発足！　ドラネコ保護委員会！

オープニング

●覇竜をかわいく生きる者達
　ドラネコ、と呼ばれる亜竜がデザストルにはいる。
　亜竜ではあるが、どの亜竜集落にも気が付くとドラネコの姿がある。
　その姿は外でいう「猫」に酷似している。
　大きさも子猫～成猫サイズ。どこまでも猫だ。
　ただし、食べてはいけないものなどはない。食べられないものもない。
　猫では有り得ない色も存在することと、その背中にドラゴンの翼が生えており、フワフワ飛んでいることがあるのは如何にも亜竜っぽいだろうか。
　亜竜種と共に生きている亜竜でも、大抵は大きくなれば危険になって処分されたりする。
　だが、ドラネコにはそれがない。
　何故か。危険じゃないからだ。
　あえていうなら可愛すぎて萌え殺されるかもしれないのが危険だろうか。
　そんな感じに可愛らしさに全振りして生きている亜竜なので、それそのものには危険性はないのだが……可愛さだけで生きていける程デザストルは甘くない。
　まあ、他の亜竜やモンスターに可愛がられて生きるドラネコもいるようだが……「かわいい」という概念を理解できないモンスターや亜竜も当然いる。
　ちなみにフリアノンで酒職人をしている老人、黒鉄・相賀はワイバーンと一緒に飛んでいたりアダマンアントの頭に乗っているドラネコを見たことがあるらしい。さておいて。
　そんな感じでフリアノンに来るイレギュラーズたちもドラネコを見ると思わず二度見、三度見してしまう程度にはドラネコは愛らしい。
　そして大抵の場合、そのドラネコを巡る騒動に巻き込まれたりもするのだ。

●実質ドラネコ同好会
「ドラネコ保護委員会を作ろうと思うんです！」
「うむ。作るのは自由じゃないかのう」
　グッと拳を握る『医術士』ココロ＝Bliss＝Solitude（p3p000323）に、『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀（p3n000250）が頷く。
　ドラネコ保護委員会。またの名をドラネコ同好会。
　かわいいドラネコを愛し、出来れば愛され、見守ったりモフモフしたり、ドラネコが許してくれれば肉球フニフニしたい集まりである。
　しかしながら、個人についてきてくれているドラネコはともかく野生のドラネコはとにかく自由だ。
　気軽に外に行くし、ハラハラする人間を余所にフラリと帰ってくる。
　まあ、そういう小悪魔な存在でもあるのだ。
　しかし、しかしだ。保護委員会を発足すれば、そういうドラネコ関連の話題に敏感になれるかもしれない。
　そんな思惑もあったりなかったり。
「ふーむ……」
　ココロを見ながら、相賀はふと思いついたように「ああ、そうじゃ」と声をあげる。
「それなら委員長に早速仕事をお願いしようかのう」
「どんな仕事ですか⁉」
「なあに、簡単じゃよ。ドラネコのご飯でも取ってきてもらおうかと思ってのう」
　ドラネコも大好きワームの干し肉。
　集落に干しているとドラネコがやってきてかじってしまうので外に干しているソレをとってきてほしい、と。
　相賀はそうココロに頼む。
「取ってきた干し肉はドラネコ専用になるからのう……ま、もっふもふになるじゃろ」

