シナリオ詳細
<クリスタル・ヴァイス>憤怒の槌が朽ちるまで
オープニング
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最初は義務感だったように思う。
当主殿の父君、先代がお亡くなりになった日。涙ひとつ流さずに鎮魂祭と別れの儀を主導し、進行中の案件を適切に捌いたガドレー・ハルキエフの手腕に、メイヤは目を疑ったものだ。
周囲の領地の者達も、力こそ正義と奮っているが敵意なくこの国を守ろうとしている、そう理解していた。
……だがそれだけでは人は養えぬ。徐々に困窮の足音が迫る領地をどうすべきか、考え続けた最中に政変が起きた。
苦しんでいる当主殿が状況を打開できぬことに、この状況を生んだすべてに、そして自分に向けられた怒りが「呼び声」に捕まったのは必然だったと思う。
「……槌を振るうしか出来ぬ乱暴者が、左官の地位か。笑い話ではないか」
暗い地下道を往き、文明の跡を越え、辿り着いたのは小規模な闘技場跡だった。この国は、国となる遥か前、古代文明より闘争を求めていたのか。
「こんなところでお前に会うとは思っていなかったな。お陰で対策が無駄にならずに済んだ」
「アーカーシュでの流れから憤怒の魔種が増えると思ってたが、随分生き残ってるらしいなァ。オレにぴったりの獲物だぜ」
感慨を覚えたメイヤの前に、ベルナルド=ヴァレンティーノ(p3p002941)、レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタイン(p3p000394)を伴ってイレギュラーズが現れる。のみならず、雑兵も連れ立っているらしい。メイヤは嘲弄の色濃い笑みを見せた。こと、レイチェルはアーカーシュでの一件の時点で、今回の動乱を見越していたのだから慧眼という他ない。
「戦う気か、その軍勢で。我が憎死塊(りょうみん)は未だ健在だというのに」
「甘く見ちゃ困るな。こいつらだって俺達だって、死に物狂いでお前を倒す気なんだ」
「そうそう、占ってもいいけどロクな結果が見えないだろうし、やめた方がいいぜ? 悪運だけは強いんだよ、オレは」
雑兵――そうメイヤが呼ぶのも無理はない。居並ぶなかには、イレギュラーズならぬ兵士達が控えていたのだから。だが、彼らは決して無策の雑兵などではない。なぜなら。
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話は数日前にさかのぼる。
クリスタル・ヴァイス(水晶の白)と呼ばれる時期を前に、六派閥は各々の考えの下で地下鉄を調査し、新たな道を拓こうと考えていた。
鉄帝地下鉄のみならぬ広い空間。銀の森に属するエリス・マスカレイド曰く『フローズヴィニトル』という伝説上の狼が、地下の奥底には封じられているという話も出ている。
新皇帝派、その中でも『アラクラン』『新時代英雄隊(ジェルヴォプリノシェーニエ)』などの勢力の動きも不気味きわまるなか、地下道の勢力図は重要な要素たりえる。
ベルナルドは、この状況で過去に戦った新皇帝派の魔種が動かない理由がない、と判断。独自に協力を求め動いていた。
「成程。君の進言を受け容れよう」
「やけに話が早いな、いいのか?」
アントーニオ・ロッセリーノ。鉄帝政治家にしては珍しく芸術に造詣の深い彼は、ベルナルドのパトロンの一人として関わりが深い。今のベルナルドが頼れる手札のひとつといえた。にしても、話が早い。
「勿論。優れたアーティストである君が察知した危機は当たるだろう。丁度、精鋭なら控えていたしね。試作品の榴弾を持たせよう。その蛆虫とやらを剥がすのに役立つだろうさ」
――そして、現在。
ベルナルドの自信に満ちた顔、そして兵達の決死の覚悟を孕んだ眼に応じたかのように、遠くからオオカミの遠吠えが響くのだった。
- <クリスタル・ヴァイス>憤怒の槌が朽ちるまで完了
- GM名ふみの
- 種別通常
- 難易度HARD
- 冒険終了日時2023年02月04日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
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「あんたの上にいた奴はいい領主『だった』ろうに、領民は運がねぇな」
「……我が領民、か。全く、哀れなもんだ」
「なるほどー、趣味は人それぞれだが……ぶはははは! 領民には見えんなあ!」
「どうとでも言うがいい。領主殿はもう、領主であることを捨ててしまわれた。全てこの身の『呼び声』のせいでな。彼等もそうだ。死にきれなかった哀れな敗残兵だ」
