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シナリオ詳細

<咬首六天>バウンティ・オブ・マルク

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●狙われたマルク
 停止した船の甲板に、2人の男がいる。
 忙しく動き回っている者たちと比べると、随分と立派な恰好をしているが……少なくとも、正規の軍人の格好ではない。
 だが、この船。どう見ても鉄帝の軍艦だが……まさか今の世情のゴタゴタの中で奪われたか払い下げられたのだろうか?
 現行のものとは違うようなので、払い下げられた可能性の方が高いだろうが……だとしても、軍属ではない者が所有するには、あまりにも過剰戦力ではあるだろう。
「準備はどうだ?」
「ああ、明日の夜には着く。だが……本当にターゲットは来るのか?」
 2人の手にあるのは7,690,000GOLDという、凄まじい額の賞金が書かれた手配書だ。
「浮遊島の大使、か。浮遊島ってのはアレだろ? 空に浮いてるでっけえやつ」
「たぶんな。定期的に降りてくるとは聞いている……こっちにも当然来るだろう」
 そう、男たちの推測は当たっていた。
 『浮遊島の大使』マルク・シリング(p3p001309)はローレット銀の森支部で現在連携しているポラリス・ユニオン(北辰連合)との連絡を密にする為にアーカーシュから降りることがあるが、その際に巡回ルートとして不凍港ベデクトを組み込むこともあった。
「よし、じゃあ作戦を確認するぞ。まずはこいつで港へ向かってだな……」
 マルクに危機が訪れている。
 だがそれは同時にチャンスでもあった。どちらに転がるかは今は、分からないが……。

●襲撃計画
「どうにも、怪しげな船がウロウロしているらしいって報告があったんだ」
 マルクはそう言うと、前回も参照した不凍港ベデクトの地図を広げる。
 その怪しい船はベデクト湾付近をウロウロしているようだが、見た目は商船に……見える。
 偽装である可能性も大きいが、今のところ何か被害が出ているわけでもないので臨検するわけにもいかない。
 もし万が一、それが本当に商船であればこちらの民衆からの好感度が下がってしまう。
 しかし……どうにも行動が怪しい。
 机の上に置かれたマルクの手配書もそうだが、なんとなく狙われている……と思うのだ。
 賞金額も7,690,000GOLD。支払元が支払元なので、ちゃんと支払われるかは不明だが、一部だけでも払われればかなりのものになる。
 となれば、ワンチャン狙ってやろうと思う者がいてもおかしくないし、実際に襲撃事件も起きている。
 独立島アーカーシュの面々を襲うのは地理的に難しいだろうが、マルクのように定期的に地上に出かけている話が広く出回っている者であれば、待ち構えて狙うのも……相応の戦力があるなら、やってやれない話ではない。
「たぶんだけど、僕が不凍港ベデクトに来るのを狙っているんだと思う」
 集まった情報を総合する限り、そうとしか考えられない。
 考えられないが……そうなれば、逆に罠にかけることだって出来るだろう。
 少しでもこちらに有利な状況を作り、賞金稼ぎどもを迎撃する。
 そうすることができれば、二度三度の襲撃を防止するための抑止力になるかもしれない……!

GMコメント

マルクさんが不凍港ベデクトに来るタイミングを狙って賞金ゲットしてやるぜ、といった連中がいます。
商船を装いベデクト港へ向かってきますが、そこで偽装を解き軍艦としての正体を現すでしょう。
偽装情報として、マルクさんが大市場を見学に来るらしいという噂を流してあります。
時間は夜なので、恐らくそこを狙ってくるでしょう。

●敵一覧
・軍艦×1
鉄帝国の払い下げ軍艦。苛烈な砲撃を放ちます。
・海賊団×40
銃や剣で武装した海賊団です。練度は結構高く、軍艦を得たことで相当ブイブイ言わせています。

