＜天使の梯子＞仮初めの影纏い

オープニング

●＜天使の梯子＞仮初めの影纏い
　たった一夜にして、影なる者達に侵攻された街、『テセラ・二バス』。
　ワールドイーターやゼノグロシアン、更には影の天使達という数多の彼らの支配から数ヶ月が経過し、今やテセラ・二バスの街は侵攻前の平和、いや、平穏な影を段々と取り戻しつつあった。
　しかしながら、その平穏は……結局の所は仮初めだったのかもしれない。
　平穏を取り戻したはずの街、人気の無い裏路地の奥や、建物脇の井戸の中等、人目を盗むかの様にぽつりとそんざいする、地中深くへ伸びた『梯子』。
　かなり深くまで伸びたその梯子の先は、単に見下ろしただけではその先を見通す事は出来ず……その梯子を降りて初めて、その先を見通す事が出来る。
　そしてここ、『エリオヌス』街区にも、そんな梯子が突如として発生。
　突然の梯子の出現に、人々は騒然となると共に……その梯子の穴の先より遠く響いてきたのは……。
『……グルゥゥゥ……』
　獰猛な獣の鳴き声。
　その鳴き声は、過去……この街区が影なる者達に襲われた時にも聞いた呻き声。
　そしてその呻き声は、日を追う毎に、段々と……その梯子の先から段々と近づいて来ているような。
　街の人々の過去の暗い記憶を呼び起こすかの如く……漆黒の闇の呼び声は、少しずつ近づいて来ていた。

●
「分かりました……やはり、最近は影の軍勢が、活発化している様ですね……」
　と、『深緑の声』ルリア＝ルミナス（p3n000174）は目を伏せる。
　天義の地に来てからというものの、テセラ・二バスの事件は中々収まる事を知らない。
　一度は解放し、平穏が訪れたかと思ったのに……今度は各地より地下へと降りる梯子が現れ、その先には彼らの言う『神の国』が次々と創造されてしまっているという状態。
　今の所は『神の国』は梯子の先の世界で抑えられているからまだ良いものの……取り逃して神の国が梯子の先からあふれ出してしまえば、果たしてどういう事態になるのか。
　あの一夜にして失われた『異言都市』（リンバス・シティ）が再び再現される可能性は十分にありうる。
　勿論……この事件を影の中から糸引く『遂行者』も居る。
　彼らが最近、この天義のだけでなく、海洋と似た『神の国』を作り出している事もある。
　油断ならない彼らを塞ぎ止める為には、一つ一つは地道ながらも塞いでいくしか今の所の手立ては無い訳で。
「……皆様……今回の話を聞くに、この『天使の梯子』の先に拡がる『神の国』は、かなりワールドイーター達の侵略の手が広まっているものと考えられます。敵の数も多いでしょうが……皆様の力が、街の人達にとっての救いの手だと思うのです……どうか……力を貸して下さい……宜しくお願い致します……」
　そう、ルリアは申し訳無さそうに、皆へと頭を下げるのであった。

