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シナリオ詳細

海洋で暗躍する奴隷商人

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●奴隷商人捕獲依頼
 海洋……ネオフロンティア海洋王国から現在、ローレットへと本格的な依頼が続々と入って来ている。
 ネオフロンティアサマーフェスティバルにおいて友好を深めたことも大きく、彼らがイレギュラーズを頼りとしてくれていることは実に嬉しいことだ。
 海洋の国内においても、様々な事件が起きている。
 雑用を頼まれることも少なくはないが、それでもローレットとしてイレギュラーズに依頼が斡旋できることもできるし、海洋にとっても事件が解決できれば双方にメリットがあり、ウィンウィンといったところ。
 できるのであれば、進んで依頼を受けて事件解決に当たって欲しい。

 ローレットの壁に張られていた一枚の紙切れ。
 それは、海洋、貴族派筆頭のソルベ・ジェラート・コンテュールから出された依頼だった。
 ――『奴隷商人討伐依頼』。
 海洋内において人身売買が横行しており、ソルベはその取り締まりを行って商人達の動きを牽制したい狙いがある。
 頭を挿げ替え、商人達は組織を転々としながらも、さらって来た人々を海賊や他国の盗賊、場合によっては貴族などに売り払うという人道に反する連中である。
 ソルベはその中でも、プラチドというヒゲを生やした小太りの奴隷商人に目をつけていた。
 この男は幅広く人攫い集団や販売先にコネを持っており、こいつを捕えることである程度の関係者を芋づる式に吊り上げることができるのではとソルベも期待している。
 現在、プラチドは一番大きい中央島にある首都リッツパーク内の裏通りに堂々と偽名で潜伏し、表向きは不動産を営んでいるらしい。
 彼は常に部下と傭兵を従えており、寝るときですらも見張りを立てるらしい。
 この為、日中の方が返って襲撃がしやすいと見られる。
 事業所は2階建てで、1階が事業所になっており、表の入り口、裏口、そして左右に人が出入りできる程度の大きさの窓がある。また、地下室などは確認されていない。
 2階は2部屋あり、部下や傭兵達の詰め所となっている。それぞれにベランダが設けられている形で、飛び降りることは十分可能だ。
 情報を吐かせる為、プラチドは可能な限り生け捕りにしてほしい。
 彼は強力な傭兵も雇っているが、プラチドに人攫い組織や人身売買のルートを吐かせたいと海洋の貴族達は考えているのだ。
 内容としては以上。
 イレギュラーズ達においてはその活躍に期待すると、ソルベ自身の署名で締められていた。

GMコメント

イレギュラーズの皆様、こんにちは。GMのなちゅいです。
奴隷商人の討伐、捕縛を願います。

●敵
◎商人×7人
○奴隷商人……プラチド
40代、小太り、ヒゲを生やした男です。
銃と青竜刀を持ち、それなりに戦うことができる様子です。
・滅多切り(物近単・出血)
・精密射撃(神遠単)
・「ワシに近づくな!」(物特レ・自身を中心に範)

○部下×6人
 一応、銃で武装はしていますが、それほど強くはありません。

◎雇われ傭兵×6人……金で雇われた傭兵達です。
○アラン
 すらりとした長身、銀の長髪を持つ手練の男剣士です。
 以下のスキルを使用。
・流麗乱舞(物特レ・自身を中心に範・足止)
・多段斬り(物近単・弱点)
・真空斬り(神遠貫)

○傭兵×5人
 イレギュラーズ達と同等程度の能力を持つ雇われ傭兵。
 拳士×2人、槍使い×2人、術士(炎使い)×1人
 得意とするレンジも攻撃方法と合致しています。

