おそらく、遂行者たちの攻撃だと思われます」
きり、とジルは一生懸命に声を上げる。
「敵の預言に則れば、『サーカス事件で滅んだ幻想を乗っ取る、悪辣なるものたち』として、鉄帝は描かれています。
おそらくは、その再現なのでしょう」
「つまり、彼らは鉄帝と幻想の衝突を誘発しようとしているわけだ。その一端が、『影の艦隊』なのだろう」
「影の艦隊?」
雪風が小首をかしげるのへ、セレスタンはうなづいた。
「僭越ながら、名前を付けさせてもらったよ。
マリグナントなる人物が指揮する艦隊。つまり、『影の艦隊(マリグナント・フリート)』だ。
どうだろう、私はこの艦隊を阻止し、敵のねらいを阻止したいと思っている。
力を貸してはくれまいか?」
そう言うセレスタンに、雪風はうなづいた。マリグナントとの決着は、望む所だった。
●
さて、セレスタン、そしてジルに連れられて、極秘裏に一行は天義国境を越えた。南部戦線近辺に侵入したセレスタンは、
「もし鉄帝の人間に見つかったら、私とジルはローレットの情報屋ということにしておくれ」
と、苦笑して告げる。確かに、天義の人間がこんなところに紛れていては大問題であろう。同時に、それでもセレスタンとジルが同行しなければならないほど、事態は複雑かつ緊急ともいえる。
「じょうほうによると」
ジルが言った。
「この辺りに、影の艦隊は出没するそうです……」
そこは、荒野である。ここに現れた艦隊は、無差別に人を襲うというが――。
「……見つけた!」
そう、仲間の一人が声を上げる。そこを見てみれば、なるほど、黒の影の軍勢が、まるで水上を滑るかのように、陸上を前進している。
「でかい大砲みたいなの付けてるな……『戦艦』って奴か?」
「どうかな? 私はそう言った知識は疎いので、わからないのだが……」
セレスタンが困ったように言うのへ、雪風はうなづいた。
「そう、ですね……『戦艦』……金剛タイプでしょうか。
『軽空母』もいますね。タイプは……わかりません。こちらの世界で生まれたオリジナルタイプ……?」
「えっと、戦艦、というのが、パワータイプのアタッカー。軽空母は、サポートタイプ、ということでしょうか?」
なんとか理解に追いつこうとするジルへ、雪風はうなづいた。
「そのような理解で、大丈夫です……。まさに、艦隊、です……!」
「なんにしても、大体の戦力は理解できた」
仲間が言う。
「なら、あとは倒すだけだ――!」
「敵部隊発見。おそらく、ローレット――」
そう、影の艦隊の少年兵が言うのへ、ひときわ大きな艤装を伴った『戦艦』タイプが声を上げた。
「でしょうね。我らが神の敵。
では、この金剛の名の下に、粉砕してあげましょう」
ず、と影の戦艦がその手を掲げる。背中に背負った巨大な主砲を構える。
「総員抜錨。エンカウンター」
影の艦隊は、高らかに戦闘開始を宣言した――。
- <烈日の焦土>マリグナント・フリート完了
- 悪性艦隊、抜錨。
- GM名洗井落雲
- 種別EX
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2023年07月31日 22時15分
- 参加人数10/10人
- 相談7日
- 参加費150RC
参加者 : 10 人
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参加者一覧(10人)
リプレイ
●影、走る
「……金剛……」
そう、静かにつぶやくのは、『幸運艦』雪風(p3p010891)である。遭遇した敵『影の艦隊』。その旗艦――つまりリーダーと思わしきは、影と、人が混ざり合ったような姿だった。だが、どうにか金髪の女性であることは確認でき、そしてその姿は、雪風の記憶(データ)の中に確かに蓄積していた。
「確かに、わたしの世界の、彼女に近い……」
「ふむ、雪風の世界も、私のような存在がいるのか?」
大和型戦艦 二番艦 武蔵(p3p010829)がそう尋ねるのへ、雪風は頭を振った。
「いえ、厳密には、わたしたちは宇宙艦用の制御AIです。こういった人間のホログラムモデルは持っていましたけれど、実体があるわけではありませんでした」
「あー……」
セレスタンが困ったような顔をするのへ、答えたのは『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)だ。
「AI……誤解を恐れずに言えば、人造精霊や使い魔のようなものだよ。それを科学技術で作るんだ。練達の方では再現されているだろう?」
「なるほど、そう言ってもらえると、なんとなく言わんとしていることはわかる。
旅人(ウォーカー)の技術には驚かされることしきりだ……」
ふむ、と真面目そうにセレスタンがうなづいた。見た目通り、真面目な男らしい。
