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シナリオ詳細

神社建立RTA(危険物の取扱には気を付けるンゴ!お姉さんとの約束だぞ!)

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●妙見子、神社建立するってよ
 秋。季節の変わり目。
 日差しを見上げればまぶしくは感じるが、涼やかな風と森の木々の間を一陣の風がそれを感じさせまいと吹き抜ける。
 そんな秋の香りを感じる豊穣の片田舎の森にある開けた場所で、 『宙より堕つる娘』水天宮 妙見子(p3p010644)は大きくため息を吐く。
「はぁ~、そろそろこのあたりに神社建てたいんゴ……じゃなくて立てたいんですよね~」
 素なのか、はたまた故意なのか。ポロリと零したネットスラングを妙見子は「ですます口調」へと訂正する。
 その隣で「そうは言いましても」と『ONIGIRI』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)はこれまた大きなおにぎりを頬張っている。
 ちなみにこのおにぎりはなんとなく空腹を感じていた時に豊穣の村人から貰ったものである。
「神社に限らず建物を建てるとなると相応の時間がかかるでしょうし、建てるのであれば基礎からちゃんと建てないと」
「嫌です」
 正論を言うヴィルメイズに、妙見子は口を家鴨のようにとがらせている。
「信仰だってさっさと取り戻したいし、それに折角だから変わった素材で建てたいんです」
「変わった素材、とは……」
「例えば……お菓子で家なんか作ってみません? 飛ぶぞ……ではなくきっとおいしいですよ」
「耐久性って大丈夫なんですかね」
 変わった素材といってもそれは無理がおありでしょうとヴィルメイズがツッコむが、妙見子は変わらず続ける
「道しるべでパンくず蒔いて」
「それ……森の小鳥に食べられてしまうのではないでしょうか」
 ついでにその家、なんか大きめの釜がありそうな気が……というツッコミはこの際ナシにしておこう。

●とにかく早く建立するのです
 そんなこんなで、ああでもないこうでもないと2人が話し始めて数十分が経った頃。
「本当にたまたま」、別の依頼かはたまた領地運営の兼ね合いなり他の依頼なりで豊穣を訪れていたであろうイレギュラーズが数名見える。
 ──イヤー、ホントニ、スゴイグウゼンダナー。
「これはワンチャンあr……あ、えっと、もしかしたら手伝ってもらえるかもしれませんね!」
 ここぞとばかりに妙見子は彼らに向かって大きく手を振った。
「えっと、とりあえず皆様にはできるだけ早く神社を建立してもろて……していただきたいと思います」
「妙見子さんとしては、できるだけ早く信仰を取り戻したいということで。なかなかの無茶を申し上げているのは重々承知の上なのですが……」
 妙見子が手短に目的を伝えたところで、申し訳なさそうにヴィルメイズが補足する。
 この場所の開けたところの片隅には、いたって普通の木材から何かよくわからない感じの固形物や火をつけたら爆発しそうな諸々まで様々なものが置かれている。
「この際、多少の違法建築ぐらい気にしません。ええ。ちょっと扱いを間違えたら爆発する者とか置いてますが、きっと大丈夫です。皆さんの『匠』の力をもってすれば、多分おそらくきっと!」
 力強く語る妙見子だが、これってフラグでは?
 ──良いねイレギュラーズ? そんなことは考えてはいけないよ。フラグだけど。

NMコメント

おはようございますこんにちはこんばんは、水野弥生です!
この度はシナリオリクエストのご指名ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!
妙見子さんやヴィルメイズさんだけでなく、ご参加いただける他のPCさんにもぜひ楽しんで頂ければ幸いです!


●舞台は?
 豊穣のとある森の中にあるちょっと開けた場所です。
 神社を建立するには最適ですね。

●目標
 できるだけ早く、妙見子さんのための神社を建立しましょう。

●建築手段について
 多少の違法建築というか、脆い作りとなるのは致し方ないお話でしょう。
 また、多少変わった素材を使っての建築をご所望とのことですが、近くに住んでる人に言えば物は手に入るでしょう。

●その他
 建てた神社は突貫工事で建てることになるので、とても脆いです。
 良いですか?「とても」「脆い」です。
 一歩間違えなくても倒壊や爆散の危険があります。

●サンプルプレイング
「とりあえず変わった素材か……おっ、その辺にトタンがあるじゃん、これ屋根にしとこ」

それでは速やかなる神社の建立、楽しみにしています!

