PandoraPartyProject

シナリオ詳細

『裏武器屋』さんと艦姫の呼び声(偽)

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

・なーんで私を呼び出すんですかねー???

 練達某所にある『裏武器屋』。ここは旅人である平賀綺蘭が『私は無職ではねーですからね???』と言い張るために作った個人工房。廃倉庫だった赤煉瓦の建屋を強引に改造し、古臭いネオン看板を掲げて最低限『店』としての体裁を保持している。

「綺蘭 当方 到着」

 そんな毎日開業休業状態で閑古鳥の鳴く店のシャッタードアを開け、一人の少女が来店した。頭に青いバンダナを結び、大きなブレードを背負った茶髪の少女の名は『島風の伝令』
島風型駆逐艦 一番艦 島風(p3p010746)。居住スペースのソファーの上でやる気が出ねーと管を巻いていた綺蘭を見つけるなり駆け寄って、頬をぺちぺち。

「ん、あ〜…ぜかましちゃんですかー。やっほー……って、なんのよーです?メンテにはまだはえーはずですけど。あ、飴ちゃん食べます?」
「肯……って、違う!」
「え〜」

 起き上がるなり綺蘭に好物の甘味を差し出されて話の主導権を奪われそうになった島風だったが、口に入れつつも叫んで軌道修正。

「最近 艦装所持者 増加中」
「あ〜……確かに色々増えてるみてーですよね〜……私以外にもできるやついたとかマジです?」

 島風ら艦姫が現れて以降、混沌にも異界の船を存在基盤としたキャラクター、或いは新たな『姿』を獲得したキャラクターがちらほらと現れるようになった。それに対して島風は何か思うところがあるようで。

「で、それがどーかしたんです?」
「当方存在証明 危機寸前!」
「……え〜…?」

 現代語訳するのなら『わたしのアイデンティティがおびやかされている!!』だろうか。そんな難しい言葉をどこで知ったかは一度置いておいて、まー確かにと綺蘭は続けて。

「でも私には何もできねーですよ。そもそも私の能力は戦闘向きじゃねーですし」
「否、当方依頼 舞台製作」
「…………ま、いーですよ。ちょーど暇でしたしねー。それじゃー詳しい話、聞かせてくだせーよ」

 手をひらひらと振って行われる戦えませんアピールに対して島風は依頼を真っ直ぐに訴える。その姿に幾らかの善性を刺激されたのか、溜息を一つ入れて真面目な顔をし始めるのだった。




・だからってローレットに持ち込むこたぁないと思うんですよ

「どーもどーも。平賀綺蘭でごせーますよ。でもま、メインの依頼人は私じゃねーので……」

 この前の夏に荒らしまくったビーチに性懲りも無く綺蘭は再び陣取っていた。或いは陣取らされていた。しかも朝に。眠くて眠くて仕方ない。そして欠伸の出る彼女が指差す隣には。

「このやる気に満ち溢れたぜかましちゃんです」
「艦姫競争 開催 v」

 腰に手を当てて青い服の裾をたなびかせる島風がいた。いつもの無表情ながらもその目は闘志に満ち溢れており、いつでも準備万端。

「当方 島風 艦姫最速!」
「ってなよーに色んな艦船の中で自分が一番だーって証明したいそーなので……ま、テキトーに遊んであげてくだせー。人間用の艦装も用意しましたんで、持ってねー方は装備してあげてくだせーよ。性能含めてそれっぽくなるので」

 

NMコメント

わかめですよろしくおねがいします
(リクエストシナリオは)初シナリオです

島風ちゃんから唐突に綺蘭と遊びたいってリクエストが飛んできたのでギャグ仕立てにしました。

[やること]
島風ちゃんと遊びます。
色んなミニゲームがあるので遊んであげてください。

[ミニゲーム一覧]
-的当て:砲撃や魚雷で遠くの的に攻撃して遊びます。主に船のラジコンですがたまに艦載機も飛んできます。
-走力比べ:指定されたチェックポイントを走り抜けて遊びます。妨害してくる砲撃に被弾すると足止めを喰らうので注意。
-チャンバラ:当たっても痛くない棒を振り回して先に相手にぶつけた方の勝利です

それでは艦姫プレイ、お楽しみください


艦装を所持していますか?
おふねさまの立ち絵があるのなら「はい」を。ないのであれば「いいえ」を選択してください。

【1】はい
その立ち絵に合わせて描写します。

【2】いいえ
プレイング中で指定したものか私の似合いそうな船を頑張って探してきます

【3】艦姫です
わかりました!!!!