●敵を全滅させた後に現れる敵
・マッドシップ×1
軍艦に融合し潜んでいた天衝種マッドアーマーが撃破された戦艦を乗っ取り、人型に変形したものです。
海中からザバババと現れ、浮遊して近づいてきます。
その身体を活かした格闘戦や、無慈悲な砲撃を繰り出してくるでしょう。
巨大な身体に見合うタフさと攻撃力を誇ります。そう、ボス戦です。

●友軍&使用可能兵器群
・サキノソラ号
8人~10人が搭乗可能な小型飛空艇。兵器群を運ぶことも可能です。

・飛行バイク「バジランテ」×人数分
高速で空を飛ぶ飛行バイク。騎乗戦闘を活性化している扱いになります。

・スチームゴーレムType1 ×1
強くて硬い戦闘用ゴーレム。
近接戦闘のスチームナックルとスチームキック、中距離用の電撃を使用します。

・砲兵鎧ランチャーギア ×1
全長5mの人型兵器。乗り込んで動かすタイプです。
各種に備え付けた砲で、たった1体で砲兵隊の如き無慈悲な砲撃を放つことが可能です。
近接武器は格闘のみですが、砲撃の威力は凄まじいです。
なので、使う場所は選びましょう。

●特殊ドロップ『闘争信望』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
 闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
 https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <咬首六天>バウンティ・オブ・マルク完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年12月24日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

マルク・シリング(p3p001309)
軍師
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
すずな(p3p005307)
信ず刄
ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)
奈落の虹
小金井・正純(p3p008000)
ただの女
ウィルド=アルス=アーヴィン(p3p009380)
微笑みに悪を忍ばせ
祝音・猫乃見・来探(p3p009413)
優しい白子猫
ニャンタル・ポルタ(p3p010190)
ナチュラルボーン食いしん坊!