  • 神社建立RTA(危険物の取扱には気を付けるンゴ!お姉さんとの約束だぞ!)完了
  • NM名水野弥生
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年10月10日 22時10分
  • 参加人数6/6人
  • 相談8日
  • 参加費150RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

長月・イナリ(p3p008096)
狐です
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星
ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)
指切りげんまん
※参加確定済み※
夢野 幸潮(p3p010573)
敗れた幻想の担い手
水天宮 妙見子(p3p010644)
ともに最期まで
※参加確定済み※
芳(p3p010860)
(自称)ぬくもりの精霊種

リプレイ

●RTA開始
「キミだけの好きな神社を建てよう! そんなキャッチコピーを聞いて飛んできたのでありますよ!」
 『ょぅι゛ょ』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)は意気揚々と現れて建材を探す。
「あんなところに都合よく「魔砲」が沢山落ちてるのですよ! どれを取ってもきっちり40m、さらに魔砲によって色も輝き方違うのです!」
 どう転がっていくかは想像に難くないが今は触れまい。
「神社を素早く建立すればいいのね? なら手早く建ててしまいましょうか」
 『狐です』長月・イナリ(p3p008096)は図面を引いていく。
「手早く原始的な手段でいきましょう。まずは念のためどこに何を配置するかだけ書いておきましょうか……」
 紙とペン、定規を手に設計図とにらめっこをしている彼女の仕事は細やかそうだ。
 暫くしてスコップを片手に真面目に穴を掘り始めた。
「信仰集めニャ? にゃるほどそれは芳にも聞いて大正解ニャ」
 『(自称)ぬくもりの精霊種』芳(p3p010860)は身体をゴロゴロさせながらネコ寺を建立しようとしていた。
「ヒトが信仰するもの、崇めるもの……それはつまり猫だニャ! 芳たち猫は万物に崇められる存在だからニャ!」
 ドヤ顔かましながらネコ寺といっているが建てるのはあくまで妙見子の神社である。あとあなたは猫じゃなくて精霊種なのお忘れなきよう。
「いやー妙見子の神社がそろそろ建つ頃だよな」
 愛車のイスカンダルに乗り『敗れた幻想の担い手』夢野 幸潮(p3p010573)も華麗にエントリーする、が。
「酷くこざっぱりしてるー!!!」
 目の前に広がる何もない土地に、幸潮は思わず遠い目に。
「なぁちょっと妙見子さん、ぜんぜん出来てへんやん というか全然出来てへんやんお前な」
もう練達からシャンパンタワーを取り寄せてしまった彼からすれば何もできてなさ過ぎてどうすんだこれ、といった状態だ。
 そこに、最初からそこにいた『ONIGIRI』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)が、豊穣で獲れたてほやほやの新米おにぎりを頬張る。
「仕方ありませんね〜私も妙見子様のために人肌脱ぎましょう!」
 彼の「一肌」は艶かしい「人肌」になってるけど、だいじょぶそ?
 個性豊かなメンバー好評を加えるのは、『宙より堕つる娘』水天宮 妙見子(p3p010644)。
「いやぁ〜! 思ったより集まって頂いて感謝感謝ですよ! 終わったら次は分社………ありですねぇ……」
 将来を見据える彼女だがよく考えてほしい……期間的に違法建築神社しかできないということを。