  • 『裏武器屋』さんと艦姫の呼び声(偽)完了
  • NM名わけ わかめ
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2023年05月13日 22時05分
  • 参加人数6/6人
  • 相談8日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
ココロの大好きな人
ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)
航空猟兵
島風型駆逐艦 一番艦 島風(p3p010746)
島風の伝令
※参加確定済み※
トール=アシェンプテル(p3p010816)
つれないシンデレラ
大和型戦艦 二番艦 武蔵(p3p010829)
雪風(p3p010891)
幸運艦

リプレイ

・艦姫の呼び声ってなんだと思う?俺はわからない

「──って、言ってみたはいーですけど。ほとんど皆さん持ってきてるみてーですねー」

 決め台詞っぽいのを言った直後。綺蘭は来ている面々を見てそう呟いた。ぜかましちゃんの顔がデカデカと描いてある依頼書を出していればこーもなりますかと納得。

「艦装と艦姫……長くイレギュラーズをやっていたつもりだけれど、まだまだ知らない存在があるものだわね…」

「そーですねー。私も混沌に呼ばれて最近しったくれーですし」

 今回の参加者の中で唯一艦との縁が少ない『蒼剣の秘書』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)もこれには驚いたらしい。

「まず私の知っている船と島風さんや武蔵さんの着ている艦装とが大分違うのだわぁ……こう、お船って帆を張って風を受けて進んでいくものだわよね……?? 海洋ではそうだと思うのだけれど、練達では違うのだわ??」

「ん、そこからですか。簡単に言やぁ海洋の帆船とぜかましちゃん達の機船ってのは動力がちげーんですよ。 帆船は自然の風を受けて動くんですが、戦艦は車とかとおんなじ内燃機関で動きます」

「そうなのだわね……それはそうと、空母って何となく和服を着ていて弓を持ってそうなイメージよね、何故かしらね。 自分の口から出しておいて何だけど、空母って何かしらね??」

「気になります?なら、まー、いーのがありますんでこっちへ……」

 綺蘭の超簡潔な解説を聞いて何か電波を受信したのだろう。華蓮は一つ思いついたらしい。それを聞いて綺蘭は華蓮を裏へと引っ張っていき……と、その横で。好きな顔ぶれが多く来てくれたことに『島風の伝令』島風型駆逐艦 一番艦 島風(p3p010746)は喜んでいた。

「武蔵姉!雪風姉!当方 歓迎 v!」

「私を呼んだか!! 戦艦、武蔵である!! 島風よ、我こそは最も優れていると声を上げる、その意気やよし!! 故に、この武蔵の全力を以て迎え撃とうではないか!! 島風の懸念も武蔵が勝てば艦姫最強で終わろうというものよ」

 島風と同じ艦姫である大和型戦艦 二番艦 武蔵(p3p010829)も大見得を切って胸を張り。

「こちらの世界に来た時はAIではなく艦そのものという存在に驚かされましたが、こうして交流が持てるのは…とても嬉しいのですが…私の元居た世界には元々多くの仲間がいたのですが…皆沈んでしまって…」

 別の存在体系を持つ『幸運艦』雪風(p3p010891)は苦いデータが記憶領域を駆け抜けたが、すぐに気を取り直して。

「い、いえ、その、どうか気にしないでください。 性能勝負であれば、私だって負けません。全力で迎え撃たせていただきます!」

「うむ!! 雪風もその意気やよし!! 共に全力で競おうぞ!!」

「肯 努力 勝利 ブラ姉も……」

 と、島風は横にいた『後光の乙女』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)にも話そうとすると……

「俺は北上だ。誰が何と言おうと北上なんだ」

「え」

 自分は艦姫だと自称するヤベーやつと化していた。いや、キャラクターシートにはブランシュって書いてるじゃないか。

「五連装酸素魚雷零距離射撃ちゃんと持ってるでしょ?ほら北上」

 そうはならんやろ

「文句を言うとお前を竜宮の底に沈めるぞ。いいね?」

 アッハイ。私が悪うござんした。北上さん、ようこそこのシナリオへ……。

「り、了…」

「フハハハ、この混沌にで同胞が増えていたとはな。なんとも喜ばしいことよ。騎士の貴様も艦姫だろう?」

 北上のゴリ押しに困惑気味な島風と喜びの声を上げる武蔵。そして『女装バレは死活問題』トール=アシェンプテル(p3p010816)にも声がかかる。

「あ、私は普通の人間ですよ。 でもこの艤装はオーロラけいじゅんようかん?っていうお船がモチーフらしいです!」

 トールはくるりと回って英国風の服装と艦装を見せつける。そんな彼の姿はいつもよりも凛々しく、そして力強い。

「成程。オーロラか……外つ国の艦であるな」

「トール 綺麗!」

「ふふ、ありがとうございま……あれ?私だけ呼び捨て!?」

「こまかいこと きにしない」

 さぁ、これで参加者は出揃った。仁義なき闘いの火蓋が切って落とされる。

 