●状況補足
昼間、プラチドのいる1階の事業所には、
商人、傭兵が数人詰めていますが、
その時々によって人数が異なるようです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • 海洋で暗躍する奴隷商人完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年10月08日 22時40分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エンヴィ=グレノール(p3p000051)
ふわふわな嫉妬心
レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)
黒翼の裁定者
ミスティカ(p3p001111)
赫き深淵の魔女
イシュトカ=オリフィチエ(p3p001275)
世界の広さを識る者
ライネル・ゼメキス(p3p002044)
風来の博徒
セシリア・アーデット(p3p002242)
治癒士
メルナ(p3p002292)
青の十六夜
エゼル(p3p005168)
Semibarbaro

リプレイ

●人を売買する外道に裁きを
 海洋、首都リッツパークにやってきたイレギュラーズ達。
 日中にこの地を訪れたメンバー達は、神妙な表情で裏通りへと向かう。
 今回の一行の依頼は奴隷商人の討伐、そして捕縛だ。
「奴隷そのものは、私の故郷にもいたけど……」
 とある世界の帝国辺境からやってきた赤髪碧眼の少女『Semibarbaro』エゼル(p3p005168)も自らの故郷を思い返しつつ、今回の事件へと思考を移して。
「罪のない人を攫って奴隷にする、なんてのは外道の所業だよね」
 小さな体躯の彼女だが、対象の人物に逃げられないようにとエゼルはこの依頼に取り組む。
「ある日突然攫われて、奴隷として生きることになったら……」
 ウェーブのかかった水色の髪の少女、『ふわふわな嫉妬心』エンヴィ=グレノール(p3p000051)は状況の改善について思案する。
 今回、奴隷商人がターゲットなわけだが、この男がいなければ全面解決するという簡単な問題ではない。
 だが、被害が格段に減るのも間違いはないと、エンヴィは確信する。
「……少しでも悲劇を減らす為、この奴隷商人を捕らえましょう」
「奴隷商人に人攫い……うん、人攫いは駄目絶対に許さない……」
 元いた異世界では治癒士として活動していた金髪の少女、『治癒士』セシリア・アーデット(p3p002242)は以前、誰かが傷つく場所を目の当たりにしてきたらしく。
「これ以上被害が広がる前に、何とかしないとね」
 人型となっていた『放浪カラス』レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)も、そのような行為を前時代的だと断じて。
「海洋貴族として、しっかりと裁きを下すとしますか」
 気ままな放浪生活をしているレイヴンだが、この海洋の名門貴族の出とあって故郷の事件に関しては敏感な様子だ。
 それに、黒い翼を持つ角の生えた黒馬を思わせる獣人風の旅人、『世界の広さを識る者』イシュトカ=オリフィチエ(p3p001275)が同意して。
「こういう男に私と同じ商人という肩書が付くのは、さすがに面白くない」
 元いた世界で貿易品の売買を行っていたイシュトカにとって、人の商売に横槍を入れるなど本意ではないが、今回ばかりは目に余る様子だ。
「それに第一、看板と違うものを売るのは商人ではなく詐欺師だと、こうも思うわけだ」
「どこの世界にも、こういうロクでもない連中はいるものね」
 こちらも見かけは齢十歳程度の少女、『赫き深淵の魔女』ミスティカ(p3p001111)が嘆息しつつ言葉を続ける。
「でも、相手が悪党なら、多少は痛めつけても問題ないかしら」
 悪事はいずれ自分に降りかかってくるということを奴隷商人へとしっかり教えてあげようと、ミスティカは赤い瞳と額の赤い宝石を煌かせて語る。
「……魔種も狂気も関係無い、普通の人間が相手……」
 しかし、長い銀髪に蒼い瞳の『兄の影を纏う者』メルナ(p3p002292)などは人間相手の戦いに僅かな逡巡も見せていたが。
(人を攫って、奴隷として売るなんて……そんなの許せない。許されない)
 異世界より来たるメルナは、本当は兄貴が召喚されるべきだったと考えている。
 ――兄ならば、きっと今回の商人を許さないはず。
 それだけで、彼女が戦う理由は十分だ。
「これ以上、悪事なんてさせない。お兄ちゃんの代わりに……必ず、此処で捕まえるよ……!」
 仲間の言葉で、セシリアは皆を危険にさらすわけには行かないとクールダウンして。
「よ~し! 頑張って行くとするかな!」
 気合を入れ直し、彼女は仲間の後を追っていくのである。

