シナリオ詳細
根源的恐怖存在『ハクッシー』襲来
オープニング
●
「あ……あぁ、クソ、なんて事だ……『奴』の力がこれほどとは……!」
亜竜集落ウェスタ――かの地はピュニシオンの森と呼ばれる深き森の近くに存在している。そして、そのピュニシオンの森に『とある危険な亜竜』が現れたという情報を受け取った亜竜種が複数人、事の真偽を確かめるべく調査に出向いていた。
彼らはいざという時ウェスタを護る責を担っている様な……一言でいえば亜竜種の戦士達であった。
――しかしそんな彼らが地に倒れ伏している。
力なく。まるで項垂れる様に。
その『亜竜』を前に返り討ちにされてしまったのである――
「ま、まずい……こいつをウェスタに近付ける訳には……くっ!」
「はぁ、はぁ……一人でも力を振り絞れ! 帰還するんだ!」
薄く残った、しかし最後の力を振り絞らんと立ち上がる戦士達。
――彼らが戦った亜竜は伝説と謳われ、多くの者達を恐怖させる力を宿した存在。
その名を『ハクッシー』
『白紙』の恐怖を人々に齎す、大いなる亜竜である……
●
「なんて???」
「だから、ハクッシーという亜竜がですね近付いていまして……!!」
「いやそれは分かったんだけど……もう一回聞くね? 白紙がなんて???」
ウェスタの外周部――偶然にもかの地に訪れていたイレギュラーズは亜竜種から話を聞いていた。なんか危険な亜竜が近づいてきているから依頼を出したいという事であったのだが、何? 白紙の力って何? どういうこと?
「ぬぅ! 若者よ、ハクッシーを知らぬのか!!?
奴は亜竜の一種での……奴に攻撃された者は――
『白紙』の恐怖に囚われてしまうのじゃ!!」
「いやだからその白紙ってどういう事なの!!?」
「本当に知らぬのか!? 場合によっては死に至る事もあるという白紙の恐怖を!!?」
やがて物知り顔の亜竜種の老婆もイレギュラーズへと補足する様に言葉を投げかけていく……どうにもこうにも話を纏めると、その亜竜は人々から『力』や『やる気』を奪い取る能力を宿しているらしく、場合によっては人々を無気力にしてしまうらしい。
それらの被害を総称して『白紙』と呼んでいるのだとか。
……なんだろう。なぜかイレギュラーズの中にはその言葉に聞き覚えがある者もいるようだ。いや気のせいだとは思うのだが、背筋が凍る様な……
ともあれ『ハクッシー』が近くにまで来ており、このままではウェスタに到達するかもしれぬという事。亜竜種の戦士達も撃退され、這う這うの体でなんとか帰還したという――
「どんな被害が出たんだ? まさか命を落とした奴もいるとか……」
「いやもう今日は全然やる気がなくて『明日作業するわ』という姿勢でゴロゴロしているだけじゃが」
「本当にやる気が起きないだけかよ!!」
万が一襲来してもあんまり被害が出ないんじゃないかコレ???
……いやしかし明日になれば被害が回復するとも限らないし、多くの者の活力が奪われればどんな事態に発展するかも分かったものでもない――確かにハクッシーを見過ごしてはおけないのは確かか。
そしてこれもトライアルの一環であれば、果たせば亜竜種達からの信頼にも繋がろう。
故に依頼を快諾し老婆らの案内の下ピュニシオンの森へと出向け――ば。
「いたぞ――あの純白の亜竜こそが『ハクッシー』じゃ!!」
いた。まっさらな程に美しい白き色を宿す亜竜――ハクッシーが。
そしてどうやら向こうもこちらの接近に気付いたらしい……まるで威嚇する様に純白の翼を広げれば、うう一枚の紙に見えない事もない! う、美しい!!
「はぁ、はぁ。なんだ……奴を見ていると心が焦る……!」
「これが……ハクッシーの力……!?」
――まさか既に奴から攻撃を受けている!!?