・もはや可哀想な敵艦隊

「最初は的当てです。問題ねーですよね?」

 綺蘭の用意したスタートラインに一同は並ぶ。彼女の合図で標的のラジコン達が飛んでくるだろう。
 
「良いでしょう!良いでしょう!いつでも問題ないのだわ!」

「砲撃は艦の基本技能ですのでお任せください」

「北上様だけスタートライン零距離で良いですか?後対空射撃はあんまり……」

「うるっせーですねもう押しますよポチッとな!!」

 自信あふれる華蓮と雪風に対して言い訳するブr……北上の言葉に綺蘭はにっこりキレながらリモコンのスイッチをプッシュ。海面下に敷設していたラジコン基地から的が出現。

「フハハハハ!! これなるは武蔵の得意分野(※諸説あり) 。 武蔵の砲撃を見るがいい!!」

 それと同時に武蔵は徹甲弾を速射。小さな艦船達はそれだけで潰れていく。圧倒的火力はそれだけで脅威である。

「『零式五連装魚雷発射管混沌改三連』展開 第一戦術[制圧魚雷] rd」

 負けじと島風もガシャコンと音を立てて艦装を展開。計15本もの魚雷を一斉掃射。再装填次第繰り返し。撃って撃って撃ち続ける。気分はまるで無双ゲー。しかしそんな弾幕の嵐を掻い潜って空から艦載機が迫る。

「射撃なんてろくにしたことないから全く距離感がつかめない~!」

 得意の剣を封じられたトールはめざとく気づき、それを迎え撃とうとポンポン砲で対空射撃。しかしうまく当たらない。

「危ないのだわ!」

 それ見た華蓮が『弓』で応戦。彼女は今鳳凰の描かれた着物を着用した上から片腕を滑走路のような装甲で覆われている。身長ほどもある大弓を持ち前の命中値で扱う姿は見事。

「艦載ドローン展開、なのだわ!」

 そして腕部滑走路から幾らかの小型ドローンが出撃し、華蓮の視界にて標的が強調表示。ついでに超高速で動く何にも誤射注意の表記が貼られる。

「北上チェストオオォォッッ!!!」

 それの正体はもちろん北上。一息入れて落ち着いたかと思えば即座に走り出して魚雷をぶち当てる通り魔戦術を展開し始めた。これには綺蘭もドン引き。

「わたしも、負けません……!」

 そんな色物達に負けじと雪風は射撃精度で勝負。四桁を越す数のラジコン艦隊は、たった六隻相手に殲滅されている。

「……射撃スコア計算自動化しといてよかったです」

 手持ちのタブレットで増えてゆくスコアを見ながら、綺蘭は遠い目をするのだった。

・速度is正義

「はーい、よーいスタート」

 次は敵の攻撃を駆け抜けてゆく走力比べ。綺蘭の放った開始の空砲とともにスタート。そして勿論最初に飛び出したのは北上。

『島風ちゃん。私の反応は1024。イレギュラーズ最速です。どんなに機動力が高くても、遅ければゴールラインは切れない』

 と開始前自信満々に語っていただけのことはあり、見事なスタートダッシュを決め──

「勝ったなガハハ──アッ足止め」

 ──たと思ったら空から一つの凶星が飛来。妨害砲撃が脳天直撃。躓いた北上はそのまま脱落。

「この雪風、そう簡単に被弾するような回避性能はしていませんので」

「そうそう当たるものではないのだわ!」
 
 その横を華麗に雪風が駆け抜け、華蓮も稀久理媛神の加護を受けた堅実な走りでチェックポイント通過。そしてトールはコース取りで勝負。

「その程度の足止めはききません!今です!」

 妨害砲撃の雨に怯まず臆せずトールはアウトインアウト走法で走るが、その前を走る船が更に一隻。武蔵だ。

「反応の差が機動力の決定的な違いではないことを知るがよい!!」

 なんと装甲を用いた力技で砲撃を相殺していた。妨害に対して正面突破で挑む姿はなんとも彼女らしい。しかし。

「『星航型推進機関試作弐式混沌改』全開!!」

 海を滑るように島風が皆を追い抜いた。エンストを二回起こして出遅れたが、『疾きこと、島風の如し』の謳いに違いはなし。如何なる速度でも砲弾を見逃さず、着弾地点を予測して危険地帯さえも無傷で抜けた。