●事務所に突入!
 海洋の裏通りで、ひっそりと営業する不動産店。
 ここで偽名を使い事業を営む男、プラチドの裏の顔こそが奴隷商人である。
「えっと、今回の目標はプラチドと……1階の出口を塞ぐように行くけど」
 セシリアは正面から突入する班として、行動予定だ。
 事業所は2階建てのようで、2階のベランダから外へと飛び降りて建物外へと出ることが可能なのが厄介なところ。
 また、プラチドは戦いを本職とする傭兵を雇っており、油断は出来ない。
「気を付けないとこっちがやられるかも、周りの弱い人を早く無力化して集中したい所だね」
 なお、そう告げるセシリアの他に、正面からはレイヴン、エンヴィ、ミスティカ、エゼル。合わせて5人で突入する。
「プラチドに突破されないよう、注意しなければいけないね」
 エゼルも突入直後から、可能な限り早く敵のマークをと考えていた。
 なお、正面の他、建物には大きめの窓が左右に。そして、裏口が存在する。
 その3ヶ所をそれぞれ左窓にメルナ、右窓に『風来の博徒』ライネル・ゼメキス(p3p002044)、裏口をイシュトカが担当する。
 メルナは自由なる攻勢へと備えつつ、突入のタイミングをはかる。
 逆側、無精ひげを生やす風来坊といった風貌のライネルは素知らぬ顔をしつつ、通行人の振りをして近づく。
(最優先は、プラチドが逃走の素振りを見せた時に出口を塞いで逃がさないことだ)
 その彼を含め、頷き合うメンバー達は一斉に店内に突入していった。
「何事だ!?」
 叫ぶヒゲの小太り男、プラチド。別の名で呼ぶ者もいたが、それは偽名でしかない。
「ここから先は、誰一人として逃がさない」
 流れる自らの赤き血潮を沸き立たせるミスティカが、捕えるべき対象へと呼びかけた。
 すると、傍に従えていた銀髪の男剣士アランがプラチドを護るように前に出て、刃に手をかける。
 周囲にいた傭兵2人、拳士、槍使いもまた構えを取っていた。
 一方で、部下と思われる商人3人も、あたふたしながら銃を抜く。
「抵抗するなら、相応に痛い目を見てもらうことになるけれど。覚悟はいいかしら」
「チッ、やれ!」
 突然仕掛けてきたイレギュラーズ達に応戦すべく、プラチドも青竜刀を担ぎ、部下や傭兵達へと指示を出すのだった。