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●地下の呼び声
　一夜にして、影なる者に侵攻されてしまった街『テセラ・二バス』。
　影を持つワールドイーター、ゼノグロシアン、影の天使……と、数多の支配に更されるものの、イレギュラーズ達が街の奪取と復興に尽力してくれたおかげもあり、今では平穏な街の姿を取り戻しつつあった。
　だが……影の軍勢は、当然のことながらそれを良しとせずに、人知れずに再び侵略の手を伸ばし始めていて……。
「……井戸の中にまで出現するのか、神の国は……」
　『エリオヌス』街区の民家の庭に集まったイレギュラーズ達……そこには過去、地下から水を汲み上げる為の井戸の『跡』。
　組み上げる釣瓶は最早無く、単なるオブジェ的な具合で残されて居たそこの中から、突如張り出してきたのは……梯子。
　『【星空の友達】／不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン（p3p000916）が肩を竦めると、それに『挫けぬ笑顔』フォルトゥナリア・ヴェルーリア（p3p009512）も。
「うん。井戸の中の梯子を下った先に拡がるは『神の国』と……気分はどこかの物語にでもありそうな冒険譚……とはいかないね。速やかにこの『神の国』を構成しているであろう聖遺物を破壊しないと」
「そうだね。これ以上侵攻させたくはないし、聖遺物は絶対に破壊しないとね！！」
　二人の言う通り、この梯子の先に拡がる数多の『神の国』は、現実世界の常識が通じない場所。
　ただ、それを放置しておけば、神の国の侵食は段々と現実世界との境目を越えて、影響を及ぼしてしまう可能性がある。
　つまり、イレギュラーズ達に課せられた使命は、『神の国』に潜入し、『聖遺物』を破壊すること……それを果たせば、『神の国』は崩れ去り、現実世界への影響をも断つ事が出来る。
「敵の侵略率が高い場所での探索任務……と。いやはや、やり甲斐のある仕事ですなぁ」
　と『陽気な骸骨兵』ヴェルミリオ＝スケルトン＝ファロ（p3p010147）がカタカタと骨を鳴らしながら笑うと、それにヨゾラも。
「うん……そうだね。折角取り戻した平穏。それを邪魔される訳にはいかないよ！　さぁ、皆行こう！」
　とヨゾラが促し、井戸から伸びた梯子に手を掛ける。
　闇の中にしっかりと固定されている様な梯子……当然井戸故に、人一人分程の広さしかない。
「これは狭えな……梯子だか階段だかは知らんが、降りるのは一人ずつにしなきゃな」
「そうですね！　最初がグドルフさんで……次がファニーさん、そしてマリオンさんでしたよね？」
「ああ、了解……ここで余り時間を掛けててもしょうがねぇし、さっさと行くとしよう。そして……あの嬢ちゃんの行ってた『士気を煽る』聖遺物をぶっ壊すとしよう」
　『Star[K]night』ファニー（p3p010255）の言葉に、『双影の魔法（砲）戦士』マリオン・エイム（p3p010866）と、頷く『山賊』グドルフ・ボイデル（p3p000694）。
　そしてイレギュラーズ達は、事前に定めた順番で以て、梯子を次々と下っていくのであった。