まずい。なんとか踏みとどまるイレギュラーズ達だが、これは想像以上の力だ。くそ、こんな相手にどうやって抗えば――
「ああそういえばハクッシーはの。よく分からぬが『プレイング』なるモノを埋めれば埋める程に弱体化するという……何のことかは分からぬが、もしもその弱点を突く方法を知っていれば有利戦えるかもしれぬの……!」
イレギュラーズと謳われるお前達ならその言葉を知っているのではないかと――
最後にアドバイスを授けた亜竜種の老婆は『では後は任せたでの!』と超速で引き返していく。くっ、一般人を気にしないでいいのは楽だが……いくら何でも早くない戻るの!!?
「だが仕方ない、やるしかないか……!」
振り絞れイレギュラーズ。
白紙の恐怖に負けるな! 己が力の限り『埋めれば』きっと勝てるのだから――!
- 根源的恐怖存在『ハクッシー』襲来完了
- GM名茶零四
- 種別通常
- 難易度EASY
- 冒険終了日時2022年02月27日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談5日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●いきなりですが、クライマックスです
――『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)は想起していた。
そう。あれは朝7時50分の出来事……ハクッシーに出会っていたのだ(多分)
故にこれは運命と断じた。
奴を倒すには――思いの丈を乗せる他あるまい――
よってお聞きください。PPP発動。
♪PPP(Perfect Playing Project)のうた
詞:このプレイング書いた人
歌(脳内):O-CHA
合の手(脳内):海洋ダンサーズ
\セイヤッ!/
●はい。時を巻き戻します
肝心のリプレイも白紙だと思ったか? 馬鹿め、騙されたなハクッシー!!
「私はそんなものに負けはしないよ、霞の家の亜竜種を舐めないで貰おうか!!」
「フギャ――!?」
『特異運命座標』鯤・玲姫(p3p010395)強襲セリ――!
この戦い、負けられないのだ。
ハクッシーの隙を突けるなら何でもやるさ――それが霞の家の家訓の一つ(?)だから! このブラフちゃんと意味あるのか不安だけどまぁ一発ひっぱたく事には成功したから良いとしようか、ていうかぶっちゃけやりたいからやったで良いだろう。うん! これも霞の家は探求を旨とするが故――! 家の所為だから私は悪くない。
「このハクッシーがウェスタに辿り着く……即ち集落の終焉。
そんなもの、見過ごすわけにはいかない! 絶対に倒させてもらうぞ、ハクッシー!」
「グルルルルッ……!!」
あれ? ハクッシー君怒ってる~?
と思っていたその時――ハクッシーが大きく翼を広げた――
おお。純白の白紙が如き美しさがイレギュラーズを包んで……はっ、これは!!?
「ハァ……ハァ……7時50分!? こ、これは……電車が目的駅に着いちゃう時間帯!」
まずい。奴の超必殺技――タイム・リミットだ!
直撃を受けた『期待の新人』グルック・ストラーハ(p3p010439)は謎の焦燥感に襲われる。ああマズイ。マズイぞ。後一駅で目的地だ! 立ち止まり人の流れに逆らってプレイングを書くのは不可能……っ! 歩きスマホは言語道断……8時、8時になっちゃう……!
「……ハッ!? 何今の! 断じて知らないけど知ってる感覚! こ、これがハクッシー!?」
「くそっ、なんだか知らねぇがこの戦いが始まりに近付くにつれて、妙に寒気がしやがるな……! 何だってんだ白紙って奴はよ。よく分からねぇが、なんだかよく見知ってる気がするな。そうだなんか魂が知ってる気がする」
全然ダメージは無かったんだけど、なんか凄いダメージを貰った気がするグルックに続いて『帰ってきた放浪者』バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)も妙な悪寒に襲われていた。
分からない。なんだ白紙って? 分からないのに……『何か』が分かる。
不思議な感覚だ――圧倒的バベル理解だ。
なるほど要は綿密に計画を立てておけばどんどん弱くなるってこったな――
「それはそれとしてこうも白いと見事なもんだなあ。
白鳥とかそういう類に見えてもくるぜ。
何というか、こうも見事に綺麗だと討伐する気もちょっとは失せ……」
が、その時。バクルドは気付く――これは、ハクッシーの攻撃を受けていると!!
