北の海、幸求め

オープニング

●北の海、幸求め
　鉄帝国北部、ヴィーザル地方。
　海に面したノルダイン地域は、生きるのにも厳しい冬に向けて着々と準備中。
　海で獲れた魚を捌き開いて、夏の日差しの下に干す事で……冬の間の重要な保存食である干物を作ったり。
　塩を大量に入れて塩漬けにした漬物を作ったり。
　まさしく今ここでの準備こそが、冬の時を快適に過ごすために重要な訳で……北の町村の人々は船を漕ぎだし、釣果を活かす。
　……そんな冬に向けた準備を進めるノルダインの地に、迫りよる脅威。
『へへっ……あいつら、のうのうと冬の準備かぁ？』
『みてぇだなぁ……！　おもしれえじゃねぇの！　その準備が無駄になるだなんておもってねぇやつらから、パパっと奪い去っていく……快感だぜぇ！』
　下品に笑い飛ばすのは、このノルダインの海の上に生活の拠点を持つノーザン・キングスの一派『ルムラウト』一族。
　村・町を持たぬ故に守るものはない……むしろ、彼らの脳内にあるのは『奪えばすべて解決』という、狩猟者たる意識。
『よーっし。んじゃあ今日はあの村でも襲おうとするかねぇ？　結構ため込んでるみたいだしよぉ！』
『おー、いいねぇいいねぇ！　村人たちを一人残らず殺して、すべて奪い去ってやろうぜぇ！』
　その手のシミターを空に掲げながら、ルムラウト一族の船は、海辺にある村落に舵を切るのであった。

●
「あ、イレギュラーズの皆さん、こっちに集合なのです！！』
　ぴょんぴょんと飛び跳ね、くいくいっ、と手招きするのは『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)。
　小さな身体を目いっぱい大きく動かしてる彼女を見ていると、どこか微笑ましい……なんて思ってしまう所もあるが、ユリーカの表情は真剣。
　そして彼女に招かれるがままに部屋に入ると、ユリーカは。
「あのですね！　まーたヴィーザル地方でノーザンキングスの輩たちが暴れている様なのですよ！」
「今回のノーザンキングスの奴らは、冬の準備をしている村落を襲って村人たちを皆殺しにして、食料資材もろもろを奪い去っていってしまうという、極悪非道な奴らなのです！　すでにいくつかの村がこいつらによって滅ぼされてしまった様なのです！」
「幸いそんなに人数は多くなく、弱い所を見定めたうえで攻撃を仕掛けている様なので、奴らは見る目はある様なのです。もちろんイレギュラーズの皆さんが普通に村にいると、警備を呼んだんじゃないかとか考えて、攻撃を仕掛けてこない可能性もあるので、お忍びで待ち伏せる必要がある様なのです」
「この様な非道な行いを繰り返すノーザンキングスのやつらを放置しておくわけにはいかないのです。だから、皆さんの力でビシッと成敗、してきてほしいのです！」
　自信満々に言い放つユリーカ……もちろん、極悪非道なノーザンキングスを放置しておくわけにもいかない訳で。
「うんうん。皆さんもやる気になってくれている様なのです。というわけで、宜しくお願いします、なのですよ！！」
　と、力強くこぶしを振り上げるのであった。