●奴隷商人プラチドを確保せよ!
 頭上から、ドタドタと足音が聞こえる。
 2階から階段を降りてくる残りの商人や傭兵達。最初から、彼らもプラチドの悪事は知っていたのだろう。
 イレギュラーズ達の目的はプラチドの確保だが、彼が傭兵や部下の商人をけしかけてくるのであればその対処は致し方ないところ。
 ミスティカはまだこの場に術士の姿がないことを見て、術を発動させる。
 自らの内に渦巻く悪意を殺傷の霧に変えたミスティカは、室内中央にいたプラチドとその手勢を包み込む。
 正面の前線には、祝福の囁きで自らに活力を与えたセシリアが立つ。
 後衛となるメンバーが多く、彼らの護りと合わせて内部の敵を外へと出さぬようセシリアは意識し、魔力を込めた通常攻撃で攻めていく。
 傭兵達は人数の多い正面を突破するより、裏口の突破に切り替えて応戦して来ている。
 右手の窓にいるライネルは、部屋の後方にいるプラチドと傭兵の中でも1つ飛び抜けた腕を持つアランを意識しつつも、向かってくる拳士もろとも無数の魔力弾で撃ち抜いていく。
(可能であれば、傭兵以外の非戦闘員など脅して追い散らしてしまいたいところではあるが)
 ライネルはそう考えるものの、敵は全員が戦闘態勢にあり、イレギュラーズ達が全員で退路を塞いでいる状況だ。
 階下へ行く手段が混雑していると察すれば、傭兵達がベランダを飛び降りて外から向かってくる。
 2階にいた傭兵は拳士、槍使い、術士の3人。
 術士は階段から、他2人は裏口へと回り、襲撃してきたイレギュラーズの排除を目指す。
 裏口のイシュトカは、ベランダから飛び降りて裏口側から回りこんでくる傭兵2人……拳士と槍使いを意識しながらも、内側から来るアランと合わせて応戦していた。
 手練のアランをマークしながら、イシュトカは小型のリボルバー「ワイルドカード」から殺傷力のない空砲を放って部下をふっ飛ばし、アランへとぶつけて牽制していた。
「……悪いが、これも仕事だ」
 しかし、銀髪を靡かせるアランは態勢を整え直し、素早く刃を振るう。
 この場において、頭1つ抜けた技量を持つその傭兵。
 アランはイシュトカへと幾度も切りかかり、彼の体を切り裂いていく。
 エゼルは早々に傷つく彼の体を慮り、射程も考えて小さな幸運をもたらす霊的因子を飛ばして癒しに当たる。
 正面組もすぐ、アランの姿を捉えていた。
 部下の商人達が動かぬこともあって射線は開けていたので、正面後衛組もアランを集中的に狙うことになる。
 エンヴィが伸ばす腕の指先より伸ばす魔性の茨を使ってアランの体を捕え、さらに茨で与えた傷から血を流させていた。
「起動せよ、起動せよ、魔砦の巨蟹」
 レイヴンは少し前に出て、この場に描く魔法陣より魔獣を呼び出す。
 そこから現れた巨大な蟹カルキノスは鋏を使い、アランの身体を裂いていく。
「卑怯とは言うまいね? そちらは雇われとは言え、外道な訳だしさ!」
「……ぬうっ」
 予想以上の攻撃に、銀髪の剣士は口元を歪ませていたようだ。
「ソルベの息がかかった連中か……?」
 こちらの素性を探るプラチドを、マークしたメルナが仕掛けていた。
 ギフトを使った強い自己暗示により、メルナは人を斬ることに対する恐怖心を抑える。
 そうして、彼女は裏切りの魔剣「ピトレイヤル」で渾身の一撃を叩き込む。
「殺さない様にだけ注意……かな?」
 殺しは消極的なメルナは依頼内容もあって、その辺りは注意していたようだ。
 奇襲もあって、状況的にはイレギュラーズ達が優勢にも見えるが、そこは場数を踏んだ傭兵達。
 ベランダから飛び降りた傭兵拳士、槍使い。そして、2階から降りてきた術士が炎を発して応戦を開始し、主を援護し始める。
「…………」
 プラチドは傭兵達に小声で指示を出して素早く態勢を整え直し、左手で抜いた銃で正面メンバーへと発砲してくるのだった。