●常なる闇の刻間
　梯子を下り始めて、十数分。
　人一人通れる位の、梯子の穴を下っていく……すると深いその穴の先に、ほんの僅かな月明かりが見える。
「……ん……あの光は……」
「その様じゃのう……『神の国』に入った様じゃな。しかしこの梯子……かなりの長さじゃな」
「ああ。そんだけ深い所に『神の国』を創ったって訳か……奴等も巧妙な手を取りやがるぜ」
　『ナチュラルボーン食いしん坊！』ニャンタル・ポルタ（p3p010190）の言葉に苦笑するファニー。
　……ただ、更に梯子を進んで行くと、遠くの方から聞こえていた獣共の咆哮が、はっきりと聞こえるようになり、更に鼻腔に薫るは、野生の獣の匂い。
「けっ……獣クセぇニオイがプンプンしやがるぜ。どれだけかき集めたことやらな」
　不敵に笑みを浮かべるグドルフ。
　……そして、光射し込む所まで到達すると、その脚元の辺りに群がるワールドイーターの群れ。
「おー……神様の国っちゅうのも……くらない？　もっと光あふれてる感じなイメージやねんけど。ま、裏表は何処にでもあるっちゅう事か。聖遺物さがして、壊して、とっとと現実に返りましょってね」
「そういう訳だ……んじゃあ行くぜ」
　『放逐されし頭首候補』火野・彩陽（p3p010663）の言葉に頷き、グドルフが梯子を誰よりも早く駆け下り、戦場へと飛び込む。
『グガァァ……！！』
　当然気付いたワールドイーターの群れは、ウゾゾゾと蠢き間合いを詰める。
　そんなワールドイーターの蠢きにグドルフは。
「ウジャウジャとうざってえな……おれさまの邪魔ァするんじゃねえ！！」
　と漲る気合いと共に怒号を放ち、そのまま力任せのぶった斬りで進路を切り開く。
　勿論数が多い故に、彼らの体力を削りきるには力不足……だが、至近距離の敵を大方薙ぎ倒せば、先ずは上々。
　グドルフに続き、ファニーが神の国へと降り立ｔ、すぐさま放つは禍々しい四番星。
　これも同じくイレギュラーズに近いエリアを絨毯爆撃し、近い者から体力を削る。
　そんな最前線二人の行動に、なにをしたいのか理解為たのか……影より生まれし翼を持つ影の天使は、ぼんやりと姿を表し梯子に向けて遠隔攻撃。
　降りている途中の仲間達はその攻撃を交わすことは難しく、ダメージを喰らってしまう。
　……だが。
「させんのじゃよ！　うぉおおおお！！」
　最後尾で、まだまだ結構な高度がある所から決死の覚悟で飛び降りたのはニャンタル。
　みるみる内に地面が近づくが、それでもブレーキを掛ける事はせず……地面落下の土煙と共に己に殺人剣の間合いを纏い、その太刀筋を曲げて極大な一閃を叩きつけ、ワールドイーターを真っ二つにする。
『グギャァアア！！』
　と、響きわたる苦悶の咆哮。
　勿論ワールドイーターは怯みはしないが……後方の影の天使達は、少しばかり足を止めたようにも見える。
　その好きに、梯子からはマリオン、彩陽、ヴェルーリアの順で地上に到達。
　半円系の防御陣でワールドイーターに立ち向かう気概を持ち、彩陽の銀の雨が降り注ぎ、ヴェルーリアは先んじて降りた仲間達の回復を行う。
　当然押し返そうと前進を続けるワールドイーター達であるが……決して押し返されないように踏ん張る。
　そして最後に地上に降り立つヨゾラとヴェルミリオ。
　８人全員が地上に降りれば……後は。
「全員到着ですな！　それでは先ずは、ここの部隊討伐ですな！」
「うん。みんな、背中は任せて」
　ヴェルミリオとヨゾラは後方支援に周り、他の仲間達で総攻撃を開始。
　数刻の内に、ワールドイーターは次々と討ち倒されていき……逃げようとする影の天使には。
「逃がしませんっ！」
「ああ……星屑を喰らえ！」
　とヴェルーリアの神なる光と、ファニーの星撃が重なり合い、影の天使を跡形も無く打ち砕いていく。
　……そして、取りあえずの第一陣を仕留め終えた所にて。
「ふぅ……取りあえずは終わった様じゃな？　さて、では二手に別れるとしようかのう。聖遺物とやらを探さねば、次から次へと出て来て切りが無いからのう」
「ああ、そうだな……今回の聖遺物は『士気を上げる物』、という話だったよな？」
　ニャンタルの言葉にファニーが言うと、マリオンは。
「そうだね！　それにしても、ワールドイーター達の士気を煽るものって、何だろうね？　犬、狼、虎、四足獣……聖遺物なんだから、流石に骨付き肉とかじゃないとは想うけれど。これで骨付き肉だったりしたら、どんな聖遺物！？　ってツッコミ必至だよね！」
　とマリオンが、捜索班の仲間達に問い掛けると、
「む？　骨付き肉だったら欲しいのう！　でも聖遺物を喰らうのは多少抵抗があるのぅ」
　ニャンタルにマリオンはくすりと笑いながら。
「ま、本当に聖遺物が『聖骸』なら、骨ってことはあり得るかもしれないよね？　でもやっぱり士気を煽るとなればさ……」
「そうだな……例えば、軍旗とかかな？　軍隊、部隊の象徴でもあるしね」
　マリオンの言葉に、ヨゾラがずばりと答える。
「了解でありますぞ！　では戦旗探しに参りましょうぞ！　陽動班の方々は、どうぞご武運をですな！」
「ああ……任せとけ」
　ヴェルミリオの言葉にニヤリと笑みを浮かべるグドルフ。
　そしてファニー、マリオン、ヨゾラ、ヴェルミリオの四人はその場を離れ、隠密行動と探索を開始。
　一方の陽動班は。