「雪風君の情報によれば、マリグナント――これも、雪風君と同じ世界から来た旅人(ウォーカー)なのだが、とにかく奴は、雪風君たちの同僚を取り込んでしまった。それを、データとして、影の天使を利用して再現したのが影の艦隊……という形になるな」
「悪辣でありますね」
『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)が静かにうなづいた。
「かつての友の姿をしたものと戦わせる……でありますか。それは……」
いささか同情の気持ちを乗せた武蔵の表情を、雪風は頭を振って受け止めて見せた。
「大丈夫、です」
「無理はするな。俺に任せておけばいい」
『死神の足音』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)が、片手で顔半分を隠すようなポーズをとりながら言った。
「死神が――北上の名を連ねた俺が、奴を再び深海(アビス)へと連れ戻そう」
「武蔵も、雪風も、ブランシュも――おなじ『船』にえんがあるのかな?」
『うそつき』リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)が小首をかしげた。
「でも、うまれた世界はちがうんだよね。なんだか、ふしぎ」
「よく似た世界は確かに存在するからね」
ゼフィラが言う。
「私の出身地である『東京』と、別の誰かの出身地である『東京』は、似ているようでどこかが決定的に違ったりしている。
例えば、神秘的なものが存在するか否かとか、歴史的な事実が微妙に異なっていたりとか。
だから、同じモチーフを共にする世界が存在したとしても、おかしくはないだろうね。
もちろん、不思議とか、奇妙な感覚を覚えることはわかるとも」
「うむ……例えばムサシ……私ではなく、保安官の方だぞ。とにかくムサシの知り合いには、長門、というこれまた私のような姿をした者もいる。
そして、長門、という人物は、私の居た世界にも存在し、共に戦ったものだ」
「でも、お船なのに、陸の上で戦うのね」
『白き寓話』ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド(p3p000921)が、少し楽しそうに笑った。
「なんだか不思議ね? あなたもそうだったの?」
そう、雪風に尋ねるのへ、雪風は少しだけ懐かしそうな、悲しそうな顔をした。
「わたしたちは……宇宙、空の上の、ずっと上で戦っていました。地上では、なかったですね」
「結局は、力のイメージだ」
ブランシュが言う。
「その投影なのだろう――名を冠するとは、そう言う事」
「いずれにしても」
『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)が声を上げた。
「艦隊が、人々と国家のために戦うべき存在が、戦争を起こすために暴れ回る。
……導くものが違えば、寄る辺なくば、元が気高くとも、狂ってしまうのでしょうか……」
「力の使いかただね」
セレスタンが言った。
「まぁ、こればっかりは仕方ないだろう。なにせ、相手は魔に属するもの。それに生み出された存在だ。
大元の存在がどれだけ気高くとも、壊れた存在として生み出されたのならば、正気で生み出されるはずがあるまい。
……彼女たちも、苦しんでいるはずだ。魂の奥底ではね。そうだろう、雪風君?」
「それは」
雪風がうなづいた。
「そうだと、思います。こんな……こんなことをするAIではありませんでした……」
「……失礼。ただ、自分もまた、まだ狂わずにいる――と確認しただけなのです」
オリーブが謝罪するのへ、
「わかっています」
雪風が頷いた。
「……無礼を承知で、ここからは、あれらを『敵対するものとして』話を進めさせていただきたい。
コンゴウ、というのは戦艦、なのですね? 戦艦とは、あちらの武蔵さんのように」
「強固な装甲と、強烈な砲撃。ヘビーアタッカー、と見えます」
「うむ! だが、金剛は巡洋戦艦で――あ、いや、すまん。詳しくは省こう。多少の速度は持っているタイプだといえる。その分、装甲は私のようなタイプに比べると、薄い」
「雪風さんの世界でも、金剛とはそういうタイプだったのでありますか?」
ムサシが尋ねるのへ、雪風がうなづいた。
「ええ、おおむね。もちろん、そのもの、ではありませんでしたが、戦艦タイプの制御AIなのは確かです」
「あー、だからあそこに少年少女を侍らせてるわけだ。ジュージュンヨーカン、だっけ」
『嘘つきな少女』楊枝 茄子子(p3p008356)が、手で双眼鏡の形を作りながら言った。
「あの辺が護衛なんだね。で、さっきからファミリアーみたいなのを飛ばしてるのが、ケークーボ?