「はああ、何だ今の!? マジでやる気が無くなってたぞ!? なんつー奴だ!!」
「ひ、ひえ……おそろしい……おそろしいのです、この感覚……
わたしの中の、何かが、めちゃくちゃ警鐘を鳴らしているのが、聞こえます……
ハクッシーさんは……絶滅させないといけないです……!」
さすれば戦闘態勢に入ったバクルドに続いて『ひつじぱわー』メイメイ・ルー(p3p004460)も珍しく滅茶苦茶強い言葉を使っているッ――! くっ。なんでしょうかこの気持ちは……どこかで、幾度か……遭った事があるのでしょう、か。
まずい――謎の精霊と同調し過ぎてしまう――!
「うう……頭が……あの時、一文字でも埋めていれば、あのようなことには……
ああ……ああ……いつまでも、心にトゲが……刺さったままに……!!」
「ふっ。そういう時の為の魔法の呪文があるよ――知ってた?」
その時。過去の記憶からダメージを(自動的に)受けているメイメイへと言を紡いだのは『霞流陣術士』霞・美透(p3p010360)である――
彼女は知っているのだ。この世には究極の呪文があるのだと。そう、それは。
――『絡みアドリブ歓迎』――
「↑をわざわざ毎回のようにプレイングに書いておくスタイルでいくと、たった八文字、されど八文字分埋められるっていうテクがあるんだけど知ってた? しかもいざという時にはこれを一時的にプロフィールや通信欄に入れることで八文字浮かせる事も出来るんだよ~便利便利~」
恐ろしいまでにメタメタしい発言であるが、これもバベル言語の思し召し。
いいですね皆さん。今日はこの言葉を覚えて帰りましょう――『絡みアドリブ歓迎』
でもとにかく白紙って怖いよね……
だから皆マジで600字埋めてるのは凄いなぁって思いました。けど、んっ?
「
」
「ギシャ!!?」
「馬鹿め――白紙だと思ったか? 残念こいつはスペースだ!
文字数自体はキッチリ埋まっておるわぐあああああ――!!」
「ああ、弾正――! 弾正! BS無効をせめて浴びせてから吹っ飛んでくれ――!!」
愚か者め――! せめて意味のある文字にせぬか――!!
今しがたハクッシーに吹っ飛ばされたのは『Utraque unum』冬越 弾正(p3p007105)である――さすれば思わず『Utraque unum』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)も叫ぶものだ。ふっ。仮プレを二つに分けて書いていたアーマデルに隙はない……! (仮)っていう文字は残ってるけど。
「くっ、ハクッシーめよくも……! だがそう簡単に行くと思うなよ。俺は基本的に前日までにだいたい済ませておく方でな……なつやすみのしゅくだい以外はだが。しかしお前が出てくると知ってからは備えていたんだ――」
まぁ機能は調子が出ずに何も出来ていない訳だが……ハッ!?
まさかこれもハクッシーの力――!?
俺は、既に、ハクッシーに攻撃されていた!!?
「くっ。弾正起きろ!! こいつはヤバイぞ!! やはり一致団結して戦わねば!!」
「うーん、アーマデル……もっと、もう少し強く頼む……そう、もうちょっと角度斜めに……」
ハクッシーの技の一つである『アシタカ・ラ・ホンキダース』の攻撃を受けた弾正のやる気は極限まで低下――してるかこれ? なんかアーマデルにビンタされるチャンスだと思ってない? 実は弾正無事? なぁ弾正!!
ともあれハクッシー油断できぬ存在である……!
こんな奴に対抗できる奴がいるというのか――!?
