シナリオ詳細
覇竜でもお酒呑みたい
オープニング
●おつまみほしい
「竜牙酒に竜眼草、なら竜尾蛇的ないいツマミになる動物もいるんじゃないかしら?」
「いきなりじゃのう」
現れるなり酒のつまみの話を始めたアーリア・スピリッツ(p3p004400)に黒鉄・相賀はちょっとだけ虚を突かれたような表情になる。
薬草酒である竜牙酒。
酒のつまみになる竜眼草。
ならば竜尾とつく何かがあると考えるのは、ある意味で当然でもあるだろうか。
酒呑みとしては、極めて明快な思考の帰結ではある。
「まあ、確かにいるがのう」
「え、それって今から捕まえにいけるかしら!」
「流石に今からは無理じゃなあ」
明らかにテンションの下がったアーリアが酒瓶を取り出した辺りで相賀は「ふーむ」と考えるような様子を見せる。
「酒のつまみが欲しいなら、どうじゃ。これから取ってくるというのは。丁度1つ旬のものがあるが」
「何かしら!?」
酒瓶の蓋を親指でスパーンと外しながら、アーリアは相賀に詰め寄る。
おかしい、今のは酒瓶を仕舞うシーンであったはずだ。
何故開けたのか……妙だな……。
「うむ。ゥェスタのほうになるがの。水場で釣れる魚に良いのがいるんじゃよ」
とはいえ、まずは体裁を整えねばの、と。
相賀はそう言うと、周囲に声をかけ始めた。
●おつまみを探して
珱・琉珂の提案である『覇竜領域トライアル』。それは簡単に言ってしまえば覇竜領域での雑用仕事の始まりだ。
前人未踏とされた危険領域だ。亜竜種達もその危険性を重々承知の上でイレギュラーズ達との友誼を図るための手立てとして提案したのだろう。
仲良くなれようとも、この領域で生き残れなくては友誼を結ぶことは難しい。それは自身等の戦力強化でもある。
竜種の脅威を目前とするこの覇竜領域でイレギュラーズと出会った『数奇な運命を宿した』亜竜種達は共に冒険を始めるのである。
そう、たとえば。いい感じに酔っぱらって酒瓶を抱えて空き甕に納まっているアーリアを、蓋を閉めて見なかったことにしている相賀のように……だ。
「……というわけで嬢ちゃんも起きたし、説明を始めるとするかの」
甕の蓋が頭に乗っているアーリアをそのままに、相賀は集まった面々を前に説明を始める。
「今回獲ってきてほしいものは、魚じゃ」
亜竜集落ウェスタから少し離れた場所に、少し大きめの水場がある。
そこは多種多様な生き物が訪れる可能性のある危険地帯の1つなのだが……「とある魚」が釣れる場所でもある。
その魚の名前は、タスラク。
淡水魚としては非常に脂ののった魚であり、刺身にすれば絶品。
焼き魚にすれば濃厚。
干し魚にしても美味しい、そんな魚である。
当然、酒のつまみとしては非常に上質。
これ1つあれば上等な宴会が可能になるという素晴らしいものだ。
「干したやつであれば馳走できるが、生のものは流石にないからのう」
余ったものは相賀が干して保存食にするし、その対価として酒や……子供にはハーブ茶を出してもいい。
互いに良い取引になる、そんな雑用になるだろうと……相賀は、そう言って笑うのだった。
- 覇竜でもお酒呑みたい完了
- GM名天野ハザマ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年02月10日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●お魚釣りに行こう
「カカカッ、ここが覇竜領域っちゅーとこかい! 可愛い竜種のお嬢ちゃんとかおるんかのう……楽しみじゃわ!!」
「ほう」
「へー」
「アッ……」
『天を見上げる無頼』唯月 清舟(p3p010224)が『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)と『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ(p3p004400)に囲まれて一瞬で精神的ノックアウトされるが、いつものことっぽいのでさておいて。
「竜尾のなんとかも気になるけど、もう口がお魚モード! 刺身できゅっと一杯、焼いてまた一杯、そして干物を炙ってしっぽり一杯……いざ釣り! そしてお酒! れっつごー! あっ甕抱えてちゃだめ?そう……」
仕方なさそうに甕を下ろすアーリアだが、清舟は逃がさない。アーリアからは逃げられない。モカからも。かわいそうな清舟。