リプレイ

●不凍港ベデクトにて
「わざわざ僕が地上に降りた所を狙うだなんて……僕相手なら、何とかなると思われたのかな?」
 寒々しい風の吹く不凍港ベデクトで、『浮遊島の大使』マルク・シリング(p3p001309)がそう呟く。
 鉄帝を襲う大寒波は不凍港ベデクトにも流氷のような問題をもたらしたものの、それは今は解決している。
 いるが……大寒波自体が解決したわけではない。吹きすさぶ寒風は、マルクの心境を現すものでもあるだろうか?
「まあ、仕方ないよね。強面でもないし、見た目もそんなに強そうじゃないしね。ともあれ、そんな僕でも餌になるなら、一つ釣り上げてみようじゃないか」
 そう、マルクにかけられた賞金を狙う一団を迎え撃つ為の作戦のために今、此処には仲間たちが集まっていた。
「マルクが旗印になるそうじゃ。尊い犠牲じゃの……なんちって! むは! 騙し討ちとは何やらワクワクするのう! のこのこやってきた事を後悔させてやらねばな!」
「そうだね。こういう騒動が何度も起こっても困るしね」
 『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)にマルクも頷くが、つまるところ、そういう話なのである。ちなみにニャンタルの側には「我の愛機」とまでニャンタルに言わしめた飛行バイク「バジランテ」がある。
「はー、やれやれ。こんな非現実的な金額、マジで貰えると思ってんのかねぇ? ま、それはそれとして……バカを一斉に始末するいい機会だ。きっちりと仕事はさせてもらうぜ?」
 『紅矢の守護者』天之空・ミーナ(p3p005003)はそう呟くが、まあ彼らとて全額支払われるとは思っていないかもしれない。
 一部が支払われるだけでも、かなりのものなのだから……あるいは、それ狙いなのかもしれない、が。どのみち、彼らが攻めてくるだろうことだけは事実だ。
「おやおや、今度はマルクか……お目が高いね。彼の気配りに助けられた事はたくさんあるよ。僕も故郷ではお世話になりました。そんな彼を狙おうだなんて、見過ごすわけにはいかないね。張り切って準備してくれたところ悪いけど、全部壊して海の藻屑に変えてあげるよ!」
「その通りです。マルクさんを狙ってくるとは! 言ってしまうと失礼かもしれませんが、鉄帝にしては狙いが鋭い! 今やマルクさんはアーカーシュの頭脳と言っても過言ではありませんからね……。やらせるわけにはいきません、ここで返り討ちにしてあげましょう!」
「はは……」
 マルクをベタ褒めする『奈落の虹』ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)と『忠犬』すずな(p3p005307)に、マルクが困ったように笑うが……実際、マルクの働きっぷりを疑う者はアーカーシュにはいないだろう。
「人型兵器、というものに惹かれなくはないのですが。やはり私は剣士。刀がなくては何も出来ぬというもの。大人しく正純さんにお任せし、私はバシランテを使わせて頂きましょう」
 そう言いながらすずなはバジランテに乗り込んでいき、ウィリアムも同様にバジランテの操縦方法を軽く確認していく。
「なんの保証もない賞金に目が眩み、わざわざ軍艦まで用意してまで襲撃に来るとは。……なんというか、相変わらずこの国の人間は根っからの脳筋ですね。まあ、それはさておきアーカーシュの頭脳担当である所のマルクさんを放っては置けません。しっかりとお守りしましょう」
 やはり共通認識なのだろうか、『燻る微熱』小金井・正純(p3p008000)はランチャーギアに乗り込みながら、そう呟く。
 ランチャーギア。砲撃の申し子のようなギアだが、心なしか正純が嬉しそうにも見える。
「マルクさんや不凍港を襲ってくる……許せない。サキノソラ号やバジランテ、ゴーレムにランチャーギアの力も借りて奴等はここで全部倒す……!」
「ふむ、新皇帝派による懸賞金とは……中々面白い状況ではありますが、これに乗ってくる馬鹿どもが多いですねえ。放っておいて賞金稼ぎ気取りのチンピラが増えても面倒ですし、徹底的に叩いておきますかね」
 『祈光のシュネー』祝音・猫乃見・来探(p3p009413)はサキノソラ号の準備をしながらそう決意する。
 近くでは『微笑みに悪を忍ばせ』ウィルド=アルス=アーヴィン(p3p009380)もバジランテの始動準備をしており、出発前の準備は全員完了……といったところだろうか。
「よし、では作戦開始だ!」
 マルクの号令で全員が動き出す。相手が襲ってくるというのなら、それを逆手に取る。古典的でありながら確実な、そんな作戦の開始である。