●傭兵達の無力化を
 プラチドは部下と共に銃で発砲し、正面のイレギュラーズ達を牽制していた。
 階段付近は部下商人や傭兵術士が陣取っており、プラチドがそちらから逃げる様子はない。あるいは、小太りな彼がベランダから落下して逃げるのを厭ったのかもしれない。
 その間に傭兵達は左右の窓と裏口の護りに当たるイレギュラーズの撃破を目指していたようだ。
 右窓の前に立つライネルは魔力弾を撃ち続け、手前の傭兵拳士もろともプラチド、アランと纏めて撃ち抜いていく。
 その最中、部下商人数人が倒れていたようだ。
 このプラチドの部下達は銃を手に発砲はしてくるが、ほとんど扱った経験がないのか壁に弾丸を埋め込むこともしばしば。
 だが、銃は殺傷力が高い武器。まして、部下商人も複数いる為に、幾度も食らえば傷が深まり危険になってしまう。
 正面前方に立つセシリアが主立ってその弾丸を受け、治癒魔術を使って自身や近場の仲間の傷を癒す。
 その後方に位置するエゼルも、癒しへと当たる。
 皆がうまく傭兵やプラチドを食い止めていた為、エゼルは回復支援に徹することが出来ていたようだ。
 階段付近の傭兵術士を狙っていたのは、ミスティカだ。
 彼女はベランダから飛び降りた傭兵が中に入って来られないのを確認し、術士を巻き込むようにロベリアの花を展開する。
 接近戦を避けつつ、ミスティカは階段と近場の裏口付近に固まる敵を狙っていたようだ。
「アランって人は、一番の強敵みたいだけど……」
 できる限りそいつへと痛手を負わせたくはあるが、メルナは位置的にプラチドに近かったこともあり、そのまま彼の対応を続ける。
「ぬうっ、ワシに近づくな!」
 青竜刀で切りかかるプラチドは、剣も不得手ではないらしい。メルナは丁寧に敵の斬撃に対処し、プラチドを抑え続ける。
 銃の扱いを含め、プラチドは戦い方も心得ている様子。裏の世界で生きる為に必要な処世術の1つなのだろう。
「商人なのに、自分でも戦えるのね……妬ましいわ」
 嫉妬を力に転化できるエンヴィは、いつもの口癖を一言。
 その上で、プラチドを倒す為には一番の強敵アランの撃破が最優先と考え、エンヴィもまた死者の怨念を一条に束ねてアランを撃ち抜いていく。
 だが、裏口を塞ぐイシュトカの負担が大きい。
 出口に陣取る彼は、内側からはアラン、外側からは傭兵2人と挟み撃ち状態となってしまう。
 雇い主まで傷つけられぬと、アランが個別に斬りかかってくることが多かったのも災いした。
 イシュトカは銃に「クラブ」のスートの印が刻まれた弾丸を込めて引き金を弾くと、銃口から風船状に膨張したモノが大きく破裂し、散弾となってアランへと浴びせかけていく。
 だがその時、外側から傭兵拳士がイシュトカを殴りつけ、さらに槍使いがその切っ先を彼の体へと突き入れる。
 最も傷つくイシュトカをエゼルがエンゼルフォローを発動させ、霊的因子の力で癒し続けるが、イレギュラーズ達の回復の手は回らず。
「もらうぞ」
 幾度目かのアランの目にも留まらぬ多段切り。
「ぐうぅ……っ」
 素早く操る刃に血飛沫を上げ、イシュトカは運命にすがることもなく、意識を遮断してしまう。
「させないよ」
 イシュトカが倒れた穴は、急いで埋めに向かったエゼルが召喚の浄化の鎧を降臨させつつ塞いでいたようだ。
 正面はセシリアが持ち前の体力でなんとか耐え切り、ハイ・ヒールでの癒しで戦線を持たせる。こちら側に、傭兵達の注意が余り集まっていないことも大きかったようだ。
 状況打開の為にも、メンバー達はアランの撃破を目指す。
 レイヴンも仲間の傷を気がけながらも、再度巨蟹カルキノスを呼び出してアランに鋏で切りかからせていく。
 敵も手練の剣士だが、そもそも剣士は鉄騎種のようなタフネスでもなければ身軽で傷を負わぬよう戦うのが一般的だ。
 度重なる攻撃を受け、アランも大きく息をするようになってきていた。