「いるさ――ここに一人な」
刹那。現れたのは――縁だ。
彼は既に『覚悟』を決めていた。
そう。ハクッシーを乗り越えるための……覚悟を。
●と言う訳で冒頭に戻ります。
\セイヤッ!/
時計の針が告げる7時50分
無情にも迫りくるリミット
溜息ひとつこぼして
今日もまた白紙の海にダイブする
何を書けばいい? パンドラは答えてくれない\トリアエズ復活チェック!/
つべこべ言わずにとにかく埋めろ
出でよ般若心経
寿限無寿限無
おいしいカレーの作り方 \ハイッ!/\クック●ッド!/
想い溢れ零れて600越え(オーバー)\限界突破/
あの手この手で削れ文字数
最後に「送信」忘れるなかれ
時計の針が告げるロスタイム \メンテナンスッタイム!/
襲い来る冠位魔種・睡魔
珈琲で気合いチャージ
今夜もまた白紙(きみ)に立ち向かう\仮プレ提出!/
心情400字! そんな装備で大丈夫か?\大丈夫。与太ダヨ/
相談見直して万全に備えよ
積もうBS無効
レンジ ターン 回避判定
キリがない「たられば」の嵐 \ニラッ!/
右下のカウントは599(ゴーキューキュー)\ゴーキューキューッ!/
仕上げに句読点ひとつプラス
これぞ理想の600/600(パーフェクトナンバー)\イエァーッ!/
……という夢を見たんだ
目覚めた先の7時50分 \ 0/600!/
ああこれこそ『ハクッシー』の……\セイッ!/
「――と言う訳で死ねハクッシー!! これが俺のPPPだッ――!!」
「グルアアアア!!!?」
歌唱。じゃない、脳内で流れた超創作の力がハクッシーを呑み込む――
黒き暗黒の牙が純白の亜竜を喰らうのである。
その力、訳が分からすぎて――凄まじい。
仮に私だったらこんなプレイングが書けたか? いや書けない!
ハクッシーはその身に亀裂が入らんばかりの一撃を受けてッ――!
「今だ攻め立てろ! おっかねえ相手だ、とっとと打ちのめすためにも俺達もびっしり『プレイング』とやらを埋めるぞ! 埋めちまえばこっちのもんだ――!」
「よし行くぞアーマデル! 具体的な行動は後で考えるが臨機応変に対応する!」
「あっ弾正、待て弾正気付いてくれ弾正、誤字が、誤字が――!
プレイングは必ず見直すんだ――! 大惨事になるぞ――!」
更にその隙を見逃さずバクルドと弾正、アーマデルらが一斉に襲い掛かる!
ええい。こんな奴可能な限りの戦の加護を降り注がせて、後は全力で殴ればなんとかなるんだ! あっ、でも奴の攻撃にだけは注意しろよ! もう戦いは始まってるんだ!! アトデヤルを喰らっちまったら終わるぞ!
「ふふっ。皆調子が出てきたね――さぁ然らば仲間を支える霞の陣術、お見せしようか!
これが霞の家代々に伝わる気がする命脈の陣で――あっ、ハクッシーがこっちに飛んでき」
ぐああああ――! ハクッシーに激突される美透。
あ。くそ、これは……アシタカ(アシタカ・ラ・ホンキダース)か……!
「はぁ、はぁ! くぅ、だが一撃受けた程度で……いや待てよ。よく考えたら私生きてるだけで周囲強化じゃないか……後ろの方で白紙で尻尾座りして休んでればいいんじゃないか……? そうだよな。それ以上の労働の必要はないよな……労働は大罪……」
「あ、ああ! だめ、です美透さん……!
まだあと一日ある……そんな考えが、危険なんです……!
い、今そこにある、危機……! ぺ、ぺちぺち……!」
依頼は後でやるし明日から本気出すよ……もう居間で寝る様な体勢になっていた美透をメイメイがぺちぺちビンタ。駄目だダメダメ絶対ダメ!
明日のわたしに――全てをゆだねて――
焦らずとも、大丈夫……とか思ってたら全然大丈夫じゃないんです……!
知ってるんです……! うっ、また頭が痛く……!!
「ふふ――そうだよねぇ。白紙って本当に怖いよねぇ……
だからわざわざこの時間にプレイングを書いている――って訳」
刹那。言の葉を紡いだのは――玲姫だ。
彼女の抱いている懐中時計が差し締めている時間は……【2/18/7:25】……!? 馬鹿な、そんな時間があり得るのか……!? 既に致命傷の時間なのではないか……!? 怖いなら、事前に書けばいいじゃないか――!