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●北の幸と共に
　鉄帝国北部に広がる、ヴィーザル地方。
　海に面したノルダイン地域の一部地域に於いては、少し早い冬に向けた準備が始まる頃。
　この夏の中に於いて元気の良い魚たちを獲り、大量の釣果を元に干物や漬物を拵えるという作業を始めており……村の人々はその準備に忙しなく動く日々。
　……しかし、そんな準備を行うヴィーザル地方の村々を、ここ最近、次々と襲撃を仕掛けてきている者達がいた訳で。
「……こうして村の人々は、生きるのに必死になっているというのに、それを根こそぎ奪おうとは……」
　と、静かに言葉を紡ぎ、拳を握りしめるのは、『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル（p3p004352）。
　内なる怒りを隠せない彼の言葉も当然の事……今回イレギュラーズに依頼として降ったのは、この釣果等を横から全てかっ攫おうとするノーザンキングスの一派『ルムラウト』一族の討伐依頼。
　海の上に生活の拠点を持つ彼等は、海の上で得られない物を人から奪い去ることで今迄の生活を充足させてきた彼等は、暴力で以て全てを解決しようとする、正しく『ノーザンキングス』の一派を地で行こうとしていた。
　勿論、ノーザンキングスが大嫌いという事もあるが、鉄帝国に住まう人々に襲い掛かる脅威を黙って見過ごす訳には行かないというのもあるだろう。
　戦う力を持たない村人達……だからこそ、戦う力を持つイレギュラーズ達がこうして鉄槌を下しにいく必要が有る訳で。
「まぁオリーブさんが憤るのも仕方ないよな。村人達は生きるのに必死だし、それを強引に奪おうだなんて、さ……」
　と『ゴミ山の英雄』サンディ・カルタ（p3p000438）が溜息を吐くと、それに『残秋』冬越 弾正（p3p007105）と『冬隣』アーマデル・アル・アマル（p3p008599）も。
「ああ。俺も豊穣で一族の郷を収めているだけに、今回の件は他人事ではいられないんだよな」
「そうか……確かに、弾正も一領地の領主だったか……鉄帝国とは違うが、同じ事件が起きないとは限らないんだよな……」
「そういう事さ。つまりはこう言う事件はどこでも起こりえる、という事……イレギュラーズとしてやるべき仕事、という事だな」
　弾正の言う通り、どこであろうとこの様な事件は起こりえる事であり、領地を持つイレギュラーズ達において他人事ではなく……『氷華』ルリア・エル・ヴァディス（p3p009953）も。
「ええ……村人の方々の大切な冬の備え、必ず守らなければ。頑張ります」
　ぐぐっ、と拳を握りしめるルリア。
　そして、『こそどろ』エマ（p3p000257）と『秩序の警守』セチア・リリー・スノードロップ（p3p009573）も。
「本当、質の悪い海賊ですねぇ……」
「全くよ！　暴力で漁夫の利を狙おうとするなんて……看守としては全員、務所にぶち込みたい所だけど……村人の命を優先しなきゃね！」
「ひっひっひ、そうですねぇ……まぁ、いいでしょう。弱い者いじめばかりしていると、痛い目見るよ、という事を教えてあげないといけませんねぇ……」
　そんな二人の言葉に、『不壊の盾』ミルヴィ＝カーソン（p3p005047）も強く頷き。
「うん。数々の村を滅ぼした性質の悪い海賊達……今回は加減する訳にはいかないよ！　絶対に海賊達を撃退しないとね！」
　拳を振り上げるミルヴィ、頷くルリア。
「良し。アーマデル、共に頑張るとしよう」
「ああ……」
　そう弾正の言葉にアーマデルも頷き、静かに覚悟を決める。
「それじゃ、皆の準備もオッケー、みたいね。不良を地で行く彼等を確実に矯正してあげないとね！　さぁ、頑張るわよ！！」
　そうセチアも意気揚々と気合いを口にする。
　そして……イレギュラーズ達は、『ルムラウト一族』の影が近づく村へと、急ぎ向かうのであった。