「さぁ……んじゃあ始めるぜ！　次は……あいつらだ！」
　曲がり角の先から再び呻き声を上げながら駆けてくるワールドイーターの群れ。
　数はかなり多いものの、不退転の覚悟を決めたイレギュラーズ達が逃げる事は、万が一にも無い。
「うむ。我は足止め班の紅一点じゃ！　可愛ええじゃろ？」
　笑顔を見せるニャンタル……だがワールドイーター達は特段の反応を返さない。
「むぅ……！」
　ちょっと不満そうな表情を浮かべつつも、気を取り直しニャンタルは双剣を構え。
「ならばこのやばい剣でばっさばっさと切り刻んでやるわい！」
　見得を切り、突撃していくニャンタルと、それをサポートするヴェルーリア。
「まぁ、壮観だぜ……んじゃ、こっちも行くとするか！」
「ん、ほなぼちぼちやってきましょ」
　薄く笑い、グドルフの剣閃に続き彩陽は鋼の雨を降り注がせながらも、敵の動きを逐一観察。
　影の天使がいないか、彼らが自分達ではない所に行こうとしていないか、等の敵の動きを注意深く観察。
　少しでも異質な動きを見せることがあれば、仲間達相互に呼びかけて、その行為を未然に防ぐ。
　……そんなイレギュラーズ達の動きに対し影の天使は切っ掛けを掴もうとはしている様だが。
「ぼーっと突っ立ってる暇はありまへんよ？」
　と、その隙を逃さず彩陽が鋭い狙撃で影の天使の心臓を撃ち抜き、ひと思いに命を奪い、それでもまだ行きがある様ならば、ニャンタルが渾身の一撃で完膚なきまでに滅殺。
　……そんな陽動班の動きもあり、行きを潜めて動く探索班側の方にはワールドイーター達は気付く事無く、上手に戦闘を回避。
「さて、と……表の世界の地図は取りあえず持ってきましたぞ！　今の所……そんなに地形は変わりない様ですな！」
「そうみたいだね……。うーん……そうだなぁ、ありそうな所は……こことか、こことか……かな？」
　ヴェルミリオの言葉にヨゾラが指さすのは、この街区の一番端の辺りにある、大きな建物を幾つか。
　それだけでなく、この街の地形上……一番見晴らしの良さそうな小高い丘の上にある建物だとか、監視哨を候補に挙げる。
「ふむふむ……結構色んな所が考えられるね！　まぁまだ聖遺物がどういう物かは判らないから、虱潰しに探して、少しでも違和感を感じる物があったら一つずつ壊して行くのが正解なのかな？」
「そうだな。それに聖遺物とやらは、この『神の国』の世界を維持する為に必要な物だ。奴等にとっても、これを壊されたくないだろう。むしろそういった所を影の天使が姿を潜めて隠れている可能性もあるからな……気は抜けないぜ？」
「確かにそうでしたね！　では注意して参りましょう！！」
　声高らかにマリオンは仲間達を鼓舞し、道を進む。
　遠くの方から咆哮と、仲間達の剣戟の音が響く中、気配を消して裏路地を地図を元に進む。
　所々、表の地図とはやはり違う所はあるが、その際には広く見渡すように視界確保し、敵が居ない道を選んで進んでいく。
　流石に避けきれずに、何度か戦わざるを終えない状況にもなってしまうのだが……纏まった数ではないのもあり、仲間を呼び寄せるよりも先に早急に討ち倒す。
　そして、大きな建物の中や、人気の無い場所で、ここにあるのがおかしいと思われる物を見つけ次第に破壊していくが……全てハズレのようで、獣たちの咆哮は留まる事は無い。
　時間が掛かれば、当然陽動班の仲間達に負担が掛かるわけで……少しずつ焦りを覚え始めるが。
「むぅ……だ、大丈夫ですぞ！　さぁ、次に参りましょう！」
　と、敢えて明るくヴェルミリオが仲間達を誘導。
　……そして、小一時間程探し続けて、街の中で一番高い建物の方に近づいた、その時。
「……ん？」
　広域を俯瞰していたファニーの視界に、風にはためく軍旗を発見。
　そしてその建物の周りには、五体程のワールドイーターと、影の天使が３人。
　周囲に警戒の目を張り巡らせており……隙は無い。
「ここの可能性が高そう……だな？」
「そうみたいだね。良ーし……仲間を呼ばれない様に、一気に仕掛けるよ！」
　ファニーの言葉にマリオンが拳を振り上げ、遠方から雷撃を迸らせて範囲攻撃。
　痺れた所にファニーも星を降り注がせて大ダメージを与えると共に、ヨゾラからも呪鎖で総じて縛り付け、動きを制限。
　そして、止めにヴェルミリオの毒手が決まり……命を奪う。
　数分の内に全てを討ち倒し、他の仲間達が呼ばれる前に、その建物を駆け上がり……屋上へ。
　風にはためく戦旗は、見た限りはどこにでもありそうな旗には見える……だが。
「……これの様だね」
　その旗から感じる、胸がざわめくような感触。
「分かった」
　頷き、容赦無く旗を焼き尽くすファニー……全てが燃え尽くされると共に、感じていた胸騒ぎが収まる。
　……そして次の瞬間、空から不意に降り注ぐ雷鳴。
　それと同時に獣たちの苦悶の方向が四方八方から聞こえ始め、まるで地獄の如き光景に。
「神の国の崩壊が始まった様だな……急いで戻るぞ！」
　ファニーが叫び、急ぎ建物から退避。
　戦う仲間達の下へと向かうと共に。
「どう？」
　ヴェルーリアにサムズアップし答えるヴェルミリオ……そして。
「それじゃさっさとお暇しましょか。こっちやね」
　と、彩陽が元の世界に繋がる梯子を指さして……取る物取らず上りて神の国を脱するのであった。