「また爺さんか。色々と頼み事が多いな……」
「カッカッカ! なあに、縁は薄いよりも強い方がいいじゃろ? ん?」
黒鉄・相賀にそう言われてしまえば、『餓狼』シオン・シズリー(p3p010236)としても「そうかもそれない」と頷いてしまう。
「で、今度は魚だって? しょうがねえな……さっさと行って帰ってこようぜ」
「俺に任せとけ。海洋の漁師だからな。魚釣りは得意だぜ!」
『空の王』カイト・シャルラハ(p3p000684)はそう言いながら、覇竜の魚に興味津々だ。
「酒と魚、コレほど相性のいいものもねーわな。よし、酒と魚のために全力を尽くすぜ!」
一体何が釣れるのか、今から楽しみで仕方ないのだ。釣った魚も肴になるし。
「覇竜だ! 冒険だ! 秘境の水場で釣りだ! うん! これも冒険の1ページだね! ボク全力で頑張るよ!」
『今を写す撮影者』浮舟 帳(p3p010344)も見るからにやる気満々で、『天穹を翔ける銀狼』ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)と『帰ってきた放浪者』バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)のおじさんコンビもニヒルに笑う。
「まあ、余計な寄り道はしないでいくとしよう。覇竜領域は未知の場所だからな……下手な場所に出れば何があるかわかったものではない」
「ああ。手堅く冒険と洒落こむとしようかね」
そんな2人が見るのは美女2人にカモ……囲まれて大人しくなっている清舟ではなく、元気な帳だ。
「へえ、凄いなあ。すっごい綺麗な景色を見れる場所とかいつか行ってみたいな!」
「うむうむ。この辺りは絶景ばかりじゃが、気に入る場所があるといいのう」
帳と相賀がそんな事を言っている間にも、ついに水場へと辿り着く。
亜竜集落ウェスタから少し離れた場所にあるその水場は、かなり透明度が高く……こうして水辺からでも色々な魚が泳いでいるのがよく分かる。
深さは……分からない。かなり深そうではある。潜った先に何かとんでもない化け物がいてもおかしくはなさそうだ。
「さて、それじゃあ釣るとするかのう」
清舟はそう言うと元気に腕を1度グルンと回す。
……とはいえ、此処に居るのは釣りの初心者ばかり。
ほぼ全員の視線がカイトに向いたのは……まあ、仕方のないことだろう。
●魚釣って酒呑んで
「あたしは周辺に海もなんもねーところで育ったからな……どうやって釣ればいいかはあんまり詳しくはねえ。とりあえず糸にエサつけて、引いたら引き上げたらいいのか……?」
「そうねえ。私もあまり経験はないし、その道のプロなカイトくんに教えてもらいましょうかぁ」
「ああ、私もコツがあれば聞いておきたいな」
シオンとアーリア、ゲオルグに帳、そして清舟が集まって……何となく円陣でカイトを囲む。
「そうだなあ。俺は勘と経験で釣るタイプなので教えられるのは釣り餌と釣りポイントぐらいだ。あとは魚との我慢比べだな! それといちばん大事なことだが、釣りすぎないこと。魚とは仲良くしねぇとな! ……ところでなんで囲むの?」
意図せず鳥籠に捕らわれた鳥のような顔をしているカイトだが、きっと深い意味はない。とりさんと仲良くしたいだけに違いない。
「……あ、まさかと思うけどエサって虫じゃないわよね!? だとしたら清舟くんに付けてもらいましょっと」
「食いもんがあるから魚はそこにいる。なら餌は近くにあるはずだ。というわけで石ころめくって虫を拾う。ま、こういうのがよくある餌だよな」
言いながらカイトは石を捲って……アーリアの言葉に「あー」と声をあげる。
「虫は駄目? じゃあ練りエサ使うか? 今回の依頼にぴったりなーー酒粕混ぜとかな? ま、酒精を好む魚は極わずか。酒の甘さを好む魚はボチボチいるが。「タスラク」の好みはどんな餌かね?」
「ねぇ清舟くん、おねーさん虫怖いのよねぇ……手伝ってくれる?」
「餌ぐらいなら付けられるが……え、姐さん? ちょ……」
「おや、アーリアさんは清舟くんをからかって面白がってるな……ならば私も乗ろう、このビッグウェーブに!」
面白い波動を検知したモカが清舟の隣にスッと移動するとギフト「胸に夢を詰め込んで」でゆっくりと胸を膨らませて、胸元をチラリ攻撃を仕掛けていく。
「近い近いちか……」
( ˇωˇ )
性的魅力誘惑姉力コンボ! 清舟特効! 清舟は(意識が)しんでしまった!