偵察とかサポート役か。手前のがクチクカン。前衛アタッカー」
「そうやって考えてみると、見えてくるものがありますね」
ジル・フラヴィニーがいった。
「見た目の特異さにびっくりさせられます。けど、ちゃんとした、基本的な戦法をとっています。騎士団と一緒ですね!」
「ジルくん、だめだよー。天義の聖騎士団のドクトリンと敵を同一視しちゃ。怒られるよ~?」
意地悪気に茄子子がそういうのへ、ジルがあわわ、と目を丸くした。
「も、申し訳ありません!」
「あんまりいじめちゃだめだよ、茄子子君。冗談だから、そんなびっくりしないで」
『聖奠聖騎士』サクラ(p3p005004)が苦笑する。
「でも、相手が組織的な戦術を利用しているのは確かだよ。
だから、それ故に『相手はしやすい』。竜とか魔種みたいな、めちゃくちゃやってくるタイプじゃないからね」
「す、すごいですね……さすがロウライトさま!」
キラキラした目でジルが憧れの視線を向ける。サクラは苦笑しつつ、すぐに表情を引き締めると、セレスタンへと視線を向けて姿勢を正した。
「お初にお目にかかりますオリオール卿。ロウライトが娘、サクラです」
「こちらこそ、初めまして。セレスタン・オリオール……今はしがない一騎士にすぎないから、そんなにかしこまらないでくれ」
「いえ……聖盾のオリオール。お噂はかねがね伺っておりました」
「よしてくれ。聖盾は、先の大戦の際に、アストリア一派に奪われてしまった……不正義として処罰される寸前に事態が好転したゆえに命を拾ったけれど、それまでは何もできなかった、情けない男だよ」
「そんなことは……」
サクラは頭を振ってから、一層、表情を引き締めた。
「……その、奪われた聖盾について、お話がありますが……。まずは敵を撃滅いたしましょう」
サクラがそういうのへ、セレスタンは、柔和な笑顔を引き締めた。聖盾について、という言葉に、強く反応していた様だった。それはそうだろう。家宝、いや、国家の宝とでも言うべき聖遺物の所在だ。気にならないわけがあるまい。
「……なるほど。その話を聞くためにも――気を付けてくれ、サクラ君」
「敵との交戦距離に入ったとみていいでしょう」
オリーブが言った。
「おそらく、敵もこちらに気付いているはず。仕掛けるタイミングは、今しかありません」
「そうね。
それじゃあ、ちょっと頑張りましょうか。私、そこまで戦闘が得意というわけでもないのだけれどね」
ヴァイスが柔らかく笑ってそういうのへ、仲間たちはうなづく。
「セレスタンとジルは、駆逐艦の相手をお願いね。無理はしないで頂戴?」
ヴァイスの言葉に、二人は力強くうなづいた。
「ほんとうに、影のかんたい、なんだね」
リュコスが言った。それは、まさに艦隊といえた……背負う巨大な砲塔など、それは地上を走る艦隊といっても差し支えあるまい。
その姿は、前述したとおりに人と影が混ざったような姿をしている。一目見れば怪物だと誰もが理解するだろう。だが、人の姿をしているという事実は――特に、それが知り合いの姿に似ているという事実は、とりわけ雪風にとっては重いものとしてのしかかろうとしている。
「……遂行者がさいげんできるものって、この世界にあるものに限らなくなってきたのかな……?