●敵を撃破せよ
 港付近を、バジランテに乗ったマルクが移動していた。
 仲間と離れて、一人港をバジランテで視察している風を装い、海賊団の前に姿を見せようというのだ。
(一人でノコノコとやってきたように見せれば、彼らは油断するし、賞金のために僕の所に集まってくるだろう。さて、釣果は如何程のものかな?)
 そんなマルクの予想は、結果から言えば大当たりだった。港に入ってくる巨大な商船は……ちょっとばかりではないレベルで怪しい。
 しかし、その甲板にいたどう見ても堅気ではない男はマルクを見つけると手信号を送る。
「ターゲット発見だ。全員準備しろ!」
 その言葉と同時に偽装が解かれ、偽商船は軍艦としての姿を現し、甲板から武装した男たちが次から次へと降りてくる。
「僕なら勝てるかもと踏んだ君達の判断は、正しかったかもしれない。僕一人なら、ね」
 しかし、とマルクはバジランテを慣れた手つきで操りながら笑う。
「残念ながら、僕らは8人で来ているんだ」
「そういうことです!」
 姿を現した正純の乗るランチャーギアに、海賊たちが「ゲッ」と声をあげる。
 当然だろう。全身に砲門がこれでもかとついたランチャーギアは如何にも火力が高そうだし、実際にとんでもない火力を持っている。
「多少なら僕に当たっても構わないよ、自前で回復するからね。さあ、一網打尽にしよう!」
「任せてください!」
 マルクの号令に、正純はランチャーギアのセーフティを完全に解除する。
「それにしても、こんなゴツゴツとして巨大な機体、しかも高火力。さすがに気分が高揚します。普段から割と弓でブッパしてる私ですが、まさかこんな砲撃だけを撃つために生まれてきたような機体に乗れるなんて」
 そんなことを言いながら正純はランチャーギアの全砲門を発射する。
 まるで砲兵隊の一斉砲撃のような凄まじい砲撃が戦艦に命中し、敵戦艦に大きな損傷が生じる。
 大破と呼べるほどのダメージはいっただろうか。戦艦のあちこちで爆発が起こり、沈んでいくのが見える。
「おー、派手に爆発しますねぇ」
「な、なんだあ!?」
「くそっ、そんな兵器持ってきやがって戦争でもする気かテメエ!」
「一人のために戦艦持ってきた連中がどの口で……」
 正純が呆れたように呟くが、その辺の「それはそれ、これはこれ」をデフォルトで出来るのが盗賊というものである。
「ククッ、まさか一撃とは。こちらは楽なので構いませんがねぇ」
 バジランテで移動しながら名乗り口上を響かせるウィルドがそう呟くが、事実クリティカルな一撃を放った正純とランチャーギアの火力が合わさればああなってしまうということなのだろう。つくづく、このギアをアーカーシュで回収できたのは僥倖と言う他ない。
「く、くそっ! やっちまえ! 賞金首さえやっちまえばこっちのもんだ!」
 叫ぶ海賊たちを前に、すずなは分水剣を鞘から引き抜く。
「相手は大量の海賊、そして軍艦。矢張り正純さんの人型兵器が切り札となりましたが――だからといって後塵を拝するつもり等ありません。私は私なりに出来る事を。これでも集団戦はそれなりに出来るようになりましたからね!」
 剣氣開放したすずなの大蛇(偽)が、海賊たちをアッサリと切り裂いていく。
「故に、此処から先は死地とお覚悟を!」
「今更後悔しても遅いぜ? この先は、まともに見えない闇の中だ!」
 ミーナの只其処爾有罪が発動すれば、合わせるようにウィリアムの夜葬儀鳳花が花吹雪が如き極小の炎乱を咲き乱れさせる。
「ランチャーギアの攻撃はかなり強力らしいとは聞いてたけど……とんでもないね!」
 今回の懸念があの軍艦であった以上、海賊との戦いはもうほぼ終わったと同じ。
「中からスキル使えるかな、届くかな……届くと良いな」
「ぐちゃぐちゃ(ミンチではない)にしてやるぞ! まあホレ、R指定に引っかからん程度(中)にな! 我、慈悲深いのう!むはは!」
 祝音のコーパス・C・キャロルが広がっていき、ニャンタルのぽこちゃかパーティ!が発動し、スチームゴーレムType1の電撃がマルクを狙った海賊を撃ち抜く。
 そうして海賊たちが全て倒れた一瞬の静寂の後。海の中から、巨大な人型が現れる。
「アレは……! ヘイトシップ!? 違う、マッドアーマーか……!」
 マルクが叫び、その正体を看破する。
 そう、それは不凍港ベデクトにおける大作戦の時に現れた戦艦の変形した天衝種「ヘイトシップ」のそれに似ていた。