参加者 : 8 人

冒険が終了しました！　リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧（8人）

リプレイ

●ドラネコ保護のために
「おはようございます！　ドラネコ保護委員会の委員長を努めさせていただくココロです！」
　集まったメンバーを前に、『医術士』ココロ＝Bliss＝Solitude（p3p000323）の演説が響く。
　ドラネコ保護委員会。それはココロが提案し、結果として設立されたドラネコをなんかこう愛したり保護したりする委員会である。
「人に積極的に懐いてくれるドラネコも良いですが、気ままで自由なドラネコもまた良きものです。でも好奇心ドラネコをなんとか、と言います。野生のそれはちょっと危ない所に行きたがるようです。そういうとこもまた可愛い。委員会の活動として、追いかけていってぎゅーーっと抱きしめ……じゃなくて保護が必要です！　とりあえず、うちにいるドラネコちゃん３匹は置いてきました。干し肉は少しお土産に取っておきます」
　そう、名目上は保護である。保護なのだ。大事なことなので２回言った。
　ちなみに今ココロは置いてきたといったが、それには理由がある。フリアノンに来るドラネコ用に『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀（p3n000250）が用意しているワームの干し肉。その作成場所兼保管所を、ドラネコに悟られるわけにはいかないからだ。
　何しろいたずらっ子で好奇心旺盛なドラネコだ。特にココロについてきているドラネコであればココロの行動パターンもある程度把握しているだろう。隠し事をしている雰囲気を悟られたら最後、色んな方法でついてきてしまうだろう……とまあ、そんなわけで。
「ドラネコ保護委員会……いい名前だね。この依頼？　をきっかけにドラネコのことをもっとよく知ることができたらいいなあ」
　『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル（p3p000649）もそう頷くが、ドラネコは知れば知る程キュンキュンする素敵な生き物だ。
（洞窟に行く前に、ドラネコを相賀に預けておこう。干し肉の場所を知られるわけにはいかんからな）
　『天穹を翔ける銀狼』ゲオルグ＝レオンハート（p3p001983）もそう考えながら相賀に何食わぬ顔……具体的には頭の中の考えを悟られないような顔で相賀に２匹のドラネコを預ける。
　なんだか、くろくてはねのはえたかわいくてむがいなねこたんがゲオルグの足元にいる気もするが……気のせいだろう。たぶん。
　ドラネコじゃなければ無問題である。
「ドラネコの保護委員会か……なるほど、悪くない提案じゃないかな。俺も３匹ほど屋敷にドラネコが居るし、何かの縁。多少なりとも協力はしようか」
「ドラネコちゃんのためなら例え火の中水の中！　わたしもドラネコ保護委員会への加入を表明させていただきますっ！」
　『黄金剣』ベネディクト＝レベンディス＝マナガルム（p3p008160）も頷き、『あの夜に答えを』エア（p3p010085）もはいはいはい、と元気に手を挙げる。
「ドラネコ保護委員会……ふん、外の角なしにしてはいい手を考えるじゃない。褒めてあげるわっ。あのもふもふのドラネコのかわいさが外に知られた以上、いつ幻想の脂ぎった貴族がドラネコ狩りにくるかわかりゃしないもの！」
「ドラネコ保護委員会！　あっていいんかい？　いいのです。ドラネコは順調にイレギュラーズの皆さんを虜にしているようですね」
　 『パンケーキで許す』秦・鈴花（p3p010358）もそんな声をあげるが……幻想貴族と何かあったのだろうか。悪い幻想貴族ばかりではない……たぶん、そのはず……なので、いい出会いがある事を祈るばかりだ。
　そして『双名弓手』風花（p3p010364）もどうやら納得したように頷いているが、ドラネコの可愛さというものは亜竜種の中では常識に近いものなのだろう。
「以前、砂漠の街の猫を助ける依頼を受けたことがあります。そこの猫たちは街の人からとても可愛がられていて、猫たちはとても幸せそうでした。私は雪の亜竜種なので温かいところが好きな猫には縁がないと思っていたのですが、嫌われることもなく接することが出来て。はい、同じく縁がなかったドラネコともこれからは仲良く……膝の上に乗っているドラネコを撫でながらゆっくり過ごす、なんて日々を過ごせたらと思いまして。そういう訳でこの委員会に参加させて頂きました。皆さんよろしくお願いします」
　『舞い降りる六花』風花 雪莉（p3p010449）も、軽く頭を下げて。そうして出発した雪莉たちは岩山の保管場所まで辿り着く。
　途中に居たデミワイバーン５体如きは敵ではない。オーバーキルが凄い。
　特に追装着型エンジンスラスター「GF」を５つも積みバーストニトロを発動させたベネディクトのデッドリースカイは圧巻の一言だった。
　さて、扱いなれない力ではあるが。四の五のは言ってはいられん、覚悟して貰おう……などと言っていたので、本人としてもそれほど多用しているわけではないのだろうが。
（……き、金髪騎士！？　は！？　どどどどうしようカッコイイんだけど！）
（こっちは渋いオジサマ……なんなのよローレットって！？）
　個人的にはデミワイバーンを瞬殺するゲオルグやベネディクトを見てキラキラしていた鈴花が今回の戦闘で一番面白いところだったかもしれない。さておいて。
「皆さんと一緒なら問題ないですね、とは思ってましたが……」
　雪莉がそう呟く程度には圧倒的だったが、皆ドラネコと遊びに来たのではあってデミワイバーンと遊びに来たわけではないのだ。
　つまるところ、これもドラネコの力と言えるだろう。
「想賀さんなら間違いなく確保できると思いますが……クロ、ついてきてませんよね？」
　風花が自分のドラネコのクロがついてきていない事を確認しながら念の為と闇の帳を使用する。
「それじゃあ、ぱっと肉を取ってささっと帰るわよ！」
「帰りだから大丈夫とは思うけど、干してる場所がドラネコに察知されないようにきびきびといこうね！」
「さあ、干し肉もとったし急いで帰りますよ。赫塊GO！」
　そんなこんなでやる気に満ちたココロたちが全速力でフリアノンまで戻れば……いよいよ、至福のドラネコタイムである。