「そうだよねぇ。それはごもっともだよ――」
けれどね。
「――全ての原因は『なかのひと』? が玲ちゃんと同類の筋金入りの明日から本気出すタイプの人だからだよ。ふふふ。間に合えば正義だよね……だからいつもやっちゃうんだ――徹夜」
昔っから長期休暇の時に出されてた宿題とかを終わる数日前に、徹夜してやってたっていう思い出があるとか無いとか……? でもね。それも悪い事ばっかりじゃあないんだ――だって。その時に終わらせて見たもうすぐ日が昇りそうな澄んだ微妙に明るい空、綺麗だったなぁ……
「ギシャー」
「え、何? そういうのは徹夜してみる景色じゃないって?
分かってるよ……でも結局それを繰り返すの……」
人は何度でも。何度でも同じ過ちを――
「まぁそれはそれとして真面目に戦闘プレもしておこうか」
「ギシャアアア!!?」
最悪半までに書き始めれば間に合うのだと経験則で分かっているから。
今からハクッシーに攻撃し始めても――きっと勝てる筈だと。
彼女の一撃が純白の身を襲う……さぁ崩れよハクッシー!
「ウェーイ! こんな時こそ新進気鋭のヒーラーの俺の出番! とにかくサッサと倒してサッサと帰る! 白紙の恐怖は逃れても……母さんと姉さん達がやる気を取り戻して出てくるかもしないし!! クソ田舎には一歩も入らないもんね!!」
更には超個人的な事情でハクッシーへの攻勢を強めていたのはグルックであった。
……えっ? あ、はい。ウェスタ出身なんすよ、俺。
え? もしかしてわざわざ故郷に近い依頼を選んだのかって――?
「ちち違うし!! べっ、別にいいじゃ〜ん! たまたまローレットで手に取った依頼書がこれだっただけですしぃ〜? 家族が心配になったとかそん……ぐわ! まだまだ言い訳があるのに文字数が! くそ! ハクッシーが! ハクッシーの所為で言い訳が!」
プレイング。それはいざ書き始めると文字数が足りなくなる魔物である――
どうする? どうすればいい? 傷ついた仲間に治癒術を飛ばしつつ彼は思考する。
くっ。せめてこの依頼にEXプレがあれば――!
「くそ! このハクッシー野郎、案外しぶてぇぞ……!? はぁ、はぁ、名乗り口上をするの後でいいか……? アームズ・オブ・レギオンって書いていいなら12文字で埋めやすくて滅茶苦茶助かるんだが」
「そ、そうですね……いっそ、ハクッシーを倒すのもあとで……あとで……???
うう! ダメです、がんばらないと! ビリビリにしてあげます!!」
あっ! ハクッシーが一瞬の隙を突いて、バクルドとメイメイに撃を!
究極攻撃アトデヤル――なんて恐ろしいんだ――
だが!
「ふっ。この程度かハクッシー? ……お前の力も知れたものだな」
「ギ、ギシャ!!?」
平然とした表情のままにハクッシーと対峙するアーマデルもいるものだ。
焦っている素振りなど見せてやるものか。ポーカーフェイスを駆使し、なんなら弾正と一緒にステップも踏んでやろう。ふっ。お前の力なんぞ――怖くはないという証左がこれだ!
「既にプレイングは送信している――そうだな、弾正?」
「勿論だ。決して当日になって無理矢理でっち上げてはないぞ。ちゃんとプレイングは……」
本当に大丈夫か――? 確認画面でストップしていないか――?
しかしとにかくあと一歩だ。ぶちのめしてやろうと――高速ビンタをお見舞いしてやる。もしかすればハクッシーを流れるようにビンタする事で滞りかけた物事が滑らかに動き始めるのかもしれない? おれはいぶかしんだ。
「く、くそ……! あと一歩、あと一歩なんだ……! 落ち着け私。〆切10分前で何も記入してないみたいな感覚は錯覚だ……! 立ち直らなければ。えい、えい」
さすれば美透は最後の力を振り絞りセルフビンタを頬に。
でも力がない。なんてこった――あああああやっぱりもう駄目だ!!
「うおおお全力セルフビンタ――! 痛い! 元気出た! 行くぞ――!」
初心に立ち返るのだ。この国を、ウェスタを――守らねば!