『ラド・バウA級闘士』サンディ・カルタ(p3p000438)も、『祝呪反魂』レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタイン(p3p000394)も、そして『音呂木の巫女見習い』茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)も。メイヤという男が語る『領主』が彼にとってどれほどの存在かは理解できる。だが、領民の成れの果てはどうあっても擁護できず、毛の先ほどの冷静さがあろうに『憤怒』に堕ちたその男を救えるとは思えない。つまりはもう、終わった物語の住人なのだ、彼も領民も。
「いっそ、戦うだけの獣に堕ちていれば良かったでしょうに。哀れな人」
「俺も――可能な限りの最悪な舞台を整えるしか能が無いもんでな?」
『高貴な責務』ルチア・アフラニア(p3p006865)の目にはその男が自らの責務を捨てきれなかった哀れな男に映り、『雨夜の映し身』カイト(p3p007128)には方向性こそ違えど、ただ自分たちにとっての『終わり』を成立させるための舞台装置であることに変わりのない現実が映る。理性が残っているのを哀れと見るか、どうかは人それぞれであるが、少なくとも……メイヤという男が相容れない存在だな、という感想は共通している。
「そこな醜悪な肉塊にはさっさと引導を渡すのが、そやつらの為であるな」
「少々面倒な魔種が1体。容易い相手とは言いませんが、悲観する程の相手でもありません」
『ノットプリズン』炎 練倒(p3p010353)は細かい事情や敵の考えといったものは全く興味がなかった。ただ魔砲にて打ち据え、倒せばいいだけの相手だからだ。少なくとも、彼が的に感情移入するケースは……ほぼ無いだろう。『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)が初見の敵に対して何ら深い感情を抱かないのと同じだ。だが、寛治と練倒に違いがあるとすれば、「それではお相手仕ります、『大佐』殿」と呼吸をするように二階級昇進煽りをしに行く神経の太さだろう。その挑発に対し槌を握る手に血管が浮き上がっている時点で、やはり憤怒を抑えきれはしないのだろうが。
「決死で戦え、だが生きろ。アントーニオに精鋭と呼ばれた意地を見せてやれ!」
「あの大敵を倒せれば、散って尚誇りを残せましょう」
アントーニオから預かった私兵達は、一事が万事この調子。『鳥籠の画家』ベルナルド=ヴァレンティーノ(p3p002941)にとって、頭の痛いことこの上ない友軍だ。とはいえ、彼等の言い分も、その立場の重要性も、屈辱を積んだ上で理解しているからこそ無碍にはできない。――これを雑兵と侮っているメイヤを、侮っているうちに討てるのなら。
「どっちにしろ、そいつらには仕事がある。死ぬかもしれねえが、最大限活かすまでは死なせるつもりはねえ」
「哀れとは言わねェよ。言わせもしねェ。アンタはもうここで行き止まりだ」
カイトとレイチェルの言葉を耳にし、メイヤは最早話すことは成し、と槌を持ち上げた。
彼等の対話の終わりを待ち構えたかのように突っ込んできた冬狼達は、明らかに『精霊』と呼ぶには異質の気配を漂わせていた。それらが一斉にメイヤを、そしてレイチェル、寛治、ルチア、カイトの4人に向けて唸り声を上げる姿は、その場の何より異質な凶暴性を感じさせた。
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「動きを止めて、その上で……何もさせずに殺す!」
憎死塊がゆったりと敵を見定めるのに先んじて、カイトはうち一体へと氷雨の術式を叩き込む。でかい図体に彼の精度ならこの上なく『徹る』が、さりとて憎死塊は気にしたふうもなく身を捩る。初手が真価を見せるまでそう時間はかかるまいが、巨体の威圧感はそれ以上に厄介さを滲ませた。
「近付かれなければ、何ら危険ではない筈なのである。この距離から射抜いてやるのである」
練倒にとって、魔砲を撃つこと、それで敵を討つことは何より優先される誉であり、誰より早く成し遂げようと考えるのは当然の心の動きだ。だが、その意思が急いては状況がただただ狂う。渾身の一撃は過たず憎死塊を穿ち、痛撃を与えた。だが、その痛撃の一部は飛び散った破片を以て彼を強かに打ち据えた。大した怪我ではないが、これが続けばどうなるかなど火を見るより明らかだ。
「その特性、私が奪って差し上げます」