●ドラネコタイム
「さあ、ドラネコたちのご飯タイムですね。切り分けは任せて下さい。こう見えても家事に関する事は得意中の得意です。猫の達人にはこれからなります。あ、待ってまだ切ってないからそのまま齧っちゃダメで……あらあらそんなじゃれ付いたら危ないですよ。めっ、ちゃんとあげますからね」
「ニャー」
　雪莉の肩にも頭にもドラネコが貼りつき、顔の横にもドラネコが浮いている。
　翼を持つドラネコならではと言えるが……通常の猫以上の立体機動の出来るドラネコの甘え方は半端ではない。
「ご飯が終わったら膝の上にのせて撫でてあげたいです。背中や喉辺りを指で優しく擽ってあげると良いんですよね。……フフ」
　すでに雪莉はドラネコの虜だが……ドラネコ相手なので仕方ない。
「さあ、もふもふタイム♪　とはいえ我らはドラネコ保護委員会。自由奔放にドラネコに愛し愛されるだけでは堕落の一途を辿ると思うのです。よって、ドラネコにも一定の節度を。例えばそう、芸を仕込むとか！」
「ニャー」
「ニャニャッ」
　分かっているのか分かっていないのか分からないような鳴き方をドラネコがするが、風花としては本気だ。
　ちなみにそんな風花の頭の上にはすでにクロが乗っている。頭の上はクロの縄張りであるらしく、他のドラネコもそれを尊重している。
「干し肉欲しい子はまず並ぶのですよー？」
　風花は干し肉を手に、集まったドラネコたちにそう声をかける。
「欲しいなら……並んで5カウント後ににゃあ合唱です。いいですね？　さあ、4、3、2、1……」
　カプリと、風花の手の中の干し肉に飛行するドラネコがかぶりつく。
　もぐもぐと食べるとドラネコは風花の手を舐めて「ニャー」と鳴く。同時に貰えなかったドラネコたちが不満そうに「ニャニャッ」と大合唱して風花にスリスリを始める。
　予期せぬもふもふタイムに風花はどうしようもなくて。お腹なでなでしたりクロを甘やかしたりと状況を楽しむことにする。
「ふさふさは……クロ。すべすべ、ふわふわ、もふもふ、ふふふ、集まりましたねぇ。ええ、他のドラネコたちの毛並みも堪能しますよ。スゥー……もしや新たに私に付いてくる子もいますかね？」
　ちなみに「スゥー」は猫吸いの音である。猫好きは１度はやる禁断の御業だ。
　そしてアクセルもまた、干し肉を手のひらサイズの大きさにしてドラネコがむしって食べれるような体制を整えていた。
　あるいは小さい賽の目切りにして手から直接食べれるようにしたり、普通の猫にあげる時みたいな感じで気遣いを怠らない。
　ドラネコも嬉しそうに切った側から干し肉を食べている。
「あ、こら！」
「にゃー」
　それでも何とか残った干し肉を手に、釣るようにアクセルは空を飛ぶ。ドラネコならではのあげ方に挑戦してみようと思ったのだ。
　干し肉で釣りながら空を飛んでドラネコたちと空中散歩。あとは空中もふもふとか。
（ドラネコが四方八方から飛んでくるなら、空中にいたらもう完全に周囲から飛んできてドラネコ団子みたいになるかなあ。まとわりつかれてたとえ落ちても悔いはないよ……あ、もし落ちたらドラネコたちに被害がいかないような落ち方をしなきゃ）
　そんなことを考えていたアクセルに想像通りにドラネコが四方八方から飛んできてアクセルはドラネコ団子になる……が、落ちはしない。