遂行者たちに、他のウォーカーが協力したら……」
「恐ろしいことでありますね。そうなる前に、彼らを撃退しなければなりません」
ムサシが言う。
「やりましょう、リュコスさん――いえ、皆さん。ここで、奴らを止め、鉄帝、幻想、天義。三国を守るとしましょう」
「そうだね。だいたい、なにが正しい正義だっての。
正義を振りかざす奴が正義だった試しがあるのかって話だよね。
『だがあえて言おう! 正義はこちらにある!』
だってあっちの見た目が悪そうだから!」
にこり、と茄子子が笑ってみせるのへ、仲間たちもうなづく。
正義を騙るもの、その配下たちに、意地と本物の正義を見せつけてやる時間だ。
一方で――影の艦隊もまた、イレギュラーズたちを補足していた。
「このまま直進すれば、数十秒後に接敵」
軽空母の少女が言うのへ、旗艦、コンゴウは頷いた。
「雪風型に、異界の武蔵型……なるほど、奇妙な縁ですが、我々の正義に反するのであれば、容赦はしません」
コンゴウが、その砲塔を、『敵』へと向ける。
「総員抜錨。エンカウンター。神の敵のことごとくを散らせ」
「了解、エンカウンター!」
ばしゅ、と、まるで蒸気をふかすように、彼女らの『艤装』に火がともった。大砲、或いは魚雷といったものに、力が宿る。マリグナント・フリートは、まるで大地を滑る様に進軍を開始する。眼前には、ローレット・イレギュラーズたちの姿があって、その衝突は避けられないものに違いがなかった。
●影の艦隊
敵艦隊は、中央にコンゴウ、および軽空母を並べ、それを守護するように半円状に駆逐艦と重巡洋艦を配置し。それは、半輪形陣とでもいう状態であった。
「なるほど、教本通りか」
武蔵が静かにそういうのへ、雪風が少し懐かしそうにうなづいた。
「優秀な人でしたから――その影なのでしょう」
「ですが――ここは陸戦。艦隊戦の常識は通じない」
オリーブがそう声を上げ、ブランシュが頷く。
「世界は違えど、そのありようは同じはずだ。エルフレームのそれとは言え、姉妹のデータは役に立つ」
かつて、異界より『陸奥』と呼ばれた艦船のデータを用いて作られた姉妹の事を思い出しながら、ブランシュは続けた。
「奴ならば、接近戦に穴があるとみた。一気に接近する。ついてこれる奴だけついてこい」
とはいうものの、その動きは後続を先導する勇者の動きか。とてつもない速度で飛び出したブランシュに、
「やば、めっちゃはやい!
いいぞタナトスくん! 風より速く!」
茄子子がひゅー、と声を上げる。タナトス=ブランシュの連鎖の糸に引き寄せられ、イレギュラーズたちが一気に戦場へと躍り出た。
「はやい……!?」
敵陣営からたまらず声が上がる。向こうからすれば、敵陣が常識を超えた速度で突っ込んできたようなものである。
「たまらないな……アレでは追いつけるものもそうそういまい……」
あきれ半分、関心半分でセレスタンが声を上げる。
「たなとすさま! お願いします!」
ジルがぴょんぴょんと飛び跳ねて声援を送っている。
「盾を引きはがせ、リュコス!」
ブランシュが吠えるのへ、リュコスが頷く。
「まかせて……!
さぁ、こっちでがまんくらべをしよう!」
リュコスがその声を張り上げて、敵機を誘引する。
「旗艦に近づけさせるな!」
「接近して砲撃!」
叫び、移動する重巡。リュコスはその盾を掲げ、うるぅる、と舌足らずに吠えて見せる。
「君も盾を得手とするものか……私もまけていられないな」
セレスタンが、手に刃を、そして騎士団の盾を構えて、ジルとともに突撃する。駆逐の一部と交戦した彼を見やりつつ、リュコスは唸った。
「まもってたたかう……のかな……あの人も……」
すぐに、強烈な砲撃が、リュコスを襲った。重巡の放った艦砲だ。それは適切な射程距離ではないため、リュコスはよけることも容易であった。
「……ぼくも、皆を守るんだ……おまえたちから」
身に包む、黒衣の意思のままに。傲慢なる白に率いられた者達から、必ず――決意と勇気が、リュコスに力をみなぎらせてくれた。
一方、同様に重巡を引き寄せ、狙うのはムサシだ。
「宇宙保安官ムサシ・セルブライト見参! この鉄帝の地、お前たちには渡さんぞッ!」
叫びとともに、炎のマフラーが激しく燃え盛る。そのマフラーが、放たれた砲撃を受け止め、そしてその炎のうちに溶かし飲み込んだ。
「悪しきに利用されるお前たちに、同情の気持ちがないわけではない……!
だが! 俺の正義の焔が、お前たちの悪に貫かれることはないと知れッ!」
挑発するような、敵の誘因。敵の注目を集め、その体でもって敵を抑え込む。勇気と責務が、ムサシをこの場に立たせている。
「リュコスさん! 力を合わせましょう!」
「うん……!」
果たして、ここにいるは二人の守護神。この二人を抜かずして、本懐を果たせるとは思うなかれ!