寛治はルチアに目配せし、赫焉瞳と共に鉛玉の驟雨を憎死塊達へと叩き込む。飛び散る破片による迂遠な反撃は凶悪なれど、妨害する手段は何重にも巡らせている。少なくともこの戦闘に於いて、それらが真価を発揮することは無いだろう。
「狼(オマエ)達が少しでも来るってんなら相手してやるよ。そこの醜い領民のついでにな!」
「レイチェルさん! 任せたぜ!」
自分、そして寛治を狙うべく突っ込んできた冬狼達へ向け、レイチェルは顎をしゃくって挑発する。瞬間、放たれた術式は彼女の魔力を大きく吸い上げる代わりに冬狼と憎死塊ともども巻き込み、禍々しい領域に叩き落とす。その威力こそ(相対的に)さしたるものではないにせよ、その後に待ち受ける最悪への伏線だ。秋奈は寛治とレイチェル、双方を庇う形で冬狼と四つに組んで押し合うかと思われたが、何もない場所で足を滑らせた姿を見て「癒やされるのでは?」と首を捻る羽目になった。
「狼共め。どこから現れたかは知れぬが、笑止」
メイヤは己に纏わりつく狼を敢えて無視し、鈍いながらも全力で前進する。ラースモールドに阻まれた牙を訝る冬狼たちであったが、彼等は通じるかどうか、を深く意識はしていない。強敵を足止めする。その為だけに現れたが故に、無意味と理解すれば彼から早々に離れるだろう。どちらの敵も、長らく放置はできなさそうだ。
「その調子じゃ、憎死塊は暫くまともにゃ戦えねえか。でも、放っとくワケにもいかねえんでな!」
サンディは近付く脅威を理解しつつ、憎死塊に向けて立ちはだかった。
彼等の攻撃がイレギュラーズに叩き込まれはしたが、当たらなければ、当てる運がなければ意味がない。最大の懸念は接触時の毒……死力を尽くして一人が受け止めるなら、最悪の事態は避けられようか。
「メイヤが十分に近付くまで撃つなよ! 俺は憎死塊を叩く!」
ベルナルドは私兵達にそう告げると、前進しつつ憎死塊に色彩の呪いを叩き込む。多重に詰め込まれた呪いと血に塗れた悪意は、その姿だけでベルナルドの溜飲を下げるに足るものだった。
――だが、それだけで全てを終わらせられるほど弱敵ではなく。
メイヤもまた、輩をむざむざ殺されて放置できる魔種(もの)ではなかった。
「落し易い者から落とす。この上なき道理だ。つまりは、無防備な貴様ごとがいいだろうな」
全身を撓ませ、放たれたハンマー。その軌道上にいた冬狼は素早く避けたが、寛治らの直撃コースにあるそれを秋奈が受け止めるのは必然だった。だが、真の狙いは練倒だ。状況の変化に即応するには、彼はあまりにも『自分優位に考えすぎていた』。
重い一撃に膝を負った彼を、ルチアがすかさず癒やすがそれでも足りない。
たった一撃。その重みは想定との差異か、或いは覚悟の差か……。
「撃て!」
「サンディさん、後は頼みましたよ」
ベルナルドの号令一下、榴弾が次々とメイヤへと飛来する。最早猶予はなしと、寛治の2連射が憎死塊を撃ち貫く。毒と肉を撒き散らした断末魔を受け止めながら、サンディは足を踏みしめた。勝てる――慢心でも傲慢でもなく。この戦いは、勝利の二文字が見えている。
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「アンタはもう引き返せねえんだったな」
「ここまでの道に間違いがあったのなら、貴様等の輩を殺しきらなかったことだろうな」
レイチェルの術式が、榴弾で剥がれた蟲の隙間目掛けて叩き込まれる。その悪意のほどは語るまでもないが、メイヤは歯を食いしばり抗ってみせた。次々と、状況を悪化させるべく不調の波が押し寄せる。全てを回避することはできない。
何より、無限に湧くとはいえラースモールドの種が割れてしまえば、そしてイレギュラーズが愚鈍な攻め手ではない以上は、メイヤの優位はただ、『強力な攻め』にのみ残される。
2体目の憎死塊が哀れな末路を迎えたことに、彼は驚きはしなかった。
自らが滅びる末路を、しかし彼は考えもしなかった。仲間想いのイレギュラーズだ。半数を蹴散らせばそれで終わる。砲兵を仕切るあの男の、敵意露わな目を打ち据えてやれば。自信過剰な者達の心を砕いてやれば。彼等は尻尾を巻いて逃げ出すだろう。仲間の動けぬ姿を抱えて。
――完膚なきまでに倒すべきだった、と言いながら、生き残る道を探している己がいる。
猛然と攻撃を重ねているのに、運命と命とを消費しながら逃げようとしないイレギュラーズがいる。一瞬で溶け消える命を惜しまぬ兵がいる。
「ああ……なぜ、なぜ、あの方はこんな献身に恵まれなかったのであろうな。愚かであっても突き進んでくれる輩が、いなかったのだろうな」
デシェル。俺達はどこで間違ったんだろうな?