●いざ観念の時
 傷つく傭兵アランはやむを得ないと感じたのか、傭兵、プラチドを巻き込むようにして流麗な舞いを踊り、周囲へと切りかかってイレギュラーズの足を止めようとする。
 だが、それすらも悪あがきにしかならず。
 エンヴィの飛ばす怨念に撃ち抜かれ、ついにアランは地を這ってしまう。
「さて、傭兵諸君。君等の腕利きはそのザマだよ。君たちだって金で雇われてはいるが、命は惜しいだろう?」
 すると、レイヴンは交渉術を駆使して呼びかけ始める。
「金こそが全てと言うなら……我々のバック、誰だと思う?」
 そこで彼がわざとらしく示したのは、胸元のソルベ派バッジ。その効果は覿面だ。
「多少なりとも覚えを良くしておいて、損は無いんじゃないかな?」
 そうして、レイヴンが投降を促すと、術士だけが炎を発して応戦をしてきた。
 だが、炎はセシリアが防ぎ、隙をついたライネルが遠術を飛ばして倒してしまうと、残りの傭兵達は揃って両手を上げて降伏し始める。
「何をしてる。早く攻撃せんか!」
 プラチドが喚くが、傭兵達は戦意を失い、立ち続けていた部下もロクに銃を扱えない者ばかり。勝ち目などあろうはずもない。
「貴方達だけの力では、私達には決して敵わない。魚の餌になりたくないなら、大人しく降参した方が身の為よ」
 ミスティカも部下達に降伏を示すと、レイヴンがさらに呼びかける。
「商人諸君も同様だよ。プラチドの泥舟と一緒に自らの商売人生を投げ出すかい?」
 彼は「レイヴン・ポルードイ」と名乗って素性をさらし、自らの家元をさらす。
 その上で、ギフトによって知人という認識を商人達へと植え付けたレイヴンは、貴族とのパイプをちらつかせる。
「このままの状況でプラチドが捕縛された場合、あなた達も罪人の一味ということになる」
 それまで裏口で敵の攻撃に耐えていたエゼルもまた、相手の説得へと当たって。
 金で雇われただけという言葉など通用しない。決着がまだついていない今なら、逃げても誰も何も言わないとエゼルは告げた。
「……どうかな。報酬もらえないより、逮捕される方が大変なんじゃない?」
 すると、抵抗を続けていた部下商人達も1人、また1人と手を上げ始める。この後の身の振り方も含め、部下達はイレギュラーズ達に救いを求めすらしていた。
「おのれおのれおのれおのれぇぇぇ……!」
 激昂する雇い主のプラチドはなんとかこの場から逃げ出そうとするが、エンヴィが魔性の茨を伸ばして抑え付ける。
 直後に距離を取ったライネルが発動させた遠距離術式をプラチドの背中へと叩き込むと、そいつは前のめりに倒れてしまう。
「や、止めろ!」
 ミスティカがプラチドの言葉を聞き入れるはずもなく、マジックロープでそいつの身体を強く締め付けたのだった。

 事務所での戦いは収まったものの、外には野次馬が集まってきていた。
 その海洋の民に対して、メルナやエゼルが奴隷商人の捕り物だと説明を行う。
 そんな中、ミスティカがしっかりとマジックロープでプラチドを締めつけたまま、外へと連れ出す。
「自分が売られる立場になった気分はどうかしら」
 抵抗こそしないが、プラチドはこちらを睨みつけて。
「おのれ……ソルベの犬どもめ」
「今まで犯してきた罪の報い、己の浅はかさをせいぜい恨んで懺悔することね」
 忌々しげな瞳で見上げてきていたプラチドへ、ミスティカはさらに縄を強く縛るとようやく観念したのか、がっくりとうな垂れたのだった。

成否

成功

MVP

レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)
黒翼の裁定者

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開いたします。
部下、傭兵達の説得に当たった貴方へMVP、称号をお送りいたしました。
今回は参加していただき、ありがとうございました!

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