●品評会
「皆さんに作っていただいていた神社に対して採点していきましょうか♡ 10点満点ですわ~」
 作業すること短時間。思い思いの神社ができつつある。
「それじゃあまずは夢野様からー♡」
 最初に指名されたのは、とりあえず妙見子と目があった幸潮。
「ほんと……建てといてくれないと困るんだが」
 そういった彼の目線の先に出来たものは、七色に輝く一般人から見れば目が痛くなるような少し小さめの本殿だった。
「今回はONIGIRIさんとの合作だ。作るのは、『光る!回る!鳴る!DXゲーミングユニバース水天宮SP』だ。まぁエフェクトは万年筆でどうにかなる。知らんけど」
「知らんけどて」
「私はONIGIRIではなく、ヴィルメイズなのですが」
 いきなりすごいの来たなという驚きと知らんけどという言葉に一抹の不安を覚える妙見子と、名前を憶えられていないヴィルメイズ。妙見子反応を見ながら、幸潮は説明を続ける。
「さっきも言った通り、我の万年筆でエフェクトくらいはどうにかできる。光だけじゃなくて音もな」
 幸潮が万年筆をすっと動かすと、七色に光っていたものが今度は鈍さを伴った赤い光に変わり、後ろから何となくサイレンの音が聞こえる。
「なお消防法とかいうものは無視している」
「はぇ~それDX違法建築水天宮SPなのでは……ってサイレンそういう意味?! ……まあいいでしょう、続けてくださいまし」
 ハッと妙見子が気づくが建ってしまったものは仕方ない。
「そして重要なのは回る部分。ライブとかでよくある回るビームライトを採用。ゲーミングに光るぞ! そしてその中には御神体たる巨大パチンコ弾廻庫(たみこ)を中心とした大人のゲームセンターを用意!」
 大人のゲームセンターという単語を聞いたからだろうか、若干一名そわそわしている。
「どうでしょうかONIGIRIさん、遊んでみませんか?お賽銭のGOLDを入れると遊べますよ」
「私はONIGIRIではないのですが」
 そう言いながらもヴィルメイズはお賽銭のGoldを入れ……うん?
「お賽銭で遊ぶってヤバいんゴ」
 妙見子、ついに素でツッコむ。お賽銭で遊ぶってなかなか不謹慎。
「ジャンクパーツはシャンパンタワーを持ってきてくれた時についでに取り付けてくれた。あとはガチャガチャ式の水天宮クソみくじも実装済みだ。ヴィルメイズさん、続けて」
「ようやく名前で呼んでもらえた……ほっ。今回本殿はお任せして、この虹色の光とミラーボールを設置した神楽殿……通称「パリピ神楽」も目玉の一つでございます」
「パリピ……神楽?」
「伝統芸能もあにめなるものとコラボする時代ですし、新しいものをとぷろじぇくしょんまっぴんぐを取り入れてみました。参拝者が飽きないように「通常の妙見子様」「祭事の時の妙見子様」「インターネットしてる時の妙見子様」の3種類の姿が表示されます。」
「最後のはプライベートとかいう概念無いんか?」
 技術は他で活かしてクレメンスといいかけたところで、妙見子はあることに気づく。3種類でも飽きるだろうと。
「心配は無用です! 3%の確率で私も映し出されます、何故なら私は美しいので。言わばSSRの存在と言っても過言ではありません。」
「その3%は絶対いらんやろ(小並感)」
「そうそう、あとは手水舎も必要ですよね!」
「あ、そのまま続けられるのですね」
 ツッコミが追い付かない妙見子。ヴィルメイズは今回コミュ力要員と聞いていたのだか。
「水ではなくお酒が出るようにしたら良いと思うのですよ。お酒には祓いや浄化の力がありますから合理的ですよね? ちなみに私はハイボールが好きなのでハイボールで決まりです」
「モノホンの酒なの草……うーん……4点!」
「え?! なぜです?!」
「そうだよ! なんで?!」
「娯楽の要素があるのは大変面白いとは思うのですよ? ただ、違法建築はちょっと怖いんゴねぇ……あと3%が余計。じゃあ次は、……ルシアさまでよろしくて?」
 次にそんな彼女の目に入ったのはルシアだった。
 しっかりした灰色の要塞……戦艦にも見えるような建物を建てていたからだ。
「ルシアが目指すは「魔砲搭載」を超えた「純度100%魔砲神社」!! これなら威力も耐久性も見映えもバッチリですよ!」
「おぉ! これはいいものを建てられましてよ!」
 えっへんと胸を張るルシアと、感心している顔の妙見子。しかし神社の耐久性はともかく、威力とはどういうことなのだろうか。
「魔砲を使うと他の建材と比べて明らかに「威力」が伸びるのです! だから神社建設に一番必要なのは「威力」でして!」
 一番よくわかんない威力がポイントに来ちゃったけどカッコいいからそれで良い。そう思いながら頷いていたのだが。
「……本当にこれでいいのかってなってるルシアがいるのですよ」
「あら、完成に向けてより良いものを作ろうとする。いい心がけでしてよ」
「うーん、なぜでしてー? …あっ!」
 少し間を置いて、ルシアは何かに気づいた声を上げる。