「怒りってのは確かに武器になるが、『利用されやすい』武器でもある。故に俺は最も取扱に慎重にならなきゃならねぇとは思うが。お前はそうでなかったろう。……『怒りに身を任せて人間の敵になっちまった』んだから、さ?」
「そうか」
なら、仕方がない。
カイトの結論を聞き終えるより早く、メイヤは膝をついた。
周囲にあらん限りの敵意と被害を振りまいて、しかし哀れな魔種は、死んだ。
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「オーダーは敵戦力の『壊滅』。仕留めきりましょう」
「まだ全滅してないんだろ!? アントーニオの精鋭なら、死にものぐるいで生き延びろ! お前達なら出来る!」
寛治が銃を構え、ベルナルドが檄を飛ばすことで、私兵達は咆哮を上げて冬狼達へと榴弾を照準した。当然の話であるが、榴弾は着弾までの時間が極めて遅く、狙い撃ちには到底不向き。だが、範囲が広い分、動きを牽制する意味でこれ以上の援護射撃はなかなか、ない。
「同じ場所に固まったなら、狙う必要もないのである!」
「ぶはは! 練倒さんも頑張るねえ! ここは私ちゃんも倒れちゃいられないか!」
練倒は既に肉体が限界に近いが、魔力はそれなり以上に残されている。そこで、目の前に餌をぶら下げられて戦わぬ理由がない。魔砲は先より高い精度でもって冬狼達を巻き込んでいく。それでも倒れぬ相手は、敵陣に飛び込んだ秋奈によって撹乱され、動きがあからさまに鈍っていく。成程、雑魚と愚弄するには硬い。だが、倒せぬほどではない。
「おっと、これ以上仲間を狙わせるつもりはねえぜ」
サンディは状況を理解し散ろうとした冬狼達の注目を引き付け、それらの行動から『多様性』を奪い取る。負傷や敵意の分散を防ぐより、ただ一点。ただ、散る、避ける、逃げるといった選択肢を引き剥がすだけで値千金の働きなのだ。
「アンタ等が何をしたいかなんて知ったこっちゃねえが、俺にとっては取るに足らない敵の一体だよ」
「コロコロ転がるばっかりで何も出来ちゃいねぇなァ。狼なんて大層な名前じゃなくて、犬コロで丁度いいんじゃねえか?」
カイトとレイチェルの猛攻に晒され、立ち上がろうとする意気は流石だと言えようが、最早それらが攻めるにも避けるにも真っ当な行動が出来る状態ではなかった。
足をもつれさせ、牙は空振り、動きは鈍い。
それが幻だとしても――これはあまりにも哀れな一幕だという他なく。
それがローレットの精鋭を前にした末路だとすれば、それはあまりにも当たり前の戦いの幕引きであったといえるだろう。
「……済まない、全員生かして返すつもりだったのに……」
「いえ、卿の望んだ通りに結果を出した時点で、我等が残らず絶えても『成功』でした。悔やむことはありますまい」
周囲から戦いの音が絶え、深く頭を下げるベルナルドに、しかし私兵の一人は端的に応じ、謝る必要はないと告げた。敗走した苦い経験は終わり、ひとりの魔種を討った。雪辱は果たされ、たしかにこの戦場はローレットの、そして帝政派の勝利へと至ったのだ。
「それで、領主はまだ生きてるってワケか。反転までして」
「今頃どこほっつき歩いてんのかねー?」
サンディはメイヤの言葉を思い出しつつ、未だ戦場を渡り歩く『領主』が居ることを思い出す。秋奈は正直、領地がどうとか細かい事は興味ないが、強敵ならばそれだけで興味が湧く。
彼女が邂逅する可能性は未知数だが、少なくともイレギュラーズが彼を仕留める機会が訪れるのは間違いない。仕留められるかは、別の話だとしても。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れ様でした。
HARDなので、HARD相応の結果といった感じです。勝利ではありますが、薄氷の上でタップダンスする感じでした。