「ふっ── 当方 艦姫最速!」

 チェックポイントを通って一周。ゴールラインを大差をつけて駆け抜けた島風の勝利。

「くっ……流石に敵いませんでしたか…」

「ふぅ、ふぅ、やっぱり速いのだわ……」

 少し遅れてトールが二位。三着には華蓮が滑り込んだ。

・白兵戦という映え

「チャンバラしますよー」

 最後の演目。チャンバラ。ワンヒットでもすれば吹き飛んで場外負けのサドンデス。

「怪我しないように気をつけてくださいねー、そんじゃー……スタートです」

 そう言って綺蘭が最後の空砲を放つと同時にこれまで負けていた北上が、大人げなく闘気……いや、ジャマーを展開。他の五人の動きを妨害し、横にいた島風に殴りかかる。

「セイッ!!ハアアアアァァッ!!」

「──!?」

「当たれば凡そ16000だ!お前の負けだ島風ーッ!!」

 ジャマーをモロに食らって動けない島風に北上の辻斬りがヒット。更に隣の雪風へとその矛先を向け、走る。

「幸運でもビッグセブンが相手でもこちとら沈めてやる!」

「くっ…ち、近づかないでくださーーーい!!!」

 島風が吹き飛んでいるうちになんとか立て直した雪風が、棒に雷撃を纏わせて……カウンター!

「速くても 曲がれなければ ただの事故 前方不注意 練達厳しい」

 それは避けられず吹き飛び場外再放送。自省の句と共に音を立てて落水した。残り四人。近接が苦手だと言っていたがやってみれば意外と…?

「大丈夫かしら、痛くないとは言っても棒よね……」

「よそ見していていいんですか!」

 そして場外になった二人を心配する華蓮に、トールが迫る。この姿なら恥ずかしくない。

「必殺のぉ、輝刃斬城閃(読み:ハイパーオーロラ斬り)だぁぁッ!!」

「──っ!!」

 叫びと共に、僕へ巨大にブーストしたオーロラ状の刀身が生まれ、華蓮を襲う。だが、華蓮も熟練のイレギュラーズの一人。棒の勢いを腕部装甲を滑らせる事で相殺、その陰から棒を振り抜いて大きな隙を晒したトールを吹き飛ばす!

「まだまだ、なのだわ!」

「そんなぁー!?」

 そしてここまで沈黙を保っていた武蔵が、開眼。自慢の真剣はレギュレーション違反で取り上げられたがモチベーションは上々。

「戦艦武蔵、参る!!」

「こうなったら一撃必殺です!死なばもろとも!チェストーーー!!!」

「はぁぁっっ!!」

 上段からの振り下ろし。北上を吹き飛ばして安心しきっていた雪風もなんとか応戦するが、先手を取られたために落水。残るは二人。武蔵と華蓮は向かい合う。
 
「その胸、借り受けよう!」

「ええ、喜んで迎えうつのだわ!」

 剛と柔の頂上決戦。二つの棒のぶつかり合いは、暫しの間続くのだった。

・「けっかはっぴょー」

「優勝は……雪風ちゃんです」

 優秀な射撃性能を見せながら他二つでも程々の成績を残した結果の評価勝ち。二位は同点で島風と華蓮。それぞれチャンバラ出オチと範囲殲滅力不足が敗因か。

「はぁ……はぁ……こ、こんなに全力で動き回ったのは久しぶりです……お相手ありがとうございました……その、楽しかったのは、そうなの、ですが……」

「雪風よ、誇るといい」

 喪失の恐怖に怯える雪風に、武蔵が励ます。

「貴様は武蔵を越え、見事な成績を納めたのだ。次は負けぬがな」

「……はい!」

「負けてしまいましたか……」

 波打ち際で「ンピッ」という妙な鳴き声を発する泣き顔のメンダコをバウンドしながらトールは呟く。なんだその生き物。自然に返してきなさい。

「無念……」

 その横に島風も座り、同じくメンダコを棒で突っつく。余程悔しかったのだろう。珍しく表情筋が動いているような。いやだから神社に返してきなさいって。

「皆、料理ができたのだわよ。お肉でも食べて元気を出すといいのだわ」
 
 華蓮の声に振り返り、島風は目を輝かせる。

「肉……いただきます!」

「お代わりも沢山あるから安心して食べるのだわよ」

「今、艦姫って他に何人くらいいるんですかね……ま、混沌の海は任せるぞ。ブランシュはクールに空に去るぜ。」

 その光景を最後に、北k…ブランシュは空に飛立つ。

「後は陸を制せれば完璧かぁ……改造プランにいれとこ」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

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