「始まりましたか……!」
コンゴウがつぶやき、麾下の軽空母へと声を上げる。
「索敵は不要。味方への支援を最優先としなさい」
「了解」
軽空母が頷き、使い魔のようなものを飛ばす。それは、周囲の地形や、敵の動きを観察・分析解析し、仲間たちにデータとして送ることで支援を為すものだった。軽空母には、様々な使い魔がのせられているようだが、今回の軽空母には、このような支援タイプの使い魔が乗っていたのだろう。
いずれにしても、放っておいてはイレギュラーズたちにふりを押し付けられることとなる。
「榴弾装填! 撃ち方、始める!」
吠えるのは、武蔵である。その背に背負った『九四式四六糎三連装砲改』が次々と火を吹いた。弧を描くように放たれた砲弾、その爆風が、三体の軽空母をまとめて飲み込んだ。
「敵の戦艦タイプですか……!?
軽空母、三機後退!」
コンゴウが指揮するのへ、軽空母が爆風の中から後退する。
「逃がすものか……一斉射、はじめる!」
だだだん、と、強烈な砲音――放たれた砲弾は、空中で爆発し、地上に鉛の雨を降り注がせた。空中を飛んでいた『使い魔』が、その雨に打たれて次々と爆散する。軽空母が慌てて艤装を盾として受け止めるが、鉛の雨はその艤装を強かに傷つけた。
「判断はよし――だが、敵がこの武蔵であったことが不幸だ!」
「武蔵タイプ……敵にも艦船制御AIがいる……!?」
もちろん厳密には違うわけだが、コンゴウにとっては衝撃的なことである。コンゴウにもたらされた情報は、母なるマリグナントよりもたらされた、雪風のそれのみであったからだ。
「そうではない。そして俺は北上だ」
ブランシュが突っ込む! 強烈な跳び蹴り! コンゴウが慌てて艤装で受け止めると、世界をゆがませるかのような、強烈な衝突音が鳴り響いた!
「キタカミが飛び蹴りをするとは聞いていませんが……!」
「なら、そう覚えて消えるんだな!」
くるりと、飛び、空中で反転したブランシュは、再びの速度を乗せた『蹴り』を放つ。音速をこえるそれは、自身を魚雷に見立てたかのような一撃だ! コンゴウは顔をしかめつつ、その一撃を再び装甲で受け止めた。成程、何度も受けていては、持ちそうもない……!
ヴァイスが優雅に岩陰に飛び込むと、そのすぐ直近で魚雷が爆発した。爆風にわずかに前髪を揺らしながら、あら、と笑う。
「こんなところに大きに岩があって助かったわ」
戦場には、いくつかの遮蔽物(いわ)が転がっている。それが、敵の強烈な砲撃を防ぐ盾となっている。敵の攻撃は間違いなく苛烈だ。それは、直近で爆発した魚雷の爆風からでも充分にわかる。直撃すれば、痛いだけでは済まないだろう……。
「興味深いね。混沌肯定では、爆発魔術のように扱われているのかな?」
ふむん、とゼフィラがつぶやき、回復術式を展開する。ヴァイスの頬の傷がいえるのを確認した。
「ありがとう。でも、教授先生。観察は終わったらにした方が危なくないわよ?」
「それはその通りだ――つい、ね。でも、手を抜いているわけではないのはわかってくれるだろう?」
実際に、ゼフィラにしても、ここにはいないが茄子子にしても、戦線の維持という点では全力を尽くしている。もちろん、それでも無傷とはいかないわけだが、もしもゼフィラが手を抜いていたとしたら、この程度では済まないだろう。
「しかし、なるほど、攻撃面ではすさまじいものだ。デストロイヤー、という名前も納得だね。
さておき、あれを放っておいては、他のメンバーへの被害も大きい。オリオールが引き寄せてくれているが、さすがに1対8ではね」
すでにセレスタンが駆逐艦と戦闘を行っているが、彼一人で全滅させることは難しいだろう。
「そうね。軽空母を狙っている子たちを逆に狙われてしまうと、大変ね」
「その通りだ――さて、ヴァイス。少々危険だが、私たちも正面から戦わないとならない」
「そうね。行きましょう、教授先生?」
ひらり、とヴァイスが岩陰から躍り出た。真正面に、駆逐艦の少年の姿が見えた。驚く彼に、ヴァイスはぱちん、と指を鳴らした。結界が展開される。虹色の、庭園。その光景に取り込まれた駆逐艦が、かくり、と糸の切れた人形のように倒れ、影に包まれて消えていった。
「撃ちあいができるほどじゃないのよ、ワタシ。ごめんなさいね?