　ドラネコが飛んでいるせいでアクセルも空中にそのまま維持され、ふよふよとフリアノンの端の方へと飛んでいく。下手に飛ぶとそうなるという見本のような感じだが……そんなドラネコ団子withアクセルを見て、ゲオルグはフッと笑う。ちょっと羨ましい。
「さあ、もふもふタイムの始まりなのだ！」
　干し肉をもらえるとわかればみんな一斉に群がってくるらしいのはもう分かっている。
　ならばとゲオルグは、まずは自分の連れているドラネコに干し肉をスライスしてあげていた。
　そして、美味しそうに食べているところを優しく撫でる。ふわもこな毛並みを思う存分堪能する為の行動だ。
　しかしもふもふの気配に敏いゲオルグはすでに気付いていた。
　他のドラネコ達も自分を「干し肉くれる人」とロックオンしていることを。
「よし、来たな！　来い！」
　あっという間にドラネコの群れに埋もれたゲオルグだが……それは当然幸せだ。
「無数のドラネコに群がられ擦り寄られるとかもはやご褒美……！」
　貰えていない子が出ないように気をつけながらドラネコ一匹一匹に干し肉をスライスして食べさせてあげる辺りは、流石にゲオルグといったところだろう。
（もふもふも大事なのだがドラネコ達が美味しそうに干し肉を食べているその姿も堪能しなければ。見ていただきたい、この尊い光景を。眺めているだけで心が和んでしまうこと間違いない。ドラネコは可愛さ全振りなだけあって何かの危険に巻き込まれたりすると無力なので、しっかりと守ってあげなければな）
　そんなドラネコ保護委員会の一員に相応しい事をゲオルグは考えながらドラネコと自分の世界を作って。
　そして鈴花も干し肉を手に……こちらはちょっと悩んでいた。
「お楽しみの時間！　の前に、ギフトでさらに美味しい干し肉のアレンジでも思いつかないかしら。むむ……あ、アタシも運動したらお腹空いたかもだけどこれは食べちゃだめよね」
　そんなことをしたらドラネコに口元を舐められても文句は言えない。
「マントの中にも予備の干し肉を入れて、こんなこともあろうかと用意した紐とその辺の枝を結んで――ドラネコじゃらし！　それをドラネコに垂らして……ほーらほら」
「ニャッ！」
　ドラネコじゃらしはワームの干し肉がついているだけに効果は抜群だ。
　しかも揺れているので、ドラネコ心を見事に刺激したようだった。
「小さい頃からドラネコとは遊んだのよね……ってそうだったドラネコって飛べるんだったわ！」
「ニャー！」
「ニャニャー！」
「ニャニャニャー！」
　あっちこっちから飛び掛かってくるドラネコから逃げるように鈴花は飛行で空へ。
　しかしそれは当然、ドラネコじゃらしを他のドラネコにもさらすダイナミックな遊び方になるわけで。
「――ってだから飛べて、もー！」
　それと当然だがマントの中の干し肉もドラネコは気付いている。
　ならどうなるかというと、マントにもドラネコが潜り込むのだ。
　何しろ干し肉をフリフリしているのだ。ドラネコの中ではもう、鈴花は干し肉をくれる人だ。
　四方八方ドラネコまみれの鈴花は、段々背中もお腹の辺りもぜーんぶもふもふで幸せに……なっていたが、それはドラネコにモフられた人の基本感情だ。
　……ところで、なのだが。実のところ今回エアは過剰戦力であるし、とドラネコをフリアノンで引き付ける役目に挙手していた。
