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シナリオ詳細

私が『イレギュラーズの同人誌が欲しい』といいますので『あの人ネタにするとこうですよ』とプレゼンして下さいはいクウハさん早かった

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●名指しされた参加者の気持ち考えろよ。はい。
「俺様かよォ!? え、えっと……」
「ここに私のならある」
 いきなり名指しされたクウハ (p3p010695)をよそに、『怪盗リンネ敗北本』を取り出したのは当の結月 沙耶 (p3p009126)。
「なんであるんですか。というか惜しみなく自分のものを出すんですか」
「うわーうわー! 装丁がちゃんとしてる! ちゃんと同人誌だ!」
「そこなんですか、驚くところ」
 沙耶が恥ずかしげもなく取り出した同人誌に、ハンナ・フォン・ルーデル (p3p010234)はなんでそんなものが、という驚きを禁じえない。だがそれより、皿倉 咲良 (p3p009816)の驚き方がまあまあ俗的なのにも驚かされた。同人誌という文化は、ローレットがなんか大々的に広めた気がするがまさかの幻想貴族にまで広がっているとは思うまい。多分広まったきっかけに心当たりがあるが、キレられても困るので私は言及しないことに「まあ困るって誰に対してでしょうか?」おっと。
「……なァ、あれ」
「寝てる子にたいして『アレ』呼ばわりは失礼だよ!」
「クライアントの前で寝てるのは失礼じゃねェのか?!」
 寝言に見えない壁をドンドンドン! と叩く所作を繰り返すリドニア・アルフェーネ (p3p010574)の姿は何もしらないクウハには奇異に映って当然である。咲良は多分そういうことなんだろうなあという謎の納得をしてしまった。するんじゃない。
「と、とにかく同人誌を……創るのか?」
「安心したまえ、私お抱えの絵師達もやる気満々のようだ」
「雇い主を熟考したほうが良かったと思いますわ~……」
 本当に、寝言で指摘したリドニアの言う通りだよ。

●なんでこんなことになってるんですか?
「皆さんには同人誌になっていただきます」
 日高 三弦 (p3n000097)が集まったイレギュラーズに出し抜けに伝えたのは、それだけだった。
 三弦は自身が題材になった同人誌をテーブルに置き、深い深い溜め息をつく。
「幻想貴族からの依頼です。『イレギュラーズを題材にした同人誌が欲しい』と。設備や絵師はあちらで用意するそうなので、皆さんはお互いや自分や、あとはなぜか手元にある同人誌のアップデート版の用意に勤しんで下さい」
「なんでもうあるんだよ?」
「過去の皆さんが……練達を巻き込んで即売会をしたから、としか……」

GMコメント

 どうして(どうして)
(参考文献:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/20589)

●成功条件
 同人誌を作ったり布教したりして幻想貴族を満足させる

●幻想貴族ヨンデルスキー氏
 読み専です。
 なんかイレギュラーズがモデルの同人誌が見たいそうですのでさあ。
 さあ。

●できること
・同人誌を創る(なおお抱え画家が渋い顔して待機してます)
・同人誌を語る
・何か他に目論む(別に同人誌が紙束に限るとはヨンデルスキー氏は言ってないので)

●注意事項
・『アイテムとして存在する同人誌、またはそれの題材』については持ち込んだ場合に限りOKとします。
・その場合、できる限り未参加キャラクターについての言及は避けて下さい。知らないところで同人誌されるのは好き好きが非常に激しいからです。
・新しく同人誌を作る場合は参加メンバーからお願いします。モブ攻めモブ受けは可とします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 私が『イレギュラーズの同人誌が欲しい』といいますので『あの人ネタにするとこうですよ』とプレゼンして下さいはいクウハさん早かった完了
  • GM名ふみの
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年07月31日 22時45分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
炎の守護者
結月 沙耶(p3p009126)
少女融解
※参加確定済み※
皿倉 咲良(p3p009816)
正義の味方
※参加確定済み※
ハンナ・フォン・ルーデル(p3p010234)
天空の魔王
※参加確定済み※
リドニア・アルフェーネ(p3p010574)
たったひとつの純愛
※参加確定済み※
有原 卮濘(p3p010661)
崩れし理想の願い手
雑賀 千代(p3p010694)
立派な姫騎士
クウハ(p3p010695)
あいいろのおもい
※参加確定済み※