すこし、眠ってて頂戴ね?」
くすり、と笑うヴァイス――ゼフィラは「お見事」と声を上げた。
さて、軽空母を狙い、オリーブとサクラ、二人の剣士が深く踏み込む。振り下ろされた斬撃へ、軽空母たちは、艤装から打ち出した『使い魔』を盾にする形でそれを受け止めた。
「どうやら、見た目通り――接近武器はないようですね」
オリーブが声を上げ、使い魔を切り伏せる。そのまま、力強く踏み込み、刃を横に薙いだ。がきん、と音がなって、艤装が横一文字に切り裂かれる。軽空母の艤装は、まるで盾のように構えた飛行甲板であるのだが、そこを傷つけてみれば、うまく使い魔を射出できないようで、少しのもたつきが見られた。
「攻防一体兵器の弱点って奴だね!」
サクラがそれを確認し、一気に踏み込む。狙うは飛行甲板。サクラの強烈な振り下ろしの斬撃が、飛行甲板を真っ二つに切り裂いた!
「!」
軽空母の少女が悲鳴を上げる。残されたものは、小さな拳銃のような砲塔だけだった。近接防御用のそれを懸命に打ち出すが、そのような兵器は、サクラやオリーブに通じるものではない。まさに、蟷螂の斧のようなものといえた。
「……」
オリーブにかける言葉はない。もとより、鉄帝に仇なすもの。それに、純粋なる敵より生まれた悪の艦隊だ。かける慈悲も言葉も、存在はしない。
だからオリーブは、躊躇なくその刃を振り下ろした。少女――を模した、悪しき影だ――がその一刀のもとに切り裂かれ、血を流すでもなく影にかき消えていく。
「サクラさん、そちらは」
「問題なし!」
強烈な斬撃が軽空母を切り裂くのを、オリーブは確認していた。残る一体は、武蔵の砲撃が貫いている。
「このままコンゴウを討ちます」
オリーブが声を上げるのへ、サクラはうなづいた。その一方、コンゴウはブランシュ、そして雪風と激しい戦闘を繰り広げている。
「やっぱり……金剛さん……いえ……!」
雪風が砲塔を掲げるや、その砲弾を一斉にうちはなった。だんっ、という衝撃が、コンゴウの周囲の地面で弾ける!
「くっ……我らが母の食べ残しが……!」
忌々し気にそういうコンゴウの言葉に、雪風はマリグナントの意思を感じ取っていた。やはり、この艦隊には、奴の意思が残っている。そして、マリグナントの「食いつくす」という意識は、この影の艦隊にも共通しているもののように感じ取れた。そういう意味では、この艦隊はまさしく、マリグナントの子でもあるといえた。だが、その外見は、雪風がかつて共にした仲間のそれをとっている……。
「許さない……絶対に……!」
悲しみよりも苦しみよりも、怒りが勝っていた。そして、使命感のようなもの。今度こそ、マリグナントを討伐する、その関係をもすべて断切るという、意思。
「舐めないでほしいですね!」
コンゴウが決死の反撃――強烈な多重砲撃が、戦場を爆炎と衝撃で彩った。それに合わせて、生き残りの駆逐艦、重巡洋艦が、コンゴウと相対する仲間たちに攻撃を仕掛ける。
「一斉砲火って奴!? セレスタン様! あっちのやつやっちゃってください!」
大慌てで形勢を立て直しつつ、茄子子が叫ぶ。セレスタンが「任せたまえ!」と叫ぶや、残存する駆逐艦へ、ジルとともに切りかかる。
「まったく、追い詰められてる割には攻撃が激しいね!
何とか立て直すから、早くやっちゃって、皆! あいつを倒せれば終わりだからね!」
茄子子がそういうのへ、ブランシュが頷く。
「ならば、突き崩す!」
再度の突撃――速度を乗せた蹴りが、コンゴウの艤装を叩いた。
「足癖が悪いですね!」
「悪いな!」
ブランシュが飛びずさった刹那、きりかかるサクラ。斬撃が、ブランシュの撃った艤装をさらに深く切り裂いた!