　皆さんに付いて行っちゃいそうなドラネコちゃんがいれば動物疎通を使いつつ呼びかけてみます。振り向かせられたらこっちのものです！　猫じゃらしとおもちゃ、お菓子の入ったバスケットから漂う甘い香りでドラネコちゃんの興味を惹いて見せます！　あ、でもメインディッシュの干し肉を美味しく食べてもらうためにもおやつはあげずに死守しますよ！　これは保護委員会のみんなに配る用の物なので！！　……とはエアの台詞だったが、すでにドラネコに埋もれて幸せそうに倒れている姿が見られた。
「しかし、本当にたくさんのドラネコが居るな。全部でどれだけになるのやら」
　ある意味、ドラネコの街と言っても良いのかも知れんな……とベネディクトはエアなんだかドラネコの山なんだか分からない状況を見ながらドラネコを撫でる。
「よしよし、お前達は本当に人懐っこいな。ポメ太郎、お前も友達がたくさんできて嬉しいだろう？」
　ドラネコと戯れているファミリアーのポメ太郎も眺めながらのんびり時間を過ごしていたが……ポメ太郎の頭にはドラネコが乗っている。
「うーん、しかしもふもふだな。ポメ太郎も負けて居ないが、また少し違った感触というか」
　可愛さ全振りのモフモフだ。他では大体の効かない唯一無二っぷりが凄い。
「そういえば相賀殿はドラネコは飼ってはいらっしゃらないので？」
　わざわざ飼うという様な意識も無い様な気もするが、雑談の種に……とベネディクトはそんな話題を振って。
「飼ってもええがのう。フリアノン全体で飼っとるようなもんじゃしのう？」
「……確かに」
　この状況では、まさにその通りとしか言いようがない。軽く笑いながらも、ベネディクトは酒を一口飲む。
「うむ、良い気晴らしになるな」
　そんなベネディクトの視線の先では会長のココロがフルバーストしていた。
「うおおおおお、お待たせええええ！」
　抜刀し、最近鍛え始めた剣技をもって干し肉を斬る姿は、知り合いが見たら何と言うだろうか。「やっぱりね」だろうか？
　スライスした肉をあえて頭上に抱え、「にゃー、にゃー」と同族感を微妙に出しながらアピールするココロ。
「そう、小さな子供が抱きついてくるがごとく、ドラネコちゃんにジャンプして抱きつかせようという作戦です。肉を持ったまま走って追っかけさせるってのもいいですね！」
　ちなみにドラネコは小さな子供の如く最低限の配慮だけをしてココロへと雪崩れていく。
「あーっ」という幸せそうなココロの声は、今日一番の幸せそうな音だっただろうか。
「楽しい……もうローレットに帰りたくない……練達のPantubeでドラネコ動画を配信して視聴収益で生きていきたい……」
　それはさぞかし視聴数を稼げることだろう。CGと思われるだろうが、猫動画は鉄板だ。
「……ねぇ、次の同好会の集まりいつにするのよ。べ、別に楽しみになんてしてないんだからね！」
「明日にしましょうか！」
「いや、それはちょっと」
　まだドラネコ面に落ち切っていない面々の、そんなツッコミが響いて。
　そうして幸せなドラネコ保護委員会の第１回目の活動は終わっていくのだった。

成否

成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

ドラネコモフモフ！