とはいえ、その上である程度安定した勝利に持っていけたのは大変良かったと思います。
GMコメント
参照シナリオ:『<総軍鏖殺>疑心、悪鬼とともに』『ハルキエフを取り巻く末路』(正直読む必要が無いというか、心情に寄ると成功率下がるというか……)
●成功条件
敵戦力の壊滅
●『怒衝天』メイヤ
憤怒の魔種。怒髪衝天ではないのは、彼はスキンヘッドだからです。新皇帝派少佐となりました。
OPでも分かる通りの純粋なパワータイプで、爪のついたウォーハンマーを用います。
【高速詠唱1】
攻撃が回避された際、「地揺れ(物至範:【無】【麻痺系列】)」発生
強打(物近単:【溜1】【防無】【必殺】)
振り回し(物至域:【識別】【崩れ系列】【乱れ系列】【混乱】)
ハンマースロー(物遠扇:【万能】攻撃力高)
空落し(物中単:高クリティカル【連】など)
防技はそこそこ、物理攻撃力は警戒レベル。HPと抵抗はかなり高いです。
過去の戦闘でのイレギュラーズの戦い方は心得ているため、生半可な策は裏をかかれる可能性も十分警戒すべきでしょう。
実力でブチ抜くか綿密に計算するかの二択です。
●ラースモールド×無数
全長10cm程度の甲羅状の外鋼を持つ小虫。これでも天衝種です。メイヤに取り付いています。
高いEXFと相互に「かばう」を行い、メイヤへの範囲攻撃・単体攻撃をシャットアウトします。
が、これによりメイヤは機動と反応が落ち、【ダメージ(小)】を被っています。
また、面積比にして半分程度引き剥がすと、再度メイヤに対し「かばう」為には数ターンのインターバルが発生します(当然デメリットもこの間消滅します)。
(過去依頼によって特性が判明した結果なので、依頼を参照する必要はありません)
●憎死塊×2
ハルキエフ領で死んだ者達の魂が肉体にこびり付いたまま呼び声を受け、天衝種となったものです。
こびりついていない死体を取り込み続け、巨大な肉塊となりました(高さ2.5m、幅3mくらい)。一体止めるのに二人ブロックが必要す。
HPが高く、表面に酸をまとわりつかせているため【棘】を持ち、ブロック中や至近範囲にいる際【毒系列】BSの付与判定が発生します。
攻撃は酸を飛ばしたり押しつぶしたり、体の一部を伸ばしてビンタしてきたりします。
なお、死亡時に固定ダメージの入る酸を伴い、自分中心にレンジ1内を巻き込み爆発します(【毒系列】【スプラッシュ(中)】)。
●冬狼×10
フローズヴィニトルの化身である精霊……という体の幻の一種です。
地下鉄内の侵入者を無差別で攻撃します。【凍結系列】を伴う爪と牙で攻撃し、神秘に若干の耐性を持ちます。
ただ、防衛の性質上強い相手から潰そうとするので、「メイヤ≧Lvの高いPC>その他」という感じですが、状況に応じて行動は変わっていきます。
●アントーニオ・ロッセリーノ軍勢×10
友軍です。
ベルナルドさんの呼びかけに対して集合できたものの、敵が強大なため少数精鋭を充てています。
携行榴弾砲(物超範:【火炎系列】)による集中砲火を行います。【識別】がなく、自己判断では「それなり」以上の動きをしないので指揮があったほうが安全です。
なお、決死隊のため彼等の死亡は失敗条件となりません。アントーニオ自身も前に出ていない為死亡の危険性はなし。やったね。
●特殊ドロップ『闘争信望』
当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
●Danger!
当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。
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