「チームワークは私達の方が上だったね!」
その言葉通りといえるだろう。この勝負の明暗を分けたものがあるとしたら、それは間違いない、チームワークだ。
「ディフェンダーファンネルで動きを止めます!」
ムサシが叫んだ。
「リュコスさん、武蔵さん! サポートを!」
「うん……!」
ムサシが叫ぶのへ、リュコスが頷き、
「まかせよ!」
武蔵もうなづく。リュコスが残存する重巡洋艦を誘引するのへ、武蔵の砲撃が突き刺さる。全滅とまではいかないが、手痛いダメージは与えたはずだ。
「行け! ディフェンダーファンネル!」
ムサシの放ったDFCが、刹那の光線を討ち放ち、コンゴウの艤装を焼き貫いた。じぅう、と熱閃が鉄を焼く音が聞こえ、
「くっ……!」
たまらずコンゴウが艤装を放棄。後方へと飛びずさると同時に、艤装が強烈な炸裂音とともに爆散!
「にがしちゃだめだよ!」
茄子子が言った!
「とどめさして!」
「ええ」
オリーブが頷き、一気に踏み込む――視線が交差する。コンゴウと、オリーブ。魂無き視線に、オリーブは思う所はない。
「あなた方の航海もここまでです」
オリーブが、鋭く刃を振りぬいた。斬! 横一文字に、コンゴウの体が裂かれた。
「そんな……こんなことが……!?」
驚愕の表情が、影に包まれて消えていく。じゅわ、とまるで溶けるような音が響いて、コンゴウの体が影に塗れて消えていった。
「あら。旗艦をやっつけたら、他の子も消えちゃうのね」
ヴァイスが穏やかにそういう。コンゴウが消えた瞬間、ヴァイスたちが相対していた駆逐艦が、次々と影に溶け、その姿を消していた。
「すこし、疲れてしまったわ……なかなか、怖い子たちだったもの」
「確かに、骨の折れる相手だったね」
ゼフィラが頷く。
「もちろん、負けるつもりはなかったけれど。旅人(ウォーカー)世界の技術と、魔種の技術のハイブリッドか。いやはや、興味深いと同時に、実に厄介だ」
ゼフィラの言葉は、仲間たちも同じ思いを持つものだった。マリグナントとサマエルの意図は不明だが、厄介な敵部隊が増えたことに間違いはない。
「……」
ふぅ、と雪風は息吐いて、無でをなでおろした。
「……無事か。その」
武蔵がそう尋ねるのへ、雪風はうなづいた。
「大丈夫です。ただ、絶対に……すべて、倒さなければならないと、決意を」
そういうのへ、セレスタンが頷く。
「雪風君。君の意思を尊重しよう。私も、できる限り力にならせてほしい」
セレスタンがそういうのへ、雪風はあいまいに頷いて見せた。
「ところで……よろしいですか、オリオール卿」
サクラが、セレスタンへと声をかける。
「遂行者サマエルと名乗る者がオリオールの聖盾を持っておりました。
しかも忌々しい事に盾を使いこなしていたように見えた……」
その言葉に、セレスタンは驚愕の表情を見せた。
「聖盾があったのか!? しかも、敵の手に落ちていると……!?」
わななく彼の表情は暗い。失われた家宝、それが敵に利用されているとなれば、悲痛な気持ちなのは間違いあるまい。
「心中おさっしします。
……聖盾は誰でも使えるものなのでしょうか? 遂行者サマエルは、まるで自分のものであるかのように使いこなしていた……」
「まさかそんなことはないはずだ……だが、仮に、他の聖遺物のように、敵に汚染されているのであれば否定はできない。
だとしても、扱えるものは限られてくるだろう……。
考えたくはないが、オリオールの一族に連なるものかもしれない。念のため、調査は続けることにしよう。
ロウライト殿、貴重な情報、感謝する」
生真面目に頭を下げるセレスタンに、サクラは頷いた。
「……私の方でも、彼を追ってみます。何かわかり次第、情報をすり合わせましょう」
「まぁ、ひとまず勝ったんだし、そこは深刻ぶらないで喜んでください、セレスタン様」
茄子子が笑った。
「勝ったから正義。ですよねセレスタン様?