●導く手は
　そして……。
「さて、と……あの村ですよね？」
　エマが指さした先には、のんびりとした漁村の光景。
　まだ【ルムラウト一族】の毒牙は及んでいない様で、村人達は晴天の下で魚を捌いて干物の下拵えをしてる様な状態。
「取りあえず、だ……大人数で村に入り込むと奴らが警戒して襲ってこないかもって言う話だったよな？」
「ああ。何やかんやで、奴ら……弱い者を見定める位の知識はある様だ」
　弾正の言葉にアーマデルが肩を竦める。そしてミルヴィが。
「うん。となると、普通に村に潜入したんじゃ、奴らに感づかれて他の街に被害が行きかねないって訳だね。取りあえずアタシはコレで村人として紛れ込もうと思うけど、皆はどうする？」
　彼女が取り出したのは、眼鏡と、長髪のウィッグと、このヴィーザル地方では良く見るワンピースという服装。
「村娘……という様な感じで潜入するのかしら？　確かにそれはいいアイディアね！」
「ええ……私も同じような形にはなりますが……どうでしょう……？」
　セチアの言葉に、ルリアは小首を傾げる。
　実際に服を着てみたセチアの風貌は、何処か儚げな少女……と言った感じ。
　ただその手には杖が握られていて、ちょっとだけ違和感はあるが……まぁ、若くして杖を突いているのも、居なくはないだろう。
　そしてアーマデルは、だぼっとしたフードに顔を隠しつつも、少しミステリアスな雰囲気を持った村人に紛れ、弾正は船大工の装備を腰に付けて、この村に仕事に来た人を装う。
　そんな仲間達の様々な村人への仮装にエマは。
「いやぁ……皆さん色々と考えてきたんですねぇ……えひひ」
　笑うエマに、サンディが。
「確かにそうだな。まぁ……これだけしっかりしてれば、村人に紛れ込むのは難しく無さそうだな？　って、エマはどうするんだ？」
「え？　私ですか？　そうですねぇ……それじゃあおばあさんにでもなりすましましょうか。逃げ遅れたおばあさんを装って、私を殺そうとした所で不意撃ちを喰らわせたら驚くでしょうねぇ！　おばあさんどころの話じゃないんですからね！　ああ、声が若いのも大丈夫……ほら、『おばぁちゃんの様でしょぅ？』」
　瞬く間に声を切り替え、擦れた声でお婆さんを装うエマ。
「……凄いですね。ともあれ、彼等が襲撃してくるまでは、気付かれないように最新の注意を御願いします。自分とサンディさんは、少し離れた所で待機しておきましょう。村の状況は、先程の通りです」
「了解。んじゃ、宜しく頼むな！」
　オリーブの言葉にサンディも頷き、二人は一旦その場を離れる。
　そして、変装、仮装に身を包んだ残るイレギュラーズ達は、１、２人ずつ分散しながら村へと紛れ込んでいく。
　……村人達は、あれ、見覚えない顔だねぇ？　……とか言ってくるものの、さほど気にしていない様子。
　そうして上手く村に潜り込んだらば、干物作りや漬物作りの手伝いをしつつ井戸端会議に花を咲かせて、自然な形で村へと溶け込んでいく。
　そんな溶け込む中、アーマデルは仲間達とは少し違うアプローチを行う。
「ここに良き縁を持つものよ。ここを、人々を守るのに、どうか手を貸してはくれないか？」
　と村に棲まう精霊達に向けて声を掛け……この辺りで船がつけられそうな場所と、そこからの村への進軍ルートを想定。
　その情報を弾正に流し、船大工手伝いとしての立場を活かして、海沿いの船着き場で仕事をしながら、常に海を監視。
　加えてミルヴィも、召喚したファミリアーのカモメに沿岸と浜辺を巡回させて、事前に敵の襲撃を察知出来るように万全の態勢を整える。
　……そして、イレギュラーズ達が村へと潜り込んで、数時間が経過した頃。
「……？　……うん、解った」
　監視させていたカモメから、遠くの海の方から一隻の船の姿を共有。
　遠くて見にくいが……明らかにこの町に向けて針路を取っている。
「そろそろ来そうね……」
　そうミルヴィは呟き、村に散らばる仲間達に情報を共有。
　更に船は近づき……水平線に船が現れる。
　勢いは止まる事無く、更に船は接近……一直線に村へと接近。
『はーっはっはっは！！　さぁお前達！　こーの村のもの、ぜーんぶオレ達ルムラウトのモノにさせてもらうぜぇ！！』
　岸に着くなり開口一番の口上を述べ、流れる様に船から下りてくるルムラウト一族。