私はもう負けない、痛みと引き換えに我が国を守ろう……!
故に、往く。
最後の一撃を振るう為に。あの純白を黒く染めてやる為に――!
「ギ、ギシャ!!?」
「わ、わ、残り10分……! あ、あれ? 割といける。いけますね、これ。10分もあります……! ふふー。残り1秒まで、わたしは足掻きます、よ(ッターン」
さすれば最後の抵抗か。再びのタイム・リミットが発動する――
が。再度の襲来にと備えていたメイメイに隙は無い。
指がなんか謎のキーボードを打った動きをしたかと思えば、無効化した、だと……!?
「よし行くぜ……! 白には黒が効く――これが世界の真理だ」
直後。 知らんけど、と縁もまた往くものだ。
イレギュラーズ達の攻撃(プレイング)が集中砲火――
600字。600字。600字。600字。600字。600字。600字。600字。
見よハクッシー! これが……世界の、希望だ――!!
「グルアアアアア!!」
ハクッシーの身が――崩れる――
力なく地に倒れれば、もう奴は動く事なくて……
「……恐ろしい亜竜だったな。だが、あれが唯一の存在だとは思えない。
きっと亜種の様な存在がまだ大量に控えているはずだ……」
カリプ・レシュッターツとか、ソービミスッターノとか……
きっと四天王みたいにまだ沢山いるんだとアーマデルは確信していた。うん、間違いない。
けれど今は勝利を祝おう。
ハクッシーは撃退されたのだ――だから。
グルックはハクッシーへと近付く。その手にはマジックペンが握られていて……
「ハクッシー……そう。文字数を解決する為に――お前がEXプレイングになるんだよ」
「フギャー!?」
お前の純白の身を――マジックペンで汚してやる――
記入される次なる文字数。ああ無残たるやハクッシー……
が。何はともあれ白紙の恐怖は撃退された。ウェスタは救われたのだ。
――だが忘れてはならない。ハクッシーはいつでも貴方の傍に潜んでいる事を。
油断すればきっと、ハクッシーは貴方の傍に現れる事だろう……
↑ハクッシーの攻撃跡
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
ハクッシーこわいよぉ。
と言う訳でありがとうございました!!!!!!!!!!
GMコメント
皆さん……もしかたらこの亜竜の被害を受けた事がある人もいるのではないでしょうか――?
と言う訳で依頼詳細ですよろしくお願いします!!!!!!!!!
●依頼達成条件
亜竜『ハクッシー』を撃破せよ!
●フィールド
亜竜集落ウェスタの周辺、ピュニシオンの森と呼ばれる大自然の中です。
ハクッシーはどうやらウェスタに向かってきている様です。
奴がウェスタに到着すればどんな被害がでるか分かったもんじゃありません……撃破してください!
●敵戦力『ハクッシー』
大いなる亜竜(???)とごく一部の人達が呼んでいるワイバーンの一種です。
純白の美しい体を持ちます。もしかしたら皆さんもコイツに遭遇した事はあるかもしれません……この亜竜はプレイングを埋めれば埋める程に弱くなり、プレイングが白紙に近ければ近い程、尋常ではない強さを持つようになるそうです。
・『アシタカ・ラ・ホンキダース』(A)
明日だったら本気が出せる気がする。そんな感覚にさせてくる物理攻撃です。
このスキルによる攻撃を受けると段々と力(やる気)が失われていきます……ああ、もういいや……明日やれることは明日やろうぜ……ちなみにBS解除スキルか、ほっぺをビンタする事でその状態を解除する事が可能です。
・『アトデヤル』(A)
あとでやります。そんな感覚にさせてくる神秘攻撃です。
なんかダメージとBSがある気がするんですが、これ以上の説明記載作業はあとでやります。
・『タイム・リミット』(A)
謎の7時50分ぐらいの感覚を貴方達に与え、なぜか非常に焦らせるハクッシーの超必殺技です。特にダメージはないです。
●備考
もしも今、貴方がプレイングを書いていないのだとすれば。
それはこの魔物による攻撃かもしれません……恐ろしいね!
●情報精度
あとで書きます。
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