●闇の穴の先
　そして……。
「ふぅ……どうにかギリギリ戻って来れた様やね」
　周りを見渡し、息を吐く彩陽。
　井戸の中を見返せば……梯子は既に消失しており、穴も完全に塞がっている。
　梯子は本当にあったのだろうか……と、先程までの自分を疑いかけてしまう位に、泡沫の如き事象。
　……とは言えど、身に刻まれた傷痕は疼いており、激しい戦いの痕跡は確かで。
「ええ……皆さん、お疲れ様でした。傷の方、大丈夫ですか？　すぐに治療しますね」
　そう言いながら、ヴェルーリアが仲間達の傷を癒しに走り回る。
　……その治療を受けながら、ヨゾラは家の窓越しに空を見上げる。
「丁度こっちも真っ暗だね……でも、やっぱり表の世界の方が、僕は好きだな。ワールドイーターが蔓延る世界なんて……」
　とぽつり零すヨゾラにはっはっは、と笑いながらグドルフとニャンタルが。
「全くだ。まぁ平和なだけだと、それはそれで物足りねえけどな！」
「うむ！　まぁ何じゃ、取り合えず書類を祝するとするかの？」
　ニヤリと八重歯を見せるニャンタルに、それはいいですな、と頷くヴェルミリオ。
「そうだね！　それじゃー折角この街に来たんだし、街の酒場にでも行こうか？　終わった報告も兼ねて、ね！」
「そやね。一杯位おまけしてくれるかもしれへんしねぇ」
　マリオンと彩陽も頷いて……そしてイレギュラーズ達は、無事に終わったことの報告に、街の酒場へと向かうのであった。

成否

成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

ご参加いただきましてありがとうございました……！
部隊を鼓舞するもの、という事で軍旗でしたが、見事に見透かされていたようですね……。
神の国もどんどん拡がり、マダマダ予断は許しませんが……皆様宜しくお願い致します……！