……いや、冗談ですよ。冗談」
何か秘めた茄子子の瞳に、しかしセレスタンは困ったような苦笑を浮かべた。
「だが、我々にこそ正義があるという事は事実だよ、茄子子君。
……そうとも。そうでなくては、ね」
苦笑するセレスタンに、茄子子もまた苦笑いを浮かべて見せた。
かくして、一つの戦場にて、一つの事件は幕を下ろした。
しかし、悪意の艦隊は、いずれまた、イレギュラーズたちの前に姿を現すのだろう。
未だ自体は解決せぬまま、しかし次なる戦いに身を投じる決意を固める、イレギュラーズ達であった――。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
ご参加ありがとうございました。
影の艦隊。マリグナント。サマエル。
多くの謎はありますが、ひとまず依頼は成功です。
GMコメント
お世話になっております。洗井落雲です。
敵は影の艦隊になります。
●成功条件
影の艦隊『タイプ:コンゴウ』の撃破。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●状況
鉄帝と幻想の緩衝地帯。南部戦線/北部戦線と呼ばれる戦地にて、遂行者の魔の手が迫っていました。
彼らは、影の天使を改良した『影の艦隊(マリグナント・フリート)』と呼ばれる兵士たちを用い、双方に攻撃を仕掛け、両者の衝突をもくろんで位でいるようです。
これにより、鉄帝と幻想が攻撃と大規模戦闘を再開してしまえば、双方に甚大な被害が発生し、遂行者の思うがままになってしまいます。
これを阻止しなければなりません。
皆さんは、現地にて、天義の騎士『セレスタン・オリオール』及び『ジル・フラヴィニー』と協力し、遭遇した影の艦隊を撃破してください。
作戦決行タイミングは昼。周囲は荒れ地となっています。特に戦闘ペナルティは発生しませんが、大きな岩などがたくさん転がっているため、うまく利用すれば盾や、敵の射線から逃れることに利用できるかもしれません。
●エネミーデータ
タイプ:コンゴウ ×1
コンゴウという名を持ったネームドシップ。本艦隊の敵旗艦になります。金髪の女性の姿をしています。
戦艦、というタイプに属するようで、強力な砲撃による、強烈な遠距離攻撃を得手としています。
装甲も厚く、防技に優れるでしょう。
半面、接近されると攻撃手段が乏しくなるため、一気に接近して攻撃するか、強力な砲撃で打ち合いしてやるかで倒すことになるかと思います。
軽空母タイプ ×3
軽空母、というタイプに属する名もなき影の艦隊です。少年だったり少女だったりの姿をしています。
どうやら、ファミリアーのような物体を飛ばして、遠距離攻撃や、味方へのバフをばらまいているようです。
支援バッファータイプになるでしょう。戦闘能力はあまり高くないため、速やかに接近して撃破してやるのがよいでしょう。
重巡タイプ ×5
重巡洋艦、というタイプに属する名もなき影の艦隊です。少年だったり少女だったりの姿をしています。
どうやら、銃装甲を用いたタンクタイプのようです。優れた防技と、敵のヘイトを集める能力が高いようです。
三体は、積極的に前に出て、壁役を務めます。二体は、コンゴウの直掩で、彼女への攻撃を受け止めるようです。
盾役としてふるまうということは、吹き飛ばしてやったりして、盾としての役割を完遂させてやらなくするのが良いです。
駆逐艦タイプ ×8
駆逐艦、というタイプに属する名もなき影の艦隊です。少年だったり少女だったりの姿をしています。
どうやら、スピードを利用して接近、近距離から『魚雷』なる強力な爆発物をぶつけて攻撃してくるタイプのようです。
そのため、近距離~中距離あたりを得手とするユニットになるでしょう。
強力な攻撃力の代わりに装甲面では脆く、接近される前に大ダメージを与えてやったり、攻撃をいなしつつカウンターで鎮めてやるといいでしょう。
●味方NPC
セレスタン・オリオール
天義の聖騎士。強力なユニットです。
放っておいても死ぬことはないでしょうが、敵を全滅させることは(所詮NPCなので)かないません。
うまく利用して、囮として使ったりするとよいでしょう。
ジル・フラヴィニー
天義の聖騎士。まだまだ半人前。
サポート役として、HPやAP、BSの回復などをしてくれます。また、ちょっとして近接戦闘も。
放っておいても死ぬことはありません。ちょっとしたうごくやくそう、くらいに思っていてください。
以上となります。
それでは、皆様のご参加とプレイングを、お待ちしております。
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