おお清舟よ(意識が)しんでしまうとはなさけない!
ささやき おっぱい えろちっく ばくはつしろ!
「よーし、エサもつけてもらったし始めましょ!」
「そうするか」
「意識がとんどる間に何かとんでもない目に遭うた気がする……!」
無事にアーリアとモカにもてあそばれた清舟は気を取り直して釣りを始める。
「釣りポイントとしては水面に影は落とさないようにな? あとは物音……特に地面を伝う音は駄目だから草地のほうがいいぜ」
カイトにそんなアドバイスを貰っていたが故に、然程場所選びには苦労しない。
「タスラク釣るために釣糸を垂らした水面を眺めてるとなんか眠くなってこんか? すやぁ……」
「寝るまでが早いな?」
すでに寝ている清舟を横目に、モカは入った魚が出られないように入り口をすぼめた仕掛けに餌を入れ、数個ほど水中に置いておく。
あとで簡単に引き上げられるようにしているので、釣りの待ち時間も無駄にしないお楽しみというものだ。
「さ、私ものんびり釣りといきましょーっと」
アーリアも釣り竿を垂らし始めるが、こればっかりは余程の釣り好きでもなければ暇になってしまう時間でもある。
その点バクルドやゲオルグなどはやる気満々だ。
「酒の肴のために魚を酒を飲みながら釣る、なんとも贅沢なこって……だがそれこそがいいだろ!」
「酒だけで楽しむのも乙なものだが、やはり肴となるものがあるほうが進むというもの。残った分は干し魚にするらしいしな……生態系に影響を与えないように気をつけながら釣って釣って釣りまくるのだ!」
「よし、ならこの大吟醸でも開けて飲みながらのんびり釣りに洒落込むか。なぁにちっけえ魚には用がねえ、釣るなら大物だ。旨い酒には旨い魚ってのが相場として決まってる、ここで狙わにゃ何を狙うってもんだ」
「分かってるな」
「おうよ」
何やら友情を確かめあうおじさん2人だが、その手際も慣れたものだ。
ゲオルグは釣り糸を垂らし、バクルドも設置型の魚捕獲用の罠を仕掛けた後はゆったりと釣り糸を垂らし始める。
「こういったのんびりとした時間も良いものだな」
「これぞ大人の特権ってやつだな、宴でもしっかり飲むがこういう過程にこそ乙なものがあるってもんだ」
大人の休日……休日ではないが、そんな風情だ。
「罠も仕掛けてあるし目当てじゃなくてもまあいいだろ……って! おっ掛かったな!!」
「やったな。お、こっちもどうやら……!」
そんなおじさん達はそのままに、カイトは水中を軽く覗く。
「罠を仕掛けるなら水神の加護で潜って……潜れるのかコレ? 危ないか?」
あんまり潜ると余計なものを呼び寄せそうな気がする。
漁師の経験と勘でなんとなくそう感じたカイトは、潜らずに罠を仕掛ける事に決める。
「魚の泳ぐ音は聞こえても、釣られてくれるわけじゃねーか……」
「難しいよね。でも垂らした釣り糸を見てると鼻歌を歌いたくなってくるね! タスラクタスラク出ておいでふんふんふーん」
シオンと帳も並んで釣りをするが……こうして近くに誰かが居ると、中々暇つぶしには良いものではある。
そうして釣りをしていると、タスラクが連れていく。
「しかし……このタスラクとかいう魚。なんか絶妙な顔をしているな」
モカが思わずそう呟いてしまう程度には不可思議な魚タスラクだが、ずっと警戒していたシオンは、その足音を感じ取っていた。
「……来るみたいだな」
言いながらシオンは立ち上がる。
「じっとしすぎて体もなまりそうだしな。やっぱあたしは釣りは向いてねーな」
「でっかい巨人さんだ! こんな生物までいるなんてすごいね!」
帳も、ぬっと顔を出した巨人アトラスに驚きの声をあげる。
「……ボクらの釣ったタスラクを狙っているのかな? だったらダメだよ! これはボクらの物だからね! 全力で追っ払おう!」