リプレイ


「同人誌、薄い本……不思議と心がときめく言葉だよね。胸の大きい子のそういう本とか欲しいなあ……」
「同人誌ですか!私も友達から見せてもらったことがありますし、チャロロさんや沙耶さんのも拝見いたしました!」
「あ、オイラの……オイラのかぁ……」
 15歳で同人誌のなんたるやを知る『炎の守護者』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)は大分アカンのではないかと思ったそこの賢明な諸兄は、彼がその手に持つ物と『立派な姫騎士』雑賀 千代(p3p010694)の意見を聞いた上で述べて頂きたい。彼はこの年齢にしてかなり、相当、どうしようもないほどに手遅れ感がひどいのである。
「まぁ、私はこの中では同人誌になったことがある分幾分か気持ちは……いや楽じゃないぞ!?」
「同人誌ですか。天義にいたころはさっぱりわかりませんでしたわ……ですが今なら問題はありませんこと。寝言に見えない壁をドンドンしてたのもネタを夢で掴む為ですわ」
 千代の資料という形で犠牲になっている『表裏一体、怪盗/報道部』結月 沙耶(p3p009126)はもう仲間(チャロロ除く)の一歩先どころか一周先を行っている。即売会の餌食になった彼女にはもう捨てるところがない(二重の意味で)。なお、来歴的に同人誌なる文化とは縁遠い『夢先案内人』リドニア・アルフェーネ(p3p010574)は、夢の世界で本来触れざる壁をドンしてきたので大体理解(わか)ったようだ。全知全能かな?
「よしハンナ! 俺はオマエさんで同人誌を作る! 最高の一冊を作ってやるから期待してろよ!!」
「……クウハさん? 私を題材に作るつもりですか? ええ……?」
 『悪戯幽霊』クウハ(p3p010695)は判断が速かった。そりゃもうとっても。『天空の魔王』ハンナ・フォン・ルーデル(p3p010234)を早々に指名すると、既に出来ているとばかりに企画書(羊皮紙)をパンパンと叩いて示す。依頼に対してどストレートにやる気を示す姿は好感が持てるしハンナも依頼なので受け入れ体制を整えている。これ以上無いほど最上の環境では?
「それでは私が出す本は――モブ攻めクウハさんくっころ本ですわ」
「は? 俺? いきなりだなァ!? 俺なんて書いても面白くな」
「お前、もしかしてまだ……自分が発案者だからネタにされないとでも思ってるんじゃないかね?」
 リドニアはそんな波に乗ってるクウハを右側に据えた。右とか左とか知らないけど確かにこういう口数が多くて調子に乗るとめっぽう強いタイプの青年(自称・死んでる)は強気受けっていうか饒舌受けっていうか、右側だよね何いってんだか。
「練達で同人誌即売会やってた時はまだアタシこっちに呼ばれてなかったんだよなぁ。モデルになってみたかったし、ここは将来の夢だったネタをもとにこうして……」
 何事にも前向き且つ努力家、しかしベクトルがなんかズレてる『正義の味方』皿倉 咲良(p3p009816)(だが真面目だ)は早々に題材が決まったらしい。しかも、自分を題材にしたものを。そしてそれは彼女が元の世界で志した職業が関係するのだと言う。なんぼなんでも捨てるものがなさすぎんか。
「うん、わかってる。つまり──私の美貌を見たい、って訳だね? そんなに遠回しに言わなくていいし遠慮しなくていいよ。存分に わ た し の姿を描写してくれて、構わないからさ♪」
「自爆娘はナルシストでいらっしゃる。黒歴史になっても知らねェぞォ~」
「は? クウハ、黒歴史になるぞとかうるさいな、魔砲するよ? いいの?」
 『崩れし理想の願い手』有原 卮濘(p3p010661)は咲良同様、自分を題材にする(させる)という意味では方向性を同じくしていた。のだが、自身に対する色々な自負というものが彼女とは圧倒的に違う。この人物は完璧なまでの自己肯定感に満ちている。クウハにそれを指摘されても寸暇をおかず反論するあたりなんて本当にそう。うきうきと裁縫の準備を整える千代へと忍び寄ってしなだれかかり「お願い」する姿は、傍から見れば色々と感じるものがある構図である。
 それはそれとして、千代は既に聞き届けていた咲良のものと沙耶のものは仕上げており、次に卮濘というところだった、が。
「メイド服やロリィタ、某有名イレギュラーズ達風みたいなコスプレ……一人だけ多い!?」
「お ね が い♪」
「ぴぃ!? わ、わかりましたからセクハラ止めて―!?」
「絵師さん見てる? ああいうのをどんどんお願いしたいんだ」
 沙耶が卮濘の要求の過剰さに愕然としているところに、卮濘はダメ押しでちょっかいをかける。その様子に何思うところがあったのか……否、ナニ思うところがあったのだろうチャロロが絵師にその様子を軽く描いてもらうようにお願いしている。
 ハンナはかなり真面目に絵師と話を続け、熱のこもった内容を考えている様子だった。
 ……って書くとなんかすごく真面目なものが生まれる気がするのだが……。