　そんな船の接岸に、腰を抜かしてへたりこむエマ。
『へっへっへ？　腰でもぬけたかぁ？』
　蔑む笑いを浮かべる彼等……その間にミルヴィは、周りの村人達へ。
「落ちついて。先ずは老人と子供達から避難を。ゆーっくり、ね。大丈夫、アタシ達が必ず守るから！」
　と、一斉にではなく、順次避難する様に促し、セチアとルリア、アーマデルは自分達がイレギュラーズである事を告げると共に、避難誘導を行う。
　一方でエマが時間稼ぎし、更に弾正が、その前に立ちふさがるものの、咳き込んで見せて。
「ゴホッ……胸が苦しい……」
『あぁ？　何なんだよぉ、助けに来たのになぁ？　てめーも弱っちーヤツじゃねーか！』
　声高らかに笑い、彼等の油断を誘いつつ……その攻撃を偶然を装いながら村に向けて逃げつつ、回避。
『チッ。ちょこまかしてんじゃねーよ！』
『お前、腕なまったんじゃねーの？　こーんな弱っちー奴ら、まぁ赤子の腕を捻る様なもんだろ！』
　完全に慢心させる事に成功した二人の作戦。
　そして……ルムラウト一族が村に足を踏み入れた所で、遠くから何かが炸裂する音が響く。
「避難完了……の様ですね、ひひひっ」
　小さく笑うエマに、敵達は。
『何だぁ？　死を覚悟して気でも触れたかぁ！？　まぁ、その後悔現実のものにしてやらぁ！』
　残忍な笑みを浮かべ、シミターを振りかぶる。
　……だが。
『……ぐあっ！？』
　その足下に、突如振りまかれたのはマキビシの様なもの。
　脚に刺さり、流石に後方に跳びはねる敵陣……そして、横から飛び込んでくるサンディ。
「全く。まんまと誘い出されたのにも気付かねぇだなんてな」
　笑うサンディ、そして……後方を塞ぐ様に、オリーブが姿を表す。
「……さぁ、お前達の相手は自分達がしましょう。他に攻撃する暇は与えません」
　背後から叩きつけられるのは、鉄帝国の攻城技。
　強力無比な破壊力は一人のみではあるが、完膚なき迄に叩き潰す。
『ひぃっ……い、いつの間に回り込みやがったんだ！』
　悲鳴を上げつつも、虚勢をはる彼等。
　そんな彼等を更なる絶望に追い込もうと、おばあさんを装っていたエマが、至近距離から音速の一撃を叩きつけて……その首を刎ねる。
「ひひひっ。残念でしたねぇ……！　もう、あなた達の逃げ道はありませんよぅ！」
　そんなエマの言葉を肯定するが如く、避難誘導していた仲間達が次々と、ルムラウト達の周りを取り囲んでいく。
「さぁ、始めようか。因果応報なんて言う気もないけど……アンタ達が村人達を殺して何もかもを奪おうとするのなら、アタシもアンタ達の命を奪わざるを得ないからね」
　真っ直ぐに見据えたミルヴィは、己に魔王の力を下ろしたが後に、剣と嵐の幻影で攻め立てる。
　その剣舞に惑わされる彼等……しかしその一閃だけで収まる訳もない。
　更に弾正の避けがたい武の一閃と、アーマデルの英霊の奏でし雷鳴が瞬く間に戦場を駆け抜け、敵を蝕む。
　今迄、こうして反抗為てくる村人はいなかった……唇を噛みしめ、苦悶の表情を浮かべるルムラウト一族。
『くそっ……こうなりゃ……！！』
　破れかぶれなのか、全力を振り絞って反撃に、その手のシミターを無差別に振り回す。
　その一閃が戦う力の無い村人ならば、即座に致命傷になりえただろう。
　しかし周りに居るのは、村人に扮したイレギュラーズ。
「大人しく……して、下さい……！」
　とルリアが悲痛に呼びかけながら、氷の鎖で敵を絡め取る。
『う、うるせえ……っ！』
　しかし、従うはずもない敵陣。
「そう、大人しくしない様なら仕方ないわね！　ならばこれよ！
　セチアが繰り出すは、看守の意思を破壊力に変えて繰り出し、その四肢の動きを拘束する一撃。
「残念だったわね。この攻撃が一番得意なのよ！　看守だもの！」
　完全に自由を奪う……投降する気配はない。
「ええ……分かって居ます。ならば……全力で排除するまでの事です」
　そんな最後通牒と共に、再びオリーブの鋼の一閃。
　敵を一刀両断に臥す……だが、戦意を未だ失わない彼等。
「……さぁ、次の相手は誰ですか？　全力で……相手しましょう」
　オリーブの宣告、イレギュラーズ達の士気。
　遥かにルムラウト一族を上回る戦意の前には、最早太刀打ちする事は敵わなかった。