「っっっっっっつーかせっかくの酒のアテを奪おうなんてとんだ命知らずだな!??? むしろ身ぐるみ置いていきやがれ!」
「まあ、身ぐるみはともかく。今後も魚を釣ったりするためには追い払っておいたほうがいいだろう。それに下手に逃げれば魚を落としたり、巨人の攻撃でダメになったりするかもしれんからな」
治安の悪いことを言うバクルドにゲオルグもそう付け加えていく。
「食べ物を粗末にするわけにはいかんのだ。むしろ迎えうつくらいの気概でいくぞ」
「おう、てめぇの棍棒を薪にして焚べてやる、そいつを置いてとっとと失せやがれ!」
そしてアーリアもバクルドに勝るとも劣らぬほどの怒りに満ちていた。
「んもー! 魚は獲れたてぴちぴち鮮度が命なのに! あともう私は今すぐお酒が飲みたいのに!! でもまぁ、動いた後の方がお酒は美味しいし……さくっと追い払いましょ!」
「私たちの宴会に飛び入り参加というわけでもなさそうだ。邪魔するなら容赦はせんよ」
「よっし。じゃあさっさと追い返すか!」
モカとカイトも武器を構え、清舟が名乗り口上をあげる。
「やいやいやい! 図体がでこうとも儂は怯まん!! いっちょ相撲といこうじゃねぇの!! あ……思ったよりデカいわこやつ……」
流石にこのサイズ相手に相撲をしたら決まり手が凄いことになりそうである。
そしてお酒がお預けな恨みを込めたアーリアの悪酔プリヴォルヴァが炸裂したのを合図に全員がアトラスに襲い掛かっていき……ほどなくして、アトラスは「これはたまらん」とでもいうかのように逃げていく。
「さぁ帰って料理して宴会だーー!」
そんなモカの声が響いて。
猛スピードで帰還すると同時に、ゲオルグやモカといった料理のできる面々を中心に調理が進んでいく。
「まず刺身は外せないだろう。焼き魚も塩焼きと照り焼き両方作ってみたいし煮付けというのも捨てがたい……後は酒にはやはり揚げ物が欠かせないだろう。タスラクの唐揚げなんかも作ってみるのもいいかもしれん。初めて見る魚だから、色んなメニューを試してみたくなるな」
「よし、じゃあその辺りは分担して作っていくとしようか」
ふわふわ羊のジークの応援もあり、無事に料理は出来上がって。
「携帯食料兼、酒のつまみ(Saucisson)もいいけど、やっぱ魚が一番うまいな!」
カイトが早くも酔っぱらって笑い上戸になりながら、相賀に絡んでいく。
「酒のつまみはやっぱりとりの唐揚げだ? 相賀「さん」、冗談だよな?な?」
「うむうむ。そうじゃのう」
明確には否定しない相賀にカイトが笑いながらも汗をダラダラ流しているが……まあ、食べられはしないだろう。たぶん。
「飲めや食えや! 自分で釣った魚と仕事終わりの酒はどうしてこうもこんなにも旨えんだなあ!!!!!」
そしてバクルドもすでに出来上がっている。
「っっっぷはぁ! いやぁこりゃうめぇな! 酒との相性が抜群じゃねぇか!」
モカやゲオルグの料理の腕もあるだろう。
しかしこのタスラクという魚……どう料理しても旨いのだ。
「はいかんぱぁーい! ……うっうっもう離さないからね竜牙酒ちゃんタスラクちゃん」
タスラクを肴に竜牙酒で楽しくやっていたアーリアは、ふと思い出したように相賀に振り向く。
「そうそう。これはヴォードリエワイン、幻想ではそこそこ名の知れた高級なもの! 「覇竜にもこの僕の美しさとヴォードリエワインの美味しさを広めてくれないか」って預かってきたのよねぇ」
「ほー。確かに高そうな。どれ、早速開けてみるとするかの」
「そういえば、私がちゃんと戦うの見たのは初めてでしょう? ただののんだくれじゃないって解ってくれたかしら! ふふ」
「うむうむ。戦うのんだくれじゃの」