 しかし、違う。その人型の随所に見える黒いパーツは、アーカーシュに属する者であれば大抵出会ったことのある天衝種「マッドアーマー」のものだった。
「これ、まさか……軍艦を乗っ取った天衝種!? 倒さないと、不凍港に被害が……何が何でも殲滅する!」
 サキノソラ号の中から、祝音もそう叫び糸切傀儡を展開する。
 どうやら戦艦の中に潜んでいたのだろう、このタイミングで戦艦の残骸を乗っ取りヘイトシップの如き姿となったわけだ……!
 さながら天衝種「マッドシップ」とでも呼ぶべきだろうか。
「このタイミングで仕掛けてきますか、天衝種……! けれど現れたならば処理するまでです。斬鉄の技術は当然、心得ております故!」
 すずなは上陸してこようとするマッドシップへ向けて三光梅舟を放つ。
「戦車も、動く城も、今まで斬った事があります。ならば――この軍艦、斬れぬ道理はありません」
 その一撃は、確かにマッドシップに少なくないダメージを与え……未だ健在。
「かなり頑丈そうだけど、戦い方はシンプルかな? それなら、最後は最大火力で真っ向勝負といこうか!」
「さて、図体だけの木偶なら楽で良いんですがねえ……」
 ウィリアムのフルルーンブラスターが放たれ、ウィルドが街へ攻撃をさせないようにするべく名乗り口上を響かせていく。
「何にせよ……ここで止める!」
 ミーナのオーラレイ・ピアースが、そしてニャンタルのオーラキャノンが放たれる。
「ああ、そうだ。これ以上は……進ませはしない!」
 マルクのブラウベルクの剣がマッドシップを大きく切り裂き……それでもまだ、止まらない。
 しかし、それでもマルクはそれで充分だと知っていた。
「正純のアネキー! やっちまってくだせーーー!!!!」
 そんな巻き舌気味のニャンタルの声援が響いて。正純は、しっかりとマッドシップへと狙いをつける。
「あれだけの巨体、怖いのはその格闘戦と砲撃。であるならば、そこに狙いを定めて確実に破壊する。行きますよ相棒(ランチャーギア)! 私たちの高火力高精度の一撃であいつを撃ち落とすのです!」
 狙うは手足、及び砲門。正純はランチャーギアの最大火力をマッドシップへと向けて。
 今日何度目かの砲撃音のオーケストラが奏でられる。それは、傷ついたマッドシップに間違いなくトドメを刺して……その巨体が残骸へと変わり、海中へと沈んでいく。
「これで……マルクさんや皆が狙われる頻度、下がると良いな」
 そんな祝音の願いのような呟きが響く。海賊には1人も生き残りはいなかったが……マルクは他に賞金が掛けられているイレギュラーズ達の情報を集めるつもりだった。
「賞金首は皆、罠を張って待ち構えている」という噂を流すつもりなのだ。それで襲撃が止むかどうかは、やってみなければ分からないのだが、頻度を減らす助けにはなるだろうか。
 そう、すでに未来を見る段階だ。ミーナもバジランテから降り、改良できないかチェックを始めている。
「ふむ……中々使い心地は悪くないか。流石に機銃追加は難しいか。使える弾薬もそう積めなさそうだし……」
「それにしても不凍港……防備甘すぎじゃなかろうか?! 入江に入るずっと手前に、検閲所などを設けた方が良いかも知れんな」
 ニャンタルも今後の不凍港の防衛について色々と考え始めている。
「分厚い氷を利用するのはどうじゃろう? 冬の間は氷を集めて土台とし、その上に氷の建物を作れば風はある程度凌げそうじゃし、氷をある程度使えば、少しは貨物船が通るスペースが出来る気がするが? 氷の切り出しはゴーレム任せにはなるが……どうじゃろな? コレ、滅茶苦茶良いアイデアなんじゃないかの?!」
 不凍港を守るアイデアはそれこそ幾らあっても足りないかもしれないし、実行だって出来るかもしれない。
 しかし……1つ確かなことはある。
「不凍港は、この冬を乗り越える鉄帝の生命線だ。どんな脅威だって退けて、守って見せる!」
 そう、マルクの言う通り。この不凍港を襲う脅威は全て退ける。それだけは確かな……この場の全員に共通した気持ちであるだろう。

成否

成功

MVP

ニャンタル・ポルタ(p3p010190)
ナチュラルボーン食いしん坊!

状態異常

なし

あとがき

マルクを狙う企みを退けました!

●運営による追記
 本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの技術力が+10されました!

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