●冬に向けての道
　そして……ノーザンキングスを討伐したイレギュラーズ達。
「……ふぅ。取りあえず、全員倒れた様ですね」
　と息を吐きながら、周りを見渡すオリーブ。
　そんなオリーブにルリアもこくり、と頷きながら。
「ええ……説得に、耳を傾けて貰えれば、違った道があったかもしれないのですが……聞く耳を持たなかったのであれば、仕方ありません……」
　と、手を合わせるルリア。
　強引に奪いに来て、返り討ちに合い、倒れた彼等に同情を傾ける事は難しいが……でも、その遠因は、この鉄帝国の厳しい生活に起因しているかもしれない。
　そう思うと、少しばかり……彼等もその被害者であったのかな、とも考えてしまう。
「まぁ……何にせよ、力尽くで奪って行くのは認められないよ。話し合えば共存の道はあったかもしれないけど……ね」
「ああ、そうだな……ま、もう気にかけ過ぎるのはやめようぜ。後は村の人達に、無事に終わったことを報せないとな？」
　とミルヴィの言葉に、サンディはあえて明るい口調で仲間達に呼びかける。
　それに弾正が。
「ああ……折角だし、この村の人達の、魚の加工技術は素晴らしいものがあるからな。折角だし、その技術を教えて貰いたい所だが……アーマデルも一緒に来るか？」
「ん……ああ、そうだな」
　頷くアーマデル、そして二人は村人達に無事に終わった事を知らせると共に、安心して貰えるように言い伝える。
　村人達はほっと胸をなで下ろし、村を救ってくれたイレギュラーズ達に何度も何度も頭を下げる。
　……そして、自分達の技術が、イレギュラーズの皆さんへの恩返しになるのなら……という事で、自分達の持つ捌き方や下拵えの仕方等々を、意気揚々とレクチャーする。
　そんな村人達の技術に耳を傾けつつ……ルムラウト一族が破壊した物を片付ける。
　……一通りの片付けを終わる頃には、すっかり陽射しも落ちてしまい、夕暮れに染まる。
『本当に、ありがとうございました……又、何かあれば是非とも寄ってきて下さいね……！』
　村長は何度も何度も頭を下げて送り出す。
　そんな村長の言葉に、ルリアは。
「ええ……守る事が出来て良かった、です……」
　小さく微笑んだ彼女の言葉に、セチアとエマも。
「ええ、本当に良かったわ！　さて、と……それじゃあ後は気をつけて帰りましょう！」
「ええ、ええ……そうですねぇ……いつ、何があるか判りませんしねぇ……ひひひ」
　そんな言葉を交わしながら、暮れゆく北国を急ぐのであった。

成否

成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

ノーザンキングス退治、お疲れ様でした！
今回の輩は、暴力だけに訴えかけるという者達でした。
……まぁ、裏には理由はあったかもしれませんが……暴力に訴えるのであれば、こうするしか無かったと思います……。