「相賀さんものんだくれじゃない! 何そのラッパ飲み!」
「ぷはー、いい酒じゃ!」
アーリアが相賀をぶんぶんと揺するが、流石に年季の入ったのんだくれだ。何も気にしていない。
そしてアーリアの「からかい」から解放されている清舟は、実に楽しそうに呑んでいた。
「飲み会じゃーー!!! というかアーリアの姐さんもう出来上がっとらん? 大丈夫か? 今回は儂の奢りじゃないよ? 聞いちょる? ねぇ! 面白がっとるじゃろ!!! ねぇ!!!!」
ちなみにすでにアーリアは竜牙酒を甕で3つ空けている。
だがまだ鉄帝酒クズモードは発動していないようだ。安心である。
「刺身や酒を前に目をキラキラさせて喜ぶ、当たり前じゃろう!? 飲まんきゃ失礼というもんじゃ!! 酒は強い方でな! やっぱ仕事後はこうでねぇと……おかわり!!!」
ちょっと怖くなってきた清舟は元気に呑み始めるが、アーリアとモカに挟まれて沈没する。本当にかわいそう。爆発しろ。
「おや、帳くんはあと5ヶ月で20歳になるのか。その時にまたお姉さんたちと飲もうか~。ねっ、アーリアさん」
「そうね! その時は清舟くんもね!」
「うん! でも今も、みんなが楽しそうにしてるだけでボクも楽しくなってくるよ!」
帳とシオンはハーブ茶だが、シオンはそのハーブ茶をちょっと疑り深く見ていた。
「あたしは酒は飲めねーからな。ちなみに何のハーブなんだ? 次はこれ採ってこいって仕事だったりしねーだろうな?」
「なんじゃ、採ってきたいのか? ふむ……」
「こら、真面目に考えるんじゃない」
「確かハーブの在庫は……」
「おいコラ」
シオンも相賀をユサユサと揺するが、やはり堪えた様子はない。
「旅先でその土地の食べ物を頂く。これが旅の醍醐味だよね!」
そんな中、帳はそう笑って。ふと、思い出したように全員に呼びかける。
「あっそうだ! 記念に一枚残しておこう! みんな一枚撮るからこっち向いて! はいピース!」
その後、通りすがりの人に全員の集合した姿を撮ってもらったが……きっとそれも、素晴らしい思い出となることだろう。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
コングラチュレーション!
宴会は楽しいですよね!
魚はお酒にもお茶にも合う万能食材です。ええ。
GMコメント
ウェスタの近くの水場でタスラクという魚を釣ってフリアノンに持って帰って食べる。
そういう依頼です。
今回は亜竜種の老人、黒鉄・相賀がついてきてくれます。
なお、水場までのルートは相賀が地図を貸してくれますし都度教えてくれます。
水場には巨人型モンスターの「アトラス」が出現します。
髭の大男みたいな感じですが、何処かで引っこ抜いてきた巨木を杭に加工したような武器を持っています。
これによる突き刺し攻撃、大暴れすることによる蹂躙攻撃は超強烈です。
一定のダメージを与える事で逃げていくでしょう。
出現タイミングとしては、皆さんが魚を釣り終わって帰ろうかな……という辺りだと思われます。
なお、この戦闘を回避して逃げる事も可能です。一定距離を逃げるとアトラスは帰っていくでしょう。
●黒鉄・相賀(くろがね・そうが)
亜竜集落フリアノンで酒職人を営む亜竜種の老人。
それなりに戦えるらしいのです。
気の良い酔っ払いに見えますが、概ねその通りです。
義理には相応の友好を、不義理には相応の冷徹さを返してきます。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
地図通りのルートに沿っている限り、想定外の事態は絶対に起こりません。
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