「じゃァ俺からだな! ヨンデルスキー、頼むぜ!」
「ふむ……礼節はともかくやる気は感じる。なになに」
 クウハが繰り出したのはハンナをもとにした本、なのだが……この内容がなかなかのものだ。
『いや……悔いはあるな……。なあ天使様……最後に新鮮な卵を一つ食べさせちゃくれないか……俺は卵が大の好物でな……』
 衰弱死の際にある男性兵士が偶然にも遭遇したのは、ハンナを模した女性であった。彼女に最後の願いを述べる男の表情は真に迫っており、疑いようのない『飢え』を感じさせた。そして。
『……これ、私が先程産んだ卵です。お口に合うか分かりませんが』
 草むらから現れた彼女が卵を差し出す際の、顔を僅かにそらし伏せ気味の視線は兵士視点では見えず、しかし耳がしっかり赤いように描かれた様は間違いない恥じらいがある。それを察してしまった兵士がハンナと押し問答になり……という話である。
「な、な、なななななななんですかこれはぁ!? わ、私が産んだた、卵を見知らぬ人に食べさせて……あわわわわ。やっぱりろくなもの描いてないじゃないですか!」
「なあ、ハンナ。オマエさん実際卵は産めるのか? 産めるんなら毎朝俺様の為に新鮮な卵を産んでくれ。卵焼きにして一緒に食おうぜ? ケッケッケ!」
「そんなにポコポコ産めるわけがないでしょう!? 鶏ではないんですよ私の種族は! そもそも食べないでください!」
 そもそも自分が生んだものを食べさせられる身になってほしい。恐るべき提案をしたクウハはハンナに平謝りした結果血の海に沈んだ(下手人は伏す)が流石にこればかりは仕方ないと思う。謝ったしいいよね。
「さあさあどうぞどうぞ。ヨンデルスキー様。お抱え絵師にプロット伝えて作らせたのでクオリティは保証できるはずですわ」
「ン成る程、先程の青年のモブ受け……ふむ……これは……」
 リドニアはこれ幸いとクウハのモブ受け同人誌を手渡す。美麗な絵と豊かな表現から繰り返されるクウハの余裕たっぷりな導入から徐々に尊厳をグチャらされて全〇土下座するところなどそういうヘキがなくとも総立ち(意味深)であろう。相手への軽易と礼儀を弁えていてもブレーキの効かないタイプのクウハらしい末路を描いたラストシーンは新しいモブ受け基準を生むのではないだろうか。
「オイラ、まだ15だから……健全ってなんなのか、なにが大丈夫なのか考えたんだ。千代さんにも手伝ってもらって、さ」
「それで出来たのが画集か。面白いが今ひとつパンチがムムムムムッ???」
 チャロロは続けざまに、モデルと服飾でグロッキーになっている千代がモデルであることを宣言。彼が絵師に描かせたのは、いずれも大きめな胸や下半身がふとしたきっかけで異性としてより強く描かれているからだ。
 たとえば胸。些細なタイミングでの揺れや、机に載せられた胸部脂肪、服がふとしたきっかけではだけたときの外見……下半身の見栄えも重視していたのである。
 質感に異常なこだわり方をした本作品は、恐らくチャロロのこだわりと千代のモデルとしての自然さ、そしてその熱気に中てられた画家の筆致の真に迫る勢いにある。そりゃあヨンデルスキー氏も驚くはずだ。
「ええっと……で、では私はこちらを」
 クウハはさておき、あれやこれやと素材にされたハンナは何を作ったのかというと、まさかの戦術指南書だった。画家はなにをしていたのかというと図示である。こんなもの、イレギュラーズにとっても一般の人々にもそれなり需要があるものだ。
 ここの戦闘能力には触れられないが、イレギュラーズでなければ実行が難しいのが揃っている。ヨンデルスキー氏がだいぶ神妙な顔をしているので、色々と間違っていた可能性があるにはあるが。
「私の描いてもらったのはこれ! 幻想でいう衛兵や警備兵のような立場になったときにどうなるかって本だよ!」
 そういって咲良が提出した本には「せいぎのおまわりさん」と幻想語で記述されている。