「これはきっと「ルシア一人で」完成させたからですよ!」
 そういうと資材を持っている村人や他のイレギュラーズの所を回り、見覚えのあるネオンサインを作り上げ、鳥居や本殿に仕上げを施していく。
「まず鳥居と本殿の柱を魔砲製にして、と……後は手を『綺麗』にする手魔砲舎とかも要るのです!」
「ん? それは手水舎では?」
「魔砲にも浄化の力があるのでしてー!」
「ナルホドー?」
「確か妙見子さんは神さま、って事だったのですよ? ならば、ルシアと一緒に魔砲トレーニングもするのですよ!!」
「なんだかよく分かりませんが採点は……7点! 魔砲が大変魅力的ということですが今度教えてくださいまし! あと見た目は断トツで好みですわ!」
「合点承知なのですよ!」
 断トツといってもまだ2人目。そして、3人目は。
「なら、私が行くわ」
「続いては長月様で……おぉ、なるほどぉ」
 自ら手を挙げたイナリの作った神社を見ると、大変質素な建物だった。皆忘れてるかもしれないけどこれ突貫工事だからね?
「というわけで速度重視で出来た建物、竪穴式住居よ!」
 古き良き縄文時代のような質素な建物ではあるが、速度重視である中でもしっかりした建築ではないだろうか。設計理念についてイナリが説明する。
「地面を四角く掘削した後、四方に丸太を立てて、そこを中心に三角形に桟木を組み立てて、周囲の草木を刈り取ってまとめた物を桟木に重ねて固定よ」
 ちなみにこれは屋根、と説明をするイナリの作った神社は、塗装もしっかりと塗られている。
 突貫故、手水舎などが少し不格好な形をしているがそこはご愛嬌。時間もない中で本当によくやった、というのがありありと伝わってくる神社だ。
「そうですわねぇ……今のところ一番普通というかなんというか。よくここまで建てられましたわね……」
「神社の信仰については、ちょうど目の前に本人がいるし……現人神方式で、参拝客というか信者も欲しいわね」
 そういうイナリの背後には、彼女の知人ともいえる表情の村人が数名。
「最初はサクラに協力してもらって、少しずつ信者を増やしていきましょ」
「信者集めまで考えてくれるとか私以上に神様が過ぎるンゴ……! 建屋や設備の見てくれはちょっとあれだけど、少しずつアップデートさせてクレメンスということで8点!」
 ここで高得点をたたき出したところで残るは芳。
「え? なんか鰹節の香りがしません?」
「猫はお魚大好きだニャー」
「アッ、ハイ」
 続けて、と妙見子は芳を促す。
「普通の木材も使わにゃきゃ間に合わにゃいからぁ、この木材と……あとダンボールで柱を立てたのニャ! こうすれば猫が爪とぎできるニャー」
「ど う し て」
「ダンボール柱無理かニャ?」
 じゃあ、と芳は短い手で段ボールでパネルを切り出し、絵を描き始めた。30秒後に出来上がったそれは、かろうじて人だとわかるかどうかの画伯が書いた絵そのものだった。
「妙見子の姿描いて、仏像代わりにするニャー」
「建てるのは寺でなくて神社でしてよ?」
「あ、ダンボールの中って結構あったかいから、畳代わりに敷けば床暖房ニャ。寒いときのために、囲炉裏っぽい穴開けて火が出るものも置いておいて……あとは鰹節ってすごく固いから、これで建築すれば丈夫だし美味しいしで一石二鳥……」
「芳様、食べ物で柱は、ちょっとぉ」
「仕方にゃいにゃあ……じゃあ、ガランガランする鈴代わりにして、あとにゃんか紐に付いてるヒラヒラ代わりに吊り下げておくニャ。あとは」
「うーん、3点。理由は言わずもがな」
「……まあいいニャ。最後の仕上げに本殿にネコミミをつければ完璧ニャ!」
 芳よ、猫寺を建てようとしているみたいだが建てようとしているのは神社だ。

「それにしてもなんというか……その……違法建築な神社多くないですか!? いやなんか床とかグラグラして……うわぁ!!!底が抜けまし……あぁ〜〜!! 天井から柱が降ってきたんですが!?
いや〜〜〜〜〜!! 皆さん時間が無いからってテキトーに作りすぎですよぉ!!! ……は? 自業自得ですって……??」
 妙見子が喚いたその瞬間……たまたま煙管を吸っていた豊穣の村人のひとりが試運転で火種を芳の神社の囲炉裏に入れた瞬間。

「あっ」

 一瞬閃光が走った刹那、爆発音が鳴り響く。
 皆が積み上げたものが、一瞬にして崩れ去っていく。突貫工事という無茶ぶりの末の「自業自得」といえよう。

「……もう神社建立RTAはコリゴリですぅ〜!!」

 キラーんと流れ星のように、妙見子は空の彼方へ飛ばされていく。
 後日、彼女はきちんと宮大工を雇ってきちんと神社を建てたらしい。
 幸せなキスをしたかどうかは……だれもわからない。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

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