 前半の内容は明らかに正義のミカタとして様々な悪をばっさばっさと薙ぎ払うヒロイックな咲良の様子が描かれているのだが、途中から内容が一変する。
 囮捜査で囮になっては窮地に陥り、常日頃の取締でも拉致られて窮地に陥り、成年向けという物の優位性をどこまでも上げていくタイプの、そういう本だ。
 潮目が変わってからの咲良の描写は彼女自身の演技を反映させているのだろう、色艶というものが凄まじく的確に描かれていた。
 なんというか完全に堕ちているような描写を充てつつ、最後になんかすごい道理で窮地を脱するご都合主義じみたところが描かれているのも含め、非常に続きに繋ぎやすい構成となっているようだ。
『アタシおまわりさんだもん……! こんなことに負けないもん!』
 というのが咲良の演技のハイライトなんだけどチャロロが中座したな。
 さて、沙耶に関しては少し時間を遡るが。
「私? 私は怪盗がくっころという姫騎士もびっくりなものを、そうかシチュエーションボイス! 声を記録したものだな?」
「こちら練達性ASMR用機材100000Gでございましてよ。これを使って再現度を上げましょう。防音室用意」
「なんでそんな部屋があるんだ? その機材はレンタルか? レンタルなんだな? なんでそこまで用意周到なんだ!」
「オラ。嫌だと言ってもやるんだよ。敗北性怪盗がよ」
「なんだか謂れのないレッテルまで貼られている!? 貴殿らは私が目の前でそういう目に合っている状況を見て――楽しむ存在だったなああもう!」
 そんなわけで。
『私怪盗リンネ!
 前回は不覚を取ってあんな目にされちゃったけど、今回こそは大丈夫!何度も同じような罠にはまる私じゃないから!
 と思ったら今度はまさかそんなことを!?くうっ、もういっそ私を――!(あらすじ)』
「……もういっそ私を殺してくれ……」
「いやあ楽しいですわね! 他人の痴態で酒をキメるのはこれ以上ない幸福でございましてよ!」
 頭を抱えた沙耶と満足げなヨンデルスキー氏を前に、そして死屍累々の状況に満足げなリドニアの顔。ツヤツヤしてやがる。
「最後は私だね。この通り、最高の写真集ができたよ!」
「写真集ですの?」
「ASMRができて写真集が出来ないわけがないしね!」
 卮濘はそんなわけで千代に無理くり撮影をお願いしていたらしい。衣装に加えて撮影とはまた……。
 しかしモデルになるだけあって、卮濘の被写体としての能力は的確且つ高い素養を秘めていた。ギフトの能力と防具を用いて空中に固定した状態でポージングを繰り返し、いろいろな角度から撮ることで際どさと立体感を付与。
 数々の衣装を着替えたことで増えるバリエーションの多さは、成る程イレギュラーズというもののヤバさの根幹を見た思いになるというものだ。
「タイトルは──そう、[Arkadia]! 理想郷って意味だよ!」
 絵も、声もOKなんだから写真は言わずもがなである。そうして出来上がった写真集を手にどや顔でヨンデルスキー氏に手渡した卮濘のめはそれはそれは清々しいものを感じさせた。
「あ、皆一通り回しおわったのかな?」
「チャロロ様が中座していた間に二人ほど『終わり』ましたわ」
 チャロロは戻ってくると仲間達の――誇らしげな卮濘と顔を覆っている沙耶の――様子を見て、だいたい全てを悟った。
「成る程、君達に依頼を任せたのは間違いではなかった。これは……大事に保管した上で複製を、機を見て家の者に頼もう」
「えっ量産?」
「えっ、こちらも手を回さねば無作法ではないか?」
 血の海に沈んだままのクウハをよそに、ヨンデルスキー氏は色々考えているようだった。

成否

成功

MVP

雑賀 千代(p3p010694)
立派な姫騎士

状態異常

クウハ(p3p010695)[重傷]
あいいろのおもい

あとがき

 別に続かないぞ。

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